グルーン

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グルーン (Gloon) は、クトゥルフ神話などに登場する架空の神性。旧支配者。異形の神の一柱。

TRPG『クトゥルフ・ナウ』収録のシナリオ『海底の都市』(The City in the Sea)に登場する[1]。ラヴクラフトの短編『神殿』とエドガー・アラン・ポーの詩『海底の都市』をモデルに創られたTRPGオリジナル神格。アトランティスに関連した存在。

大西洋の海底へ封じ込められた下級の異形の神であり、外見は月桂冠を着けた美形の若者に見えるが、真の姿はナメクジのような怪物。アトランティスの沈没の遥か前、神殿に封じ込められていた。

人間への干渉はグルーンを象った像を使い、人間の夢の中で接触する。夢を見た人間は睡眠中に塩水や海草で溺れそうになりながら、徐々に狂気に陥る。最終的に夢を見た人間の魂は神殿へ引き込まれ、その生命活動が消滅するまでグルーンの拷問を受けることとなる。

異形の神ということが強調されている神格である[2]。初出では「下級の異形の神」とされ、後に『マレウス・モンストロルム』ではグレート・オールド・ワン(旧支配者)に変更される[3]。また二次資料の『エンサイクロペディア・クトゥルフ』にて異形の神(下級の異形の神)とされており、ナイアーラトテップとこの神格だけが「異形の神」として強調されている[4]

登場作品[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 『クトゥルフ・ナウ』ブック2・アドヴェンチャー編13ページ
  2. ^ 異形の神=蕃神はクトゥルフ神話では非常に曖昧な言葉なので、グルーンの位置づけがよくわからないことになっている。
  3. ^ 【グルーン、肉体を腐敗させるもの】:新紀元社『マレウス・モンストロルム』167-169ページ。
  4. ^ 『エンサイクロペディア・クトゥルフ』【異形の神(蕃神)】40-41ページ、【グルーン】105ページ。