無名都市

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無名都市(むめいとし、The Nameless City)は、クトゥルフ神話に登場する架空の土地。

概要[編集]

初出はハワード・フィリップス・ラヴクラフト著『無名都市』(The Nameless City, 1921年)。作品としては、『ネクロノミコン』が初めて登場し、二行聯句が引用され、著者であるアブドゥル・アルハザードの名前も初登場する。クトゥルフ神話の歴史上における記念碑的作品である[1]

アブドゥル・アルハザードが幻視して見つけた、はるか昔の都市。古代人は、この地を「虚空」を意味する「ロバ・エル・カリイエ」の名で呼んでいたという。イラククウェート付近にある砂漠の中に存在する。

非人類の「這って歩くワニのような爬虫類種族」が住んでいた。都市の天井が非常に低いのは、人間ではなく彼らの身長を基準としているからである。住人のミイラや宝が隠されている。

『クトゥルフの呼び声』時代にはクトゥルフ教団の拠点であったが、勢力図が変化して『永劫の探究』時代には旧支配者ハスターの支配地になっている。同作ではラバン・シュリュズベリイ博士が対クトゥルフ戦のアジトとして利用し、宇宙の彼方のセラエノに魂だけで旅立つ際には、無防備な抜け殻の肉体をこの場所に保管した。

アルハザードの末路には諸説あり、非主流説の一つが、邪神の知恵を著書に記した罰で無名都市に連れ去られて拷問死したというもの。シュリュズベリイはアルハザードの霊を降霊させ、対クトゥルフの情報を引き出している。

収録[編集]

  • 『ラヴクラフト全集3』東京創元社大瀧啓裕訳「無名都市」
  • 『定本ラヴクラフト全集1』国書刊行会波津博明訳「廃都」
  • 『真ク・リトル・リトル神話大系1』国書刊行会、波津博明訳「廃都」
  • 『新編真ク・リトル・リトル神話大系1』国書刊行会、波津博明訳「廃都」

その他登場作品[編集]

関連項目[編集]

  • 蛇人間 - ロバート・E・ハワードが創造した種族。後にクトゥルフ神話が統合された際に、「無名都市の爬虫類生物」は蛇人間と関わりある存在ということにされた。

脚注[編集]

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注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ 学研『クトゥルー神話事典第四版』321ページ。