万博記念公園

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ファイル:Taiyonotou.jpg
太陽の塔

万博記念公園(ばんぱくきねんこうえん)は日本万国博覧会(大阪万博)の跡地を整備した公園。万博公園と呼ばれ、正式名称は日本万国博覧会記念公園。大阪の都心部から約15キロ北方にある。広場やスポーツ施設や文化施設がある。総敷地面積は264ヘクタールで、阪神甲子園球場の約65倍の広さに相当する。

所在地は大阪府吹田市千里万博公園。公園を管理するのは、独立行政法人日本万国博覧会記念機構である。1972年3月15日の日本万国博覧会一般公開2周年の日にエキスポランド自然文化園の第1期及び日本庭園・大阪日本民藝館などを公開して開園する。その後、自然文化園が第3期に分けて整備・公開され、国立民族学博物館が開設される一方、エキスポランドなど、開園後に閉鎖された施設もある。

自然文化施設

桜並木(紅葉)2005.11
イルミナイト万博2009
ファイル:Tower of the Sun3661.JPG
ライトアップされる桜並木

日本さくら名所100選に選ばれている。

  • 自然文化園
    パビリオンを撤去した跡に作られた広大な芝生の広場やアジサイなど季節の花があり年中楽しめる公園。太陽の塔もこの園内にある。「お祭り広場」では、フリーマーケットが開催されることもある。
  • 日本庭園 - 万国博覧会開催時からある、約26ヘクタールの庭園。木々が成長したこと以外はほぼ当時の面影を残している。
  • 自然観察学習館 - 独立行政法人 日本万国博覧会記念機構
  • ソラード - 森の空中観察路。森の木の高さと同じ高さ(3~10メートル)に作られた観察道。下から見るのと違った視点で観察ができる。森の集音器、展望台などもある。しかし近年は樹木の成長により、木の上(林冠)を観察できる部分は少なくなった。

文化施設

スポーツ施設

  • 万博記念競技場  ガンバ大阪ホームスタジアム
    • ガンバ大阪クラブハウス及び練習場(天然芝球技場) ただしスポーツ広場のサッカー場も使用する
  • 万博記念公園野球場  阪神大学近畿学生リーグ戦など
  • エキスポフラッシュフィールド アメリカンフットボール専用球技場
  • 万博テニスガーデン
  • 万博フットサルクラブ
  • 少年球技場
  • 少年野球場
  • スポーツ広場 軟式野球場4面、ソフトボール場1面、サッカー場2面(天然芝、人工芝)
  • 総合スポーツ広場 人工芝サッカー場1面、多目的グラウンド1面
  • 運動場 400mトラック6コースなど
  • 弓道場
  • サイクリングコース
  • 他に小運動場などもある

レジャー施設

  • エキスポランド - 遊園地 万国博覧会開催時に設置された。しかし2007年5月5日、ジェットコースター「風神雷神II」の脱輪による死傷事故発生でその直後から休園。風神雷神IIは捜査終了後に解体・撤去される。事故3ヵ月後の8月10日に営業を再開したが、2ヵ月後の12月9日に再び休園。その後、経営が悪化し、2008年10月29日、大阪地裁に民事再生手続きを申し立てて受理され、破綻した。
  • ホテル阪急エキスポパーク [4] 温泉を使用した屋内温水プールあり、宿泊客以外でも利用可能。
  • 源気温泉万博おゆば ボーリングによって得られた温泉を使用したスーパー銭湯
  • 万博ファームエキスポは2010年より開園された農業体験公園 2011年5月15日に閉園予定
現在、但馬牛BBQ食べ放題¥3500やこだわり野菜販売所などがあり3/26からはお花見や広大なバーベキュー場コーナーを設ける。 

万博の主な残存施設

大屋根の一部
EXPO'70パビリオン

建設予定だった施設

  • 国立産業技術史博物館 - 日本の技術史に関する資料を展示する博物館で70年代後半から計画があったが、財政難のため計画は頓挫し2009年3月末には、鉄鋼館(現EXPO'70パビリオン)に保管されていた資料は一部を除き全て破棄されてしまった。

かつて存在した施設

公園化後も残存していた万博施設

エキスポタワー(2002年7月)
お祭り広場大屋根付近のステレオ空中写真(1975年1月) 国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成
在りし日の国立国際美術館(2004年2月)
  • エキスポランド - 一部の遊具及び救護所が残存していたが、休園期間中の2008年にダイダラザウルスやビスタライナー(旧・ミニレール)、急流すべりなどが撤去され、エキスポランド倒産により2009年に入ってから残存している施設の撤去工事が一斉に始まった。僅かに残っていた万博残存施設も旧・宇宙ステーションが撤去されるなど、2009年8月で全て撤去されたものと考えられる。
  • エキスポタワー - 老朽化で2003年に解体。
  • 国立国際美術館 - もと万国博美術館。老朽化により、大阪市北区中之島に移転。解体。
  • 万国博ホール - 国立国際美術館とともに2005年に解体された。両館の跡地は新設の「日本庭園前駐車場」になっている。
  • 日本館(万博記念公園開園後もしばらく仮囲いで囲まれて残存していたが、再使用されることなく解体された)
  • テーマ館の地下展示部分及び周囲の構造物 - 大屋根と共に撤去された。
  • 青春の塔・母の塔 - 元々は太陽の塔の右側に青春の塔が、左側に母の塔が建てられていた。両方とも岡本太郎の芸術作品である建造物であった。大屋根撤去の際に青春の塔のみエキスポランド内に一時移設されたが、後に撤去された。

博覧会閉幕後に設置されたが現在は撤去された施設

  • 万博プール - 博覧会閉幕後に南駐車場の一角に作られたが、1996年に閉鎖。2005年に撤去され、「総合スポーツ広場」に転用された。
  • 万博アーチェリー場 - 博覧会閉幕後に西駐車場に隣接する緑地の一角に作られたが1997年に閉鎖され、跡地はフットサルコートに転用された。
  • サイクルランド - 博覧会閉幕後に南駐車場の一角に作られたが、閉鎖され、跡地はアメリカンフットボール専用競技場「エキスポフラッシュフィールド」に転用された。
  • スターダスト千里 - 万博閉幕後に西駐車場の一角に作られたドライブインシアター(車で見る映画館)。アイドリングを避けることが難しいことなどから2001年に閉鎖され、跡地はスーパー銭湯「万博おゆば」に転用された。

中華人民共和国展覧会

1972年に日本は中華人民共和国との国交を回復したが、日本万国博覧会当時は中国の代表として中華民国がパビリオンを出展していたため、中華人民共和国の展覧は行われていなかった。そのため中華人民共和国展覧会が1974年7月13日から8月11日まで、まだ残存していたテーマ館過去展示部分やその周囲の売店部分をメイン会場として開催された。万国博美術館(後の国立国際美術館)が第2会場に、万国博ホールでは映画が公開された。

交通アクセス

電車・バス

以下は駅より路線バス(阪急バスまたは近鉄バス)利用

位置情報

北緯34度48分36.44秒 東経135度31分39.36秒 / 北緯34.8101222度 東経135.5276000度 / 34.8101222; 135.5276000

備考

  • 同公園の運営を管理する「日本万国博覧会記念機構」は、2010年4月行政刷新会議が実施の事業仕分け第2弾で廃止の方針が決定したが、これを受け、同機構に出資している財務省は、公園事業を継承する予定の大阪府に対し、出資に見合った土地の賃料の支払いを求めていることが判明した。対象の土地は余りにも広大で、賃料は10億円以上と見られており、同府としては、府民の負担が増えるなどとして同省に無償貸付を求めているものの、同省は応じておらず、今のところ協議は平行線のままである[3]

脚註

  1. ^ ラリアートよ永遠なれ! スタン・ハンセン大特集 24時・外伝に記載あり
  2. ^ a b 里き・源吉の手紙を読む会 編『故国遙かなり―太平洋を渡った里き・源吉の手紙』ドメス出版、2011年3月15日、207pp. ISBN 978-4-8107-0750-2 (42 - 43ページより)
  3. ^ 万博公園:国が賃料請求提案 大阪府は無償を要求 毎日新聞 2011年9月24日

外部リンク

座標: 北緯34度48分36.44秒 東経135度31分39.36秒 / 北緯34.8101222度 東経135.5276000度 / 34.8101222; 135.5276000