ERC 90装甲車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
ERC 90
Panhard-ERC-90-19920514.JPEG
砂漠を疾走するフランス軍のERC 90 Sagaie
基礎データ
全長 7・7m
全幅 2.5m
全高 2.25m
重量 8.3t
乗員数 3名
装甲・武装
装甲 10mm
主武装 90mmカノン砲砲弾20発)
副武装 7.62mmNF-1x2挺(同軸x1、対空x1、弾丸2,000発)
機動力
速度 90km/h
エンジン プジョー V-6 ガソリン
155hp
懸架・駆動 6x6
行動距離 700km
テンプレートを表示

ERC 90フランス語Engin de Reconnaissance à Canon de 90 mm装甲車は、フランス製の6輪式偵察用装甲車であり、水上走行能力とNBC防護能力を備えている。

開発[編集]

1977年パナール社は自己資金でフランス軍向け新型装甲兵員輸送車VCRを開発したが、フランス陸軍の選定トライアルにおいてSaviem社(現在のルノー)製のVAB装甲車に敗れた。

しかし、VCR装甲兵員輸送車のシャーシを流用して設計されたERC 90戦闘偵察車はフランス陸軍の主力戦闘偵察車AMX-10RCの半分近くの重量であるため、ロッキードC-130トランザールC-160などの中型輸送機による空輸が可能で山岳地帯での運用にも有利であった。このため、空挺部隊や山岳部隊におけるAMX-13軽戦車及びAML 60/90装甲車の後継車両として配備運用するために同年には早くも1号車が製造された。

ERC 90の機動力の秘訣の一つは、中央部の左右両輪をいつでも必要なときに持ち上げて4x4と6x6のそれぞれの利点を必要なときに発揮させることが可能な点にある。すなわち、市街地のような整地された地面では車輪を持ち上げて高速性能を確保し、泥濘地などの軟弱な地盤では車輪を下げて接地圧を分散させることで不整地走破能力を確保することが可能である。なお、この機能は同じパナール社が設計したEBR装甲車や、ソ連製のBRDM-1及びBRDM-2装甲偵察車にも搭載されている。

派生型[編集]

メキシコ軍のVCR/TT装甲兵員輸送車(4輪型)
メキシコ軍のVCR/TT装甲兵員輸送車(6輪型)
EMC 91
イスパノ・スイザ社製EMC砲塔に81mm迫撃砲を搭載した自走迫撃砲
ERC 20
20mm機関砲2門を装備した自走式対空砲仕様。
ERC 60-20
イスパノ・スイザ60-20連装砲塔に、60mm迫撃砲と20mm機関砲を装備したモデル。
ERC 90(Diesel)
ディーゼルエンジン搭載型。
ERC 90 F1
イスパノ・スイザLynx 90砲塔を搭載したモデル。
ERC 90 Sagaie
DIAT TS 90砲塔を搭載したモデルで、フランス軍が採用しているのはこのタイプ。
ERC 90 Sagaie 2
エンジンを2基搭載し、砲塔を改良した強化型。
VCR装甲兵員輸送車英語版
ECRのシャーシを元に設計された装甲兵員輸送車

運用国[編集]

アルゼンチン海兵隊のERC 90
真ん中の車輪が持ち上げられて接地していないことに注目

フランス軍の運用部隊[編集]

ERC 90 Sagaieは、フランス陸軍では以下の部隊で運用されている。

実戦投入[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]