複雑な動きをする台風

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複雑な動きをする台風(ふくざつなうごきをするたいふう)とは、日本付近において進路予報が難しく、時には複雑な動きをすることのある台風のこと。2006年までは迷走台風と呼ばれていたが2007年から改称された。

[編集] 概要

複雑な動きをする台風の例(平成21年台風第17号)

通常、台風は小笠原諸島南西諸島を除いて日本近辺では北東に進む。しかし、夏は太平洋高気圧に覆われて偏西風も弱いため、台風の動きが遅く時には大きく南下したりして、北部九州を1周するなど複雑な動きをすることもある。また、2つ以上の台風が近くに存在する場合、藤原効果によって太平洋を南下したり、同じ場所に停滞するなどの複雑な進路をとることがある。このような台風は進路予想が困難となる。予報に反した進路を取りやすく、日本列島を奇襲する形で接近・上陸したケースもあるため台風情報をこまめに確認することが重要である。

[編集] 主な複雑な動きをした台風

沖縄台風 (1924年8月)
  • 日本のはるか南方洋上を琉球列島に向かって西進し、沖縄本島を通過した後、進路を東寄りに急転し、再び沖縄本島を襲って北上し、東シナ海に入った。「沖縄台風」の名は非公式に付いたもの。
昭和25年台風第9号(7月)
  • 当時の日本はアメリカ軍の占領下にあって台風にもアメリカ女性名が付けられ、この台風はヘリーン(Helene)と呼ばれた。台湾の東で発生して北東に進み、九州に接近したが、台風10号との相互作用もあって複雑な動きをした。すなわち、九州の南と西の海上でループを描き、更に東シナ海をジグザグに蛇行しながら南下したものである。
昭和35年台風第14号(8月)
  • 日本の南を放物線を描いて進み、関東の東海上を東進したが、急に西に転向してもと来た経路を引き返し、関東地方に向かった後、再び進路を転じて三陸沖を北上した。
昭和39年台風第14号(8月)
  • 本州のはるか南東海上で発生、小型の台風として日本の南沖を西から西南西に進み、台風16号との相互作用によって沖縄南東海上で大きく円を描いて進みながら、台風16号を吸収して巨大な台風に成長した。その後ゆっくり北上して奄美大島付近で小さなループを描き、鹿児島県に上陸した。当時、関東地方では、太平洋高気圧に覆われて記録的な水不足となっていたが、この台風による雨で一息ついた。また、台風14号と16号が沖縄南東で互いの重心を回りあいながら運動した状況は、「藤原効果」を実証した例として知られる。
昭和49年台風14号
  • 台風の勢力で西寄りに進んで中国華中に上陸。衰弱して「弱い熱帯低気圧(当時の用語)」となってから東進して海上へと進み、再発達して台風となり沖縄経由で東海地方に上陸する進路を取った。
昭和51年台風第9号
  • 九州付近で速度が落ち、長崎県近海から天草諸島付近を3日間に渡って複雑な動きをした。当初は熊本県宇土半島に上陸したと気象庁から発表されたが事後解析の結果、上陸は取り消された。
平成8年台風第12号
  • 8月6日に発生し、数日にわたり沖縄近海をゆっくりとした速度で複雑な進路を取り、8月14日に九州に上陸した。
平成13年台風第16号
  • 沖縄の南で発生し、約10日間に渡って沖縄付近で複雑な動きをした。沖縄では長時間にわたって暴風雨にさらされ、島のライフラインに影響が出るなどした。
平成15年台風第18号
  • 10月21日マリアナ諸島近海で発生した18号は約1週間かけて太平洋高気圧の縁を一周し、まるで円を描くような進路を取った。この進路は非常に珍しい進路で前例もなかった。
平成21年台風第17号
平成22年台風第9号
  • 9月3日にフィリピン沖で発生し、その後北上。東シナ海・対馬海峡・日本海沖を通過した後の9月8日福井県に上陸したが、そこから南東方向に進路を変えて静岡県付近で熱帯低気圧となり、関東沖へ抜けた。太平洋高気圧の勢力が強かったことなどが南東方向に進んだ原因と見られる。
平成23年台風第15号
  • 9月13日に日本の南で発生し、その後ゆっくりと発達しながら西に移動し、沖縄本島近海で停滞。その後北上かと思われた台風は、3日間かけて反時計回りの円を描いて一周迷走し、その後一時北に移動し、急激に速度を早め発達しながら、北東に進み、9月21日午後2時過ぎに静岡県浜松市付近に上陸。徐々に勢力を弱めたが、さらに速度を上げ、東海・関東・東北地方を縦断し。9月21日22時頃に太平洋に抜けた。その後も勢力を保ちながら、北海道道東を暴風域に巻き込み、9月22日午後3時頃千島近海で温帯低気圧に変わった。
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