日限地蔵 (藤沢市)

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日限地蔵
日限地蔵 本堂
所在地 神奈川県藤沢市西富一丁目6番24号
位置 北緯35度20分51.6秒 東経139度29分11.9秒 / 北緯35.347667度 東経139.486639度 / 35.347667; 139.486639座標: 北緯35度20分51.6秒 東経139度29分11.9秒 / 北緯35.347667度 東経139.486639度 / 35.347667; 139.486639
本尊 地蔵菩薩
日限地蔵 (藤沢市)の位置(神奈川県内)
日限地蔵 (藤沢市)
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境内

日限地蔵(ひぎりじぞう)は神奈川県藤沢市清浄光寺(通称・遊行寺)総門の西にある地蔵院に安置されている地蔵菩薩像。

概要[編集]

清浄光寺の総門から西へ少し行ったあたりの字を寺家というが、ここに地蔵院があって、一週間とか十日とか、日数を限って願掛けすると願いがかなうという地蔵菩薩像があり、日限地蔵と呼ばれている。 江戸時代から藤沢宿の人々の守護の地蔵菩薩として、また飯盛女達からも信仰されていた[1]

地蔵院の前には、かつては清浄光寺の放生池から流れてくる小川があって海老名橋という橋がかかっていたが、これは海老名郷3000石を領していた頃に年貢米を運び入れた橋であるという。[2][3]

地蔵供養が毎年2月16日に行われ、そのあと長さ17メートルの数珠を使用した百万遍念仏講が開かれている[4]

本尊[編集]

総高95.5センチメートル、像高62.0センチメートル、右手に錫杖左手に宝珠を持つ木造地蔵菩薩立像である[5]。 二重の厨子にはいっていて、内側の厨子の背面には「天保8酉年(1837年)8月24日、藤沢山領西村地蔵堂本尊也、奉移 日限延命地蔵大菩薩、白金 松秀寺11代其阿上人時與寄附之」と朱漆による記載がある[5]

歴史[編集]

  • 享保8年(1723年) - 地蔵菩薩像を西村(現・西富)出身の遊行第49代一法が建立した[注釈 1]
  • 寛保4年(1744年)2月14日 - 地蔵院の建立または再建が行われた[5]

所在地情報[編集]

所在地
  • 神奈川県藤沢市西富一丁目6番24号
交通

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 地蔵菩薩像の背面に朱漆で記載されている[5]

出典[編集]

  1. ^ 『藤沢の地名』1997年、第3版。127頁。
  2. ^ 『我がすむ里』。
  3. ^ 『藤沢の地名』1997年、第3版。137頁。
  4. ^ 高田哲雄, 広内哲夫, 平野雅道, 羽倉弘之, 海津ゆりえ, 若林,一平「3D立体映像による湘南観光資源アーカイブの構築の研究(研究論文)」『湘南フォーラム:文教大学湘南総合研究所紀要』第12巻、文教大学、2008年3月、117-137頁、ISSN 1883-4752CRID 10502828130028536322023年8月7日閲覧 
  5. ^ a b c d 中島淳一「藤沢における日限地蔵信仰と仏像-西村地蔵堂の事例より-」『藤沢市史研究 第28号』1995年。

参考文献[編集]

  • 小川泰二『我がすむ里』文政13年(1830年)。
  • 日本地名研究所 編『藤沢の地名』(第3版)藤沢市自治文化部市民活動課、1997年3月31日。 
  • 中島淳一「藤沢における日限地蔵信仰と仏像-西村地蔵堂の事例より-」『藤沢市史研究 第28号』藤沢市文書館運営委員会 編、1995年。
  • 中島淳一『湘南のお地蔵さま』江ノ電沿線新聞社、2017年4月1日。ISBN 978-4-900247-03-1 「(5) 日限地蔵」12、13頁。