JR東海キハ75形気動車

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JR東海キハ75形気動車
キハ75形200・300番台(快速「みえ」)(2007年8月8日 / 伊勢鉄道伊勢線徳田駅付近)
キハ75形200・300番台(快速「みえ」)
(2007年8月8日 / 伊勢鉄道伊勢線徳田駅付近)
編成 2両
営業最高速度 120 km/h
車両定員 52(席)+77(立)=129名*1
最大寸法
(長・幅・高)
21,300×2,943×3,965(mm)
車体材質 ステンレス
軌間 1067 mm
機関出力 C-DMF14HZB(カミンズ製)
350ps ×2(1両あたり)
駆動装置 液体式
変速段 変速1段・直結2段 (C-DW14A)
台車 C-DT60形軽量ボルスタレス台車
制動方式 電気指令式ブレーキ
機関ブレーキ・コンバータブレーキ
保安装置 ATS-ST
ATS-PT
EB装置 TE装置
製造メーカー 日本車輌製造
備考 *1:0番台1両当たり

キハ75形気動車(キハ75がたきどうしゃ)は、東海旅客鉄道(JR東海)の一般形気動車

JR東海では、日本国有鉄道(国鉄)から承継したキハ58系キハ65形気動車を非電化区間に直通する快速急行列車に使用していたが、それらの車両の老朽取り替えを目的として設計・製造され、1993年から営業運転を開始した。2016年現在は主に快速「みえ」や参宮線高山本線太多線の普通列車に使用される。

番台区分[編集]

0・100番台[編集]

(1次車:1 - 6 新宮鳥羽下呂多治見向き&トイレ付き、101 - 106 名古屋岐阜向き&トイレなし)

1993年、快速「みえ」用として2両編成6本(12両)が日本車輌製造で製造された。0番台を1号車(鳥羽・新宮・下呂・多治見方向)、100番台を2号車(名古屋・岐阜方向)として2両編成を組むが、2両以上であれば設計上は1両単位での組成も可能となっており最大で10両まで連結することができる。

311系電車と同様にステンレス鋼製の車体に両開きの客用扉が片側3箇所、オレンジ色の帯が2本という外観となった。連続窓が採用され、車端部を除いて固定式である。低床構造とされたため扉付近には段差(ステップ)がない。

エンジンカミンズスコットランド工場製NTA-855-R-1(JRグループの型式:C-DMF14HZB 、350ps)を各車両に2基ずつ搭載し、変速機は新潟コンバータ製[* 1]のC-DW14Aでトルクコンバータを用いる変速段が1段に加え、直結段が2段となっている。最高運転速度は120km/hで、キハ85系と同等の性能を有する。ブレーキシステムもキハ85系と同一の電気指令式で、その他機関ブレーキとコンバータブレーキも装備する。台車ボルスタレス式で、ヨーダンパを装備するC-DT60形である。

連結器は、キハ85系では従来車と共通の密着自動連結器が採用されたのに対し、本形式ではJR東海の気動車として初めて電気連結器付き密着連結器が採用された。冷房装置駆動エンジン直結式のC-AU30形を屋根上に2基搭載する。

車内設備は311系電車に準じたもので、座席はシートピッチ940mmの転換クロスシート(一部固定)であるが、国鉄時代から気動車の全長は21.3 m (連結面間)と標準的な電車のそれに比べて1.3 m も長いため、同じ座席数ながらシートピッチは30mm長い。0・200番台には車内公衆電話車椅子対応トイレを設置している。また、LEDを用いた車内案内表示装置を各車の車端部に設置した。2000年代に入ってからはドアチャイムも設置されている[* 2]。なお、公衆電話については0・200番台共、2007年3月18日以降使用を中止した。

種別・行先表示器と号車番号表示器は字幕式である。製造当初は前面行先表示器の字幕の地色が黒であった。キハ58系のように臨時列車に使用されることを考慮し、当初から高山本線・中央本線の駅名や急行「エメラルド」での運用を想定した東舞鶴駅などを行先として表示できるようになっている。

運用は後述する200・300番台と区別されておらず、快速「みえ」のほか武豊線にも入線していた。

2016年4月1日現在、12両全車が名古屋車両区に配置されている[1]


200・300番台および400・500番台(ワンマン対応)[編集]

JR東海キハ75形200・300・400・500番台
キハ75-301
キハ75-301
編成 2両
車両定員 ()内は着席定員
200・300番台:131(52)名
3400・3500番台:135(56)名
車体長 20800mm
車体幅 2900mm
車体高 3630mm
車両質量 200番台:40.2t、300番台:40.4t
3400番台:39.4t、3500番台:39.6t
制動方式 電気指令式空気ブレーキ・増圧ブレーキ・機関ブレーキ・直通予備ブレーキコンバータブレーキ
キハ75-404
(東海道本線大府 - 金山間、2000年3月10日)

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(2次車:201 - 208 鳥羽・下呂・多治見向き&トイレ付き、301 - 308 名古屋・岐阜向き&トイレなし)
(2次車:401 - 406 鳥羽・下呂・多治見向き&トイレ付き、501 - 506 名古屋・岐阜向き&トイレなし) 1999年に投入された2次車で、快速「みえ」の増発と急行「かすが」用キハ58系・キハ65形気動車の置き換え、また武豊線用の車両置き換えと東海道本線(名古屋)直通列車の増発を目的に日本車輌製造で製造された。この増備により従来武豊線を走っていたキハ40系は名古屋車両区から美濃太田車両区伊勢車両区に転出した。

2016年4月1日現在、201・202・301・302の4両が名古屋車両区に配置されている[1]

なお、2015年3月10日付けで美濃太田車両区に転属した[2]200・300番台の6両については後述の1200・1300番台に、400・500番台については12両全車が後述の3400・3500番台にそれぞれ改造され、400・500番台は番台消滅している[3]

0・100番台からの変更点

  • 貫通扉上部に前照灯が増設された。また、車体最大高を3.9m→3.63mとした。制御・駆動系などは基本的に0・100番台と同じである。
  • 転換クロスシートは313系電車と同様の中折れ機構を持つタイプに変更され、シートピッチも940mm → 910mmとなり、乗降扉付近のスペースを広げ定員が増加した。
  • ドアチャイムを設置[* 3]
  • 0・100番台の客室内LED式情報案内装置に組み込まれていたデジタル時計は省略された。これに伴い禁煙表示の位置も変更されている。
  • 400番台には公衆電話が当初から設置されていない。
  • 前面行先表示器の字幕は白地・黒字体に変更(0・100番台も交換)。
  • 400・500番台はワンマン運転用として乗務員室後部に運賃表示器[* 4]運賃箱を設置し、後部乗降扉に埋め込み式の乗車整理券発行器を設置した。これらは313系1300・3000番台やキハ25形0・100番台と同一である。座席配置は0・100・200・300番台と同一で、多客時の臨時列車などでは座席指定席車として運用される場合もある。
  • 電気連結器は一般的なものに変更された(0・100番台も交換)。


1200・1300番台(耐寒対策)[編集]

冬季の寒冷地運用を考慮し、美濃太田車両区に転入した200・300番台に耐寒対策などの改造を施したもの。元番に+1000されている。2015年4月から同年6月にかけて3編成 (1203+1303 - 1205+1305) に施工された[3]

2016年4月1日現在、1203 - 1205・1303 - 1305の6両が美濃太田車両区に配置されている[1]

3200・3300番台(ワンマン対応・耐寒対策)[編集]

武豊線電化に伴う転用を控え、200・300番台にワンマン対応・耐寒対策などの改造を施したもの。元番に+3000されている。2014年3月に1編成(3207+3307)が[4]、2015年2月に2編成(3206+3306・3208+3308)が改造を完了している[2]。耐寒対策以外の仕様は400・500番台とほぼ同一であるが、デッキの整理券発券機は半減し、各車両最後部のドア付近のみの設置となった。これらはキハ25形1000・1100番台と同一である。

改造を施工された3206+3306 - 3208+3308の3編成は、2015年3月10日付けで美濃太田車両区に転属し[2]、高山本線・太多線で使用されることになった。転属後は既存の400・500番台と共通運用が組まれている。

2016年4月1日現在、3206 - 3208・3306 - 3308の6両が美濃太田車両区に配置されている[1]

3400・3500番台(耐寒対策)[編集]

冬季の寒冷地運用を考慮し、美濃太田車両区に転入した400・500番台に耐寒対策などの改造を施したもの。元番に+3000されている。2015年4月から同年6月にかけて全車両が改造された[3]

2016年4月1日現在、3401 - 3406・3501 - 3506の12両が美濃太田車両区に配置されている[1]

運用[編集]

  • 快速「みえ」は名古屋車両区所属車の2両編成または4両編成で運転されている。なお「みえ」ではワンマン運転を行わないが、増発や定期列車の増結時には美濃太田車両区所属車の1200・1300番台(ワンマン対応ではない)や3200・3300番台、3400・3500番台が「みえ」の運用に就くこともある。
  • 紀勢本線・参宮線列車は2両か4両編成で運用されている。
    • 参宮線普通列車の一部は快速「みえ」の送り込み列車としても運用されており、「みえ」運用時に指定席となる部分は「指定席」「一部指定席」表示のままで運転されるが、この列車は全席自由席として運転されている。
    • 2016年3月26日のダイヤ改正で、亀山駅 - 鳥羽駅間に残っていたキハ40系の一部運用が本系列に置き換えられた。
    • 定期列車において紀勢本線多気駅 - 新宮駅間や名松線では運用されていない。
  • 太多線内列車・高山本線への直通列車は基本的に2 - 3両編成、ラッシュ時には3 - 4両編成を基本とした運用となる(3両編成時は2両編成を分割して他の編成に1両ずつ増結。1両単位での増結が可能であるためキハ25形のような編成番号は設定されていない)。
    • 現時点ではドアステップの取り付けが行われていないため、プラットホーム高さの関係から高山本線での営業運転は下呂駅以南となっている。
  • 臨時列車については臨時急行熊野市花火号」や臨時快速「さわやかウォーキング号」、四日市花火大会の臨時列車などでの運用実績もある。
  • 過去には名古屋駅 - 奈良駅間の急行「かすが」(2006年3月17日をもって廃止)、武豊線および東海道線名古屋駅 - 大府駅間(2015年3月1日にそれぞれ運用廃止)でも定期運用されていた。

その他[編集]

  • 2012年2月までに全車両に対してATS-PTの設置工事が施工されている。
  • JR東海では2011年3月から武豊線にキハ25形0番台が投入、捻出された本形式が上記の「みえ」の増結に運用されている。「みえ」は2014年12月から一部の便で2両編成に戻され、その後武豊線が2015年3月1日電化されたため、本系列はキハ25形とともに高山本線・太多線を中心とした運用となっている[5][6]

脚注[編集]

注釈

  1. ^ 現在の呼称は日立ニコトランスミッション
  2. ^ チャイム音は313系電車と同一。
  3. ^ ただし、チャイム音は313系電車とは異なり、キハ11形300番台と同一のものを使用。
  4. ^ 2014年1月初旬からは、キハ25形や313系1300・3000番台と同一の液晶式のものに順次取り替えられている。

出典

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  1. ^ a b c d e 鉄道ファン』2016年7月号 交友社 「JR車両ファイル2016 JR旅客会社の車両配置表」
  2. ^ a b c 鉄道ファン』2015年7月号 交友社 「JR車両ファイル2015 JR車両データバンク」
  3. ^ a b c 鉄道ファン』2016年7月号 JRグループ 車両のデータバンク2015/2016
  4. ^ 鉄道ファン 2014年7月号P69 同付録車輌配置表P41
  5. ^ JR東海ニュースリリース - 武豊線の電化について
  6. ^ JR東海ニュースリリース - 平成27年3月ダイヤ改正について

関連項目[編集]

外部リンク[編集]