岐阜駅
岐阜駅 | |
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![]() 北口(2017年9月) | |
ぎふ Gifu | |
![]() | |
所在地 | 岐阜県岐阜市橋本町一丁目10 |
所属事業者 | 東海旅客鉄道(JR東海) |
電報略号 | キフ |
駅構造 | 高架駅 |
ホーム | 3面6線 |
乗車人員 -統計年度- |
32,121人/日(降車客含まず) -2019年- |
開業年月日 | 1887年(明治20年)1月21日 |
乗入路線 2 路線 | |
所属路線 | CA 東海道本線(名古屋地区) |
駅番号 | CA 74 |
キロ程 | 396.3 km(東京起点) |
◄CA73 木曽川 (7.7 km) (3.2 km) 西岐阜 CA75► | |
所属路線 | CG 高山本線 |
駅番号 | CG 00 |
キロ程 | 0.0 km(岐阜起点) |
(4.2km) 長森 CG01► | |
乗換 |
名鉄岐阜駅 (名鉄名古屋本線・各務原線) |
備考 |
駅長配置駅(管理駅) JR全線きっぷうりば 有 * 1888年に加納駅から改称。 |
岐阜駅(ぎふえき)は、岐阜県岐阜市橋本町一丁目にある、東海旅客鉄道(JR東海)の駅である。当駅の所属線である東海道本線[1]と、当駅を起点とする高山本線が乗り入れ、分岐駅となっている。駅番号は東海道本線がCA74、高山本線がCG00。事務管コードは▲520107[2]。
岐阜県の県庁所在地である岐阜市の中心駅である。運輸省(当時)中部運輸局が認定する「中部の駅百選」第二回選定駅。東海道本線の運行形態の詳細は「東海道線 (名古屋地区)」を参照。
歴史[編集]
- 1887年(明治20年)
- 1888年(明治21年)12月15日:岐阜駅に改称[4]。
- 1889年(明治22年)6月:西に移転(現・名鉄岐阜駅付近)[3]。
- 1895年(明治28年)4月1日:線路名称制定。東海道線(1909年に東海道本線へ改称)の所属となる[3]。
- 1913年(大正2年)7月22日:現在地に移転[3]。旧愛知駅(1909年廃止)の駅舎を移築し[3]、1945年に空襲で焼失するまで使用。
- 1920年(大正9年)11月1日:高山線(1934年に高山本線へ改称)が各務ケ原駅まで開通。
- 1948年(昭和24年)12月11日:駅舎再建[3]。
- 1959年(昭和34年)4月1日:民衆駅として鉄筋コンクリート2階建ての駅舎完成[3]。
- 1970年(昭和45年)4月1日:旅行センター開業[5]。
- 1986年(昭和61年)11月1日:高架化工事に伴い貨物の取り扱いを廃止、岐阜貨物ターミナル駅へ移管[6]。
- 1987年(昭和62年)
- 1988年(昭和63年)9月25日:東海道本線の上り線を仮線に切り替え[6]。
- 1989年(平成元年)2月26日:東海道本線の下り線を仮線に切り替え[6]。
- 1992年(平成4年)11月29日:東海道本線の下り線と高山本線の一部が高架化[6][7]。
- 1996年(平成8年)2月26日:東海道本線の上り線・高山本線が全面高架化[6][8]。
- 1997年(平成9年)3月2日:高架駅が完成[9]。
- 1998年(平成10年)10月:旧北口駅舎の解体工事開始。
- 1999年(平成11年)10月18日:南口駅前広場が完成[10]。
- 2004年(平成16年)7月:旧南口駅舎の解体工事が終了。これにより高架化事業が全て完了する。
- 2006年(平成18年)11月25日:ICカード「TOICA」の利用が可能となる。
- 2007年(平成19年)2月5日:北口側1階の窓にステンドグラスを設置。
- 2011年(平成23年)4月1日:プラットホームにある全ての売店が閉店。
- 2016年(平成28年)3月26日:ダイヤ改正に伴い、しなのの乗り入れが廃止される。
- 2023年(令和5年)度末(予定):改札内エレベーター(三基)整備予定。[11]
駅構造[編集]
島式ホーム3面6線を有する高架駅。駅舎外壁には透明の板が張られている。「杜の中の駅」をコンセプトに設計され[12]、構内の照明や天井は岐阜和傘をモチーフとしてデザインされている[13]。駅舎全体は1・6番線が東海道本線の本線、2・5番線が東海道本線の副本線、3番線が高山本線の副本線、4番線が高山本線の本線である。ホームの高さは高山本線の3・4番線はデッキのステップが低い気動車を運用することから920mm、そのほかは東海道本線の1・2・5・6番線が110cmである。
構内の大垣駅寄りには、折り返し用の留置線が設けられている。1999年12月のダイヤ改正で日中の対名古屋方面の普通列車が大垣駅始発・終着から当駅始発・終着となったが、留置線の長さが短いことや配線構造などの関係ですべての折り返し列車を引き上げることが困難となった。このため、4・5番線での直接折り返しが多くなった(一部は大垣駅・岐阜貨物ターミナル駅への回送)。その結果、快速系統の列車と普通列車の同一ホームでの乗り換えが不可能になっているケースも多い。
1992年に東海道本線下り線が高架化され、高架ホームのうち4 - 6番線の使用を開始したが、地上ホームの4番線は上り線高架化まで継続使用されることになり、暫定的に10番線と改称された。この間高山本線は高架ホーム・地上ホームのどちらにも入線可能な構造になっていたが、高架ホームの使用は東海道本線下り線と直通する特急・急行列車に限られた。
高架化で名鉄名古屋本線のガードを越えるため3階建て高架に匹敵する位置に駅が造られている。1978年(昭和53年)の岐阜県都市計画審議会では「国鉄3階・名鉄現線2階」案が答申されていたが、名古屋鉄道側は高架事業に参入せず、旧国鉄側との事業化に向けた都市計画及び工事締結を行い答申案の計画のまま現在の高架化となった[3]。
駅長・駅員配置駅(直営駅)である。管理駅として、東海道本線の西岐阜駅・穂積駅および高山本線の長森駅 - 鵜沼駅間の各駅を管理している。高架下の駅舎内部にはJR全線きっぷうりばや自動改札機・自動券売機などが置かれている。改札口は2か所ある。JR東海のTOICAおよび相互利用可能な各ICカードが利用可能となっている。東側コンコースの北口は長良口(ながらぐち)、南口は加納口(かのうぐち)と呼ばれている。
なお、ホームとコンコースを結ぶエレベーターは駅係員の操作を必要とする(エレベーターのコンコース出入り口が改札外にあるため、駅係員が切符の確認・精算を行う)[11]。
駅構内には岐阜市の施設の岐阜市ステーションプラザがある。高架下にはレストランや岐阜の特産品を扱う施設である「アクティブG」[12]、商業施設である「アスティ岐阜」、岐阜市立図書館分館や運動施設などを含んだ生涯学習拠点「ハートフルスクエアーG」がある[12]。
のりば[編集]
番線 | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1・2 | ![]() |
上り | 名古屋・岡崎方面[注釈 1] | 特急「しらさぎ」は1番線 一部列車は3・4・5番線から発車 |
3・4 | ![]() |
- | 美濃太田・高山方面[注釈 1] | 特急「ひだ」は4番線 |
5・6 | ![]() |
下り | 大垣・米原方面[注釈 1] | 一部列車は4番線から発車 |
- 名古屋方面と高山本線を行き来する「ひだ」は方向転換をする。
- 大阪発の特急「ひだ」25号は3番線に到着し、一旦待避線に入った後、4番線で「ひだ」5号と連結する。
- 大阪行きの特急「ひだ」36号と名古屋行きの特急「ひだ」16号の解放は4番線で行う。これ以外の名古屋行きの「ひだ」は2番線から発車となる。
- 前述のように、当駅のホームで折り返す東海道本線上り列車は5番線(一部は4番線)から発車する。
- 高山本線の列車との接続時分の都合上、3番線に入る東海道本線上り列車、4番線に入る東海道本線上り・下り列車も一部存在する。
- 高山本線の列車は特急「ひだ」はすべて4番線、普通列車は一部を除きすべて3番線から発車する。
配線図[編集]
↑ 名古屋方面 | ||
← 富山方面 |
![]() |
→ 大阪方面 |
凡例 出典:[14]、[15]、[16] 画像左側、名古屋・富山方で名鉄名古屋本線がアンダークロスしているが、本図では省略している。 |
駅弁[編集]
- 松浦の味噌ヒレカツ重
- コーチンわっぱめし
- 復刻弁当
利用状況[編集]
「岐阜県統計書」「岐阜市統計書」によると、2018年(平成30年)度の1日平均乗車人員は32,244人である[18]。岐阜県内の駅では最多である。
当駅の1日平均乗車人員は以下の通り推移している。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
---|---|
2000年 | 27,822 |
2001年 | 27,577 |
2002年 | 27,616 |
2003年 | 27,867 |
2004年 | 27,617 |
2005年 | 28,482 |
2006年 | 28,679 |
2007年 | 29,369 |
2008年 | 29,649 |
2009年 | 29,480 |
2010年 | 30,101 |
2011年 | 30,333 |
2012年 | 30,856 |
2013年 | 31,539 |
2014年 | 31,175 |
2015年 | 31,656 |
2016年 | 31,868 |
2017年 | 31,978 |
2018年 | 32,244 |
国鉄分割民営化後は名鉄岐阜駅より利用者が多くなっている。
駅周辺[編集]
当駅の北東約300mには名古屋鉄道(名鉄)の名鉄岐阜駅があり徒歩で乗り換えが可能になっている。またかつては、駅前に名鉄岐阜市内線の岐阜駅前駅があったが、2003年12月1日に休止、2005年4月1日に廃止されている。
高架化により現駅舎の北側にあった旧駅舎が最近取り壊されたことや、周辺ビルの老朽化が著しいことから、現在「岐阜駅北口駅前広場整備計画」に基づいて、北口では大規模な駅前再開発が行われている。また、岐阜駅北約21ha及び柳ヶ瀬通周辺約9haの地域は、「都市再生緊急整備地域」に指定され現在再開発が進んでいる。
JR岐阜駅バスターミナル、名鉄岐阜駅、名鉄岐阜駅に隣接するバス停(岐阜バスターミナル、名鉄岐阜のりば)までは中央改札口のある2階部分からペデストリアンデッキで接続され、駅とバス停との一体化を図っている。
駅南側は高架化に伴って、マンションの建設や道路の拡張、付近公園の整備などが行われた。
高架下
- アスティ岐阜、Active G
- ハートフルスクエアーG
北口
- 駅前広場
- 岐阜シティ・タワー43[12]
- 岐阜放送(ぎふチャン)本社 - 4階
- 岐阜スカイウイング37[12]
- 岐阜イーストライジング24
- 大岐阜ビル
- ホテルイルクレド岐阜
- 名鉄岐阜駅
- 国道157号(長良橋通り・加納中通り)
- 岐阜県道54号岐阜停車場線(岐阜駅北交差点より北は金華橋通り)
- 忠節橋通り
- 朝日大学病院
- オーキッドパーク
- 繊維問屋街
- 十六銀行本店
- イクト(新岐阜百貨店跡地に建設)
- 岐阜市文化産業交流センター「じゅうろくプラザ」(ぱ・る・るプラザ岐阜跡地)
- コンフォートホテル岐阜
- 岐阜市文化センター
- 金公園
- 金神社
- FMわっち
- 天然温泉金華の湯ドーミーイン岐阜駅前
- 大同生命広瀬ビル
- 大樹生命岐阜駅前ビル
- ホテルリソル岐阜
- ニュー岐阜ホテルプラザ
- ダイワロイネットホテル岐阜
- 岐阜中央郵便局
- ホテルリブマックス岐阜駅前
- ABホテル岐阜
南口
バス路線[編集]
バス乗り場は北口の駅前広場内のバスターミナルと道路を挟んだ向かい側にある「岐阜バスターミナル」の大きく分けて2地区ある。
後者は名鉄岐阜駅に付帯する施設であるが、当駅ともペデストリアンデッキで接続している。
市内・近郊方面の一般路線バスと高山方面の高速バスは岐阜乗合自動車(岐阜バス)が運行。
場所 | 停留所名 | 乗降場 | 備考 |
---|---|---|---|
北口広場内(JR岐阜駅バスターミナル) | JR岐阜/岐阜駅 | 1 - 15 | 市内・近郊方面、JR夜行高速バス(京都 大阪 東京方面) |
北口広場北隣(岐阜バスターミナル) | 名鉄岐阜(岐阜バスターミナル) | A - E | 高速バス高山 東京(新宿)方面、一部の市内・近郊方面 |
北口先(名鉄岐阜駅中央口前の道路上) | 名鉄岐阜(神田町通り) | 1 - 6 | 市内・近郊方面 |
- JR岐阜、名鉄岐阜の各停留所の乗降場番号は別のものである。
- 市内・近郊方面の一般路線バスはJR岐阜、名鉄岐阜の両方に停車する系統が多い。
選択乗車の特例[編集]
東海道本線のうち、当駅を含む名古屋駅 - 米原駅間は東海道新幹線と別線区間となっており、この区間の選択乗車において当駅は東海道新幹線の岐阜羽島駅と対応している。したがって、名古屋以東または米原以西発着の普通乗車券・普通回数乗車券であれば、岐阜羽島駅発着のものであっても当駅を利用でき、逆に当駅発着のものであっても岐阜羽島駅を利用できる。ただし、区間の片端が岐阜駅または岐阜羽島駅、もう片端が名古屋駅・尾頭橋駅・金山駅のいずれか、という乗車券については適用されない(旅客営業規則第157条第1項第26号・第27号[22])。
隣の駅[編集]
- 東海旅客鉄道(JR東海)
東海道本線
- 特急「ひだ」「しらさぎ」停車駅、「ホームライナー大垣」停車駅
高山本線
- 特急「ひだ」停車駅
- ■普通
- 岐阜駅 (CG00) - 長森駅 (CG01)
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
- ^ 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編1』JTB、1998年、723頁。
- ^ 日本国有鉄道旅客局(1984)『鉄道・航路旅客運賃・料金算出表 昭和59年4月20日現行』。
- ^ a b c d e f g h i j 『JR全駅・全車両基地』 11頁
- ^ 大蔵省印刷局, ed (1888‐11-20). “彙報 停車場改称(鉄道局)”. 官報 (国立国会図書館デジタルコレクション) (1619) .
- ^ 交通年鑑昭和46年度内「交通日誌」
- ^ a b c d e f g 渡利正彦「JR岐阜駅周辺 全面高架化完成〈新生岐阜駅を見る〉」『鉄道ピクトリアル』第46巻第6号(通巻第622号)、電気車研究会、1996年6月1日、 88 - 89頁、 ISSN 0040-4047。
- ^ “高架線の使用開始 JR東海道線岐阜駅付近”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 2. (1992年12月1日)
- ^ “26日から高架切り替え JR岐阜駅周辺”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 4. (1996年2月23日)
- ^ 『鉄道ピクトリアル』第49巻第3号、電気車研究会、1999年3月、 84頁。
- ^ “JR岐阜駅 南口駅前広場が完成”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 3. (1998年10月22日)
- ^ a b “岐阜駅 改札内エレベーター整備について”. 東海旅客鉄道株式会社 (2020年5月15日). 2020年5月17日閲覧。
- ^ a b c d e 『JR全駅・全車両基地』 8頁
- ^ 『JR全駅・全車両基地』 6頁
- ^ 「JR東海 東海道本線 名古屋-大垣・美濃赤坂間主要駅 線路配線略図」、「特集 東海道本線2」、『鉄道ファン』 第48巻1号(通巻第561号) 2008年1月号、折込、交友社、2008年
- ^ 祖田圭介、「特集 スイッチバック」、『鉄道ファン』 第43巻8号(通巻第508号) 2003年8月号、18頁、交友社、2003年
- ^ “主な駅のご案内 - 岐阜駅”. 東海旅客鉄道株式会社. 2020年9月20日閲覧。
- ^ 『JTB時刻表』2022年3月号、JTBパブリッシング、2022年、 163頁。
- ^ “令和元年岐阜県統計書 (pdf)”. 岐阜県. p. 182 (2019年7月). 2020年9月20日閲覧。
- ^ 黄金の織田信長公像 - 公益財団法人岐阜観光コンベンション協会(2022年1月15日閲覧)
- ^ 120万円「ミニ黄金の信長像」岐阜市役所に寄贈 - 岐阜新聞(2022年1月15日閲覧)
- ^ “岐阜駅前に帰ってきたモ513”. 岐阜新聞WEB. 岐阜新聞社 (2019年12月27日). 2020年9月20日閲覧。
- ^ “旅客営業規則>第2編 旅客営業 -第4章 乗車券類の効力 -第2節 乗車券の効力”. 東日本旅客鉄道株式会社 (2020年8月3日). 2020年9月20日閲覧。
参考文献[編集]
- 『週刊 JR全駅・全車両基地』 48号 岐阜駅・高山駅・奈良井駅ほか68駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2013年7月21日。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 岐阜駅 - 東海旅客鉄道