長府製作所

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株式会社長府製作所
CHOFU SEISAKUSHO Co.,Ltd.
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長府製作所 本社
長府製作所 本社
種類 株式会社
市場情報
東証1部 5946
1997年11月7日上場
大証1部(廃止) 5946
1996年11月8日 - 2003年12月26日
略称 CHOFU
本社所在地 日本の旗 日本
752-8555
山口県下関市長府扇町2番1号
北緯34度01分26.5秒 東経131度00分44.1秒 / 北緯34.024028度 東経131.012250度 / 34.024028; 131.012250
設立 1954年7月1日
業種 金属製品
法人番号 8250001005924
事業内容 給湯機器や空調機器など各種住宅設備機器の製造販売
代表者 川上康男代表取締役会長
種田清隆代表取締役社長
資本金 70億円
(2020年12月期)[1]
発行済株式総数 3,598万500株
(2021年3月31日現在)[1]
売上高 連結:435億1,500万円
単独:335億2,800万円
(2020年12月期)[1]
営業利益 連結:22億9,600万円
単独:20億6,300万円
(2020年12月期)[1]
経常利益 連結:38億3,000万円
単独:36億5,800万円
(2020年12月期)[1]
純利益 連結:26億700万円
単独:25億3,200万円
(2020年12月期)[1]
純資産 連結:1,262億3,400万円
単独:1,220億8,600万円
(2020年12月期)[1]
総資産 連結:1,357億7,200万円
単独:1,287億6,100万円
(2020年12月期)[1]
従業員数 連結:1,229[251]人
単独:973[159]人
(2020年12月31日現在)[1]
決算期 12月31日
会計監査人 仰星監査法人
主要株主 JP MORGAN CHASE BANK 380055 14.69%
長府物産 12.41%
長府精機 11.79%
長府共済会 9.13%
西日本シティ銀行 4.99%
山口銀行 4.96%
ノーリツ 3.10%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口)2.43%
日本カストディ銀行(信託口)2.16%
明治安田生命保険相互会社 2.08%
(2020年12月31日現在)[1]
主要子会社 サンポット 100%
サンポットエンジニアリング 100%
大阪テクノクラート 100%
インサイトエナジー 100%
外部リンク https://www.chofu.co.jp/
特記事項:経営指標は 2020年12月期 第67期 有価証券報告書
従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載している。
自己株式は主要株主から除外。
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株式会社長府製作所(ちょうふせいさくしょ、: CHOFU SEISAKUSHO Co.,Ltd.)は、山口県下関市長府に本社を置き、給湯機器空調機器など住宅設備機器の製造販売を行う電機メーカーである。給湯器では国内大手であり、石油給湯器太陽熱温水器の生産シェアで国内トップクラス[2][3]東証一部上場企業。キャッチフレーズは「快適をもっとたっぷり」。

概要[編集]

山口県下関市に本社を置く住宅設備機器メーカー[1]。主力製品には、石油給湯器ガス給湯器エコキュートルームエアコン太陽熱温水器システムバスシステムキッチンがある[2]。近年は、「技術でエコを変えていく」をテーマに省エネ製品に注力している[4]

グループ会社は、親会社である同社と連結子会社4社、非連結子会社1社、持ち分法適用会社2社から構成されている[1]

経営状況[編集]

2020年12月期におけるセグメント別売上高比率は、給湯機器が48.3%、空調機器が41.9%であり、この2部門で売上高の9割を占めており同社の主力部門となっている[1]

海外輸出に関しては、2008年12月期に空調機器の輸出売上高は約50億円あったが、円高や安価な中国製品が欧州市場のシェアを拡大していることにより、リーマンショック以降は20億円まで落ち込んでいる[5]。従来のエアコンは、日本の商社経由でイタリアギリシャを中心に販売していた[5]。その後、2010年にはイタリア、フランスドイツ英国の空調機器メーカーと販売契約を結ぶ計画を立て、欧州戦略を再構築するを図ろうとした[5]。2018年の海外戦略では、同社は価格勝負ではなく、欧州米国オーストラリアを中心に環境配慮型の付加価値の高い製品を輸出することで海外市場の強化を図り、売上高の海外比率を現在の5%から10%へ高めることを目標に掲げている[6]

自己資本比率に関しては、93.0%と極めて高い水準であり、上場企業の中でもトップクラスである[1]

歴史[編集]

世界初の石油瞬間湯沸器

1954年7月に農機具(脱穀機耕耘機など)メーカーとして創業[7]。当初は、山口県経済農業協同組合連合会の長府工場を譲り受けて製品を製造していた[8]。 やがて乾燥機用の灯油バーナーの改良に成功したのを機に、現在の主力製品である石油給湯機器への礎を作り上げた[9]1963年には、家庭用温水ボイラの製造を開始し、住宅設備業界へ進出を図った[10]

1969年以降は、農機具メーカーからは完全撤退し、住宅設備機器メーカーに転身する。[7]1971年には、同社が先駆けて石油瞬間ボイラの開発に成功したことで、「長府ボイラ」の名を一般に拡大させ[11]、「西のソニー」とも評された[7]1979年広島証券取引所上場時には、額面で1株50円の株が日本最高値の3700円に達し、自社株式の7割を保有する同社の社員やOBから億万長者が続出し大きな話題となった[10][12]。 この出来事により、会社を去る社員が多く現れ、中でも幹部社員らが競合するボイラー会社を設立したことは痛手であり、当時社長だった川上米男は「上場はしくじった。やめておけばよかった」と悔しんだ[8]。 同年、太陽熱温水器を製造販売を開始[13]、その後も人工大理石浴槽[14]システムキッチンなどの製品を多角的に開発している[15]

2000年代に入ってからは、国内人口減少や新設住宅着工数の伸び悩み、消費税増税などによる経営環境悪化を見据え、企業買収による新規市場参入や資本・業務提携などを進めている[16][17][18]2007年7月1日、サンポットの子会社化では、同社の持つノウハウを元に暖房器具分野へ進出し[16]2017年3月23日大阪テクノクラートの子会社化では、社内に「エンジニアリング部門」を新たに設け業務用給湯器市場への参入を図った[17]2015年12月11日には、同じ給湯機器メーカーであるノーリツとの資本・業務提携を締結した。この提携により、安定的に商品・サービスを提供できる体制を取ることを目指している[18]

沿革[編集]

歴代トップ[編集]

歴代社長[編集]

氏名 就任日 退任日 出身校
1 川上米男 1969年12月 1987年3月14日 九州帝国大学農学部[30]
2 福積忠男 1987年3月14日 1997年12月9日 明治大学商学部[31]
3 川上康男 1997年12月9日 2012年3月23日 静岡大学工学部[31]
4 橋本和洋 2012年3月23日 2019年3月22日 九州工業大学工学部[32]
5 種田清隆 2019年3月22日
(現職)
神戸大学工学部[33]

歴代会長[編集]

氏名 就任日 退任日
1 川上米男 1987年3月14日 1990年2月25日
2 福積忠男 1997年12月9日 1998年3月27日
3 川上康男 2012年3月23日
(現職)

主な事業拠点[編集]

長府製作所 東京支店

本社・支店[編集]

拠点 所在地 備考
本社 山口県下関市長府扇町2番1号
東京支店 東京都新宿区新宿5丁目14番6号 長府新宿ビル 1、2階
大阪支店 大阪府吹田市江の木町18番27号
福岡支店 福岡県福岡市博多区綱場町9番20号 長府博多ビジネスセンター 1、2階

工場[編集]

拠点 所在地 生産品目
宇都宮工場 栃木県宇都宮市清原工業団地30番 石油給湯器システムバス
滋賀工場 滋賀県野洲市野洲1473番地1 エコキュート電気温水器ガス給湯器
本社工場 山口県下関市長府扇町2番1号 石油給湯器、ガス給湯器、太陽熱温水器ルームエアコン

過去[編集]

拠点 所在地
栃木工場 栃木県塩谷郡高根沢町
香川工場 香川県仲多度郡多度津町

関係会社[編集]

連結子会社[編集]

名称 所在地 資本金 議決権の所有割合
サンポット株式会社 岩手県花巻市
9億6,200万円
100%
サンポットエンジニアリング株式会社 北海道札幌市東区
1,600万円
100%
株式会社大阪テクノクラート 大阪府堺市堺区
4,000万円
100%
株式会社インサイトエナジー 大阪府堺市堺区
1,000万円
100%

非連結子会社[編集]

名称 所在地 資本金 議決権の所有割合
長府機工株式会社 山口県下関市
1億円
100%

持ち分法適用会社[編集]

名称 所在地 資本金 議決権の所有割合
株式会社リンク 山口県下関市
9,000万円
100%
株式会社システム・ソル 神奈川県横浜市神奈川区
1,500万円
100%

主な製品[編集]

エコジョーズ
エネファーム用リモコン

広告[編集]

テレビCM[編集]

現在の提供番組[編集]

過去の提供番組[編集]

テレビ朝日系列[編集]
TBS系列[編集]
日本テレビ系列[編集]

スポーツ大会[編集]

イメージキャラクター[編集]

現在[編集]

過去[編集]

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

  1. ^ 編成の都合上で「坂上&指原のつぶれない店」に振替されるケースやそれ以外の特番に振替されるケースもあり。

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac 株式会社長府製作所 第67期 有価証券報告書”. EDINET (2021年3月31日). 2021年4月2日閲覧。
  2. ^ a b “"長府製作所のガス・石油給湯器、ノーリツと協業本格化、コスト削減へ部品を共通化。”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社): pp. 地方経済面 中国 11. (2016年8月27日) 
  3. ^ “"「ソーラーシステム」市場は46億円、5100台”. リフォーム産業新聞 (リフォーム産業新聞社). (2014年7月15日). https://www.reform-online.jp/story/4923.php 2021年4月2日閲覧。 
  4. ^ “"長府製作所、省エネ暖房・給湯器強化、節約需要拡大見込む。”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社): pp. 地方経済面 中国 11. (2013年8月27日) 
  5. ^ a b c “"長府製作所、エアコン、欧州輸出「床暖付き」柱に――地域、英独仏に拡大。”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社): pp. 地方経済面 中国B 35. (2010年7月31日) 
  6. ^ “長府製作所の売上高、海外比率が10%に”. 産経ニュース (産経新聞社). (2018年1月31日). https://www.sankei.com/region/news/180131/rgn1801310038-n1.html 2019年3月23日閲覧。 
  7. ^ a b c “長州産業社長岡本要氏(上)長府製作所を去る(起業家の軌跡)”. 日経産業新聞 (日本経済新聞社): pp. 21. (1989年1月4日) 
  8. ^ a b “カリスマ型――長府製作所社長川上米男氏(中)新たな挑戦(経営者の分類学)”. 日経産業新聞 (日本経済新聞社): pp. 24. (1984年7月24日) 
  9. ^ “長府製作所(山口・下関市)、給湯設備、多様な熱源(企業事業所ファイル強さの秘密)”. 日経経済新聞 (日本経済新聞社): pp. 地方経済面 中国 11. (2012年9月7日) 
  10. ^ a b 日外アソシエーツ 『日本の創業者 - 近現代起業家人名事典』(初版) 日外アソシエーツ、2010年。ISBN 9784816922398 
  11. ^ “長府製作所、家庭向け石油給湯器――営業基盤拡大続く(駆けるトップシェア企業)”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社): pp. 地方経済面 広島 23. (2001年6月8日) 
  12. ^ a b “長府製作所、株価日本一の3700円――上場初日は買い殺到、億万長者の社員続々。”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社): pp. 朝刊 22. (1979年9月21日) 
  13. ^ a b “長府製作所、太陽熱温水器を大幅増産――月産1万5000台に。”. 日経産業新聞 (日本経済新聞社): pp. 5. (1980年1月16日) 
  14. ^ a b “長府製作所、人工大理石浴槽の生産能力を倍増。”. 日経経済新聞 (日本経済新聞社): pp. 地方経済面 九州A 13. (1991年3月10日) 
  15. ^ “システムキッチン、長府製作所が参入――まず委託生産で4品目。”. 日経経済新聞 (日本経済新聞社): pp. 地方経済面 広島 23. (1997年12月10日) 
  16. ^ a b c “長府製作所がサンポット買収、友好的TOBで。”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社): pp. 朝刊 13. (2007年2月21日) 
  17. ^ a b “長府製作所、業務用給湯器市場へ参入”. 産経ニュース (産経新聞社). (2018年1月31日). https://www.sankei.com/region/news/180131/rgn1801310039-n1.html 2019年3月23日閲覧。 
  18. ^ a b c “長府製作所、ノーリツと協業本格化 ガス・石油給湯器などで”. 日経電子版 (日本経済新聞社). (2016年8月27日). https://www.nikkei.com/article/DGXLASJB26H1Y_W6A820C1LC0000/ 2019年3月23日閲覧。 
  19. ^ “長府製作所宇都宮工場――増産体制づくり推進(とちぎの拠点進出企業ファイル)”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社): pp. 地方経済面 栃木 42. (1997年1月21日) 
  20. ^ “長府製作所、家庭用エアコンに進出。”. 日経産業新聞 (日本経済新聞社): pp. 4. (1976年2月7日) 
  21. ^ “長府製作所、滋賀工場が完成。”. 日経産業新聞 (日本経済新聞社): pp. 6. (1976年9月7日) 
  22. ^ “長府製作所、石油ファンヒーター「FH」を発売。”. 日本産業新聞 (日本経済新聞社): pp. 6. (1980年8月2日) 
  23. ^ “長府製作所、宇都宮工場が完成――石油ボイラー一貫生産。”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社): pp. 地方経済面 北関東 4. (1985年10月15日) 
  24. ^ “長府製作所社長福積忠男氏――次は東証一部上場(こだま)”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社): pp. 地方経済面 広島 23. (1997年11月18日) 
  25. ^ “長府製作所、大証二部上場、大型投資を積極化――東証への上場も視野に。”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社): pp. 地方経済面 広島 23. (1996年10月9日) 
  26. ^ “長府製作所に省エネ大賞。”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社): pp. 地方経済面 中国A 11. (2009年1月31日) 
  27. ^ “長府製作所、下関に和風記念館 創立60年控え”. 日経電子版 (日本経済新聞社). (2014年6月5日). https://www.nikkei.com/article/DGXNZO72283480U4A600C1LC0000/ 2019年10月9日閲覧。 
  28. ^ 給湯器用リモコンが「2014 年度 グッドデザイン賞」を受賞”. 長府製作所 (2014年10月1日). 2019年3月23日閲覧。
  29. ^ “長府製作所、大阪テクノクラートを買収 住環境提供事業拡充へ”. M&Aタイムス (KSG). (2017年3月6日). https://ma-times.jp/49650.html 2019年3月23日閲覧。 
  30. ^ 故川上米男”. (財)川上米男奨学会. 2019年3月23日閲覧。
  31. ^ a b ダイヤモンド社 『ダイヤモンド会社職員録(全上場会社版)1996年版・中巻』(初版) ダイヤモンド社、1995年。ISBN 4478026963 
  32. ^ “【祥瑞をつかめ 未年の戦略】長府製作所・橋本和洋社長(62)”. 産経ニュース (産経新聞社). (2015年2月1日). https://www.sankei.com/region/news/150201/rgn1502010042-n1.html 2019年3月23日閲覧。 
  33. ^ “長府製作所社長に種田氏”. 日経電子版 (日本経済新聞社). (2019年2月8日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41067020Y9A200C1YZ0000/ 2019年3月23日閲覧。 
  34. ^ CMのご紹介”. 株式会社長府製作所. 2020年10月31日閲覧。
  35. ^ “元ちとせ、2年ぶりの新曲がCMソングに起用”. エンタメRBB (イード). (2018年5月18日). https://www.rbbtoday.com/article/2018/05/18/160618.html 2019年3月23日閲覧。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]