田村岳斗

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田村 岳斗
Yamato TAMURA
フィギュアスケート選手
2003年NHK杯での田村岳斗
生誕 (1979-05-28) 1979年5月28日(44歳)
青森県八戸市
身長 174 cm
選手情報
引退 2004年[1]
ISUパーソナルベストスコア
総合149.742003GPNHK杯
SP53.952003GPNHK杯
FS95.792003GPNHK杯

田村 岳斗(たむら やまと、1979年5月28日 - )は、日本の元フィギュアスケート(主に男子シングル)選手。現在はプロスケーター、フィギュアスケートコーチ、フィギュアスケート解説者などで活動中。主な競技実績に、1998年長野オリンピック日本代表(17位)、世界選手権通算4回出場(最高17位)、1997年2003年全日本選手権優勝など。

人物・経歴[編集]

1979年5月28日青森県八戸市で田村家の次男として生まれる[2]。5歳でスケートを始めた。東北高等学校入学とともに、長久保裕の指導を受け始める[3]1997年1月の全日本選手権では、男子シングルで本田武史に次ぐ2位、ペアでは荒井万里絵と組んで優勝。その後、1997年3月開催の世界選手権・男子シングルでは日本代表ただ一人出場の本田武史が10位に入ったため、翌1998年2月開催の1998年長野オリンピック・男子シングル種目の出場枠が2名に増えたことで、田村は荒井とのペアを解消し男子シングルに専念(その後荒井とのペアは天野真と交替)。

1996年、まだISUグランプリシリーズがない時代のドイツネーベルホルン杯で銀メダルを獲得した。翌1997年1月の全日本選手権では、男子シングルで本田武史に次ぐ2位、ペアでは荒井万里絵と組んで優勝。その後、1997年3月開催の世界選手権・男子シングルでは日本代表ただ一人出場の本田武史が10位に入ったため、翌1998年2月開催の1998年長野オリンピック・男子シングル種目の出場枠が2名に増えたことで、田村は荒井とのペアを解消し男子シングルに専念(その後荒井とのペアは天野真と交替)。

東北高校三年生時、1997年12月の全日本選手権・男子シングルで初優勝を果たし、本田武史と共に翌年の長野オリンピック・男子シングル日本代表に選出。なお長野五輪での成績は総合17位。以後世界選手権には合計4度出場し、最高成績は2001年大会の17位だった。

日本大学通信教育部経済学部卒。日本人として初めて4回転-3回転および4回転-3回転-2回転のコンビネーションジャンプを公式試合で成功させたスケーターである。

X JAPANのファンで、エキシビションプログラムの「紅」では衣装をYOSHIKIの衣装を真似て作って演じた[4]。 エキシビションの「Rocket Dive」ではHIDEの衣装と髪型をそっくりに真似て滑ったことがある。

2003年12月の全日本選手権・男子シングルで6年ぶり2回目の優勝を果たし、翌2004年世界選手権出場(22位)を最後にアマチュア引退を表明。プロスケーターとしてプリンスアイスワールドやフレンズオンアイスなどのアイスショーに出演し、関西大学アイスアリーナや木下アカデミーでコーチとして選手を指導。2022年7月、9月から開催される浅田真央アイスショー『BEYOND』への参加が発表された。

主な戦績[編集]

男子シングル[編集]

大会/年 95-96 96-97 97-98 98-99 99-00 00-01 01-02 02-03 03-04
オリンピック 17
世界選手権 26 27 17 22
四大陸選手権 8 6 9 5
全日本選手権 2 1 3 2 2 2 2 1
GPラリック杯 8 10
GPスパルカッセン杯 4
GPスケートアメリカ 8 9
GPNHK杯 10 9 7 9 4 7 10
GPスケートカナダ 4
ネーベルホルン杯 2
ユニバーシアード 7
冬季アジア大会 4
世界Jr.選手権 8 7
全日本Jr.選手権 2 1

詳細[編集]

2003-2004 シーズン
開催日 大会名 予選 SP FS 結果
2004年3月22日-28日 2004年世界フィギュアスケート選手権(ドルトムント) 12 22 23 22
2004年1月19日-25日 2004年四大陸フィギュアスケート選手権(ハミルトン) - 2 7 5
2003年12月25日-26日 第72回全日本フィギュアスケート選手権(長野) - 1 1 1
2003年11月27日-30日 ISUグランプリシリーズ NHK杯(旭川) - 11
53.95
10
95.79
10
149.74


2002-2003 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2002年12月19日-22日 第71回全日本フィギュアスケート選手権(京都) 3 2 2
2002年11月28日-12月1日 ISUグランプリシリーズ NHK杯(京都) 6 8 7
2002年11月14日-17日 ISUグランプリシリーズ ラリック杯(パリ) 11 9 10


2001-2002 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2002年1月21日-27日 2002年四大陸フィギュアスケート選手権(全州) 7 9 9
2001年12月21日-23日 第70回全日本フィギュアスケート選手権(大阪) 2 2 2
2001年11月29日-12月2日 ISUグランプリシリーズ NHK杯(熊本) 2 6 4
2001年11月14日-18日 ISUグランプリシリーズ ラリック杯(パリ) 10 8 8


2000-2001 シーズン
開催日 大会名 予選 SP FS 結果
2001年3月17日-25日 2001年世界フィギュアスケート選手権(バンクーバー) 5 24 14 17
2001年2月7日-10日 2001年四大陸フィギュアスケート選手権(ソルトレイクシティ) - 5 8 6
2000年12月8日-10日 第69回全日本フィギュアスケート選手権(長野) - 5 2 2
2000年11月28日-12月3日 ISUグランプリシリーズ NHK杯(旭川) - 12 9 9
2000年10月25日-29日 ISUグランプリシリーズ スケートアメリカ(コロラドスプリングス) - 10 9 9


1999-2000 シーズン
開催日 大会名 予選 SP FS 結果
2000年3月26日-4月2日 2000年世界フィギュアスケート選手権(ニース) 14 26 - 27
2000年2月21日-27日 2000年四大陸フィギュアスケート選手権(大阪) - 11 8 8
1999年12月24日-26日 第68回全日本フィギュアスケート選手権(福岡) - 4 2 2
1999年12月2日-5日 ISUグランプリシリーズ NHK杯(名古屋) - 6 7 7
1999年11月11日-14日 ISUグランプリシリーズ スパルカッセン杯(ゲルゼンキルヒェン) - 3 4 4


1998-1999 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
1999年1月21日-31日 ユニバーシアード冬季競技大会(ポプラド) 14 7 7
1999年1月15日-17日 第67回全日本フィギュアスケート選手権(新横浜) 5 3 3
1998年12月2日-6日 ISUグランプリシリーズ NHK杯(札幌) 6 9 9
1998年10月29日-11月1日 ISUグランプリシリーズ スケートアメリカ(デトロイト) 7 8 8


1997-1998 シーズン
開催日 大会名 予選 SP FS 結果
1998年3月28日-4月5日 1998年世界フィギュアスケート選手権(ミネアポリス) 9 26 - 26
1998年2月8日-20日 長野オリンピック(長野) - 15 17 17
1997年12月12日-14日 第66回全日本フィギュアスケート選手権(神戸) - 3 1 1
1997年11月27日-30日 ISUチャンピオンシリーズ NHK杯(長野) - 10 9 10
1997年11月6日-9日 ISUチャンピオンシリーズ スケートカナダ(ハリファックス) - 4 5 4

ペア[編集]

プログラム[編集]

シーズン SP FS EX
2003-2004[5] ピアノ協奏曲
作曲:エドヴァルド・グリーグ、演奏:マクシム・ムルヴィツァ
振付:佐藤紀子
宇宙戦艦ヤマト
作曲:宮川泰
振付:佐藤紀子
メロドラマ
ボーカル:アンドレア・ボチェッリ
2002-2003[6] Canta Loop
by US3
振付:佐藤紀子
インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア
作曲:Elliot Goldenthal
振付:佐藤紀子
カルメン
作曲:ジョルジュ・ビゼー
2001-2002[7] カルメン
作曲:ジョルジュ・ビゼー
振付:佐藤紀子、高橋忠之
ハムナプトラ/失われた砂漠の都
作曲:ジェリー・ゴールドスミス
振付:ロバート・ダウ
Canta Loop
by US3
2000-2001[8] 月光 + ヴァルトシュタイン
作曲:ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
振付:ロバート・ダウ
-
1999-2000 クリムゾン・タイド
作曲:ハンス・ジマー
振付:ロバート・ダウ
WEEK END + Rose Of Pain
by X Japan
振付:ロバート・ダウ
Amethyst
by YOSHIKI


Rocket Dive

by hide

1998-1999 The Messiah Will Come Again
作曲:ゲイリー・ムーア
振付:ロバート・ダウ
-
1997-1998 フラメンコ・カーニバル[9]
振付:ロバート・ダウ
シェルブールの雨傘[10][11]
作曲:ミシェル・ルグラン
振付:ロバート・ダウ
[4]
by X Japan

脚注[編集]

  1. ^ 小坂有紀編『COLORS 2007 フィギュアスケート男子読本』あおば出版、2007年3月、p.103
  2. ^ 『氷上の貴公子 本田武史・田村岳斗長野オリンピックグラフィティ』マガジン・マガジン、1998年3月、p.79, p.106。ただし、p.79では1981年と誤植されている
  3. ^ 『氷上の貴公子』p.90
  4. ^ a b 『氷上の貴公子』p.76
  5. ^ Yamato TAMURA: 2003/2004”. International Skating Union. 2004年10月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月19日閲覧。
  6. ^ Yamato TAMURA: 2002/2003”. International Skating Union. 2003年6月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月19日閲覧。
  7. ^ Yamato TAMURA: 2001/2002”. International Skating Union. 2002年6月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月19日閲覧。
  8. ^ Yamato TAMURA: 2000/2001”. International Skating Union. 2001年4月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月19日閲覧。
  9. ^ 『氷上の貴公子』p.107
  10. ^ 『氷上の貴公子』p.16
  11. ^ 『COLORS 2007』p.87

関連項目[編集]

外部リンク[編集]