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「おれはジャイアンさまだ!」の版間の差分

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| Name = おれはジャイアンさまだ!
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作詞者はたてかべ和也、作曲・編曲者は[[菊池俊輔]]。
作詞者はたてかべ和也、作曲・編曲者は[[菊池俊輔]]。


== 解説 ==
本稿では、その他のジャイアンの歌に関しても解説する。

== 概要 ==
本楽曲が初めて収録された[[メディア (媒体)|メディア]]は、[[1981年]]7月に発売された[[レコード|LP]]版『ドラえもん バラエティ★ジョッキー4』([[日本コロムビア]] CZ-7118)<ref>同LPには「[[骨川スネ夫|スネ夫]]のうた」も収録されている。</ref>である。現在では『ぼくドラえもん〜ドラえもん ソング・コレクション〜』(コロムビアミュージックエンタテインメント)等で聴くことが出来る。
本楽曲が初めて収録された[[メディア (媒体)|メディア]]は、[[1981年]]7月に発売された[[レコード|LP]]版『ドラえもん バラエティ★ジョッキー4』([[日本コロムビア]] CZ-7118)<ref>同LPには「[[骨川スネ夫|スネ夫]]のうた」も収録されている。</ref>である。現在では『ぼくドラえもん〜ドラえもん ソング・コレクション〜』(コロムビアミュージックエンタテインメント)等で聴くことが出来る。


普通の挿入BGMとして利用されるときは[[器楽曲|インストゥルメンタル(歌なし)]]だが、アニメ作中においてジャイアン本人が熱唱することがある。自らを自己紹介し褒め称える、調子のいい歌詞の内容であるこの歌は、作中においてあまりの音痴さから大勢の人々を苦しめてきた、まさに気絶するほどの歌声として描写された。しかしこれを逆手に取り、強力な武器として利用された場面もある(詳細は後述)
普通の挿入BGMとして利用されるときは[[器楽曲|インストゥルメンタル(歌なし)]]だが、アニメ作中においてジャイアン本人が熱唱することがある。自らを自己紹介し褒め称える、調子のいい歌詞の内容である。

作中においては周囲の人間を苦しめる酷い歌として設定されているが、実際のこの楽曲は普通の歌であり、視聴者が実際に聴いて苦痛をもたらすものでもなければ、実際に歌唱することで後述のような被害が生じたり武器として機能したりするものでもない。アニメ作中においては酷い歌という演出のため、エコーをかけるなどの処理を施したものが使用される。一度、イメージライトキャップをかぶったスネツグに「もっと上手に歌えないの?」と言われ歌が上手くなったことがあるが、この時も単にエコーが外れただけである。

漫画のときは歌声は「ボエ〜」「ホゲ〜」等と表記されるか、歌詞の一部が改訂される。


『[[2112年 ドラえもん誕生]]』にて22世紀の世界でドラえもんの同級生のジャイベエがこの曲を歌っている(ジャイアンと歌う部分はジャイベエに、ガキ大将の部分はロボ大将に変わっている)。また、オーディション番組の中で歌ったため、会場の観客だけでなく、視聴者まで苦しみだした。
『[[2112年 ドラえもん誕生]]』にて22世紀の世界でドラえもんの同級生のジャイベエがこの曲を歌っている(ジャイアンと歌う部分はジャイベエに、ガキ大将の部分はロボ大将に変わっている)。また、オーディション番組の中で歌ったため、会場の観客だけでなく、視聴者まで苦しみだした。

唯一ジャイアンの歌に心から感動したのは、『[[ドラえもん のび太の南海大冒険|のび太の南海大冒険]]』に登場したベティ。

なおジャイアンは35巻「真夜中にやまびこ山が!!」において自分の昼間に歌った曲を真夜中に寝ぼけて聞き、たたき起こされたこともあり「誰だ!!夜中に下手糞な歌を...」と激怒している。すぐ「俺の歌か」と気づいた。


アニメ版とCD版では歌い方が異なり、CD版はちゃんと音程に合っているが、アニメ版はたてかべが外して歌っている。
アニメ版とCD版では歌い方が異なり、CD版はちゃんと音程に合っているが、アニメ版はたてかべが外して歌っている。


[[コナミデジタルエンタテインメント|KONAMI]]の[[音楽ゲーム]]『[[pop'n music]] 11』に、初代声優のたてかべ和也本人が歌うこの歌の新録音バージョンが収録された。ジャンル名表記はそのまま「ジャイアンリサイタル」。これはCD版と同様、音程は外れていないものとなっている。[[アーケードゲーム]]版においてはその後『17』まで継続して収録(『18』で削除)されたが、家庭用では[[PlayStation 2]]版『11』のみに収録。また、『11』のオリジナルサウンドトラックCDにも収録されている。
[[コナミデジタルエンタテインメント|KONAMI]]の[[音楽ゲーム]]『[[pop'n music]] 11』に、初代声優のたてかべ和也本人が歌うこの歌の新録音バージョンが収録された。ジャンル名表記はそのまま「ジャイアンリサイタル」。これはCD版と同様、音程は外れていないものとなっている。[[アーケードゲーム]]版においてはその後『17』まで継続して収録(『18』で削除)されたが、家庭用では[[PlayStation 2]]版『11』のみに収録。また、『11』のオリジナルサウンドトラックCDにも収録されている。

アニメ版ではジャイアンが登場したときやジャイアンが乱暴を働く際にこの曲のアレンジBGMが流れることがある。


2004年2月に[[バンダイ]]から発売された[[食玩CD]]『お菓子CD ドラえもんヒット曲集』のシークレットとしてシングルカットされている。
2004年2月に[[バンダイ]]から発売された[[食玩CD]]『お菓子CD ドラえもんヒット曲集』のシークレットとしてシングルカットされている。


2022年7月20日に2代目声優[[木村昴]]によるカバーバージョン「おれはジャイアンさまだ!2022」が配信された<ref>{{Cite web|和書|title=ジャイアン、歌手としてメジャーデビュー |url=https://natalie.mu/music/news/481650 |website=音楽ナタリー |publisher=[[ナタリー (ニュースサイト)|ナタリー]] |date=2022-06-15 |accessdate=2022-06-15}}</ref>。間奏の台詞はたてかべ版と異なっている。
2022年7月20日に2代目声優[[木村昴]]によるカバーバージョン「おれはジャイアンさまだ!2022」が配信された<ref>{{Cite web|和書|title=ジャイアン、歌手としてメジャーデビュー |url=https://natalie.mu/music/news/481650 |website=音楽ナタリー |publisher=[[ナタリー (ニュースサイト)|ナタリー]] |date=2022-06-15 |accessdate=2022-06-15}}</ref>。間奏の台詞はたてかべ版と異なっている。

== 作中において描写された被害例 ==
*ジャイアンの歌声によって、画面が揺れる。また、時にはガラスが割れたり、空を飛ぶ鳥が落ちたり、入院患者が出たり、機械が故障したりもする。

*実際の被害例は原作の第8巻で掲載されている。ジャイアンがドラえもんの[[ひみつ道具]]「[[ドラえもんのひみつ道具 (こ)#声のキャンデー|声のキャンデー]]」を服用してTVの生放送のど自慢番組「スターになろう」に出演した際、プロの歌手(原作<ref>8巻収録「キャンデーなめて歌手になろう」</ref>では[[天地真理]]、テレビ­アニメ第2作第1期<ref>1979年5月2日([[テレビ朝日]]のみ)、1979年6月10日放送「キャンデーなめて歌手になろう」。このとき歌った曲は「[[あんたのバラード]]」。</ref>では西城謙治という架空の歌手、テレビ­アニメ第2作第2期1回目<ref>2006年6月30日放送「ジャイアンの甘〜い声! キャンディーなめて歌手になろう」。このとき歌った曲は「[[ボクノート]]」。</ref>では[[大橋卓弥]]、テレビ­アニメ第2作第2期2回目<ref>2012年6月15日放送「キャンディーなめて歌手になろう」。このとき歌った曲は「ジャイアンにボエボエ」。[https://mantan-web.jp/article/20120612dog00m200088000c.html 由紀さおり:“きれいな声”のジャイアンに 「ドラえもん」に特別出演]、MANTANWEB、2012年6月13日。 </ref>では[[由紀さおり]])の声で歌うつもりであったが、ドラえもんはアメの効き目が30分しか持たない事をジャイアンに知らせていなかった。このため全国ネットでジャイアンの歌声がそのまま放送され、その結果「全国各地でテレビが故障した」り、「大勢の視聴者が倒れて救急車で運ばれた」と翌日しずかやスネ夫が話している。

*なお、このエピソードを原作としたテレビ­アニメ第2作第1期「声もんキャンディー」<ref>1992年10月9日放送「声もんキャンディー」</ref>では[[オペラ歌手]](声:[[中多和宏|中田和宏]])の声で歌ったが、後半のストーリー展開が大幅に変更されており、テレビ出演はしなかった。

*また、原作第10巻の「[[ドラえもんのひみつ道具 (おさ-おの)#おそだアメ|おそだアメ]]」の回では、リサイタルを逃れるためにのび太が「声がよくなる」と偽ってアメをジャイアンに食べさせようとしたところ、ジャイアンはそれを全て服用。音声を時間が経ってから流す作用があるこのアメの効能で、リサイタル中は歌声が全く聞こえなかったものの、真夜中になって歌声だけが原っぱに大音量で3時間も響き渡り、安眠妨害された周辺住民が集団で剛田家へ抗議に行くシーンがオチで描かれている<ref>10巻収録「おそだアメ」</ref>。

*さらに、ドラえもんがジャイアンの夢を叶えるべく、誰にも影響しない真夜中の番組終了後のテレビ局(あけぼのテレビ)でリサイタルを放送したところ、偶然視聴したのび太の先生が強烈な歌声に気絶してしまい、翌日は欠勤し予定されていたテストは中止となった<ref>31巻収録「ジャイアン テレビにでる!」</ref>。

*その一方で後記の「驚音波発振器」のエピソードにあるとおり、[[ゴキブリ]]など[[衛生害虫]]には絶大な駆除効果を発揮する。

*原作第16巻ではこれらとは他に、「[[もしもボックス]]」で音のない世界を作ったにもかかわらず、リサイタルでジャイアンが紙に書いた歌詞を見ただけで寒気を感じさせるという描写を見せた<ref>16巻収録「音のない世界」</ref>。

*逆に被害にならなかった例も存在する。「またもジャイアンコンサート」の回ではドラえもんが対策としてジャイアンに「アベコベマイク」を渡す。小声が大声に修正されることに喜んだジャイアンがコンサートを開くが、アベコベマイクは大声を出すと普通の声に修正されるため、結果としてジャイアンの歌声による被害を回避した<ref>てんとう虫コミックス38巻に収録</ref>。

*『[[ドラえもん のび太の恐竜]]』では、白亜紀に飛ばされたドラえもんたちがキャンプをした際、ジャイアンの歌声で恐竜たちが共鳴してしまい、一行は恐竜たちに追い回されてしまった。

== 武器・道具として利用された例 ==
*「[[ドラえもんのひみつ道具 (きや-きん)#驚音波発振式ネズミ・ゴキブリ・南京虫・家ダニ・白アリ・虫退治機|驚音波発振式ネズミ・ゴキブリ・南京虫・家ダニ・白アリ・虫退治機]]」の本物の害虫駆除用の驚音波テープの代わりに。
*「ジャイアン殺人事件」(てんとう虫コミックス39巻)では、音楽学校の宣伝用テープの「入学前の音痴の歌声」としての使用が検討された(「卒業後の歌声」は似た声だが少しは歌える別人のものを使用。スネ夫は「密かに相手に聞かせ続け、衰弱死させる」暗殺手段に使われるのではと誤解した)。
*[[大長編ドラえもん]]「[[ドラえもん のび太の魔界大冒険|のび太の魔界大冒険]]」で、[[セイレーン|歌で人を惑わす魔界の人魚]]と肉食怪獣ツノクジラを追っ払う
*大長編ドラえもん「[[ドラえもん のび太の創世日記|のび太の創世日記]]」で、映画でも新曲といっておきながら流れるのはおなじみの曲。
*大長編ドラえもん「[[ドラえもん のび太のねじ巻き都市冒険記|のび太のねじ巻き都市冒険記]]」で、ホクロとピーブを気絶させた(映画ではこのシーンは無し)。ちなみにホクロも音痴で、かつ本人曰く「歌には自信ある」。
*大長編ドラえもん「[[ドラえもん のび太の南海大冒険|のび太の南海大冒険]]」で、どこでもカラオケを使い合成動物ワニサイを気絶させる。
*大長編ドラえもん「[[ドラえもん のび太と翼の勇者たち|のび太と翼の勇者たち]]」で、[[ドラえもんのひみつ道具 (こ)#コエカタマリン|コエカタマリン]]と併用して飛行用具に(このとき叫んだのは「ホ」「ゲ」)。
*2000年だよ!ドラえもん<ref>大型年越し番組『[[24時間地球大騒ぎ!!カウントダウン2000]]』のうちの[[24時間地球大騒ぎ!!カウントダウン2000#番組内容|一部分]]</ref>「未来を守れ!のび太vsアリ軍団」(1999年12月31日放送)<ref>{{Cite book |和書 |title=[[毎日新聞]]縮刷版 |publisher=[[毎日新聞社]] |date=1999年12月31日付のラジオ・テレビ欄}}『[[ドラえもん ガラパ星から来た男]]』をアニメ化したものだが、内容は[[ドラえもん ガラパ星から来た男#登場人物|アリ人間]]の侵略から地球を守るというもので、ストーリー全般に大幅な変更がされている。</ref>で、[[ドラえもん ガラパ星から来た男#登場人物|進化したサムライアリ]]の動きを止めるために。
*SFC版「ドラえもん3 のび太と時の宝玉」ではドラえもんたちが秘密道具を武器に使う中、自身はマイクによる歌声攻撃を行っている。N64「ドラえもん のび太と三つの精霊石」ではジーンマイクを使用しての攻撃を行う。


== 脚注 ==
== 脚注 ==

2024年1月13日 (土) 05:27時点における版

おれはジャイアンさまだ!
たてかべ和也楽曲
収録アルバムドラえもん バラエティ★ジョッキー4
リリース1981年7月
規格LPレコード
ジャンルJ-POP
アニメソング
キャラクターソング
レーベル日本コロムビア
作詞者たてかべ和也
作曲者菊池俊輔
ドラえもん バラエティ★ジョッキー4収録順
ジョッキー
(A-1)
おれはジャイアンさまだ!
(A-2)
ジョッキー
(A-3)

おれはジャイアンさまだ!」は、アニメ『ドラえもん』(特に2作1期)の挿入歌である。オリジナルはジャイアンのテレビ朝日版初代声優のたてかべ和也によって歌われた。

作詞者はたてかべ和也、作曲・編曲者は菊池俊輔

解説

本楽曲が初めて収録されたメディアは、1981年7月に発売されたLP版『ドラえもん バラエティ★ジョッキー4』(日本コロムビア CZ-7118)[1]である。現在では『ぼくドラえもん〜ドラえもん ソング・コレクション〜』(コロムビアミュージックエンタテインメント)等で聴くことが出来る。

普通の挿入BGMとして利用されるときはインストゥルメンタル(歌なし)だが、アニメ作中においてジャイアン本人が熱唱することがある。自らを自己紹介し褒め称える、調子のいい歌詞の内容である。

2112年 ドラえもん誕生』にて22世紀の世界でドラえもんの同級生のジャイベエがこの曲を歌っている(ジャイアンと歌う部分はジャイベエに、ガキ大将の部分はロボ大将に変わっている)。また、オーディション番組の中で歌ったため、会場の観客だけでなく、視聴者まで苦しみだした。

アニメ版とCD版では歌い方が異なり、CD版はちゃんと音程に合っているが、アニメ版はたてかべが外して歌っている。

KONAMI音楽ゲームpop'n music 11』に、初代声優のたてかべ和也本人が歌うこの歌の新録音バージョンが収録された。ジャンル名表記はそのまま「ジャイアンリサイタル」。これはCD版と同様、音程は外れていないものとなっている。アーケードゲーム版においてはその後『17』まで継続して収録(『18』で削除)されたが、家庭用ではPlayStation 2版『11』のみに収録。また、『11』のオリジナルサウンドトラックCDにも収録されている。

2004年2月にバンダイから発売された食玩CD『お菓子CD ドラえもんヒット曲集』のシークレットとしてシングルカットされている。

2022年7月20日に2代目声優木村昴によるカバーバージョン「おれはジャイアンさまだ!2022」が配信された[2]。間奏の台詞はたてかべ版と異なっている。

脚注

  1. ^ 同LPには「スネ夫のうた」も収録されている。
  2. ^ ジャイアン、歌手としてメジャーデビュー”. 音楽ナタリー. ナタリー (2022年6月15日). 2022年6月15日閲覧。