子ども食堂

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子ども食堂(こどもしょくどう)は、子どもやその親、および地域の人々に対し、無料または安価で栄養のある食事や温かな団らんを提供するための日本社会活動2010年代頃よりテレビなどマスメディアで多く報じられたことで動きが活発化し、孤食の解決、子どもと大人たちの繋がりや地域のコミュニティの連携の有効な手段として、日本各地で同様の運動が急増している。

概要

子ども食堂の形態は、運営者次第で様々な運営形態があり、参加費(料金)、開催頻度、メニューも食堂ごとに違いがあり、明確な定義があるわけではない[4][5]

東京都大田区「気まぐれ八百屋 だんだん」

強いて定義を述べるならば、子ども食堂1号店ともされる東京都大田区の「気まぐれ八百屋だんだん こども食堂[6]」では「こどもが1人でも安心して来られる無料または低額の食堂[※ 1]」としており、地域でのネットワークを作ることを目指した全国ツアー「広がれ、こども食堂の輪!」ではそれに倣って「(困難を抱える家庭の)子どものための食堂だけでなく、たとえば高齢者の食事会に子どもが参加している場合なども『こども食堂』と広くとらえています[※ 1]」と述べている。また朝日新聞は「民間発の取り組み。貧困家庭や孤食の子どもに食事を提供し、安心して過ごせる場所として始まった[※ 2]」、東京都豊島区で子ども食堂の運営などに携わる民間団体・豊島子どもWAKUWAKUネットワーク(以下、WAKUWAKUと略)は「安価な料金または無料で、子どもや親子に食事を提供する場[※ 3]」、こども食堂ネットワーク(後述)では「こどもが1人でも利用でき、地域の方たちが無料あるいは少額で食事を提供する場所[※ 4]」としている。

「子ども食堂」とは呼ばれていないものの、地域で子どもの居場所を提供している団体が毎日食事を提供していたり、学習支援のための団体が学習の前後に食事を出したり、高齢者のための集まりの場を子どもや子育て層に開放し、多世代が交流しながら食事をとるなど、実質的に子ども食堂と同等の役割を果たしているケースもある[7]

沿革

時代背景

地域で食事を提供する活動は、日本の歴史上では昭和時代後期にすでに存在していた。1980年代には核家族化が進み、介護は家族ではなく社会全体で担うものとの考えが世間に浸透したことで、独居老人に会食や配食を提供するボランティア活動が、日本全国で広く普及し始めていた[7]。一方で子どもの貧困は、2008年平成20年)頃から社会的に注目されるようになったといわれ、待機児童問題2013年(平成25年)頃から表面化したと考えられている[7]。同2013年には子どもの貧困対策の推進に関する法律が成立し、子どもの貧困対策として様々な事業が日本全国で増え始めた[8]

子ども食堂の活動が活発化したのは前述のように2010年代だが、子どもの居場所や食事の支援への取り組みはそれ以前にも存在していた[9]児童館で孤食や欠食の子どもたちと共に料理をして食べたり、孤食解消のために食事の場を提供する例、プレーパークでの食事会の実践、コミュニティカフェや自治体の会館での食事会などがその一例である[10]広島県の元保護司である中本忠子は、家庭環境に恵まれない子どもや青少年への無料での食事の提供事業「食べて語ろう会」を1982年昭和57年)から開催し続けており[11]、これを子ども食堂の元祖とする向きもある[12]2008年(平成20年)に「病気や怪我を負っても貧困のために医者にかかることのできない子供が3万人いた」との報道があり、これが子ども食堂の拡大に繋がったとの意見もある[13]

子ども食堂の誕生

名称として「子ども食堂」の名が用いられ始めたのは2012年(平成24年)とされ[14]、前述の「気まぐれ八百屋だんだん」の一角に「こども食堂」が設置されたことが最初と考えられている[2][4][9]。同店の店主である近藤博子は、歯科衛生士であると共に地域の居場所作りにも携わっており、仕事を通じて食事の偏りがちな子どもたちの存在を知り、子ども食堂を開店したといい[15]、「子どもが1人でも入れると同時に、大人も入っていい場所」との意味で「こども食堂」と名付けたのだという[16]。当時はまだ地道な活動ではあったが、口コミで徐々に活動が周囲に伝わり始めていた[9]

食堂の発展

同2012年に前述のWAKUWAKUが発足し、東京都豊島区要町に「要町あさやけ子ども食堂」が開店した。その活動が2014年(平成26年)年4月にNHKの情報番組『あさイチ』で紹介されたことを機に、テレビ新聞雑誌など多くのマスメディアから注目を集め[1]、子ども食堂が日本全国的に広がるきっかけになった[7][9][15]。WAKUWAKUの事務局長である天野敬子によれば、この放映以来、WAKUWAKUには見学希望者や取材の依頼が増え、『クローズアップ現代』(NHK)、『オイコノミア』(NHK Eテレ)、『NEWS23』(JNN)など、多くのテレビ番組でも取り上げられるようになったという[1]。前述のように子どもの食事の支援自体は以前から存在したが、「子ども食堂」というネーミングが功を奏したことで、マスメディアに取り上げ得られる機会が増えることとなった[9]

「こども食堂ネットワーク」参加店舗の一つ、神奈川県川崎市中原区の「木月こどもキッチン」。

2015年(平成27年)、子ども食堂同士で横の繋がりを作り、食材や情報を連携することを目的とし、「こども食堂ネットワーク」が発足し、北海道から九州に至るまで多くの食堂がこれに参加した[17][18]。同2015年にはWAKUWAKU主催により「こども食堂サミット」が開催され、このサミットで子ども食堂の存在を知った多くの人々から「子ども食堂を始めたい」「手伝いたい」との意見が寄せられて、子ども食堂が日本全国的に広まるきっかけの一つとなった[16]。翌2016年(平成28年)1月にも、こども食堂ネットワークとWAKUWAKUとの共催により同サミットが開催され、2015年から2016年にかけて活動を開始した首都圏の子ども食堂20軒が参加し、新しく子ども食堂を開店したいという参加者たちも多く集り[9]、その参加者は定員200名をはるかに超える300名に及んだ[19]

同2016年4月からは、日本全県で子ども食堂の啓発活動を行い、それをきっかけに地域でのネットワークを作ることを目指した全国ツアーとし、前述の「広がれ、こども食堂の輪!」が開始された[20][21]。同年には、東京都で「こども食堂のつくり方講座」のように、子ども食堂を始めたいにも関らずその方法がわからない人々に向けての講座が開催されるなど、食堂を作る取り組みも活発になり始めた[18]

その後、福島県の「ふくしまのこども食堂ネットワーク[22]」、茨城県の「子どもの居場所・学習支援・子ども食堂いばらきネットワーク会議[23]」、奈良県の「奈良こども食堂ネットワーク[24]」、北九州市主体の運営による「子ども食堂ネットワーク北九州[25]」など、子ども食堂の設立や運営のための様々な団体が、日本各地で設立され続けている。

マスメディアでは上述の報道例のほかにも、2013年に『週刊ニュース深読み』(NHK)での「6人に1人! どうする“子どもの貧困”[26]」やNHKスペシャル『見えない“貧困”〜未来を奪われる子どもたち〜[27]』などの放映により、子どもの貧困などの問題が表面化しており、子ども食堂の運営者たちの多くも実際に、それらのテレビ番組を見たことで問題を解決したく思ったと語っている[13]

子ども食堂の総数は、2016年時点で300ともいわれるが、日本全国的にそれらの食堂を統括する組織はなく[28]、実質的に子ども食堂と同じ機能を提供しているにもかかわらず「子ども食堂」を名乗っていないケースもあるため、実際の総数は不明である[4]

内容

開催頻度

開催頻度は月1回[29]、または月2回が多く[30]、運営側からも「月1回のペースなら、気負わず無理なく、長く続けられる」との声がある[31]

次いで月に2回から3回、週1回と続き、週5日以上開催する食堂も多い。時間帯は平日夜が多いが、登校前の朝食の時間帯や、給食のない週末の昼食時、長期休暇期間を中心として取り組む食堂[29]、夏季休暇や冬季休暇に限定して営業している食堂もある[13]

参加費

参加費(料金)は、子どもについては「お手伝い」などの条件付きを含めて無料としているところが半数以上であり、有料の場合は50円から500円、次いで100円から300円のところが多い。保護者など大人については子どもより割高に設定されている場合が多い[29]。子ども・大人共に完全無料の店もある[32]

また店によっては、金銭苦の人が無理しないよう、大人は所持額に応じて自分で支払額を決めることができ、所持額に余裕のある人は寄付を兼ねて多めに支払うことのできる仕組みを取り入れている場所もある[33]

なお、多くの子ども食堂は、営利目的でなくボランティア活動であることを明確にするため、「料金」ではなく「参加費」と呼んでいる[34]

食事

提供する食事の内容は、農業が盛んな地域のために野菜中心の料理、バランスのとれた料理、プロの料理人にこだわった料理、バイキング料理ビュッフェ[32]、店によってさまざまである。

健康と食の安全性などの考慮から、有機農業による野菜など[35]化学調味料不使用、動物性食材不使用[32]食物アレルギー対策を謳った食堂もある[36]

栄養バランスだけでなく店によっては、胃を満足させるために月1回は肉料理の日をもうけたり[34]、多世代が集う店では定期的にカレーライスなどの多世代に好まれるメニューを[37]、正月には餅、雑煮、おせちを振る舞うといった工夫もある[9]

日本国外の住民が多い地域では、宗教上の理由で食べるを禁じられている食材に配慮している場合もある[38]。中には、より深刻な状況下にある子どものために、1週間分の食事を冷凍して自宅に届けたり、自宅まで食事を作りに行っているところもある[39]

食事以外の活動

食事以外にも、宿題の時間、自炊の力をつけるために子どもも調理に参加するなどの活動[29]、地域住民との交流の場を組合せていることもある[40]。遊び場として提供されていることもあり、大人たちが遊びを提供しなくても、子どもたちが自然に遊び始めるところもある[7]

孤食など家庭の事情を抱えている子どもも来店する中、そうした子どもたちに助力したいという気持ちを抱きつつも、敢えて事情を詮索せず、当事者たちから助けを求められるまで待つという姿勢を守る店が多い[41]。中にはそれと対照的に、子どもたちの問題を丸ごと抱えようと、キリスト教の修道施設の一部を場所に選び、中高生向けの施設の相談員や民生委員の経験者が代表を務め、調理や学習支援のスタッフに加え、自閉症スペクトラム支援士などの専門資格の所持者がそろっている店もある[41]

参加者

本来は、貧困家庭や孤食の子どもに対し、食事や安心して過ごすことのできる場所を提供する場所として始められたが、後には地域のすべての子ども、親、地域の大人など、対象を限定しない食堂も増えている[29]。子どもとの交流や、家族的な何かを求める来店者が多く、相席も多い[42]

大人も参加可能な店では、母子での参加も多い[43][44]。孤立しがちな母親が同世代と交流可能な唯一の場所として来店したり[30]、高齢者の多い地域では「1人で家にこもるよりは」といって来店する人も多い[42]

子どものみならず地域の全住民に対して開かれた空間を目指すとの意味で、店名に「子ども食堂」の名称を付けていない店もある[41]

運営・費用

人員、費用、食材に関しては、子ども食堂がマスメディアで取り上げられたことで、生産者からの直接の食材提供、調理のボランティア、資金の寄付など協力が増加し始めている[6]

運営者

運営は、NPO法人や民間団体、住民による有志、個人などによる[29]。専門家が運営に携わるところもあるが、ボランティアによるものが大部分であり、食事を提供するという敷居の低さがボランティアによる運営のしやすさにも繋がっている[4]

こども食堂ネットワークの事務局担当者によれば、子育てが一段落した50歳代から60歳台の主婦たちが活動の中心を担っているという[45]。ボランティアの人員は、地元の主婦たちのほか、調理学校の学生、家政学を学ぶ学生が調理を手伝ったり、大学生が子どもたちの遊び相手をしているところ[46]、中には子どもがボランティアがいるところもある[47]。これから子ども食堂を始めようと思っている人々が、見学も兼ねてボランティアを務めているケースも多い[9]。子どもを連れて来店していた母親が、その場の楽しさのあまり、スタッフに参加したケースもある[43]大阪府池田市では、2001年(平成13年)に起きた附属池田小事件を小学1年生当時に体験した青年が、自分を支えてくれた人々への恩返しとして、自分が子供を見守るべく、子ども食堂を切り盛りしている[48]

一般人以外による運営としては、小学校のPTAが運営に加わっているところや[49]、地元の医師が顧問を務めたり、地元の社会福祉法人の職員がボランティアで送迎の車を走らせているケースがある[46]。学校を開催場所とし、その校長や教職員が参加して子どもの相手や保護者の話し相手を務めている店もある[50]沖縄県では在日アメリカ軍基地の多くの関係者が子ども食堂のボランティアに参加し、好評を得ている[39]。2016年頃からは生活協同組合農業協同組合(JA)も連携し始めている[5]

活動の規模は、数十人の参加による大規模のものから、10名程度の小規模のものまでさまざまである[7]

費用

運営に要する費用は、主に寄付や持ち出しなどによって賄われている[29]インターネット上のウェブサイトFacebookで活動の様子を伝えた上で寄付を募るケースも多く、クラウドファンディングで資金を募っている食堂もある[33][47]

公的補助や民間企業の助成金などでも賄われており[29]、モデル事業として運営団体に対して助成金を贈っている県[51]、地域の福祉団体が費用の助成、運営への助言や支援を行ってる県もある[40]。事業家が手軽と言う理由で参入する自治体や団体も多い[52]

食堂に通う子どもたちが募金箱を作って、コミュニティセンターや地域の医院に置いたり[33]、運営者がオリジナルの文房具などを販売して運営の足しにしたり[51]、高齢者たちによるバザーの収益金が寄付されるケースもある[30]

食材

食材の調達方法は、ごく普通に近隣のスーパーマーケットや商店街などで購入する場合もあれば[4]、寄付、余り物の持ち寄り、傷や変形のために商品にならないものの譲り受けなど[53]、様々である[19]フードバンクから食材を仕入れることもある[54]

JAの支店が地域貢献活動として米や野菜を提供したり、畑作りのボランティア団体や、趣味の家庭菜園で野菜を多く作り過ぎてしまった住民が野菜を提供しているケースもある[55]

子ども食堂が結婚式場に対してバイキング料理の残りが欲しいと申し出たところ、式場側が「残り物では申し訳ない」として、米料理やスープを作って届けている場所もある[55]

野菜や米と比較すると肉類は提供が少ないものの、肉類を無償で提供している養豚業者もある[55]。寺の供物を提供しているところもある[56]

場所

場所は、公民館児童館など公的施設のほか、事務所、空き店舗、民家、飲食店、医療機関や介護施設の交流スペース、寺などが用いられている[29][31]。「プロが作るご馳走を食べさせたい」として、喫茶店が定休日に開催しているところもある[31]

企業の社員食堂[38]、小学校のランチルーム[50]、大学の学生食堂、空き家、廃校、トレーラーハウス、貸倉庫、神社、教会などでも開催されている[46]。家庭の事情で1人暮しとなった一軒家を、寝室以外を丸ごと提供し、食事以外にも様々な遊びの場としている家もある[43][57]

反響

利用者たちからの声

来店した子どもたちからは「みんなで食事ができて楽しい[58]」「嫌いな物でも、みんなで食べると不思議と食べられる[59]」「友達と遊んだ後、そのまま一緒に晩ご飯を食べられて楽しい」[60]、孤食になりがちな子どもからは「家に食べ物がないときもあるので嬉しい」[61]、子どもと共に来店した母親からは「子どもの食が進む」「自分たちだけではこんなに品数は作れない、野菜もとれない」などの感想が寄せられている[20]

また食事以外に対しても、子どもたちからは「面白い大人がいるので毎回楽しみ」[60]「大きな家族ができたよう」[61]、大人たちからは「子どもがのびのびと遊ぶことができ、ストレス発散の場になる」「ほかの人たちと話すきっかけになる」[58]「毎日がバタバタしていて、ここに来て心が落ち着いた」などの感想も寄せられている[45]。母親同士が仲良くなり、情報交換の場も生まれている[43]。運営側では、子ども食堂を手伝うことが生きがいと語る高齢の女性もいる[43]。小学生の子どもと高齢の男性が、共通の趣味の話題で盛り上がっているといった事例もある[62]東日本大震災に遭った東北地方では、震災で失われた地域のコミュニティ作りに役立てたいとの声もある[63]

専門家による分析

北海道札幌市の子ども食堂「kaokao」の運営に携わる政治学者の吉田徹は、子ども食堂の対象になる子どもは貧困家庭のみならず、富裕であっても一緒に食べる家族がいない「孤食」、いつも同じ物を食べる「固食」、一種類しか食べ物がない「個食」などニーズは多様であり、こうした様々な「こしょく」の解消が、子どもの健康や教育環境の改善、子育ての問題にも繋がるとしている[64]。また、子ども食堂には補助金や様々な制限など、行政が介入していないからこそ柔軟に運営できている面があるとしている[64]

子どもの貧困対策や食品ロス問題などに取り組む政治家の竹谷とし子は、子ども食堂は栄養管理と同時に、多くの人々が携わることで子どもの孤立を防ぎ、「食」を通じて子どもたちを支援する大きな機能があるとしている[64]

また、子どもと地域の大人たちが共に食事をすることで、子どもと大人たちとの交流や情報交換が増えて地域のネットワーク形成に繋がる点や[54][65]、子どもたちの来店を通じて、子どもの貧困の実態を地域住民たちが認識するなどの点で[65]、副次的な効果も生まれているとの声もある。前述のように商品にならない食材を子ども食堂で譲り受けることにより、食品ロスの解決につながっているとの評価もある[53]

課題・問題点

前述の「こども食堂サミット」は毎年開催されており、2017年(平成19年)に行われた「こども食堂サミット2017」では、子ども食堂を安定した継続にあたっての課題として、継続に要する資源(場所、資金、食材、ボランディア)などの継続した確保の手段と、支援が必要な子どもたちと繋がってゆく手段の、2点が挙げられている[28]

子どもとの繋がり

運営側が危惧している問題点としては、本当に食事を必要としている子どもたちに対し、子ども食堂の情報が届いているかどうか、という点が多い[32][66]。「食堂の存在が地域に浸透していない」「周知が不十分」といった声も聞かれる[32]。東京都で館林市が2017年3月に実施した子どもの生活実態調査によれば、子ども食堂を全く知らない保護者は、全体の4割以上にあたることが判明し、保護者に対しても、情報が必ずしも行き渡っていない現状も明らかになっている[67]

こうした課題の解決策の一つとして、行政による広報宣伝などのバックアップも求められている[65]

貧困問題による誤解

子ども食堂への出入りが、周囲から貧困家庭との見られかねないという懸念から、本当に貧困状態にある子どもはこうした食堂を利用しにくいのではといった意見があり[4][47]、実際にそうして出入りを敬遠する子どもがいたとの報告もある[68]。同様の理由で、特に女子は来店しにくいとの指摘もあり、実際に来客の男女の比率が8対2だったとの報告もある[39]群馬県太田市の子ども食堂でも、30人から40人の利用者を見込んでいたところが、実際の利用者は10人から20人程度であり、これも貧困世帯が対象とのイメージが広がっていることがその原因と見られている[52]

マスメディアによって子ども食堂のことが多く報じられたことで、子ども食堂イコール貧困対策というイメージが広がりすぎ、来店しにくくなっている子どもができたとの指摘や[28][32]、親が出入りを禁じるなどの状況が生まれていると危惧する声もある[69]。前述の「気まぐれ八百屋だんだん こども食堂」も、マスメディアに取り上げられ始めた当初は、貧困対策としての視点からの報道が多かったという[16]

子ども食堂の開催希望が、その場所を求めて公民館に申し込んだところ、「困窮者が集まる地域と思われる」「貧困の子どもはいない」と難色を示され、どんな子どもでも楽しむことのできる場所だと説明を繰り返した末に開催に漕ぎつけたように、貧困対策というイメージから抵抗を持たれるケースもあり、日本各地で模索が続けられている[61]。子ども食堂の存在を知るには情報収集力を要し、足を運ぶには行動力や交通費を捻出する経済力も必要だが、貧困の最中にある人々にはそうした力がないとの指摘もある[70]児童虐待を受けている子どもが、親が発覚を恐れて行くことを禁じていると危惧する声もある[39]

「誰でも利用できる場所」としている子ども食堂には、「貧困や孤食など、本当に支援を必要とする子どもにどうすれば来てもらえるか」が共通の問題であり、「冬休み中に毎日開催したが、来てほしい子どもが1回しか来なかった[71]」「地域の幼稚園の子どもと保護者が1クラス丸ごと来店し、本当に来てほしかった子どもが来店を遠慮していた[72]」「困っている親子というより、安く健康的な食事ができるから来ている普通の親子が多い[73]」「夕食の手抜きを目的とした母親の来店が増えている[39]」との声もある。

子ども食堂から子どもの貧困、貧困家庭、貧困対策のイメージを遠ざける例としては、店の名前に敢えて「子ども食堂」と名付けず、「子ども」だけを付けたり、「子ども」すら店名に含めないところもあり[61]、貧困家庭というレッテルを貼られることのないよう、利用対象を「地域住民全員」に設定している店もある[60]。開設当初から「誰でも来店できる食堂」という概念を重視し、「恵まれない子どもたちのために」といった弱者支援のような態度をとらない店もある[74]

場所の問題

子ども食堂の開催場所は、調理可能な場所であることはもちろん、子どもが徒歩で通えることなどが条件に課せられており、これを子ども食堂の運営上で最大の課題とする意見もある[4]。東京都足立区の子ども食堂では、自分も食堂を始めたいと言って相談に来るものの、場所の問題で行き詰っているとの声が聞かれる[39]

これまでに閉店を強いられた子ども食堂の一つには、バーとして用いられていた店舗を借りたため、コンロが少なく、椅子が高くて落ち着かず[45]、生き帰りに車が必要で、駐車料金がかかるなどの声が寄せられていたケースもある[75]。個人宅で開催している子ども食堂では、食事や調理のスペースにも限界があり、告知も届きにくく、子どもが気楽に立ち寄ることもあまり期待できないとの声もある[76]

こうした場所の問題の解決策の一つとしては、朝食なしで登校する子ども向けに、通学路にバナナ1本を食べる場所を設ける「まちかどこども食堂 おはようバナナ!」といったユニークな取り組みもある[35][39]

衛生面

食事を提供する場である以上、食中毒などの衛生問題も懸念されている[72][77]。どこか一つの食堂で食中毒が起きれば、すべての子ども食堂にマイナスの影響が及ぶ可能性も示唆されている[38][78]

通常の食堂では洗浄設備や計器類を整え、確認検査を受けての営業許可が必要だが、子ども食堂のような福祉目的の場合、許可は必要ないと判断されることが多いことも問題視されている[79]

教育学博士でもあるアグネス・チャンは、子ども食堂の存在を知り、自分も何かできないかと友だちに相談したところ「食中毒でも起こしたら大変だから」と止められたという[64]

この課題の解決に向け、商品安全確保について研修会を実施し、衛生マニュアルを作成・配布することで、食材の扱いと調理の上で細心の注意を払っている食堂もある[80]。調理担当者に検便を義務付け、生ものは一切提供せずに必ず加熱調理するなどを徹底している食堂もある[62]

資金の課題

運営資金もまた、課題の一つである。前述のように運営資金のための寄付を募ったものの、現実には運営資金の大半が店の代表者の個人負担となっており、組織の持続的拡大のために運営資金の確保が問題となっているケースもある[68]

その他の課題

前述のように、子ども食堂が日本全国に広まったことはマスメディアによる影響力が強いが、マスメディアの力はあくまで一時的なものであるため、継続的に力を貸してくれる支援者も求められている[34]

子ども食堂は民間での取り組みだが、本来は子どもの食堂は行政責任で解決されるべき課題であり、食事の保証は学校での福祉課題でもあるとの声もある。この実践としては学校現場で、朝食をとらずに登校する子どもたちのために、教師の自己努力でおにぎりを提供しているケースもある[65]

子ども食堂の開催頻度は前述のように月に数度、週に数度程度であり、これによって子どもの貧困の解決に繋がるかどうかといった批判も少なくない[39]。シングルマザーと子どもたちの生活のために活動する団体であるNPO法人「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」の理事長である赤石千衣子は、子ども食堂の取り組みを「素晴しい取り組み」と評価しながらも、「300万人いる相対的に貧困であるといわれる子供たちに何%がそこにつながれるのであろうか[※ 5]」と指摘している[4][81]

子ども食堂が必要となる背景には、親の貧困の進度が深まり、介護問題や労働問題などが重なった末、育児放棄などで満足に食事のできない子どもができたという事情があることから、そうした社会の問題を変えてゆかないと根本的な解決にはならないとする意見もある[41]。これに対しては、確かに子ども食堂で貧困問題が解決するわけではないが、貧困問題を多くの人々の気づいてもらうきっかけになるし、人々が問題をしることが、いずれ社会を変えてゆく動きへとつながって行くとする意見もある[20]

日本国外の類例

アメリカイギリスでは貧困対策として、学校の放課後学習支援や始業前に朝食を出す「朝食クラブ」という取り組みがある[82]。アメリカでは2010年時点で12万5千校のうち70パーセントにあたる8万7千校、イギリスでは2007年時点で小学校46パーセント、中学校62パーセントがこれを実施している[65]。イギリス政府からは子どもの貧困撲滅の目的で学校へ出されている特別補助金によるものであり、日本の子どもの貧困対策案を考える上での模範との声もある[82]

ドイツライプツィヒでは「ライプツィヒ市子どもと婦人の支援団体」により2012年に「Leipziger Kinder-Erlebnis-Restaurant(子ども食堂)」が開設された。単に子どもに食事を提供するだけではなく、調理の楽しさを教えながら、食事と健康について教えることを心掛けられている[83]

フィンランドには「レイッキプイスト」と呼ばれる子どもの遊び場で、夏休み期間中の平日に、子どもたちに無料で食事が提供されている[84]。「子どもたちにとって最も安全な場所」として市営で運営されており、首都のヘルシンキには65箇所存在する[85]

脚注

注釈
  1. ^ a b 「広がれ、こども食堂の輪!」全国ツアーより引用。
  2. ^ 中塚他 2016, p. 1より引用。
  3. ^ WAKUWAKU 2016, p. 19より引用。
  4. ^ 南 2016, p. 1より引用。
  5. ^ 小嶋a 2016, pp. 45–51より引用。
出典
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関連項目

外部リンク