名古屋 - 福井・金沢線

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北陸道特急バス福井線(名鉄バス

名古屋 - 福井・金沢線(なごや - ふくい・かなざわせん)とは愛知県名古屋市福井県及び石川県を結ぶ高速バスである。

本項では名古屋と福井・金沢を結ぶ昼行便の3系統(北陸道特急バス金沢線・北陸道特急バス福井線・北陸道昼特急名古屋号)を一括して扱う。なお、同じく名古屋と金沢(・富山)を結んでいる夜行便「北陸ドリーム名古屋号」についてはドリーム号 (高速バス)#その他の路線を参照のこと。

概要[編集]

北陸道特急バス金沢線・北陸道特急バス福井線・北陸道昼特急名古屋号の3系統が運行されている。

北陸道特急バスは北陸道ハイウェイバスまたは北陸道高速バスなどと呼ばれることがある(北陸ハイウェイバスとは異なる)。[要出典]開設時には、名鉄グループ2社とJR東海(当時)・JR西日本(当時)が競願となり、調整の上、北陸道特急バスとして共同運行することとなった[1]

1987年に北陸道特急バス金沢線が開業し、翌1988年に北陸道特急バス福井線が開業。この2系統はJRバス路線としては初めて名鉄バスセンターに乗り入れるとともに、名古屋行はJR名古屋駅バスターミナルで降車扱いしないなど、運行開始当初は話題となった。なお、これら2系統に関しては「発車オ〜ライネット」をメインに据える北鉄や福鉄、そして「高速バスネット」をメインに据えるJRバス2社においても、「ハイウェイバス・ドットコム」でのみ取り扱っている。

北陸道特急バス金沢線は北陸地方初の本格的な都市間高速バスであり、この地方の高速バス網拡充の先駆者である。金沢 - 名古屋間片道3,900円(当時)という競合するJR特急よりも格安な運賃と「バスは狭くて窮屈」という従来の概念を覆す、ゆったりした32人乗りバスを採用することで開業当初から好評を博してきた。

競合するJR特急「しらさぎ」「加越」の利用にも影響を及ぼすほど脅威を与える存在となり、翌年には大幅値引きとなる企画切符の発売をはじめた。しらさぎ号が新型車両(683系)へ移行する時期と前後して、北陸道特急バス名古屋 - 金沢線も往復運賃を7,300円から6,000円に値下げするなどの対抗をしている。

北陸道特急バス福井線では開設時、福井 - 名古屋の所要時間が2時間35分、同区間を走るJR特急に20分前後遅れを取る程度にもかかわらず片道運賃はJRの普通運賃並み、かつ着地での日帰り滞在時間を最大9時間以上近く取れるとあって(JRは尾張一宮駅 - 米原駅の間に岐阜駅大垣駅を経由するため、ほぼ直線的な名神高速よりも北へ大きく迂回することや、米原駅での進行方向転換・編成の増解結による長時間停車が所要時間上のネックとなっている)、停車都市周辺間のみの需要をJRからの奪取、並びに新規掘り起こしによって掴んだばかりか、名古屋駅で東海道新幹線と乗り継いで関東方面とを往来する乗客も、週末・連休の観光客を中心に見受けられる状況となった。のちに名古屋高速一宮線清須線建設に伴い国道22号名岐バイパスの立体交差が減少したため所要時間は当初より15分延び、逆にJR特急は新型車導入により10分前後短縮しており差は50分前後に拡がったが、往復・回数乗車券の値下げによるてこ入れもあり、引き続き好況を呈している。

高速路線バスとしては中距離に属するが、敦賀発基準でみる場合は近距離的な性格も現れる。敦賀駅から100kmに満たない京都駅新快速電車で行く場合と比較して、福井線の名古屋への運賃・所要時間は回数券であればともに大差が無く、従来遠出の買物先が京都主体であったところに、名古屋という選択肢を提供することとなった。

その後西日本JRバスとJR東海バスが2010年12月9日より北陸道昼特急名古屋号を運行開始。こちらは北陸ドリーム名古屋号と共通運用であり、両社ともドリームで出庫して昼特急で入庫[2]する運用となっている。

なお、いずれの系統も別路線なので乗車券・回数券・往復割引等は停留所が同じでも共通ではない。また、いずれの系統とも運行開始以来、運行回数(便数)の増減はない。

運行会社[編集]

運行系統[編集]

○ - 停車
▽ - 金沢行に限り停車
・ - 休憩
∥ - 通過
停留所名 北陸道特急バス
金沢線
北陸道特急バス
福井線
北陸道昼特急
金沢号
名鉄バスセンター
名古屋駅(新幹線口)
賤ヶ岳SA
敦賀
武生
鯖江
福井駅東口
南条SA
尼御前
北陸小松
松任海浜公園
片町
香林坊
武蔵ヶ辻
金沢駅東口

すべて名古屋高速道路(名駅入口・明道町出口)・名神高速道路・北陸自動車道経由。

運行回数[編集]

  • 北陸道特急バス金沢線:1日10往復(名鉄4、北鉄4、JR東海1、西日本JR1)。
  • 北陸道特急バス福井線:1日8往復(名鉄3、京福2、福鉄2、JR東海1)。
  • 北陸道昼特急名古屋号:1日1往復(JR東海0.5、西日本JR0.5)。

歴史[編集]

  • 1987年昭和62年)7月20日 - 北陸道特急バス金沢線開業[1]
  • 1988年(昭和63年)8月30日 - 北陸道特急バス福井線開業。
  • 2005年平成17年) - 愛知万博開催期間中、輸送対応のため、北陸道特急バス金沢線の名鉄担当便を北鉄の運転士に委託。
  • 2010年(平成22年)12月9日 - 北陸道昼特急名古屋号開業。同時に全路線において名古屋駅JRハイウェイバスターミナルが桜通り口から新幹線口(太閤口)へ移転。
  • 2011年(平成23年)12月23日 - 北陸道特急バス福井線の名古屋(名鉄バスセンター)行が全便名古屋駅新幹線口(太閤口)に停車。
  • 2017年(平成29年)4月17日 - 金沢線・福井線ともに名神一宮での停車を廃止[3]し、同時に名岐バイパス経由から名古屋高速道路経由に変更。

使用車両[編集]

北陸道特急バス金沢線(名鉄バス)
北陸道特急バス金沢線(名鉄バス
北陸道特急バス金沢線(北陸鉄道)
北陸道特急バス金沢線(北陸鉄道
北陸道特急バス金沢線(JR東海バス)
北陸道特急バス金沢線(JR東海バス
北陸道特急バス福井線(京福バス 観光車による続行便)
北陸道特急バス福井線(京福バス 観光車による続行便

北陸道特急バスの開業当初は各社がこぞってビデオ・マルチオーディオサービスや車内電話などを完備した夜行バス並みのシートの4列32人乗りスーパーハイデッカーを導入し、贅沢さを競い合っていた[1](名鉄・福鉄・京福が三菱スーパーエアロII、JR東海・北鉄が日産ディーゼル・スペースウィング、JR西日本(当時)が三菱エアロクィーンW)。

以前より運用の都合で各社の他路線用車輌が運用に入る場合がある。例えば北陸鉄道=池袋〜金沢線車輌、京都〜金沢線車輌、京福バス=東京線用独立3列シート夜行高速車輌等のケースで、これは現在でもたまに見られる。[要出典]変わったケースでは過去には西日本JRバス=国鉄専用型式P-MS735SA〔当時金沢配置の744-6901、同線予備車〕、JR東海バスがラメール号専用車カラー時代の同車〔744-8980〕を運用に投入したことがあった。[要出典]

現在の車両の特徴は以下のとおり。

  • 北陸道特急バスは36~40席の4列シートハイデッカー車両で運行。補助席付きや補助席無しゆったり(センターアームレスト付)等のシート仕様は運行会社により異なる。
    • 北陸道特急バス金沢線・福井線の名鉄便は原則、ゆったり4列36席枕付きワイドシートでパウダールームトイレ(洗面台・大型鏡・着替え台)仕様車両。プラズマクラスターwifi、座席ACコンセントを搭載。近年は座席に枕がついた三菱ふそう・エアロエースで運用。
    • 北陸鉄道も近年はエアロエースの新車を導入。パウダールームトイレではないものの、38人乗りワイドシート・座席コンセントを完備している。
    • JR東海バスも名鉄に合わせて金沢線・福井線とも、4列ワイドシート36席パウダールームトイレ付きで座席コンセント完備の車両で運用。
    • 西日本JRバスはトイレ・補助席付き4列シート40人乗りで、近年は他社に合わせてコンセント付き車両(いすゞ・ガーラ)での運用をしている。
    • 京福バス運行分については、2008年10月9日より吉川壽一揮毫によるラッピングバス「SYOINGバス」による運行となった(福井 - 名古屋線はイエローベースに「光」)。
  • 通常運行時に使用される1号車はトイレ付き。2号車以降の増車はトイレ無し車両の場合がある。
  • 北陸道昼特急名古屋号は29席の3列独立シート(最後尾のみ独立4列)車両で運行。

関連項目[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ a b c 鉄道ジャーナル』第21巻第13号、鉄道ジャーナル社、1987年11月、 135頁。
  2. ^ つまり北陸道昼特急名古屋号に関してはジェイアール東海バスが名古屋行、西日本ジェイアールバスが金沢行をそれぞれ担当。
  3. ^ 北陸ハイウェイバスダイヤ改正実施します。(ジェイアール東海バス 2017年3月13日)2017年4月19日閲覧。

外部リンク[編集]