ロード・オブ・ザ・リング

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ロード・オブ・ザ・リング
The Lord of the Rings
The Fellowship of the Ring
監督 ピーター・ジャクソン
脚本 フラン・ウォルシュ
フィリパ・ボウエン
ピーター・ジャクソン
原作 J・R・R・トールキン
製作 ピーター・ジャクソン
バリー・M・オズボーン
ティム・サンダース
フラン・ウォルシュ
製作総指揮 マーク・オーデスキー
ボブ・ワインスタイン
ハーヴェイ・ワインスタイン
マイケル・リン
出演者 イライジャ・ウッド
イアン・マッケラン
ヴィゴ・モーテンセン
ショーン・アスティン
ショーン・ビーン
音楽 ハワード・ショア
主題歌 エンヤ
メイ・イット・ビー
撮影 アンドリュー・レスニー
編集 ジョン・ギルバート
製作会社 ウィングナット・フィルムズ
配給 アメリカ合衆国の旗 ニュー・ライン・シネマ
日本の旗 日本ヘラルド映画/松竹
公開 アメリカ合衆国の旗 2001年12月19日
日本の旗 2002年3月2日
上映時間 178 分 (劇場版)
208 分 (SEE)
製作国 ニュージーランドの旗 ニュージーランド
言語 英語
シンダール語
製作費 94,000,000 米ドル[1] (推定)
興行収入 870,761,744 米ドル[1]
次作 ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔
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ロード・オブ・ザ・リング』(原題:The Lord of the Rings: The Fellowship of the Ring)は、2001年映画ニュージーランド合作で、J・R・R・トールキン作の『指輪物語』を原作とする実写による作品である。『ロード・オブ・ザ・リングシリーズ』三部作の第1作目。

なお、タイトルの『ロード・オブ・ザ・リング』は、本来「三部作シリーズ全体」を指すタイトルである。だが、日本公開時の邦題からは、原題のサブタイトル「The Fellowship of the Ring(旅の仲間)」が削除され、『ロード・オブ・ザ・リング』のみのタイトルで公開された。そのことから、明示的に第1部を指すときは、原題と小説の邦題にならって『ロード・オブ・ザ・リング/旅の仲間』とも表記される。

また、劇場公開版に未公開シーン約30分を追加した『スペシャル・エクステンデッド・エディション(SEE)』を映像ソフトで発表している。

概要[編集]

指輪物語』を原作とする実写映画化作品。絶大な力を秘めた「一つの指輪」をめぐり、選ばれし旅の仲間9人と、冥王復活を目論む闇の軍勢との戦いと冒険を描く。

日本では2002年3月2日に公開された。アカデミー賞では13部門にノミネートされ、そのうち撮影賞作曲賞メイクアップ賞視覚効果賞の4部門で受賞した。 2007年にはアメリカ映画ベスト100(10周年エディション)で50位に選ばれた(21世紀に製作、上映された映画で唯一のランクイン)。

ロード・オブ・ザ・リング三部作[編集]

『旅の仲間』『二つの塔』『王の帰還』の三部構成として制作。世界へ配給されるに当たり「三部作すべてを上映すること」という条件をつけられた。

また、本作の前日譚にあたる『ホビットの冒険』を、同じく三部作の『ホビットシリーズ』として映画化し、2012年から2014年にかけて公開した。

あらすじ[編集]

プロローグ[編集]

遠い遠い昔、闇の冥王サウロンは密かに、世界を滅ぼす魔力を秘めた“ひとつの指輪”を作り出した。サウロンは自らの残忍さ、邪悪さ、そして生きるものすべてを支配したいという欲望を、この指輪に注ぎ込んだのだ。

やがて「中つ国(ミドル・アース)」の自由な地は、指輪の力をふるうサウロンの手に落ちていった。激しい戦火の中 勇気ある者たちがサウロンの支配に次々と立ち向かい、ひとりの勇者、イシルドゥアがサウロンの指を切り落とすことに成功した。サウロンが敗れたのだ。しかしイシルドゥアは指輪を破壊せず自らのものとし、悪を永久に滅ぼす唯一の機会を失った。そして指輪はイシルドゥアを裏切り、死に追いやる。

その後、指輪は時と共に所有者を変え、所在を変え、いつしか伝説、そして神話となった。

旅立ち[編集]

時は中つ国第3紀。ホビット庄は、ビルボ・バギンズの111歳の誕生日を祝うために大騒ぎだった。ビルボの旧友、魔法使いガンダルフも訪れ、2人は久し振りの再会を喜んだ。ところがこの日を境に旅に出ることを決心していたビルボは、皆の前で誕生日のスピーチをするも、「今日でお別れです」とポケットに入れていた不思議な指輪をはめ、突然姿を消してしまった。

懸念を抱いたガンダルフは 部屋でビルボを待ち構える。「魔法の指輪を軽く見るな、その指輪は残していけ」とビルボを説得し、指輪はビルボの養子フロドに託されることとなった。そしてガンダルフは指輪の秘密を探る旅に出る。

しばらくの時を経て、ガンダルフはフロドのもとへ戻ってくる。隠してあった指輪をフロドから受け取ったガンダルフは、燃えさかる暖炉の火に指輪を投げ込んだ。するとそこには今まで見えなかった文字が浮かび上がる。

この指輪こそが冥王サウロンの指輪だったのだ。サウロンの魂は指輪とともに生き残り、全世界を再び闇の支配下に置くため、指輪を全力をかけて探しているという。そしてすでに、指輪がフロドの手にあることまで嗅ぎ付けていた。指輪を破壊する唯一の方法は、モルドール国の滅びの山の火口“滅びの罅裂(きれつ)”に指輪を投げ込むしかない。

ガンダルフはフロドに、半エルフのエルロンドが主をつとめる裂け谷の館へ旅立つように指示する。フロドは、バギンズ邸の庭師であり親友のサムワイズ・ギャムジー(サム)と共に村を出た。一方ガンダルフは白の賢者サルマンに助言を求め旅立つ。

フロドたちは途中、友人のホビット メリアドク・ブランディバック(メリー)とペレグリン・トゥック(ピピン)に出会い、ガンダルフと落ち合うことを約束したブリー村に共に向かう。村の宿屋で一行は一人の放浪者と出会う。フロドは彼に「これ以上、ガンダルフを待っても無駄だ。奴らは向ってきている」と告げられる。アラゴルンと名乗った放浪者は、ホビットたちの危険な使命のことを把握していた。夜間、敵の奇襲をかわした五人は裂け谷へと向かう。

集結[編集]

旅に明るく、剣の達人でもあるアラゴルンを加え、フロド一行の旅は順調に進むと思えた。しかしある夜野営を行った場所で、一行はサウロンの下僕の指輪の幽鬼、黒の乗手ナズグルに急襲され、フロドは左肩を負傷する。呪いの剣で傷つけられた傷は エルフの霊薬でないと治らない。フロドの体がどんどん冷たくなっていくなか、エルフの姫アルウェンがフロドを迎えに来る。アルウェンはフロドを馬に乗せ、黒の乗手を振り切りエルロンドの館へ急ぐ。

館の一室。フロドが目を覚ますと そこにはガンダルフ、そしてビルボがいた。ガンダルフはサルマンに助言を求めに行ったのだが、そこでサルマンの裏切りを目の当たりにしてしまう。彼は新種のオーク、ウルク=ハイの軍隊を作り、指輪を手に入れようとしているのだ。捕らえられたガンダルフは、旧友の巨大鷲グワイヒアの助けで脱出。裂け谷へ先行したのだった。

中つ国の危機に対処すべく、エルロンドはあらゆる種族の仲間を集め会議を開いた。ドワーフ族、エルフ族、指輪を持つフロドを始めとするホビット族。人間の参加者には、南方のゴンドール国より訪れたゴンドールの執政の長男ボロミアもいた。

各々は指輪の処置について激しい論争を繰り広げる。その中でアラゴルンがゴンドールの正当なる王位継承者であり、指輪の宿命を背負う立場にあることが明らかにされた。フロドは自分が“滅びの罅裂”があるモルドールに行って指輪を破壊すると宣言する。一同もそれに賛同し、指輪所持者を助ける指輪隊を編成する運びになる。アラゴルン、ボロミア、エルフのレゴラス。ドワーフのギムリ、ホビットのサム、メリー、ピピン、そしてガンダルフ。こうして9人の“旅の仲間”が結成された。

そしてフロドはビルボより、かつてビルボが使用したエルフの短剣とミスリルの鎖かたびらを譲り受け、長い旅に出たのであった。

試練[編集]

指輪をめぐり選ばれた9人の旅は過酷なものであった。サルマンの手による妨害のため、一行は危険な坑道“モリア”を通ることになる。モリアはかつてドワーフの住む美しい宮殿であったが、今やオークに支配されまるで墓場のように荒廃していた。

敵に気取られないよう慎重に進むが、ピピンは好奇心から井戸にもたれていた死骸に手を触れてしまった。たちまち死骸の頭が井戸の中に転がり落ち大きな音が響き渡る。一瞬の静寂の後、不気味な音が響き渡り、続いてオークの金切り声が聞こえる。 一同は力を合わせ襲ってくるオークに立ち向かうが、巨大なトロルだけは一目散にフロドに襲いかかる。フロドは槍で刺されるが、ビルボより譲り受けたミスリルの鎖帷子のおかげで一命をとりとめた。

トロルはどうにか退治したが、洞窟にはまだ無数のオークが潜んでいる。一同は出口へと続くカザド=ドゥムの橋へ急ぎ、中央が崩れ落ちた狭い階段を次々と飛び移った。その間もオークの攻撃はやまない。

殿のガンダルフは全員が階段を飛び移ったのを見送ると、さらに追ってくる悪鬼バルログと向かい合った。「ここは断じて通さぬ!」とガンダルフは杖を橋に突き立てた。橋は崩れ落ち バルログは裂け目に落ちていくが、そのバルログが放った火の鞭に捕まり、ガンダルフは橋の横手に宙吊りになってしまう。フロドは助けようとするが、ガンダルフはそれを拒み裂け目に落ちていってしまった。

一行は悲しみに打ちひしがれる。しかし立ち止まっている時間はない。

一行の離散[編集]

モリアを脱出した後、彼らはエルフの森ロスロリアンにたどり着き、ロスロリアンの奥方ガラドリエルによってかくまわれる。ガラドリエルは過去、現在、そして未来を映しだす不思議な水鏡を持ち、それをフロドに見せてくれた。怖気づくフロドに「フロドよ あなたは選ばれた指輪の持ち主なのです。どんな小さな存在でも 未来の行く末を変える力は持っているのです」と勇気づける。そしてエルフに最も愛されているという星の明かりが入った玻璃(=ガラス)の瓶をフロドに渡した。

フロドたちはエルフの船で大河アンドゥインを下り旅を続ける。川岸に船を隠し夜になるのを待っていると、一人でいたフロドにボロミアが近づいてきた。サウロンの最も強い圧力にさらされているゴンドールを救う手段を、強大な力を持つ指輪に見出していたボロミアは次第に我を失い、フロドに襲い掛かった。闇の奴らに見つかる前に、指輪を俺に渡せと。フロドはもがきながら指輪をはめて姿を消し、ボロミアから逃れた。

ボロミアはフロドを罵倒するが、ふと我に返り自分がしてしまったことに気付き泣き崩れる。怖くなって指輪をはずしたフロドをアラゴルンが見つけるが、指輪の魔力にとりつかれたボロミアを目の当たりにしたフロドは、もうアラゴルンすら信じられなくなってしまう。だが、アラゴルンは指輪の魔力に屈することなくフロドに指輪を収めさせる。そして、単独で旅を成し遂げるというフロドの覚悟を受け入れるのだった。その時、アラゴルンはフロドの剣が青い光を放っていることに気付き、オークの首領・ラーツが率いる大群が近づいていることを悟る。

オークらとの乱戦の中、メリーとピピンもフロドの覚悟を察し囮を命がけで行う。ボロミアは正気を取り戻しメリーらを救おうと奮戦するが、ラーツの凶刃の前に敗れ、メリーらは連れ去られてしまう。 そこへ駆け付けたアラゴルンはラーツと対決し見事討ち倒すも、ボロミアは今際の際であった。指輪に屈した自身の弱さを謝罪するボロミアへ、アラゴルンは王としての責務を果たすことを約束すると、ボロミアは安らかに息を引き取った。

フロドは一人で滅びの山に旅立とうとしていたが、サムが一人では行かせないと駆け付ける。拒否するフロドだったが、サムが自分にもガンダルフと約束したフロドを守るという使命があると決意を語ると、フロドはその決意を受け入れ共に行くことを許諾し、二人で旅をする


こととなる。ラーツの軍勢を倒したアラゴルン、レゴラス、ギムリら三人は、メリーらの救出とフロドらの旅の障害となるサウロンの目を自身らに向けさせるため、戦いの旅を続けることを決意する。

登場人物・種族[編集]

旅の仲間[編集]

フロド・バギンズ (Frodo Baggins) / ホビット
繊細で素直な性格のホビットで、指輪を破壊する宿命を背負ったこの物語の主人公。
サム / サムワイズ・ギャムジー (Sam) / ホビット
バギンズ家に仕える庭師で、フロドの親友でもある。フロドへの忠誠心から危険な旅へ同行する。
ピピン / ペレグリン・トゥック (Pippin) / ホビット
年若く愛敬があり、イタズラ好きな性格。フロドの親戚であり友人でもある。
メリー / メリアドク・ブランディバック (Merry) / ホビット
フロドの親戚であり友人として、ピピン、サムとともにホビット庄を後にして旅に出る。
ガンダルフ (Gandalf) / 魔法使い(イスタリ
指輪の魔力を知り、フロドに助言を与える“旅の仲間”の指導者。賢いだけでなく、剣術と魔法を使った戦闘にも長けた頼りになる魔法使い。
アラゴルン (Aragorn) / 人間
長い間放浪していたが“旅の仲間”の一人となる。たくましく無骨であり、幾多の危機を卓越した剣術で切り開く、旅の仲間のリーダー的存在。
人間としては長寿を誇る種族「ドゥーネダイン」で、サウロンを倒すも指輪の誘惑に負けた人間の王イシルドゥアの末裔。
レゴラス (Legolas) / エルフ
北方にあるエルフ国の王の子。エルフ族の中でも一番の弓の名手として、自ら志願し“旅の仲間”になる。
ドワーフのギムリとは当初反りが合わなかったが、やがて幾多の死線を共に乗り越え戦友となる。
ギムリ (Gimli) / ドワーフ
ドワーフ族の戦士。屈強な肉体とその怪力を生かした斧を使う戦闘を得意とする。
エルフであるレゴラスをライバル視しているが、やがて幾多の死線を共に乗り越え戦友となる。
ボロミア (Boromir) / 人間
指輪を破壊することに疑問を持ちながらも“旅の仲間”に参加する。ゴンドールの勇猛な大将にして執政の長子。

ホビット[編集]

  • ホビット(Hobbit)は、穏やかで自然を愛する種族。平均身長は約1メートルほどで、足の裏は硬く裸足で生活する。洞窟などに家屋を作り暮らしている。彼らが好むのは、ごく気ままで平穏な生活で、厄介事を嫌う。その小柄な身体と俊敏さから隠れるのが得意。約100歳ほどまで生き、33歳で成人とみなされる。ちょうどその33歳にフロドは指輪を破壊する壮大な旅に出る。
ビルボ・バギンズ (Bilbo Baggins)
フロドの養父。以前の旅で手に入れた指輪の魔力で体を病み、指輪をフロドに譲る。

エルフ[編集]

  • エルフ(Elf)は、神々しい姿を持つ気高い種族。他の種族に比べて精神、身体能力ともに優れている。重度の外傷を負うか、深い絶望に陥るか、闇の力の影響を受けるなど以外では、寿命などで死ぬことはなく、肉体も成人まで成長すると殆ど歳を取らなくなる不老不死の種族でもある。だが、闇の勢力の台頭により、中つ国の聖域としての力は弱まってきており、このまま中つ国に住んでいては不老不死ではいられなくなりつつある。それゆえ、中つ国での彼らの時代は終わりかけており、自身らは神の世界に移り住む時を迎え、これからは人間の時代だという運命を自覚している。
エルロンド (Elrond)
半エルフの父親と母親を持ち、エルフとして生きることを選んだ裂け谷の主人。
アルウェン (Arwen)
エルロンドの娘でエルフ族の姫。人間のアラゴルンと恋をする。
ケレボルン (Celeborn)
妻ガラドリエルとともにロリアンを統べる高貴なエルフ。
ガラドリエル (Galadriel)
最も高貴なエルフの一人で、エルフ国ロリアンを統べる。苦悩するフロドを導き、危険な旅へ出発する勇気を与える。
ハルディア (Haldir)
ロリアンのエルフ。ガラドリエルに仕え侵入者の警備につとめる。

ドワーフ[編集]

  • ドワーフ(Dwarf)は、小柄だが頑強な肉体を持つ種族。ホビット族よりは大きい。頑固な気質の者が多い。鉱石の採掘と加工に長けている。山の祠に住み、約250歳ほどの寿命を持つ。男女の外見的な差異が少なく、他の種族には見分けるのが難しい。
バーリン (Balin)
ギムリの親族(ギムリの父グローインの従兄)にしてモリア鉱山の領主。フロドらが訪れた時には、闇の勢力との戦いで故人となっていた。
ビルボやガンダルフは、かつて巨竜スマウグから故郷エレボールを取り戻すために、共に旅をした戦友でもある。
グローイン (Glóin)
息子ギムリと共に、裂け谷でのエルロンドの会議に種族の代表の一人として出席した。
ビルボやガンダルフは、かつて巨竜スマウグから故郷エレボールを取り戻すために、共に旅をした戦友でもある。

人間[編集]

  • 人間(Human)は、誘惑や恐怖に屈しやすい精神的な弱さを持つ種族。だが、家族や友など自身の大切な存在のためには、勇気を奮い立たせ想像以上の力を見せる者もいる。他の種族に比べると短命。しかし、人間としては長寿を誇る「ドゥーネダイン」という種族もいる。アラゴルンはこの末裔。
エレンディル (Elendil)
ゴンドールの建国者。人間の軍を率いてエルフ軍とともにモルドール軍に対抗したが、冥王サウロンの手によって討ち死にする。
イシルドゥア (Isildur)
エレンディルの息子。冥王サウロンを倒すも、指輪の誘惑に負けてしまったゴンドールの国王。アラゴルンの祖先。

魔法使い(イスタリ)[編集]

  • 魔法使い(Wizard)は、「イスタリ」とも呼ばれる神の世界より遣わされし存在で、ガンダルフやサルマンがこれに当たる。老人の姿をしているが、強い精神と優れた身体能力を持つ。冥王サウロンら闇の勢力に対抗する者たちを束ねる使命を帯びている。その心の在り方によって、善なる力にも悪しき力にも成り得る。
サルマン (Saruman)
白の会議の主宰者の一人で、中つ国に遣わされた魔法使いの中で最も位が高い。ガンダルフは助言を請うために彼を訪ねる。

闇の勢力[編集]

冥王サウロン (Sauron)
大いなる力を秘めた“力の指輪”と、それら全てを統べる“一つの指輪”の創造主。
一度は肉体を滅ぼされるも“一つの指輪”にその絶大な力の大半を封じることで、その精神は滅んでおらず、再び“一つの指輪”を手にすることで完全復活を目論むモルドールの支配者。
指輪の幽鬼ナズグル (The Ringwraiths Nazgûl)
元は人間の王たちであったが“力の指輪”の魔力に魅せられ、サウロン配下の幽鬼となった9人の騎士。黒い馬を駆り黒装束にその身を包む。
アングマールの魔王 (Witch-king of Angmar)
ナズグルの首領にして9人の中で最強の騎士。その恐るべき力から「人間の男に殺すことは不可能」と予言されている。モルグルの刃でフロドを刺し一生消えぬ傷を与えた。
バルログ (Balrog)
モリアの奥深くに潜む、身長20mほどもある太古の魔物。全身に炎をまとい、炎を自在に操る魔力を持つ。その力はオークも恐れる。
トロル (Troll)
身長4mほどの巨体を誇る種族。知能こそ低いが凶暴かつ怪力。日光を浴びると石化する。兵士と言うより闇の勢力に調教・洗脳された兵器として従事させられている。
オーク (Orc)
かつてはエルフ族であったが、闇の力により生まれ変わった種族。醜悪な容姿に残忍な性質を持つ。
ウルク=ハイ (Uruk-hai)
サルマンの妖術で人間とオークを掛け合わせて作ったオークの上位種。オークよりも地位が高いと自負している。
ラーツ (Lurtz)
ウルク=ハイの首領格。ラウロスの丘にてアラゴルンやボロミアと戦い、その高い戦闘能力で窮地に追い込む。

その他[編集]

ゴラム (Gollum)
“一つの指輪”の力に魅了され、異常な長命を得た生き物、元はホビットの仲間だった。本来の名前は「スメアゴル(Sméagol)」。
人目を避け霧ふり山脈の奥深い洞窟に潜んでいたが、ビルボの手に渡った指輪を奪おうと地上に姿を現す。

旅路[編集]

  1. ホビット庄(シャイア)
    中つ国西部地域のエリアドールのブランディワイン川の西に位置する、フロドをはじめとしたホビットたちが住むホビット村がある緑豊かな平和で明るい国。中には10以上の村や町があり、その中の一つホビット村にはビルボがフロドに譲った袋小路屋敷がある。フロド・サム・メリー・ピピンたちが育ったホビットたちの土地。
  2. ブリー村“躍る小馬亭”
    ブリー村にある宿屋。フロドたちがアラゴルンと出会った場所。
  3. アモン・スール
    ホビット庄と裂け谷の中間辺りに位置する丘。エレンディルによって建てられた見張りの塔は、その後の戦禍によって荒廃してしまった。
  4. 裂け谷
    エリアドール東端の霧ふり山脈のふもと、エルロンドが治める美しい谷。サウロンとエルフ間の戦争で傷ついたエルフの一団と共に、エルロンドが築いた。エルフの魔法で守られていて、川の水かさが増すことによって侵入者を追い払う。アラゴルンはこの地で成長した。第1部でビルボが滞在していたのもここ。エルフの心温まる避難所としてエルロンドの大きな館がある。フロドたちはナズグルに追われてこの地に着き、フロドはここで傷を癒した。ここで開かれたエルフ・ドワーフ・人間の会議の場で、指輪を捨てる旅に出ることを決意する。この会議によって旅の仲間が選出された。
  5. モリア / カザド=ドゥム
    エルフ語で「暗い穴」の意。ドワーフ語では“カザド=ドゥム”(ドワーフの館の意)。
    霧ふり山脈の地下にある上古からのドワーフ宮殿。その底にはミスリルの鉱脈がある。あまりに深く鉱脈を掘り続けたドワーフたちは、地底深く眠っていた悪鬼バルログを目覚めさせてしまう。バルログを怖れたドワーフたちは、それ以来カザド=ドゥムに近寄らなくなったが、バーリンに率いられた勇敢なドワーフたちが、王国を復興させようと再び足を踏み入れた。裂け谷を出た旅の仲間がモリアに足を踏み入れた時には、バーリンたちはすでに闇の勢力との戦いで討ち死にしていた。
  6. ロスロリアン
    別名“ロリアン”。モリアの東門から南東の方角にあり、霧ふり山脈と大河にはさまれた森の中にある。エルフのガラドリエルと夫のケレボルンがこの森を治める。マルローンの樹が茂り、ガラドリエルの力によってサウロンから守られている。ロリアンのエルフたちは大事がない限り外界と接触しない。エルフと犬猿の仲のドワーフがこの地を訪れることは絶えて久しい。森に入った旅の仲間をハルディアがガラドリエルのもとに導く。旅の仲間が安らいだ場所。
  7. ラウロス
    大河アンドゥインが注ぐ湖ネン・ヒソエルから流れ落ちる巨大な滝。ネン・ヒソエルのほとりパレス・ガルンでフロド達一行はウルク=ハイに襲われ、ボロミアが戦死し旅の仲間は散り散りになってしまった。

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

作品解説[編集]

戦闘シーンでオーク一体一体にAI(人工知能)を付けて別々の動きを出すなど、最新のコンピュータ技術が駆使されている。逆にホビット族と人間らの身長差の撮影には遠近法やスケールダブル等の古くからある技法を用い、コンピュータ技術を使用していない。

ファンタジー映画にありがちな幻想的な日用品・武具を排し、現実世界のものを下敷き(たとえば、ローハンはゲルマン人と騎馬民族がモデル)にしながら、作品のイメージを壊さないデザインをしている。使い古された印象を出すために、意図的に傷を付けたり、塗装を剥がしたりしている。

映画版での変更点[編集]

  • 原作中盤で描写されるダゴルラドの戦いが冒頭で登場。
  • フロド一行の旅の出発行程が早くなりまた塚人やトム・ボンバディルの場面が削除。
  • 裂け谷前で指輪の幽鬼に立ち向かうのがアルウェンに変更(原作のグローデルフィンデルの役割、彼は未登場)。

反響[編集]

日本で公開された際に、戸田奈津子日本語字幕を担当したが、誤訳が多いとしてファンから抗議が殺到、日本語字幕改善の署名活動まで行われた。一例としてはボロミアがフロドから指輪を奪おうとするシーンで、フロドの「あなたはおかしくなっている」というセリフが「嘘つき!」と訳されており、ボロミアが指輪の魔力に囚われたのではなく、単に私利私欲で裏切って指輪を奪おうとしていると誤解されかねない字幕になっていた。そういった主張がピーター・ジャクソン監督にまで手紙で届き「『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』では戸田を交代させる」とインタビューで答えるまでに至った(実際は戸田は『二つの塔』においても日本語字幕を担当しており、原作の共同翻訳者である田中明子・『指輪物語』出版社である評論社のチェックを入念に行ったのみ)[2]

商品[編集]

DVD[編集]

コレクターズ・エディション
品番:PCBH-50062
2枚組(本篇Disc・特典Disc共に片面2層)。本篇Disc・特典Disc共にスーパーピクチャーレーベル仕様。初回生産分のみブックケース入りデジパック仕様。
スペシャル・エクステンデッド・エディション
品番:PCBH-50063
4枚組(本編Disc1,2・特典Disc1,2共に片面2層)。本篇ディスクには、劇場未公開映像を約40分追加した特別版本篇を収録。特典ディスクには、「コレクターズ・エディション」と重複しない、新たな特典映像を収録。ハードケース入りデジパック仕様。
コレクターズ・エディション トリロジーBOXセット
品番:PCBH-60004
6枚組。収録されるDVDの内容・仕様は、第1部 - 第3部「コレクターズ・エディション」と同一。
スペシャル・エクステンデッド・エディション トリロジーBOXセット
品番:PCBH-60005
12枚組。収録されるDVDの内容・仕様は、第1部 - 第3部「スペシャル・エクステンデッド・エディション」と同一。

公式ライセンスジュエリーが株式会社アイ・ケイによって製造販売されている。

Blu-ray[編集]

トリロジーBOXセット
品番:
6枚組。収録される内容は、第1部 - 第3部の「コレクターズ・エディション」。特典ディスクはDVD。
エクステンデッド・エディション トリロジーBOX
品番:
15枚組。収録される内容は、第1部 - 第3部「スペシャル・エクステンデッド・エディション」。日本初登場のDVD3枚を含む特典DVD9枚を収録。

脚注[編集]

外部リンク[編集]