アルダの年表

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アルダの歴史
アイヌリンダレ

灯火の時代
二本の木の時代
太陽の時代

イルーヴァタールの子らの時代
ダゴール・ダゴラス
アルダの年表

アルダの年表(アルダのねんぴょう)には、J・R・R・トールキンの創作に関連した、いくつかの年表を含む。

時の外の出来事[編集]

  • エル・イルーヴァタールは時なき館(刻のない室々)とアイヌアを創造した。
  • アイヌアはアイヌリンダレ、つまりアルダのビジョンに通じるアイヌアの音楽を創造した。メルコールは自分自身の考案で音楽を乱そうとしたが、エルのテーマに変奏を加えるだけに終わった。
  • エルはエア(世界)を創造し、中心に神秘の焔を置いた。
  • 多くのアイヌアがエアに入った。

アルダの出来事[編集]

太陽の創造の前は、ヴァラ年で年代を数え、すべての年代が正確に記録された訳ではない。そのような場合は、既知の年代との前後関係を示す。

ヴァラ年[編集]

  • 1 - ヴァルダが星々を創ったのを含め、長い年月にわたるエアでの創造が終わった後に、ヴァラールアルダの創造と同時にそこに降りたった。
  • 最初の戦 メルコールはかれの同胞を強襲して、かれらがアルダの中で築き上げようとした規則正しい対称を乱した。
  • 1500 - トゥルカスの到来。アルダへ降りたった最後のヴァラールである。メルコールは逃げ、エアの館に隠れた。
  • ヴァラールは仕事を再開し、かれらの好みにあわせ陸と海を変えた。

灯火の時代[編集]

  • 1900 - イルルインとオルマルの二つの灯火が世界を照らすために柱の上に置かれた。
  • ヴァラールはアルダのかたちを整えた。かれらはそこに住まうためにアルマレンの島を創った。
  • アルダの春 : まずはじめに森林が育ち、そして動物が目覚めた。
  • メルコールの間者と秘密の友人(そのかしらはアウレの民の偉大な職人であり後にサウロンと呼ばれた)がヴァラールは労働に疲れきっているとメルコールに知らせた。
  • 3400 - トゥルカスとネッサの結婚。メルコールは追随者と共に秘かにエアから戻って、ウトゥムノを造り始めた。
  • メルコールはアルダの大地と生き物を崩壊させ始め、気持ちの悪い奇怪な形に変えていった。
  • ヴァラールはメルコールの帰還に気づき、かれの要塞を探し始めた。
  • 3450 - メルコールとかれの追随者が二つの灯火とアルマレンの島を破壊した。アルダの春の終わり。
  • ヴァラールは大災害から救えるものを救う間に、メルコールはウトゥムノに退却した。
  • ヴァラールは、アマンに新しい故郷を確立し、それを防御するためにペローリを隆起させた。
  • 3500 - ヤヴァンナは二つの木を創った。

二本の木の時代[編集]

一貫性のために、以下の日付は、ヴァラ年で与え続ける。いくつかの場合、4580年以後は、正確な年代順は決定することができない。そして、日付のない項目の配置は推定による。

  • 3501 - 二本の木の時代の元年として新しい紀年が始められた。
  • 鍛冶神アウレは、ドワーフを創造したが、かれらを目覚めさせることを許されなかった。ヤヴァンナは対抗してエントを考えた。
  • 4500 - ヴァラールは、中つ国に関するオロメとヤヴァンナの関心とエルフの差し迫った到来について議論するために会議を開いた。
  • ヴァルダはGreat Starsのために二つの木からの光を集め始めた。
  • ヴァルダは空にメネルマカールや他の星座を配置した。
  • 4550 - ヴァルダは、メルコールへの挑戦として北にヴァラールの鎌(北斗七星)をはめ込んで、Great Starsへのかの女の仕事を終えた。

第一紀[編集]

ヴァルダがGreat Starsを完成した後、イルーヴァタールの子ら第一紀はエルフが目覚めたことで始まった。

太陽の時代[編集]

ここからの年は標準の長さになる。太陽の時代でもヴァリノールの出来事の日付は正確ではない。

第二紀[編集]

第二紀は長さ3441年だった。

第三紀[編集]

長さ3021年だった。特に記していない場合、追補編 B等(を参照)によっている。

ホビット庄暦についての注意: 第三紀1601年にホビット庄は設立され、この年がホビット庄紀元元年である。したがって、第三紀の年号から1600を引くことでホビット庄暦の年に変換することができる。

「大いなる年」[編集]

特に記していない場合、追補編 B等(を参照)によっている。

3018年[編集]
  • 指輪の幽鬼一つの指輪を取り戻す任務を与えられた。
  • 4月12日 - ガンダルフはホビット村に来訪。かれはホビット庄に戻り、フロド・バギンズ指輪を持ち去るよう告げた。
  • 6月20日 - サウロンはオスギリアスを攻撃した。
  • 7月4日 - ボロミアはミナス・ティリスを去った。
  • 7月10日 - サルマンはオルサンクにガンダルフを幽閉した。
  • 9月18日 - ガンダルフはオルサンクから逃れた。
  • 9月19日-21日 - ガンダルフはエドラスに着き、飛蔭を得た。
  • 9月23日 - フロドは袋小路屋敷から旅立った。
  • 9月26日 - フロドはトム・ボンバディルに会った。
  • 9月30日 - アラゴルンブリー村躍る小馬亭でフロド・バギンズに会った。
  • 10月6日 - フロドは風見が丘で傷ついた。
  • 10月20日 - フロドはブルイネンの渡しを渡った。
  • 10月25日 - 裂け谷でのエルロンドの会議。
  • 12月25日 - 指輪の仲間は晩に裂け谷から出発した。
3019年[編集]
  • 1月15日 - ガンダルフモリアの橋の上でバルログと戦い、奈落へと落ちる。指輪の仲間、この日の夜、ニムロデルに到着する。
  • 1月17日 - 指輪の仲間、カラズ・ガラゾンに入る。
  • 2月16日 - 指輪の仲間、ロスロリアンを出発。
  • 2月26日 - 指輪の仲間、離散する。ボロミア、オークと戦い討ち死にする。メリーピピン、オークに攫われる。フロドサム、東エミン・ムイルへ入る。アラゴルン、レゴラス、ギムリ、メリーとピピン救出のため、オークを追う。
  • 2月29日 - メリーとピピンがオークから逃れ木の鬚と出会う。
  • 3月1日 - ガンダルフはアラゴルン、レゴラス、ギムリに出会い、エドラスに向かう。フロドは死者の沼地に抜ける旅を始める。
  • 3月3日 - 角笛城の合戦
  • 3月5日 - ローハン軍、アイゼンガルドに到着。
  • 3月7日 - ファラミア、フロドをヘンネス・アンヌーンに連行する。
  • 3月8日 - アラゴルン、レゴラス、ギムリが死者の道に入る。
  • 3月9日 - ガンダルフとピピン、ミナス・ティリスに到着する。
  • 3月10日 - フロドとサムは、軍隊がミナスをモルグルから出撃するのを見る。
  • 3月12日 - フロドはシェロブのねぐらに導かれる。
  • 3月13日 - フロド、キリス・ウンゴルのオークに捕らえられる。アラゴルン、ペラルギアでウンバール艦隊を得る。
  • 3月15日 - ローハンのセオデン王、ペレンノール野の合戦で討ち死にし、エオメルが第18代ローハンの王として彼の後継となる。エオウィンとメリーは魔王を殺した。
  • 3月18日 - 軍隊はミナス・ティリスへ去って、フロドとサムはオークの一団に紛れ込む。
  • 3月25日 - ゴクリ(スメアゴル)のおよそ589歳での死。一つの指輪の破壊。黒門の正面でゴンドールとローハンの連合軍が包囲される。モランノンの戦い。冥王サウロンの最終的な敗北。
  • 5月 - アラゴルン、アルノールとゴンドールの再統一された王国の王として戴冠。公にエレスサール王と名乗る。ガンダルフ、アラゴルンが新しい白の木の苗木を見つけるのを助ける。
  • (日付不詳) - ファラミアエオウィン結婚する。
  • 夏至(6月と7月の間) - アラゴルンアルウェン・ウンドーミエルが結婚する。
  • 7月 - セオデン王、エドラスでローハンの王たちの横に葬られる。
  • 9月21日 - ホビット、裂け谷に到着する。
  • 9月22日 - サルマン、ホビット庄に到着する。
  • 11月1日 - 4人のホビットが蛙村で逮捕される。
  • 11月3日 - 水の辺村の戦い。サルマンと蛇の舌の死。
3020-21年[編集]

第四紀[編集]

長さは不明である。特に記していない場合、追補編 B(を参照)によっている。

ゴンドールの暦では、第四紀は第三紀3021年3月25日に始まった。以下の出来事の大部分はホビット庄暦により記録されていたので、第四紀の年への換算には誤差がある。いくつかの出来事は第四紀の翌年に起こったかもしれない。

  • 6年 - ペレグリン・トゥックはロング・クリーヴ家のダイアモンドと結婚した。
  • (年不詳) - エオメルとロシーリエルの息子、エルフヴィネの誕生。
  • (年不詳) - ファラミアエオウィンの息子、エルボロンの誕生。
  • (年不詳) - 石の兜トーリン3世の息子、ドゥリン7世の誕生。
  • 13年 - ペレグリン・トゥックホビット庄の第32代セインになった。
  • 15年 - ギムリの父、グローインの死。
  • 34年 - イムラヒル大公の死。イムラヒルの息子エルフィアが大公を継いだ。
  • 41年 - 庭師家のフロドの跡取り息子、庭師家のホルファストの出生。
  • 43年 - アラゴルンアルウェンの息子、エルダリオンの誕生。
  • 61年 - サムワイズ・ギャムジーミスロンドから中つ国を去った。
  • 63年 - 102歳のメリアドク・ブランディバックおよびペレグリン・トゥックはゴンドールに住むためにホビット庄を去った。エオメルの93歳での死。かれの息子エルフヴィネがローハンの王座を継いだ。
  • 67年 - イムラヒルの息子エルフィア、ドル・アムロスの第23代大公の死。エルフィアの息子アルフロスは大公を継いだ。
  • 80年 - サム・ギャムジーの相続人およびひ孫のお山のハーディングの出生。
  • 82年 - ファラミアの120歳での死。かれの息子エルボロンは大公を継いだ。
  • 91年 - バーリンの弟ドワーリンの341歳での死。
  • 95年 - ドル・アムロスのエルフィアの息子のアルフロス大公の死。
  • 120年 - アルノールとゴンドールの再統一王国の王、アラゴルンの210歳での死。治世は122年にわたった。アラゴルンの息子エルダリオンが王位に就いた。伝説によると、アラゴルンの死に際して、レゴラスは船を作り不死の地へ向け西に旅立った。このとき、いまや非常に年老いたドワーフのギムリを連れて行ったという。
  • 121年 - アルウェンの2901歳での死。
  • 172年 - 西境の赤表紙本の写本の一つが作られた。
  • 185年 - お山のハーディング、サム・ギャムジーの相続人の死。

戦争[編集]

第一紀[編集]

二本の木の時代

太陽の時代

ベレリアンドの合戦も参照。

その他の戦い: トゥムハラドの戦いゴンドリンの没落。2回に渡るドリアスの襲撃(ドワーフによる襲撃と他のエルフによる同族殺害)。エルフと木の牧人が滅ぼしたドワーフの軍勢。シリオン河口の居住地の襲撃(第3の同族殺害)。ドワーフによるシンゴルの殺人。バルログとのグロールフィンデルの戦い。

第二紀[編集]

第三紀[編集]

指輪戦争[編集]

その他の戦闘や衝突[編集]

ナズグールはホビット庄を警備している野伏を追い払った。 ホビット庄でのホビットたちと黒の乗手との遭遇。 ナズグールはブリー村を攻撃した。 古森でのホビットたちと柳じじいとの遭遇。 塚山丘陵でのホビットたちと塚人との遭遇。 風見が丘でのナズグールガンダルフの戦い。 風見が丘でのアラゴルンとホビットに対するナズグールの攻撃。 ブルイネンの渡しでのナズグールの壊走。 モリア西門近くでの指輪隊とワーグとの戦い。 モリア内マザルブルの間での指輪隊とトロール、オークとの戦い。 モリア内東門近くのドゥリンの橋でのガンダルフとバルログの戦い。 銀枝山山頂、ドゥリンの塔でのガンダルフとバルログの山頂の闘い。 指輪隊を追ってローリエンに進入したオークの一団がエルフによって壊滅する。 指輪の仲間がサルン・ゲビアを渡るときに矢が射かけられた。 パルス・ガレン近くでのオークとの戦い。 ローハンの平野でのサウロン配下のオークと、サルマン配下のオークとの仲間割れ。 ローハンの乗手はメリーとピピンを捕らえたオークを壊滅した。 シェロブの棲処の東口で、サムはシェロブと戦った。 アラゴルン死者の軍勢ペラルギア海賊船隊を鹵獲した。 キリス・ウンゴルの塔でのオークたちの仲間割れ。 アイゼン口南側でのオークたちの仲間割れ。 エントはエントの森の東にある高地 (ウォルド)でオークの軍隊を殲滅した。 はなれ山闇の森ローリエンでの自由の民とモルドール軍との戦い。 オロドルインの火口、サンマス・ナウアでの、フロドとゴクリの格闘。 モランノンへと進めなかった兵による、カイア・アンドロスのオークと東夷からの奪還。

世界の終わり[編集]

本当の出来事に関して[編集]

トールキンは、指輪戦争の後も紀が続き、われわれの時代はおよそ第七紀の初めだとしばしば言及した。これは、現実へのこのファンタジーをつなぐ橋である。したがって本項は神話全体の関連する出来事の一覧となる。

「第六紀と第七紀」[編集]

[編集]

  1. ^ シルマリエンは間違いなくタル=エレンディルの長子であり、かの女の生年月日は第二紀521年であると、何度か記述されている。「代々の物語」では、548年の項をシルマリエンの生年としているが、それはテキストの最初の草稿に戻った記述であった(詳細に関してシルマリエンの記事を参照)。しかしこれはかの女の弟妹の生年と矛盾するため、間違いである。これは、2005年発行の50周年記念版で521年に訂正されている。
  2. ^ 「代々の物語」では、第二紀2251年に「タル=アタナミア王位につく。」とある。しかしながら、アタナミアは2221年に死んだ。 2221年は2251年の訂正である、そして、前者(2221年)は後の表に現れる、初期の表は後者(2251年)であるので、2251年(正しくは2221年)「タル=アタナミアの死。タル=アンカリモンは王位を取った。」となるべきだった。2005年発行の50周年記念版では2251年の項が「タル=アタナミアの死。タル=アンカリモンは王位を取った」となっている。
  3. ^ 「代々の物語」(追補編B)の年表の、第三紀2983年の項には“サムの生年”と記されているが、この記述は不正確なものである。同年表において、“ホビット庄暦1476年(第三紀3076年)にはサムは96歳”とあるので、この記述が正しいとすれば、サムの生年は2983年とするより、2980年が正しい。「サムワイズ殿の家系」(追補編C)ではサムの生年は、ホビット庄暦1380年である(つまり第三紀2980年)。また、ホビット庄暦1383年(第三紀2893年)はかれの妹マリゴールドの生年となっている。しかしふたりが同年に生まれるということはありえないので、ここでも追補編Bの記述に疑いが生じる。同じく追補編Cでは、メリーの生年は第三紀2982年である。『旅の仲間』では、“メリーおよびピピンは、サムとフロドの両方より若い”と記述されており、ここでも追補編Cの記述が裏付けられている。サムの生年は第三紀2980年に違いない。2005年発行の50周年記念版では「代々の物語」(追補編B)の第三紀2980年の項にサムの生年が移されている。
  4. ^ ラリア(ホビット庄暦1283生まれ)はThe Letters of J. R. R. Tolkienに現れるだけである。パールはピピンの姉である。トゥック一族を参照のこと。