ミナス・ティリス

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ミナス・ティリスMinas Tirith)は、J・R・R・トールキンの小説『指輪物語』及び『シルマリルの物語』の世界に出てくる塔及び城郭内にある都市の名前である。「守護の塔」を意味する。白の山脈の山脈の東端の中腹にあり、ローハンの言葉ではムンドブルグ(Mundburg)と呼ばれる。

ミナス・ティリスは、第三紀1640年タロンドール王がオスギリアスから王宮を移して以来ゴンドールの首都である。もとはミナス・アノール(Minas Anor、日の没りの塔)と呼ばれ、ゴンドールの王都オスギリアスの両側に建てられた二つの塔の片方である。第三紀2002年に片側の塔ミナス・イシル(Minas Ithil、月の出の塔)がモルドール軍によって奪われたときにミナス・ティリスと改名された。

ミナス・ティリスの周りには、ランマス・エホール、ペレンノール野を取り囲む長大な防壁がある。エクセリオン2世がこの防壁を建造したが、モルドールのオーク部隊にはかなわなかった。都市自体はミンドルルイン山の山腹の膝のように突き出たところにある。ミナス・ティリスはまた、中つ国でもっとも堅固な要塞でもあり、それぞれ100フィートの高さの7層の環状区からなり、それぞれ白い壁で囲まれている。各層を繋ぐ門はまっすぐに並んでいるのではなく、それぞれが別の方向に向いている。岩の尾根が、頂上が都市の最上層と同じ高さで、都市の中央から東向きに突き出ていて、第1層より上の部分すべてを二つに分けている。最後の第7層の壁の内側に白の塔という城砦があり、300フィートの高さなので、その頂点の高さは地上から1000フィートになる。都市とミンドルルイン山との間の鞍部に死者の舘(ゴンドールの王と執政の墓所)がある。城壁はすべて白い不壊石でできており、それ故に「白き都」と呼ばれる。

指輪戦争の間(第三紀3018-3019年)、ミナス・ティリスには「普通に暮らせる人口の半数以下しか住んでいなかった」といわれている。

王の帰還』では、ミナス・ティリスはモルドールの作り出した大暗黒のもと、アングマールの魔王が率いるモルドール、ハラドリムなどの大軍に包囲された。都市のまわりで、第三紀3019年3月15日にペレンノール野の合戦がおこった。莫大な損害を出したが、セオデン王率いるローハン軍やアラゴルンの率いる辺境諸侯の連合軍が敵軍を押し返しゴンドールが勝利した。

第三紀3019年5月1日には、エレスサール王が戴冠式をここで行った。

サウロン滅亡をミナス・ティリスにつたえた鷲は、都市をアノールの塔と呼んだ。『シルマリルの物語』の「力の指輪と第三紀のこと」でもミナス・アノールという表記が出てくる。もはや邪悪から守護することの必要がなくなったために、元の名に戻したのかもしれない。もっとも『新しい影』という廃棄された続編では、エレスサール王の息子エルダリオンの時代の設定なのにはっきりとミナス・ティリスと呼んでいる。

この街は、第四紀に入ってからは以前以上に栄えることとなる。先の戦いでアングマールの魔王によって砕かれた城門の代わりに、鋼とミスリルの門がはなれ山のドワーフたちによって造られた。