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ボーイング スターライナー1

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ボーイング スターライナー1
ボーイングの商業乗員および貨物処理施設で処理されるカリプソ(2020年1月)
任務種別ISSへの有人ミッション
運用者ボーイング
任務期間180日(計画)
特性
宇宙機スターライナー宇宙船2号英語版
製造者ボーイング
打ち上げ時重量13,000 kg (29,000 lb)
任務開始
打ち上げ日未定[1]
ロケットアトラスV N22
打上げ場所ケープ・カナベラルSLC-41
打ち上げ請負者ユナイテッド・ローンチ・アライアンス
任務終了
着陸日2025年中
軌道特性
参照座標地球周回軌道
体制低軌道
傾斜角51.66°
ISSのドッキング(捕捉)
ドッキング ハーモニー 天頂側
ドッキング時間 180日(計画)

検証後ミッション-1(PCM-1)とも呼ばれるボーイング スターライナー1Boeing Starliner-1)は、商業乗員輸送計画の一環として国際宇宙ステーション(ISS)へのボーイング スターライナーの初めての実運用有人ミッションとして計画されている[2][3]。スターライナー全体としては4回目の軌道飛行ミッションとなる[4]。打ち上げはCFTが上手く行かず多数の未解決問題が発生しているために未定となっている[5]

クルー

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このミッションがスターライナーの初めての実運用飛行となることから、ロスコスモス商業乗員輸送計画での飛行が成功するまではスターライナーにロシアの宇宙飛行士を搭乗させない旨を明言しているため、このミッションにはロシアの飛行士は搭乗しない見通しである[6]

2022年4月18日にNASAはバリー・ウィルモア英語版マイケル・フィンクスニータ・ウィリアムズといった幹部クラスのスターライナー宇宙飛行士のうちの誰がCFTミッションおよびこのミッションで飛行するのかは最終決定していないと述べた[7]。2022年6月16日、CFTが2名搭乗の飛行試験であることを確認し、ウィリアムズがCFTミッションに割り当てられた。

2022年9月30日、スコット・D・ティングル英語版が指揮官として、マイケル・フィンクがパイロットして割り当てられた[8]。フィンクはBoe-CFTの予備クルーでもある[9]

2023年11月22日にカナダ宇宙庁によってジョシュア・クトリック英語版がこのミッションに割り当てられた[10]

打ち上げが遅延したことから、当初スターライナー1に割り当てれていた数人の宇宙飛行士が他のミッションに再割り当てされた:2018年にはスニータ・ウィリアムズはスターライナー1で飛行する予定だったが[11]、その後、より早い時期のCFTに再割り当てされた。

ジャネット・エプス英語版は2020年8月25日にスターライナー1ミッションに加えられたが[12]、2023年8月にスペースX Crew-8ミッションに再割り当てされた[13]。若田光一は2021年5月21日に公式にスターライナー1ミッションに加えられたが、その後、2022年10月に打ち上げられたスペースX Crew-5ミッションに再割り当てされた[14][15][16]

ミッション

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このミッションは、スターライナー宇宙船の初めての再利用となることを目的としていた。この宇宙船は、2019年12月に最初の無人軌道飛行試験ミッションで初めて飛行した。2019年12月22日にスニータ・ウィリアムズ(この時点ではこのミッションの指揮官に割り当てられていた)はこの宇宙船の名前を「カリプソ」と発表した[17]。しかしながら、カリプソはBoe-CFTで使用されるため、このミッションではスターライナー軌道飛行試験2で使用された宇宙船2号英語版が使われることとなった。

関連項目

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脚注

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  1. ^ Scott, Heather (2024年10月15日). “NASA Updates 2025 Commercial Crew Plan”. NASA. 2025年3月16日閲覧。
  2. ^ Commercial Crew Press Kit”. nasa.gov. NASA. 2024年5月27日閲覧。  この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
  3. ^ NASA and Roscosmos planning to add mission to seat barter agreement
  4. ^ Boeing's Starliner Makes Progress Ahead of Flight Test with Astronauts”. NASA Commercial Crew. NASA (2020年8月28日). 2020年8月29日閲覧。  この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
  5. ^ Scott, Heather (2024年10月15日). “NASA Updates 2025 Commercial Crew Plan”. NASA. 2025年3月16日閲覧。
  6. ^ “NASA official sees possibility of expanding integrated flight deal with Russia”. TASS. (2022年8月4日). https://tass.com/science/1489645 2022年8月5日閲覧。 
  7. ^ Clark, Stephen (2022年5月18日). “Starliner astronauts eager to see results of crew capsule test flight”. Spaceflight Now. オリジナルの2022年5月23日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20220523130644/https://spaceflightnow.com/2022/05/18/starliner-astronauts-eager-to-see-results-of-crew-capsule-test-flight/ 2022年5月19日閲覧。 
  8. ^ NASA Updates Crew Assignments for First Starliner Crew Rotation Flight”. NASA (2022年9月30日). 2022年9月30日閲覧。  この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
  9. ^ Potter, Sean (2022年6月16日). “NASA Updates Astronaut Assignments for Boeing Starliner Test Flight”. NASA. 2022年6月17日閲覧。
  10. ^ Cawley, James (2023年11月22日). “Mission Specialist Assigned to NASA’s Boeing Starliner-1 Mission”. NASA. 2023年11月22日閲覧。
  11. ^ NASA Assigns Crews to First Test Flights, Missions on Commercial Spacecraft” (2018年8月3日). 2023年8月5日閲覧。
  12. ^ Boeing [@Boeing] (2020年8月25日). "The Starliner team is adding a new NASA astronaut". X(旧Twitter)より2024年5月27日閲覧
  13. ^ Space Station Assignments Out for NASA’s SpaceX Crew-8 Mission” (2023年8月5日). 2023年8月5日閲覧。
  14. ^ NASA, Boeing target July 30 for redo of Starliner test flight to ISS”. 2021年5月21日閲覧。
  15. ^ "NASA Announces Astronaut Changes for Upcoming Commercial Crew Missions" (Press release). NASA. 6 October 2021. 2021年10月7日閲覧  この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
  16. ^ @jaxa_wdc (2021年10月12日). "JAXA has announced their WAKATA Koichi @Astro_Wakata is headed for the International Space Station aboard SpaceX's…". X(旧Twitter)より2024年5月27日閲覧
  17. ^ Williams, Sunita [@Astro_Suni] (2019年12月22日). "Thanking two mission control personnel". X(旧Twitter)より2024年5月27日閲覧  この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。