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バンホーテン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
バンホーテン 純ココアの缶詰
1899年のヨハン・ヘオルフ・ファン・カスペルによるバンホーテンの広告ポスター

バンホーテンVAN HOUTEN)はオランダココアメーカー。1828年にココアパウダーを世界で初めて作り、ココアの代名詞ともなっている世界的企業。社名は創業者の名前による。同社は1962年にアメリカW.R.Grace社に売却され、その後の変遷があり、現在はフィリップモリス社が経営しているがブランドは保持している。日本では片岡物産が代理店となっている[1]。なお、Van Houten の正確な読みは「ファン・ハウテン」に近い。

創業者

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カスパルス・ファン・ハウテン(Casparus van Houten, 1770年 - 1858年)は1815年チョコレート工場を創業した。1828年にはカカオ豆からカカオバターを除去してココアパウダーを造る製法の特許をとった[2]

二代目

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クーンラート・ヨハネス・ファン・ハウテン英語版(Coenraad Johannes van Houten, 1801年 - 1887年、英語流に「コンラッド」ともいう)は、ココアにアルカリを加えて水溶性を高め飲みやすくする製法(ダッチプロセス)を導入した。

ダッチプロセス

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ダッチプロセスとは、バンホーテンが1828年に発明した世界初のココアパウダー製造法である。

製造方法

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  1. 収穫:ココアの原料であるカカオをカカオの木から落とし、実から豆をとりだす。
  2. 発酵・乾燥・選別:実から取り出したカカオ豆は、発酵させた後、水分を飛ばして天日乾燥させる。
  3. 分離・焙煎:粉砕・除皮されたカカオ豆を「カカオニブ」と呼ぶ。この「カカオニブ」をさらに焙煎する。
  4. 磨砕:「カカオニブ」には、「ココアバター」と呼ばれる脂肪分が多く含まれている。それをすりつぶし「カカオマス」を作る。
  5. 搾油
  6. 粉砕:「ココアケーキ」をロールで荒く砕き、さらに粉砕機で細かい粒子にする。この細かい粒子が「ココアパウダー」である。
  7. 完成

これらの工程が「ダッチプロセス」と呼ばれる。

商品

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バンホーテン

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  • ピュア ココア
  • ミルク ココア
  • ハイ カカオ
  • ザ・ココア ミルク ココア
  • ザ・ココア グラン カカオ
  • ミルク ココア カロリー1/4
  • ザ・ココア カフェ モカ

<スティック クラブ>バンホーテン

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  • スペキュロス ココア 5種のスパイス

明治

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  • バンホーテン ココア(パック)
  • バンホーテン ココア(ブリックパック)

アサヒ飲料

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  • バンホーテン ミルク ココア(缶)
  • バンホーテン ココア(ペットボトル)

グリコ

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  • バンホーテン チョコレート(12粒入)
  • バンホーテン チョコレート<ビター>(12粒入)

商品展開

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CM

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  • MAMAMETAL
優しい母が豹変…デスメタルで本気シャウトバンホーテンココアのWeb限定動画 「二度寝」篇 / 「メイド」篇 / 「深夜帰宅」篇 / 「理想の母親」篇

コラボレーション

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チェブラーシカ

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片岡物産は、2010年12月にロシアの人気キャラクター「チェブラーシカ」をデザインした限定缶を数量限定で発売した。デザインはクリーム色と水色の二種類。大好評につき翌年の2011年12月にデザインをリニューアルし数量限定で発売をした[3]

ガラスの仮面

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片岡物産は、バンホーテンココアブランドサイト及びYouTube上に漫画家の美内すずえの作品『ガラスの仮面』とコラボレーションしたWEB限定ムービーを2017年11月15日から公開した。

脚注

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  1. ^ バンホーテン商標の永久使用権を取得~バンホーテン ココアの一層の販売拡大を目指す~ - 片岡物産[リンク切れ]
  2. ^ Onderzoekers in actie: Peter van Dam De geschiedenis van de firma Van Houten Cacao” (オランダ語). 2009年6月2日閲覧。
  3. ^ “夕刊くらし2 にこにこBOX「チェブラーシカ」のココア缶”. 中日新聞. (2010年11月30日) 

関連項目

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外部リンク

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