カール (スナック菓子)

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カールは、(株)明治が発売しているスナック菓子ポップコーンに着想を得て1968年、当時の明治製菓から発売された。明治ではカールを日本初のスナック(菓子ではない)として公表している。[1]

(スナック菓子の定義は曖昧だが、一般的にはカールより10年以上前の1955年にはカルビーからかっぱえびせんがスナック菓子として発売されていることの認知が強い。)

名称は昭和30年代に流行した玩具「カール人形」から採用された[2]

概要[編集]

カール チーズ味

カールはトウモロコシを原料とした親指大のノンフライスナック菓子[3]で、サクサクとした軽い食感が特徴である。日本初のスナック菓子として1968年7月25日、チーズ味とチキンスープ味の発売以降さまざまな味・バリエーションが発売されている。

カブトムシの幼虫のような独特な形は、開発時に偶然ノズルから出た生地が丸まって下に落ちた形がユニークだったことがきっかけとなって決められた[4]。「カール」という商品名も"curl(巻く)"に由来するが、商標登録の関係上"karl"となっている。

カールのイメージキャラクターは、「子供のおやつとして定着させたい」という明治製菓の思いから、当初坊やと呼ばれる子供のキャラクターであったが、コマーシャルに脇役として登場していた、麦藁帽子(髪は非常に薄い)に泥棒髭、首には手拭を巻いた農作業姿のカールおじさんが人気を博し、1982年のかるーいしお味でパッケージに初登場して以降、イメージキャラクターを務めている[1][5]。カールおじさんは、カールのみならず、不二家の『ペコちゃん』に相当する、明治(製菓)全体のマスコットキャラクターでもある。カールファミリーのキャラクターデザイナーはひこねのりおが手掛けている。

CM[編集]

カールおじさん達が登場するアニメCMCMソングは、三橋美智也の「いいもんだな故郷(ふるさと)は」(作曲:川口真)。最後の「いいもんだな ふるさとは」以後が省略されサウンドロゴに切り替わっているバージョン。

3代目CMで登場したカールおじさんは風貌が品がないとの声が社内から上がり、4代目CMではいったん消えたものの、復活要望の声が多かったことから5代目CM以降再登場した[4]。1974年より「おらが春篇」が開始され、カントリー歌手寺本圭一が歌を担当した[6]。同年12月の「雪だるま篇」より三橋が主に担当するようになり、1993年まで使用された[6]。その後は林家こぶ平(1994年)、岡村喬生(1998年)、団しん也(1999年 - 2001年)、志村けん(2002年 - 2003年)、和田アキ子(2007年)[6][7][8]などが担当し、2011年2月より河村隆一が担当している。また、1995年、1996年のCMには宇崎竜童瀬戸朝香が出演している[6][9]。1978年には唯一、カールおじさんがセリフを言うCMが放送された。このときの声は由利徹が担当した[10][11]

歴史[編集]

1960年代後半、明治製菓社内で1年通じて食べてもらえるお菓子を作り出そうとする企画が持ち上がる。そんな中、アメリカ出張から帰ってきた社員からスナック菓子の存在を知り、日本初のスナック菓子を作ることとなる。味付けのしやすさや原料費の安さからトウモロコシが選ばれた。暗中模索の連続の中「チーズ味」「チキンスープ味」の発売が決定する(1968年7月25日に首都圏で発売)。「チーズ味」は子どもを、「チキンスープ味」は大人を意識してのものだったが、当時はチーズは日本人には馴染みが浅く斬新だったという。100g入りで70円と他の菓子が50円で売られる中、やや高めの価格設定だった。しかし密閉性が不十分で湿気を帯びやすかったこと、価格設定や対象とする層には量が少し多かったことから当初は売れ行きは芳しくなく、クレームも多く寄せられたという[4]

1969年には「チーズがけ」「カレーがけ」が発売される[12]。密閉性を高め、70g入り50円とするなどクレームを克服する改良が行われたことで好評で、売り上げを伸ばしていった。さらに1971年には関西圏でのさらなる拡販を目指し、昆布だしをベースとした「うすあじ」を発売した[1]

1975年のパッケージよりイメージキャラクター『坊や』が登場する[1]1982年、「うすーいしお味」からパッケージに『カールおじさん』が登場する。1988年には袋の素材がアルミに変更され、それに伴い、従来の中身透過から、イメージ写真のプリントへ変更された[1]

1993年、1976年の「バターミルク味」以来の甘い味となる「チョコレート味」「ナッツキャラメル味」が発売された[1][12]

30周年を迎えた1998年には、従来のスタイルから離れたスティック型のカールが発売される。2001年、ホームページと連動してキャラクター型の菓子を見つける企画を行うも、予想を大きく超える反響があり、企画が中止となる[1]。同年冬、受験生を応援する商品として「カール」が発売される。以後、定期的に受験シーズンになるとパッケージが変更されている。

2004年には『カールおじさん』30周年を記念し、ロゴが一新されるなどした。2005年には量・大きさが通常の2倍サイズの「でかカール」が発売された[13]2008年は発売40周年を記念し、新しい生地による「カールふわっち」「くりぬきカール」が発売された[1]。また、ポッカコーポレーション(現・ポッカサッポロフード&ビバレッジ)との業務提携に伴い、POKKAの商品『じっくりコトコト煮込んだスープ』とのコラボレーション企画として「コーンポタージュ味」「クラムチャウダー味」が発売された[1]

2012年には、沖縄県限定で神戸屋とのコラボレーションによる「カールパン」も発売された(カレー味、チーズ味)。また同年、「おで作ったカール」も店舗に並び、2013年には「焼きたらこ風味」「海苔佃煮風味」が新たに発売されている[14]

さらに明治のHPで行なわれた「食べたいカールはどれ?」キャンペーンのうち、「食べてみたい!夢の味」部門で1位となった「グラタン味」が2013年11月に発売された[15]

復刻[編集]

2001年、「カールうすあじ」30周年を記念して復刻版カールが発売される。

「カレーがけ」(1969年に発売)は何度も復刻(2001年、2008年、2009年7月)されている。3回目となる2009年7月発売品では、明治乳業との経営統合を機に変更された新しいブランドロゴマーク(meiji)を導入[16]しており、パッケージ裏の右下にはカールおじさんがブランドマークの変更をお知らせしている。

また、「バターしょうゆ味」(1987年に発売)は2009年春のみ限定復刻された。その他、「ピザあじ」(1979年に発売)は2007年と2011年に、「いそあじ」(1978年に発売)は2012年に復刻された。

脚注[編集]

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  1. ^ a b c d e f g h i 明治製菓. “カールの歴史” (日本語). 2009年6月30日閲覧。
  2. ^ 明治製菓. “カールのひみつ” (日本語). 2009年6月30日閲覧。
  3. ^ 明治製菓. “カールのできるまで” (日本語). 2009年6月30日閲覧。
  4. ^ a b c ニッポン・ロングセラー考 Vol.051 カール” (日本語). COMZINE. NTTコムウェア (2007年7月24日). 2010年12月9日閲覧。
  5. ^ 日経ネットマーケティングの事例リポートにおいて明治製菓はカールをキャラクター(カールおじさん)が浸透している商品と位置付けている。
  6. ^ a b c d 明治製菓 - カールおらが村. “完全保存版カールCM年表” (日本語). 2009年9月5日閲覧。
  7. ^ 明治製菓 - カールおらが村. “カールCMギャラリー - 歌っているのは誰?” (日本語). 2009年9月5日閲覧。
  8. ^ ZAKZAK. “和田アキ子カールCM熱唱も減量でカ~ルく“値上げ”” (日本語). 2009年9月5日閲覧。
  9. ^ インプレスR&D. “インターネットマガジン1996年4月号” (日本語). 2009年9月14日閲覧。
  10. ^ シルシルミシル」2009年10月7日放送
  11. ^ 明治製菓「お客様相談室」
  12. ^ a b 串間努編 『子どもの頃の「大疑問」こちら、思い出探偵事務所』 大和書房、2000年、p.128-130。ISBN 4-479-39077-4
  13. ^ exciteニュース. “カールおじさんもビックリの「でかカール」” (日本語). 2009年6月30日閲覧。
  14. ^ 株式会社明治プレスリリース2013/2/26。
  15. ^ 株式会社明治プレスリリース2013/10/28。
  16. ^ 「うすあじ」「チーズあじ」も2009年7月発売品から新ブランドロゴマークを導入

外部リンク[編集]