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* [http://websunday.net/backstage/takahasi/ まんが家バックステージ 高橋留美子]
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2009年12月24日 (木) 06:02時点における版

高橋 留美子
生誕 (1957-10-10) 1957年10月10日(67歳)
日本の旗 日本新潟県新潟市
国籍 日本の旗 日本
活動期間 1978年 -
ジャンル 少年漫画
青年漫画
代表作うる星やつら
めぞん一刻
らんま1/2
犬夜叉
受賞 第26回小学館漫画賞
第18回星雲賞コミック部門
(以上『うる星やつら』)
第20回星雲賞コミック部門
(『人魚の森』)
第47回小学館漫画賞
(『犬夜叉』)
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高橋 留美子(たかはし るみこ、女性1957年10月10日 - )は日本漫画家。有限会社るーみっくプロダクション代表取締役新潟県新潟市出身。血液型A型

1978年勝手なやつら』でデビュー。代表作に『うる星やつら』、『めぞん一刻』、『らんま1/2』、『犬夜叉』など。特にラブコメディを得意としており、そのキャラクター造形は「萌え」の原型とも言われている[1]少年漫画の分野における女性漫画家の草分け的存在で、代表作はいずれもTVアニメ化され大ヒットを記録、単行本の累計発行部数は1995年に1億部を突破した。その独特の世界観はしばしば「るーみっくわーるど」と称され、作品集のタイトルにも用いられている。岡田斗司夫は「マンガの神様」手塚治虫でさえも少年漫画を描き続けられなかったことを引き合いに出し、30年もの間少年漫画誌で人気を保ち続けている高橋を「マンガの怪物」と評している[2]

来歴

新潟市古町産婦人科医院を開業していた高橋家の末っ子(2男1女の長女)として生まれる。父、高橋光雄は「高橋卯木」の俳号を持つ俳人でもあった[3]。医院の創設者である曽祖父、高橋辰五郎明治時代に大阪の産婦人科医、緒方正清(緒方洪庵の義理の孫)の元で研修し、帰郷後は新潟県の近代産婆(助産師)教育に貢献している[4]

幼少期から兄の持ち物であった少年漫画を愛読し、中学の頃から『週刊少年サンデー』・『ガロ』などに作品の投稿を始める。高校在学中、同級生であった近藤ようこと共に漫画研究会を設立、同級生にはアニメーター後藤真砂子もいた。またこの頃より筒井康隆を愛読するようになり、影響を受けてスラップスティックなSF作品を描いていた。2年生の時に40枚ほどの作品を『週刊少年マガジン』に投稿するも落選、一時は漫画家になるのを諦めたという。

高校卒業後は「ダメな子供だから、親元にいたらダメになる一方だ」という父の考え[5]で上京。大学では目白花子と漫画研究会「(没)」を設立し、会誌『びびっと』上で作品を発表していた。その一方で1年生の終わり頃より劇画村塾に入学し小池一夫に師事、小池に「お前はプロになれる」と声をかけられすぐに特別研修生となる。

在学中の1978年、投稿作「勝手なやつら」で第2回小学館新人コミック大賞少年部門佳作を受賞しデビュー。少年誌でSF的な作品を描こうとして編集者に何度も制止された経験を持つ吾妻ひでおは、当時この作品を読み「マンガが帰ってきた」と感動し、『週刊少年サンデー』の掲載号を3冊も買ったという[6]。同年よりSFコメディ『うる星やつら』の連載を開始。約1年半の不定期連載の後、大学卒業を機に1980年から同作品の週間連載を開始。同年10月より並行して、青年誌にて『めぞん一刻』を連載開始。1987年まで2つの連載をこなした。

1987年1月に「うる星やつら」、4月に「めぞん一刻」の両作品が相次いで終了し、同年夏より格闘技を題材にしたコメディ『らんま1/2』の連載を開始、この作品は「子供が読んでも楽しい漫画を」[7]と、より低年齢層を意識して描かれ、ギャグ要素が初期のうる星やつら並みに強い作品となった。1996年に同作品を終了、同年『犬夜叉』の連載を開始。かねてより興味のあった伝奇ものの本格連載で、この作品ではギャグ要素をほとんど無くし戦闘とシリアスな路線を取っている。

2008年に『犬夜叉』が連載終了し、同誌にて2009年21・22合併号で新連載『境界のRINNE』を開始した。前作に続く長編伝奇ものであるが、コメディ要素の強い作品になっている。

年譜

受賞歴

人物

速筆
自他共に筆の速いことを認めており、目白花子は高橋が『うる星やつら』の原稿を27時間で完成させたことがあると述べている。『らんま1/2』の頃は毎回16ページを2日で完成させ、『犬夜叉』連載時にも下描きとペン入れを合わせて2日、1ページにつき1時間で完成させている[6]
好きな漫画家
池上遼一(後述)、ちばてつや諸星大二郎花輪和一吉田戦車中川いさみ伊藤潤二などを挙げている。好きな作品は『あしたのジョー』(ちばてつや)『ケロロ軍曹』(吉崎観音)など[5]。上記の作家の多くは『うる星やつら』新装版でラムのイラストを寄稿している。
阪神ファン
中学の頃からの阪神タイガースの熱心なファン。1973年に読売ジャイアンツとのリーグ優勝をかけた最終戦で優勝を逃した時には大きなショックを受け、一時期はファンであることをやめていたが、その後再びファンとなった[5]2003年セ・リーグ制覇した時には、デイリースポーツにタイガースを応援するラムのイラストを掲載している。高校時代には「虚塵の星」(『巨人の星』のもじり)というパロディ漫画を同人誌で描いている。
お笑い
ダウンタウンの「ガキの使いやあらへんで!!」を欠かさず観るなどお笑い好きで、バラエティ番組を仕事中に流すことも多い。好きなお笑いグループとしてオール阪神・巨人、ダウンタウン、ナインティナインタカアンドトシ次長課長などを挙げている[5]

作風

基本的にラブコメが多いが、主人公とヒロインの心がすれ違う描写が多い。

高橋作品のヒロインは、清楚な風貌の女性が多いが、主人公が自分以外の女性にアプローチをかけられたりすると、主人公に対して暴挙に出るというかなり嫉妬深い一面を持っている。また、大変他の男性キャラにもてて言い寄られる事が多いが、ヒロイン自身は主人公以外の男に靡く事はない。

また、ヒロインに惚れた主人公の恋敵キャラは、ヒロインが自分になびかなくてもお構いなしにアプローチをする強引な性格のキャラが必ず登場している。

作品リスト

連載作品

うる星やつら小学館週刊少年サンデー』1978年39号 - 1987年8号)
初連載作品。女たらしの主人公・諸星あたると、押しかけ女房で異星人のヒロイン・ラムを中心に多彩なキャラクターの登場するSFコメディ。1981年-1986年にTVアニメ化、劇場版アニメも6本製作された。
めぞん一刻(小学館『ビッグコミックスピリッツ』1980年増刊号 - 1987年19号)
ボロアパート「一刻館」に下宿する浪人生・五代裕作と、彼が憧れを抱く「管理人さん」音無響子を中心としたラブコメディ。1986年-1988年にTVアニメ化、同年実写映画化。2007年に伊東美咲主演でTVドラマ化された。
らんま1/2(『週刊少年サンデー』1987年36号 - 1996年12号)
水を被ると女になってしまう格闘家の少年・早乙女乱馬と、親同士が決めた彼の許婚・天道あかねを中心とした格闘コメディ。1989年-1992年にTVアニメ化、その後OVAシリーズも製作された。
1ポンドの福音(小学館『週刊ヤングサンデー』1987年 - 2007年不定期連載)
減量の苦手なボクサー・畑中耕作と敬虔な修道女・シスターアンジェラとの恋愛を描いたスポーツ・ラブコメディ。『週刊ヤングサンデー』に不定期連載され20年かけて完結、耕作役は古谷徹でOVAも製作された。2008年に亀梨和也主演でTVドラマ化された。
犬夜叉(『週刊少年サンデー』1996年50号 - 2008年29号)
戦国時代にタイムスリップしてしまった中学生の少女・日暮かごめと、彼女が出合った半妖の少年・犬夜叉を主人公とした伝奇作品。2000年-2004年にTVアニメ化。2009年秋から第2期「完結編」の放送が決定している[9]。10年を超える長期連載で高橋の最長作品。
境界のRINNE(『週刊少年サンデー』2009年21・22号 - )
小さい頃あの世でもこの世でもない「輪廻の輪」がある世界に連れられ、幽霊が見えるようになった高校生、真宮桜が「死神」と自称する少年、六道りんねに出会い幽霊を輪廻の輪に乗らせる伝奇作品。

シリーズ作品

人魚シリーズ(1984年 - 、週刊少年サンデー(増刊含む)不定期掲載)
『人魚の森』を初めとする連作の総称で、人魚の肉を食べたことにより永遠の生を生きることになった青年・湧太と少女・真魚の運命を描いた伝奇シリーズ。OVA化ののち下記『高橋留美子劇場』と共にTVアニメ化されている(未放送分は15禁)。
高橋留美子劇場(1987年 - 、ビッグコミックオリジナル、不定期掲載)
『ビッグコミックオリジナル』に年1回のペースで掲載されている、サラリーマンや家族などをテーマにした読み切りシリーズ。2009年現在まで『Pの悲劇』『専務の犬』『赤い花束』の3冊が刊行されている。2003年にTVアニメ化された。

読み切り・短期連載

  • 勝手なやつら(『週刊少年サンデー』1978年28号)
  • 腹はらホール(小学館『別冊BIG GORO』シリーズ6(1978年))
  • がんばり末世(『週刊少年サンデー』1978年8月増刊号)
  • 黄金の貧乏神(『週刊少年サンデー』1978年9月増刊号)
  • ダストスパート!!(『週刊少年サンデー増刊』1979年5月号 - 9月号)
  • ふうふ(『ビッグコミックオリジナル増刊』1980年10月15日号)
  • ザ・超女(『週刊少年サンデー』1980年10月増刊号)
  • 商魂(平凡パンチ臨時増刊"That's Comic" 1980年12月5日号)
  • 笑え! ヘルプマン(『週刊少年サンデー』1981年9月増刊号)
  • けも・こびるの日記(『少年サンデーグラフィック うる星やつら』1982年1号~1984年10号)
  • 戦国生徒会(『週刊少年サンデー』1982年2月増刊号)
  • 闇をかけるまなざし(『週刊少年サンデー』1982年8月増刊号)
  • 笑う標的(『週刊少年サンデー』1983年2月増刊号)
  • 炎トリッパー(『週刊少年サンデー』1983年8月増刊号)
  • 忘れて眠れ(『週刊少年サンデー』1984年1月増刊号)
  • われら顔面仲間(『週刊少年サンデー』25周年記念増刊号(1984年))
  • ハッピートーク(小学館『ビッグコミックスピリッツ』1984年8月20日増刊号)
  • お婆さんといっしょ(『ビッグコミックスピリッツ』1985年8月20日号)
  • 犬でわるいか!!(『週刊少年サンデー』1985年47号)
  • うちが女神じゃ!!(『週刊少年サンデー』30周年記念増刊号(1989年))
  • グランド・ファザー(『ビッグコミックスピリッツ』1991年1・2合併号)
  • スリム観音(小学館『プチコミック』1991年9月号)
  • 宝塚への招待(『ビッグコミックスピリッツ』1993年34号)
  • 1 or W(『週刊少年サンデー』1994年36号)
  • withCAT(『週刊少年サンデー』1999年46号)
  • 可愛い花(『ビッグコミック』2003年11月10日号)
  • My Sweet Sunday(小学館『月刊少年サンデー』2009年4月〜5月号、高橋留美子と安達充の作品)[3]
  • 涅槃の方程式(大学時代)

その他

関連人物

池上遼一
高橋は学生時代から池上の熱心なファンであった。中学生の時池上の『スパイダーマン』(小野耕世平井和正原作)に魅せられ、掲載誌を入手するため廃品回収業者を訪れたというエピソードもある。1986年に復刊された『スパイダーマン』(朝日ソノラマ)第1巻では池上作品への思いを語った文章を寄稿している[6]。高校の頃は池上風の絵でドタバタギャグを描いていたという[10]
平井和正
高橋が学生時代より筒井康隆と共に愛読していた伝奇・SF作家。上述のように中学時代は平井原作、池上遼一作画による『スパイダーマン』に傾倒していた。後年平井との対談を果たした際には「30を過ぎたら平井先生の作品に影響を受けた漫画を描きます」と述べている[11]。一方の平井も高橋の作品に魅せられ、高橋の作家論である『高橋留美子の優しい世界』(徳間書店、1985年)を執筆している。
あだち充
1980年代より高橋と共に『週刊少年サンデー』の看板作家を務める友人でありライバル。あだちは自身が少年誌にこだわる理由として「高橋先生の存在が大きい」と述べている[12]。一方高橋もあだちについて「戦友というとおこがましいんですが、同じ時代をともに頑張ってきたという思いがあります」と述べている[7]。『タッチ』作中では高橋のサイン色紙が登場するが、あだちはこれを描くために実際に高橋からサインをもらっている[13]
椎名高志
妻は高橋の元アシスタント。妻がもらったシャンプーのサインを家宝としている。『GS美神 極楽大作戦!!』ではデビュー直後の高橋を作中に登場させている(「GS美神 '78!!」その6)。『うる星やつら』新装版にラムのイラストを寄稿した際には「人生を変えてくださってありがとうございます」とコメントした。
藤田和日郎
高橋に影響を受け、漫画家を志した漫画家。王道的な熱血漫画を得意としており、高橋自身も藤田の実力を認めている。
島津冴子
『うる星やつら』でヒロインの一人である三宅しのぶを演じてからというもの、『めぞん一刻』、『らんま1/2』、『犬夜叉』など高橋の作品がアニメ化された際、ほぼ全ての作品にレギュラー、脇役問わず出演している高橋作品と縁の深い声優。

アシスタント

アシスタントは全て女性である(上条は性別を公開していないが)。

主要参考文献

  • QuickJapan Vol.71(永久保存版 高橋留美子)太田出版、2007年

関連

高橋留美子展が東京銀座の松屋8階催事場で2008年7月30日)から8月11日)まで、仙台の三越定禅寺通り館4階で2008年12月23日)から2009年1月5日)まで開催された。2009年3月7日から新潟4月25日から京都での開催が予定される。これに伴いオリジナルの短編アニメーションが製作された。

出典

  1. ^ 磯部涼「岡田斗司夫×中川翔子 徹底対談」『QuickJapan』Vol.71、90頁-93頁
  2. ^ 岡田斗司夫「手塚治虫が『マンガの神様』なら、高橋留美子こそ『マンガの怪物』である」『大学漫画』Vol.5、大阪芸術大学、2006年、24頁。ただし30年以上少年漫画誌に描き続けた漫画家はちばてつや、秋本治など他にも存在する
  3. ^ 寺町談義2004<第一回> にいがた寺町からの会Webサイト[1]
  4. ^ 大出春江「産婆の近代から助産婦の現代へ」『助産婦雑誌』第54巻第12号 [2]
  5. ^ a b c d 渋谷直角「高橋留美子15,000字インタビュー」『QuickJapan』Vol.71、76頁-83頁
  6. ^ a b c 飛鳥杏華ほか「高橋留美子大辞典」『QuickJapan』Vol.71、98頁-111頁
  7. ^ a b さくらい伸「ロングインタビュー 高橋留美子」前掲『大学漫画』Vol.5、6頁-22頁
  8. ^ 月刊宝島」 1982年2月号インタビュー、のち『マンガ家は語る』 (マンガ批評大系第4巻:平凡社1988年)に所収
  9. ^ 犬夜叉#外部リンクを参照。
  10. ^ 根岸康雄『まんが家インタビュー オレのまんが道』小学館、1989年、9頁-20頁
  11. ^ 高橋留美子 平井和正『語り尽くせ熱愛時代』徳間書店、1984年
  12. ^ 磯部涼「あだち充 ロングインタビュー」『QuickJapan』Vol.62、96頁-107頁
  13. ^ 中村孝司ほか「あだち充大事典」『QuickJapan』Vol.62、117頁

外部リンク

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