岩井寛

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岩井 寛(いわい ひろし、1931年2月3日 - 1986年5月22日[1])は、日本医学者精神科医

東京生まれ。上智大学卒業後、早稲田大学文学部大学院で美学を専攻、さらに東京慈恵会医科大学を卒業。聖マリアンナ医科大学助教授、教授。

森田療法の継承者の一人だが、臨床を行いつつ、芸術家的感性を生かした著作を数多く執筆した。1986年5月、全身をガンに侵され、55歳で死去。その最期のさまは松岡正剛によって記録された。また病苦を押して執筆した『森田療法』で、森田療法を、精神の自由を護るための技法として記述し、理不尽と闘うことをしなければ森田療法を適用してもムダだと説いている[2]

著書[編集]

  • 『不安を活かす あなたを活かす医学的人生論』白揚社、1969
  • 芥川龍之介 芸術と病理』金剛出版新社(パトグラフィ双書)1969
  • 『境界線の美学 異常から正常への記号』造形社、1972
  • 『エロスの関係学』主婦の友社、1978
  • 『母と子の神経抄』日本書籍、1979
  • 『神経症を友として 神経症に負けず 健やかに生き抜く』協和企画(一病息災読本 神経症編)1979
  • 『境界線の文学 創造と狂気の解析』ナツメ社、1980
  • 『ヒューマニズムとしての狂気』日本放送出版協会NHKブックス)、1981
  • 『歪められた鏡像 日本人の対人恐怖』朝日新聞社、1982
  • 『人はなぜ悩むのか』講談社現代新書、1983
  • 『<立場>の狂いと世代の病』春秋社、1984
  • 『闇と影』青土社、1984
  • 『心の管理術』ごま書房(ゴマブックス)1984
  • 『色と形の深層心理』日本放送出版協会(NHKブックス)1986
  • 『森田療法』講談社現代新書、1986
  • 『生と死の境界線 「最後の自由」を生きる』松岡正剛構成、講談社、1988

共著・編著[編集]

  • 『森田療法の理論と実際』阿部亨共編、金剛出版、1975
  • 『美の翳りと創造 かくされた芸術の世界』 造形社、1979
  • 『現代臨床社会病理学』福島章共編、岩崎学術出版社、1980
  • 『子どもの心の病 家族と子供の社会文化論』 北斗出版、1980
  • 『描画による心の診断 子どもの正常と異常をみるために』 日本文化科学社、1981
  • 『神経症』 日本文化科学社、1982
  • 『うつ病』北西憲二共著、日本文化科学社、1983
  • 『愛の病気』秋山さと子対談、工作舎、1983
  • 『実地臨床に活かす精神療法』 ライフ・サイエンス・センター、1986

翻訳[編集]

論文[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 『生と死の境界線』
  2. ^ 『森田療法』講談社現代新書