弁護士

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弁護士
基本情報
職種法務従事者
職域法律業
詳細情報
必要技能分析能力
の知識
熟達した法律研究と法律文書作成の能力
必須試験司法試験

弁護士(べんごし)とは、法的手続において当事者の代理人、被告人の弁護人として法廷で主張・弁護等を行うほか、各種の法律に関する事務を行う職業、あるいはその資格を持った者をいう。弁護士は、法律相談をしたり、当事者の代理人として、各種の法律に関する事務処理主張・弁護活動等を行うことで報酬を得る。日本では、その職掌・資格に関しては弁護士法弁護士職務基本規程などで規定されている。

日本の弁護士の職務

日本の弁護士は、民事訴訟では、原告被告等の訴訟代理人として主張や立証活動等を行う。破産民事再生会社更生法の申請などの法的倒産処理手続やこれに関連する管理業務などの法律事務を行い、関連する法律相談も行う。

また刑事訴訟では、弁護人として被告人無罪を主張し、あるいは適切な量刑が得られるように、検察官と争う。なお、弁護と弁護は別の概念であり、弁護士は、弁護人の立場になることのできる代表的な資格である。また、検察審査会が起訴議決した場合、検察官として職務を行う。また同様に、公務員職権濫用[1]等の犯罪について、検察官の職務を行うことがある[2]

徽章(バッジ)のシンボルは、中央にエジプト神話マアトの「真実の羽根」との重さを比較する天秤を配した向日葵(ひまわり)。

業務分類

弁護士の業務は、主に法律事務ないし法務である。これはいくつかの観点から分類が可能である。

法分野による分類

一般民事とは、主として個人から委任される民事上の一般的な法律問題を扱う分野である。一般民事はさらに、過払金返還、保険金請求(被害者側)、示談交渉、個人の破産再生などがある。

一般民事を取り扱う弁護士が扱うことの多い分野としては、他には、家事、消費者問題(消費者側)や労働問題(労働者側)、一般企業法務などもある。家事とは、離婚や相続など、家事事件に関する法律問題を扱うものである。しばしば渉外案件(外国人の離婚や相続など)となる。消費者問題は、消費者と企業の間の紛争を取り扱うものである。労働問題は、労働者と使用者の間の紛争を取り扱うものである。一般企業法務は、後述する企業法務に属する。

広義の企業法務とは、主として企業を委任者とする法律問題を扱う分野である。企業法務(広義)は、多くの場合、狭義の企業法務(コーポレートとも)、金融法務(ファイナンスとも)、税務知的財産倒産・事業再生、紛争処理などの分野に分かれている。いずれの分野も渉外案件を含み得る。

狭義の企業法務には、一般企業法務(ジェネラル・コーポレートとも)、ガバナンスM&A、労働問題(使用者側)などが含まれる。金融法務は、銀行証券保険金融規制ストラクチャード・ファイナンス、アセット・マネジメントなどを扱うものである。

刑事とは、主として被疑者や被告人の弁護を扱う分野である。公判における法廷活動だけでなく、不起訴に向けた活動、示談交渉や保釈請求、勾留中の被疑者・被告人と外部との連絡役なども含まれる。

その他のカテゴリーとしては、行政事件や人権に関わる事件などがあると思われる。しかし、依頼主によって一般民事ないし企業法務との位置づけも可能である(もっとも、公共団体等からの委任であれば、一般民事でも企業法務でもない分野とはいえよう)。結局のところ、各分野は相互に重なり合う部分があり、その区別は基本的に相対的なものである。

臨床法務予防法務戦略法務
インハウスローヤーとそれ以外

各国の弁護士制度

アメリカ合衆国

アメリカ合衆国(以下「米国」「アメリカ」)においては、弁護士(attorney-at-law (en, counselor-at-lawなど)は州法に基づく資格であり、連邦法に規定はない。すなわち「米国弁護士」という資格はなく、厳密に言えば「ニューヨーク州弁護士」や「カリフォルニア州弁護士」となる。州ごとの資格であるため、資格のない州の裁判所で依頼人を代理する等他州の法律に関する法律業務を行うことは原則としてできない。ただし、他州の資格のみを持つ弁護士が一時的に自州の裁判所で弁論することを認めたり(pro hac vice)、一定の資格・経験のある他州の弁護士に、自動的に、または略式の司法試験により自州の法曹資格を与えることがある。弁護士の専門分野も細分化されており、弁護士保険も専門分野ごとに分けられている。

司法試験は各州当局により実施されており、受験資格や合格基準も州により異なる。多くの州に共通する部分を概説すると次のとおりである。司法試験を受験するためには、原則としてアメリカ法曹協会が認定するロー・スクールにおいてジュリス・ドクターの学位を取得する必要がある。ただし、英米法系の国において同様と認められる法学教育を受けた者や、非英米法系の国で法学教育を受けた後、アメリカのロー・スクールで一定の学位を取った者にも受験資格が認められることがある。

ほとんどの州においては、司法試験は、主要法域における米国の一般的法理に関する知識を試す択一式の各州共通司法試験(Multistate Bar Examination)と、当該州の州法を中心とした州独自の試験の二本立てからなる。また、一定の与件のもとで意見書等の法律文書を作成させるといった、法律知識のみならず実務能力を試す試験を実施している州もある。さらにほとんどの州では、司法試験の他に、法曹倫理に関する共通試験(Multistate Professional Responsibility Examination)で一定の成績をとることが要求されている。以上のような試験に合格すればその州での法曹資格を得ることができるので、日本の司法修習のような合格後の訓練制度はない。

アメリカには、100万人を超える弁護士がいるといわれ、3万人弱に過ぎない日本と比較してその多さが指摘されることがある[3]が、アメリカにおいては日本の隣接法律職の業務の多くを弁護士が行っていることに注意すべきである。たとえば、税理士、司法書士行政書士土地家屋調査士といった資格はアメリカにはなく、その業務は弁護士の業務に包括される場合が多い。弁理士の業務を行うのは特許弁護士(patent attorney)と出願代理人(patent agent)であるが、前者は弁護士である。さらに、税理士の業務も弁護士(attorney)と会計士(accountant)が行っているといえる。アメリカでは一般のサラリーマンも毎年確定申告を行うため、H&R Block(NYSE上場企業)など、税務申告を代行することを業とする会社が存在し、ショッピングモールなど街中に多数の店舗を構えている。さらに、日本では、企業の法務部等で法務業務を行っている者の多くは日本の弁護士資格を有していないが、アメリカの企業の法務部(Legal Department, General Counsel's Office)で法務業務を行う者(インハウスローヤー)は原則として弁護士である。ちなみに、米国と日本とで企業の契約書を比べた際に、米国の契約書の方が細かいのは、米国は法務部に弁護士が係わっているからだ、という指摘がある [4]

イギリス

フランス

フランスでは、大学における法学教育は広く社会人として必要とされる法学を身につけることにあるとされており、法学部の学位は、法曹資格とは直結していない。司法官や弁護士、あるいは公証人といった個別の職業については、それぞれの職業訓練校が訓練を行っている。 フランスの弁護士資格を取得するには、各州の弁護士会が運営する州弁護士修習所(Centre régional de formation professionnelle:CRFP)の試験を受けて入所し、そこでの修習を受けて修習試験に合格することが必要である。修習期間は18ヶ月であるが、その間、修習生がどのように生活の糧を得るかは、重要な問題とされている。どの州のCRFPで弁護士資格を取得してもフランス全土で弁護士活動ができるが、フランスの弁護士の半数が開業していわれるパリの修習所での修習を希望する者が圧倒的に多く、パリでは毎年1500人の修習生を受け入れている [5]

ドイツ

ドイツの弁護士の特徴は、司法機関としての独立した存在として規定されていることである。そのため、「局地化主義」「単数許可」「弁護士強制」「成功報酬の禁止」が法定されている。 ドイツの弁護士は、裁判官と同じ経歴が必要である。すなわち、ドイツの大学の法学部で3年半の法律の教育を受けた後、第一次国家試験の合格者が2年半研修し、その後、第二次司法国家試験に合格しなければならない。更に弁護士として活動するには、許可(Zulassung)をそれぞれの上級地方裁判所、および連邦通常裁判所から受けたうえ、連邦通常裁判所で創設された強制加入の弁護士会の会員になり、はじめて活動ができる。弁護士の仕事は営業ではないと規定される。もっとも、近年は欧州連邦法に基づき、広告が原則自由化され、営業的な意味合いが強まった。財政の独立から連邦弁護士費用法が存在する。

サウジアラビア

サウジアラビアで弁護士制度が誕生したのは1958年と新しく、本格的に弁護士が法廷で活動するようになったのは1980年代に入ってからであり、弁護士という職業そのものがシャーリアに存在しない職業であるため裁判官(カーディー)や法学者(ウラマームフティー)と比べるとその地位も社会的尊敬も低く、法律家としては下位の職業であると認識されている。2000年以降になってからは国内で教育を受けた人権思想の強い弁護士も現れ始めアブドゥル・ラハマン・アル=ラヒム弁護士など欧米で人権擁護の功績を認められた弁護士も誕生している。

サウジアラビアの法律はワッハーブ派の教義に基づくイスラーム法であるため弁護士はワッハーブ派ムスリムであることが必須条件であった。弁護士資格以前にワッハーブ派ムスリムにしか国籍を認めていなかったという事情もあった。しかし2006年からシーア派のムスリム、ズィンミーであるキリスト教徒、ユダヤ教徒、ヒンドゥー教徒にも一定の条件下では弁護士資格が認められるようになった。弁護士はシャーリアに存在の根拠を持たないため、裁判官などと異なり異教徒がなってもかまわない職業であるとされている。その多くはサウジアラビアと政治的に関係が深いアメリカに居ると言われている。サウジアラビアにおける弁護士の地位は日本や欧米に比べると弁護士自治が低く、裁判の判決に不服従であれば資格を剥奪されたりするし、国王、国家、宗教指導者などを訴えることも実質的に出来ない。もしも王族相手に訴訟を起こせば「国の統治者たちへの反対意見の流布および扇動行為」という罪状により刑務所に入れられる。実際に国王相手に憲法違反裁判を起こした弁護士と大学教授が5年の実刑判決を受けて出所後は政治難民としてイギリスでイスラーム法的権利擁護委員会を運営している。

刑事裁判では弁護人は必須ではなく国選弁護制度などの制度が無いどころか、過去に被告が弁護士の立会いを要求したのに対して裁判に弁護士が立ち会う法的根拠が無いとして弁護士を拒否した判例が複数回出ており、大半の刑事裁判は弁護士無しで行われている。そもそもシャーリアの裁判において弁護人となる者は被告が所属する部族の部族長などの部族有力者、王族、ウラマーなどのイスラム法学者などであり、ムフティーに自分の正当性を証明してもらうファトワーを依頼するという手段もある。古くからワスタと呼ばれる仲介者を介して弁護人を頼む社会習慣によって運営されており、現代でも運用されている。弁護士が法廷で弁護するということはワスタと呼ばれる仲介者へのコネが無い人間が金銭によって弁護人を雇うと言うことであり、有力なコネが無い人間にとっては弁護士が最後の頼みの綱でもある。このため海外の人権擁護団体などが被告を擁護する場合に雇う事例も多い。

弁護士資格の取得は法曹関係者による審議会で審議され相応しいと認められれば弁護士になれる。審査基準は非公開であるが一般的には、国内の大学の法学部卒業者、海外で法学の学位を取得したもの、外国の弁護士資格を有する者などと言われている。その判断はコネによる部分が大きく恣意的な物であると批判されることもある。日本ではサウジアラビアの弁護士に対して相互主義原則に反するなどの理由から外国法事務弁護士の登録を認めていない。

シャーリアと英米法の折衷とも言うべき独特な弁護士法はサウジアラビアで最初の弁護士であり、王家の法律顧問でもあるアハマド・ザキ・ヤマニが作成している。長年にわたり国内に法学の専門教育を行う教育機関が満足に無かったこともあり、弁護士の多くは留学して教育を受けていたが、現在ではキングアブドゥルアズィーズ大学法学部の卒業生が弁護士になり完全な国産弁護士が誕生している。しかし、2008年に初めて女性の卒業生が出たが当時は法務省が弁護士業務の認可を出さなかったが、2011年になって初めて女性弁護士が誕生した。

なお、サウジアラビアでは裁判官は宗教学部卒業者で占められており、弁護士は法学部卒業者で占められていることから、日本や欧米とは異なり裁判官や検事が弁護士になることはほとんどない。

弁護士が行っている仕事のひとつとして各省庁のハイヤ(委員会)の委員がある。ハイヤのメンバーはイスラム法の専門家何人と世俗法の専門家何人により構成されると定款に明記されており、世俗法の専門家として弁護士が選ばれている。

日本の弁護士制度

弁護士
実施国 日本の旗 日本
資格種類 国家資格
分野 法律
等級・称号 弁護士
根拠法令 弁護士法
特記事項 弁護士会52会、弁護士30,479名、弁護士法人484法人、準会員1名、沖縄特別会員10名、外国法事務弁護士353名(2011年2月1日現在)[1]
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ウィキポータル ウィキポータル 資格
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弁護士の職域

弁護士法により、弁護士資格を持っていない者が弁護士を名乗ることは禁じられている(名称独占。弁護士法74条)。また、弁護士資格を持たない者が、報酬を得る目的で、法律事務を業とする「非弁行為」も、原則として禁止されている(弁護士法72条)。このように弁護士は業務独占資格の一つである。なお、非弁行為の要件として紛争性が必要かについては見解が分かれている。

他士業との兼ね合い

日本の弁護士は、弁護士であることを理由として司法書士海事代理士の資格登録をすることはできないが、職務に付随し一般の法律事務に該当する範囲に限り、司法書士海事代理士の職務を行うことができる。しかし公認会計士土地家屋調査士の職務については、性質上一般の法律事務に当たらないため行うことができない。

弁護士となる資格を有する者(司法試験に合格し、司法修習を修了した者[6])は、行政書士社会保険労務士海事補佐人弁理士税理士の資格登録はすることができる。弁理士と税理士については、弁護士法上、当然にこれらの職務を行うことができるとされるが[7]、住み分けている。

隣接法律職はいずれも行政庁の監督が及ぶものであるから、弁護士が隣接法律職の登録をしたときは、当該弁護士について、弁護士会からの監督、及び行政庁からの監督の双方が及ぶものとなる。

他士業への訴訟代理権の付与拡大

訴訟代理は従来、弁護士の独占業務であり弁護士以外にはできないものとされていたため、弁護士へのアクセスの難しい地方や少額の事件の当事者は、弁護士を立てずに行う本人訴訟を余儀なくされていた。こうした状況を改善するため、弁護士以外の特定の法律専門資格の保持者に、その関係分野や一定の金額までの紛争に限定して訴訟代理権を与えることや、隣接法律職に法廷以外での紛争解決制度(ADR)を関与を許す動きが、司法制度改革の一環として広がっている。

例えば2003年に、一定の研修を受け認定試験に合格した司法書士(簡裁代理認定司法書士)に、簡易裁判所での訴訟代理権が認められた。すなわち簡裁代理認定司法書士は、簡易裁判所における通常訴訟や少額訴訟、民事調停、裁判外の示談交渉、和解手続(ただし簡易裁判所の民事訴訟の対象となるものに限る)等の訴訟代理を行うことができるようになった。これら司法書士の権限の拡大に伴い、紛争当事者の権利を保護するため、懲戒規定の強化がなされている。以前は、司法書士は法的裁判所に提出する書類の作成はできたが、訴訟代理権は認められていなかった。

また司法書士の他、弁理士土地家屋調査士社会保険労務士の4士業について、代替的紛争解決制度における代理権(ADR代理権)が付与されることとなった。

また、組合方式の債権回収については、実務を行う者が弁護士である必要はない [8]

日本の弁護士業界は、「弁護士自治」を楯にした閉鎖性があり、非能率と不条理に満ちている。無能な弁護士が数多く、複雑、専門化した事案に対応できていない。弁護士業界以外にも法務ビジネスを開放すべきである、という意見も過払金返還請求訴訟を専門とする弁護士から主張されている。 [9]

弁護士会の主張

弁護士会の主張は以下である。「そもそも隣接法律職の業務は、元々一般の法律事務の範囲に含まれているからこそ、弁護士となる資格を持つ者が当該資格をもって隣接法律職の資格登録をすることができたり、隣接法律職の業務を行うことができるのである。すなわち隣接法律職が行う業務は、本来であれば弁護士にしか取扱いが許されない業務である。隣接法律職の制度の趣旨は、日本の法曹人口が少ないことに鑑み、隣接法律職の資格を有する者に対し、一般の法律事務のうち特定された一部のみを扱うことを特別に解禁するというものである。すなわち弁護士は弁護士としての資格に基づいて隣接法律職の業務を当然に行うことができ、隣接法律職の資格登録を義務付けられたり、行政庁の監督に服したりする必要はそもそもありえない」。

弁護士に対する業務妨害

1996年にオウム真理教問題に取り組んでいた横浜弁護士会所属の弁護士が殺害される事件が発生した。2010年6月にはまた横浜弁護士会所属の弁護士が、2010年11月には未公開株消費者被害問題に取り組んでいた秋田弁護士会所属の弁護士が刺殺される事件が発生した[10]

弁護士資格

日本で弁護士になるには、法科大学院課程を修了し、法務省の司法試験委員会が行う新司法試験に合格し、その後、司法研修所に入所し司法修習を修了するのが通例である[6]

他には以下のような人物に資格がある。

また以下の人物には日本弁護士連合会の研修を修了して法務大臣がその修了を認定した場合[12]

  • 司法試験合格後に国会議員、内閣法制局参事官や大学で法律学を研究する大学院の置かれているものの法律学を研究する学部専攻科若しくは大学院における法律学の教授若しくは准教授の職などに在った期間通算5年以上経験した者
  • 司法試験合格後に公務員や民間人として立法作業や契約書等の作成に従事した期間が通算7年以上経験した者
  • 特別考査に合格して検察官副検事を除く)として5年以上在職

なお経過措置として、司法試験に合格せずとも、2004年4月1日時点で、法律学を研究する学部、専攻科もしくは大学院における、法律学の教授もしくは助教授の職歴を通算5年以上有する者などについては、弁護士資格が与えられた[13]。もちろん弁護士会に加入・登録をすることが、業務を行う要件である[14]

また日本弁護士連合会は、弁護士の倫理的基盤を確立すると共に職務上の行為規範を整備するため、2004年11月10日に開催された臨時総会において「弁護士職務基本規程」を会規として制定した。

新司法試験の難度の高さや受験資格の制限の厳しさ、司法修習などの育成制度など、資格取得までに長時間を要することや学習が必要な知識・情報の膨大さなどもあり、日本国内の数ある資格の中でもトップクラスの難関資格として知られる。

弁護士人口

2011年1月1日時点で、日本の弁護士数は、30,447名[15]である。これは、アメリカなど主要先進諸国に比べても低い値であるが、欧米諸国では司法書士や税理士、弁理士といった専門分野に特化した資格が設けられていないことを考慮した場合、実際には低くないとも指摘される。

弁護士の専門性

司法試験は法律家として必要な基礎的素養(法的知識、問題発見能力、調査能力、分析能力、論理的思考力、文章表現能力など)および学習能力見極めるためのであるから、弁護士の専門性は、多くの場合、弁護士登録後の実務と実践の中で獲得されることとなる。換言すれば、資格取得後の経験の乏しい弁護士は、研修医同様あまり役に立たない。

司法制度改革当初は、弁護士が企業の法務部に就職してインハウスロイヤーになるなど新しい道が提唱されていたが、損害保険会社などの顧問弁護士としての採用はともあれ、現実には弁護士を社員として採用する企業は少なく、2009年下半期の調査でも412人しか存在していない[16]。米国の大企業のように、社内弁護士を百人単位で雇用している会社ならいざ知らず、日本の企業は大企業であっても社内弁護士を雇用している例はむしろ希少であり、日本の企業では経験の浅い弁護士を採用してトレーニングするノウハウを持たない。すなわち日本の企業が社内弁護士として求める弁護士は、既に単独で業務遂行が十分にできる程度の経験を有する経験弁護士に限られることになり、このような条件を満たす弁護士で、かつ、社内弁護士として勤務することを希望する弁護士は多くない。

制度の問題点

地域的偏在の問題

2010年4月1日時点での日本における弁護士数[17]は、28,828名(うち女性4,671名)であるが、東京(東京弁護士会第一東京弁護士会第二東京弁護士会)に登録している弁護士数が13,823名、大阪弁護士会に登録している弁護士数が3,584名となっており、両者を併せると全国の弁護士数の60%を超えることになる。すなわち、大都市への偏在が指摘されている。

一方、司法制度改革により弁護士の数は近年急増しており、仕事のない弁護士が出現しつつある。

不良・非行弁護士の問題
弁護士会・懲戒請求事案処理状況(2000-2009)[18]

弁護士への苦情相談の件数は2003年から2009年にかけて約3倍になり、2009年度の弁護士総数27,462人について約2,000件の苦情が発生した[19]同年に懲戒請求をされた弁護士は1402人であるが[18]、同統計の数字は実際に懲戒を受けた件数ではなく、請求を受けた弁護士の人数であることに注意が必要である。

また懲戒請求制度は、弁護士法によるところの弁護士会の業務であるが、個々の弁護士に対する懲戒請求事案のうち、弁護士会が懲戒処分を行うケースは、平均で2%未満である。日弁連の広報誌『自由と正義』には懲戒処分を受けた弁護士名は掲載されているが、懲戒請求をされた弁護士名は公開されていない。

悪徳弁護士によるトラブルは昔から発生しており [20] [21] [22] [23] [24] [25] [26] [27] 、弁護士への委任については十分注意すべき点があるとされる [28] [29] [30]

最近でも、弁護士が誘惑に負け、自ら犯罪を犯したり[31]、犯罪行為や違法・脱法行為に関与したり[32]、弁護士資格を持たない知人に事務所を運営させるなどして非弁活動に事実上肩入れしたりする[33]などのケースがある。

また2011年には、証拠改ざん・隠蔽事件で引責辞任した地検高検の検事が、大阪弁護士会に入会した[34]

さらには、暴力団等反社会勢力への脱法行為の指南、また弁護士自身が暴力団組織の一員となり、弁護士資格を失ったケースもある。東京地検特捜部長、最高検公判部長を歴任した河上和雄は、1997年に発売した著書で、近年弁護士が実刑判決を受けるケースが増えており、暴力団を除けばわずかな弁護士集団から毎年これだけの実刑判決を受けるような組織はないとして、弁護士業界を厳しく批判した[35]

ほか、法律の規定を勘違いした状態のままで弁護活動が行われた結果、被告人が不利益を被る事例が発生している[36]

近年ようやく、依頼者が弁護士を代理人として委任しようとするとき、その弁護士が過去3年間に受けた懲戒請求事案について開示を求めることができるようになった[19]。また弁護士を依頼しない本人訴訟による提訴も増加している。

2011年には、債務整理を手掛ける弁護士のトラブルの多発を受けて、債務整理事件処理の規律を定める規程[2]が日弁連で可決された[37]

弁護士報酬の問題

弁護士報酬(依頼者が弁護士に対して支払う費用)は、原則として各弁護士が定めるものであって統一的・客観的な基準はなく、依頼者と弁護士との契約に委ねられている。個人の依頼者にとっては、その報酬(費用)は高額(例えば、タウンページの広告やインターネット上の法律事務所のHPでは、大体、30分あたり5000円という相談料金が多い。)とのイメージとなりがちであり、資金面での不安から依頼を躊躇する者も多いのが現状である。

資力の乏しい者が弁護士の援助を受ける方法としては、日本司法支援センター(法テラス)による法律扶助の制度があり、「勝訴の見込みがないとはいえない」場合に、弁護士費用や裁判費用の援助が受けられる。法テラスは、弁護士紹介事業も行っている。

また、難民認定申請や在留特別許可の申請、不法滞在者の労働問題などについては、日本弁護士連合会が援助を行っている。

刑事事件においては各種の制度が整いつつあり、被疑者となった場合に1回に限り無料で弁護士の出動を依頼できる当番弁護士制度や、無資力の被疑者のために弁護士費用を援助する被疑者弁護扶助制度、刑事被告人に資力がないときに裁判所が被告人のために弁護人を選任する国選弁護制度などの制度がある。また一定の重罪事件については、被疑者段階でも無資力の被疑者のために国選弁護人を付する被疑者国選弁護人制度が設けられている。

もっとも、当番弁護士制度は弁護士自身の負担で維持されている状況であり、国選弁護人に対する報酬が低廉であること、被疑者弁護扶助制度について十分に知られておらず、貧しいために被疑者段階で本来必要な弁護人の援助を受けられない者もおり、捜査機関から弁護人を選任しないよう被疑者や被疑者の家族に対して働き掛けがなされるなど、問題点も多い。

弁護士業界内からの批判

過払金返還請求訴訟の大量処理を中心業務とする弁護士からは、日本の弁護士業界について「世間の常識と弁護士の世界の常識は乖離しており、日本の弁護士業界はかなり歪んでいる。日本の弁護士業界は非効率で「人々の役に立たない」」との批判がある [38]。 また、弁護士界はムラ社会、派閥組織、不透明制度がまかり通っており、金儲け主義の弁護士たちが目立つとする声もある [39]

過剰弁護の問題

弁護士が被疑者に完全黙秘を勧めた結果、かえって起訴を誘発したとされるケースがある。強姦被告事件で、弁護人が被疑者に終始黙秘することを助言し、勾留取消請求や勾留理由開示請求、勾留延長に対する準抗告などを行ったことに対し、裁判官が、弁護人は「外見上は精力的な弁護活動をしている」と述べつつ、捜査側が十分な弁解を聞くことが出来なかったため、検察官が苦悩の中で起訴に踏み切ったものと推測されるとして、このような弁護活動を「被告人に変な期待をもたせるとともに、検察官による公訴提起を招き寄せる効果しかなかったもの」であり有害無益と強く批判した(事案は無罪。捜査段階から被害者の証言が怪しかったと認定されている。)[40]

また、暴行事件に関し、取調べに弁護人が立ち会うことなどを要求し、拒否された結果、被疑者が取調べを拒否するなどの行為を行い、情状に関する捜査が出来なかったことが問題となり、裁判長も判決でこの点に触れ「任意出頭を拒否し続けた被告人の姿勢、態度にも問題はあるが、取調べに弁護人の立会いを求めることを助言し続けた弁護人の活動のあり方にも原因があった」と弁護人の責任が批判された[41]

近年の弁護活動の中にはあまりにも完全黙秘や取調べ拒否、徹底否認などを勧めるものがあり、それを受けて捜査側も十分な検証が出来ず、強引な取調べを誘発している側面も否定できないという。英米の刑事法制では、自供だけに頼らない状況証拠の重視や、黙秘は自分にとって都合の悪いことであるから行っていると推定する「推定規定」の活用が行われており、また黙秘権も自分を有罪に導くものでない事項については制約されることがあるという。日本の法制度もこのような法整備を整えていかなければ、強引な捜査を助長し、犯罪者を見逃すことになるという意見も強い[42]。事案の真相を解明しながら弁護活動を行うべきであり、真実を曲げて弁護活動を行なってはならないとする旨を弁護士法で規定すべきであるとする主張もなされている[43]

日本の弁護士の営業活動

弁護士会

地方裁判所管轄区域(=北海道の4ブロックと都府県)ごとに置かれる弁護士会や、日本弁護士連合会(日弁連)が弁護士の監督を行う(ちなみに戦前は司法省に弁護士・弁護士会を監督する権限が与えられていた)。これらの弁護士の公権力からの自立性を弁護士自治という。このため、弁護士会及び日弁連は強制加入団体となっており、弁護士登録をする者は、各弁護士会と日弁連に対し会費を拠出する。これら弁護士の懲戒については、各弁護士会あるいは日弁連の綱紀委員会、懲戒委員会が行うが、弁護士の関与なしに学識経験者等が判断することが可能となっており、不公平、身内びいきであるという批判も強い。

弁護士の組織活動

弁護士活動の法人化を認める弁護士法の改正がなされたことから、一部の法律事務所は法人化しており(その場合の名称が「弁護士法人」である)、法人化した場合には、事務所を複数持つことができるなどのメリットがある。経営弁護士が複数の場合、組織法的には、民法上の組合弁護士法人がある。

アメリカ・イギリスなどの大規模法律事務所と比べ、日本の法律事務所は規模は小さいが、近年は合併などにより大型化し、四大法律事務所のように200人以上の弁護士が所属する法律事務所も増えている。構成人数としては、弁護士が1人のものから400人以上のものに至るまで様々であるが、大人数の事務所は東京大阪(特に東京)に集中している。

また最近は、企業に直接雇用される弁護士や、行政庁において勤務する弁護士もわずかずつ増えている(「インハウスローヤー」)。

一方、法的観点を離れた組織のあり方としては、共同事務所(複数の弁護士が経営を共同するもの)と個人事務所といった種類がある。扱う案件の内容によっては、渉外事務所(国際案件をも対象とする事務所、あるいは、かつて国際案件を主に対象としていた大規模な事務所)と国内系事務所、総合事務所(対象範囲が全般的ないしは広い)とブティック(専門分化し特定分野に強みがある)などのような分類がされることがある。

一般に弁護士が所属する事業体を指して「弁護士事務所」又は「法律事務所」と表現することがあるが、法的にはこれらは、単なる1人の個人事業か、任意組合か、あるいは弁護士法人である。日本の弁護士の多くは、法律事務所において自ら経営するか、または勤務して活動している。

宣伝広告

以前は、弁護士は、職業の性格上、宣伝広告をすべきでないという考え方が一般的で、弁護士や法律事務所広告は法律で規制されていた。この規制は2000年10月より撤廃され[44]、大都市を中心に債務整理破産手続等を担当する法律事務所を中心に、広く一般に対する広告(鉄道バスの車内広告、スポーツ新聞タウンページ、インターネット広告)が増えてきている。

日本の弁護士の収入・所得

自営業者の場合と、被雇用者の場合に分けて解説する。なお政府の統計[45][46] によると、弁護士の94%は自営業者であり、被雇用者は6%に過ぎない。

自営業者の場合

上述の通り弁護士の94%は自営業者である。いわゆる勤務弁護士(イソ弁)でも、自営業者として組合に参加している場合が多く、必ずしも法律事務所を経営しているわけではない。各年の弁護士白書によると、自営業者の弁護士の収入・所得の平均値・中央値は以下の通りである[47]

なお、この調査は自己申告によっているため、正確な所得を捕捉できているわけではないことに注意する必要がある。

平均値
調査年 2004年 2006年 2008年
収入 3624 3453 3397
所得 1654 1632 1598
中央値
調査年 2004年 2006年 2008年
収入 2006 2400 2200
所得 1203 1200 1100

また、平成16年サービス業基本調査によると、法律事務所(一事業所あたり)の平均所得は1829万円である。同調査における平均値は1301万円であるため、際立って弁護士が高いというわけではないが、弁護士は一人事務所の数が58.7%であること[48]を考慮すれば、実際には恵まれているものと推測される。

なお、国税庁調査によれば平成19年度の自営業者の平均所得は389万であるが円[49]、これはあくまで「一人あたり」の数値であることに注意すべきである。自営業者の所得捕捉率は低いため[50]、実際には更に高いと推定される。

被雇用者の場合

上述の通り、被雇用者の弁護士は全体の6%に過ぎない。賃金構造基本統計調査によると、被雇用者の弁護士の平均収入は以下の通りである。

なお、同調査は抽出調査であり、毎年サンプル数やサンプル自体が変動する(特に職種別調査は職種によっては、サンプル数が希少であるケースがある)点、結果の比較をする際、留意が必要である。

たとえば、2005年については年間賞与が1000万円を超えることになっている(他の年度は100万円から200万円台)。

調査年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年
収入 2097 772 852 801 679 
年齢 40.5 32 35 41.5 36.4
調査人数 930 150 340 40 1350

2097万円から772万円に激減しているのを、司法制度改革による弁護士増員のためだと説明されることがあるが、同改革によって弁護士が増員されたのは2007年からであるので的を射ていない。同調査によれば、民間企業の被雇用者の平均年収は486万円である。

会費問題

弁護士会の会費は極めて高額であり、平成21年度の東京弁護士会の会費は59万6500円にもなっている[51]
このように高額な会費となっている理由は、弁護士自治の関係で弁護士会の運営が会費でまかなわれているためもあるが、弁護士会が公益活動を会費を支出して行っているためでもある。 現在、日弁連では、①被疑者弁護、②少年付添、③犯罪被害者、④難民認定、⑤外国人、⑥子ども、⑦精神障害者、⑧心身喪失者等、⑨高齢者、障害者及びホームレスに関する9事業について、法テラスに委託して法律援助事業を行っている。 弁護士会内ではこれらの事業は本来公益性が高く国の負担で行われるべきとの意見が強いが、これらに対する事業は弁護士会からの支出によってまかなわれており、個々の弁護士に会費という形で徴収されている。
収入が少ない若手会員にとってこの負担は大きく、滞納という現実もあると指摘されている[52]。滞納すると退会処分となり弁護士資格を失うこともある[53]

その他

週刊誌などで「弁護士の年収」として流布しているのは、調査人数が極端に少なかった2006年の賃金構造基本統計調査によるものである場合が多い(もっとも、調査人数が1350人に増えた2009年ではさらに100万円以上の減少が見られた)。

司法制度改革による弁護士増員によって、弁護士の低所得化が進んだとも言われるが、弁護士白書の調査によると、同改革による増員以前から減少傾向ではあるが、同改革による増員によって低所得化が特に進んだとは見受けられない。

週刊誌などで上記の低所得化を裏付ける例として、端的な弁護士の惨状が紹介されることがあるが、あくまでも各個人の例であり、それを根拠に弁護士全体の現状や傾向を把握することはできない。

なお、司法制度改革により弁護士が大増員されることとなったが、仕事はまったく増えず、法科大学院を出ても、実際に司法試験に受かるのは一部のみであり、当初の想定と実態が乖離していることへの批判もある [54]

弁護士制度の歴史

中世の西欧

現在の弁護士制度は西ヨーロッパにおいて発達したものに由来する。地域及び担当する裁判所の種類によって名称は様々であり、また、代理を行う者(代訴人事務弁護士)と弁論を行う者(代言人法廷弁護士)が区別されることも多く、現在でもそのような区別が残っている国も多い。

中世ヨーロッパでは法律家を養成するため、各大学に法学部が設置されていた。

中近世の日本

日本では鎌倉時代六波羅探題等で争議に際して弁論・口述の長けた代官が存在している。

江戸時代の「公事宿(くじやど)」「公事師(くじし)」は、日本において独自に発達したもので、弁護士に類似するとも考えられるが、その性格は大きく異なる。詳細はそれぞれの項目を参照。明治のはじめの代言人は少なからず公事師が衣替えした者であり、俗に訴訟1件を300文(実際に300文だった訳ではなく、二束三文のように価値の少ないことを表す)で引き受け、不適切な活動を行うという、いわゆる三百代言の語源ともなった。

近代

日本の弁護士の制度は、明治時代になり近代的司法制度の導入とともにフランスの代言人(advocat)に倣って創設されたもので、「代言人(だいげんにん)」と呼ばれていた。ただ、代言人の地位は決して高くはなく、軽蔑されることも多く、また、初期にはきちんとした資格制度が存在していなかったために、中には悪質な者も存在した。

1893年に近代的な「弁護士法」が制定され、「代言人」に代わって「弁護士」という名称が使われるようになった。だが、当時の弁護士は司法省検事正)の監督のもとにおかれ、その独占業務も法廷活動に限られていた。弁護士は裁判官検察官よりも格下とされ、試験制度も異なっていた[55]1936年の改正によって、弁護士の法廷外での法律事務の独占が認められるようになった。

戦後、1949年に新しい弁護士法が制定され、国家権力からの独立性が認められた。これを弁護士自治という。同年、日本弁護士連合会(日弁連)が結成された。また、司法試験及び司法修習によって裁判官検察官、弁護士の資格試験及び修習制度が一元化されることとなった。

脚注

  1. ^ 刑法193条
  2. ^ 刑事訴訟法268条。但し準起訴手続が行われることは極めてまれである。
  3. ^ 「司法と経済」研究会に出席して(弁護士・川村明)ADR JAPAN
  4. ^ ダニエル・H・フット『裁判と社会 - 司法の「常識」再考』NTT出版〈日本の“現代”〉、2006年10月、溜箭将之訳頁。ISBN 9784757140950 
  5. ^ 『フランス法曹養成制度についての調査報告書』株式会社コングレ
  6. ^ a b 弁護士法4条、裁判所法66条、司法試験法
  7. ^ 弁護士法3条2
  8. ^ スティーブン・ギャン『青い目の「債権取り立て屋」奮闘記』小学館、2001年2月。ISBN 978-4094052213 
  9. ^ 西田研志『眠れる20兆円マーケット ~法務ビジネスという名の埋蔵金~』幻冬舎、2008年。ISBN 4344996577 
  10. ^ 「秋田弁護士会:警察対応等にかかる検証チームを発足」毎日新聞社、2011年2月
  11. ^ 弁護士法6条。行政官や学識経験者など、法曹資格を持たない者が任命される事があるため。
  12. ^ 弁護士法5条
  13. ^ 弁護士法/平成16年法律第9号附則3条
  14. ^ 弁護士法8条
  15. ^ 外数として準会員1名、沖縄特別会員10名
  16. ^ 企業内弁護士の人数と所属企業に関する調査
  17. ^ 弁護士会登録数合計、特別会員、準会員を含まない。
  18. ^ a b 懲戒請求事案集計報告(日本弁護士連合会・2009年)
  19. ^ a b 国民生活センター調べ/『“正義の味方”はなぜ堕ちた ~急増する弁護士トラブル~』NHK、2010年 9月。
  20. ^ 円山雅也『悪徳弁護士』自由国民社〈エース・ブックス〉、1967年。 
  21. ^ 神野洋三『弁護士の犯罪』構想社、1987年9月。ISBN 4875740441 
  22. ^ 鷲見一雄『弁護士の犯罪 - 悪徳・異端・法匪の研究』国民新聞社、1988年。ISBN 4875540361 
  23. ^ 南部文二・弁護士110番の会『弁護士なんかもういらない』三一書房、1996年8月。ISBN 4380962555 
  24. ^ 南部文二・弁護士110番の会『弁護士にはもうだまされない - 「悪徳不良弁護士」撃退マニュアル』三一書房、1997年12月。ISBN 978-4380972959 
  25. ^ 安土茂『弁護士犯罪』三一書房、1997年12月。ISBN 4380973077 
  26. ^ 神永要人『市長を誑らかす悪徳弁護士』自由公論社、1997年。ISBN 4795231109 
  27. ^ 中田光彦『サイコパスの犯罪 - 元弁護士山崎正友の心の闇』潮出版社、2002年5月。ISBN 4267016399 
  28. ^ 正木ひろし、森長英三郎『弁護士の選び方 - 悪い弁護士・良い弁護士』弘文堂、1964年。 
  29. ^ 岩原武司、大山健児、木村哲司、清水肇、津田和彦『良い弁護士・ダメな弁護士・ムダな弁護士 - どんな弁護士が腕の良い弁護士か悪い弁護士か見分け方教えます。』エール出版社〈Yell books〉、1996年7月。ISBN 4753915328 
  30. ^ 加茂隆康『よい弁護士、わるい弁護士 - 弁護士とのつきあい20か条』中央公論新社〈中公新書ラクレ〉、2001年10月。ISBN 4121500237 
  31. ^ 内山 哲夫『転落弁護士 - 私はこうして塀の中に落ちた』幻冬舎〈幻冬舎アウトロー文庫〉、2010年12月。ISBN 4344415868 
  32. ^ パンダ剥製80万円で売却協力、弁護士懲戒処分 読売新聞 2011年7月6日
  33. ^ 無資格の知人が事務所運営、黙認の弁護士ら告発 読売新聞 2012年5月1日
  34. ^ 『証拠改ざん:引責辞任の前検事正ら弁護士登録』毎日新聞社、2011年2月
  35. ^ 河上和雄『正義の作法』講談社
  36. ^ 弁護士「恥ずかしい」と反省する刑事訴訟法ミス 読売新聞 2011年5月2日
  37. ^ 日弁連:債務整理の報酬に上限 トラブル多発で異例規程
  38. ^ 西田研志『サルでもできる弁護士業』幻冬舎、2008年。ISBN 4344996550 
  39. ^ 太田宏美『虚飾の聖域』幻冬舎、2011年。ISBN 4344997603 
  40. ^ 東京地判平成6年12月16日『判例時報』1562号p141
  41. ^ 河上和雄「弁護人の弁護活動の限界」『判例時報』1673号p164~p168
  42. ^ 産経新聞特集部『検察の疲労』角川文庫p165-p169
  43. ^ 三國村光陽『犯罪抑止のための憲法・法律改正案』文芸社p133-p134
  44. ^ 「弁護士のあり方」について--司法制度改革審議会 日弁連プレゼンテーション--全文 司法制度改革審議会・第28回会議配付資料(2000年8月29日)。
  45. ^ 平成19年就業構造基本調査
  46. ^ 裁判官・検察官・弁護士の女性比率(全国)
  47. ^ 2008年版弁護士白書-弁護士売上・所得経年比較
  48. ^ 日弁連:弁護士実勢調査集計結果
  49. ^ 国税庁:調査概要
  50. ^ 国民経済計算を用いた所得捕捉率推計の問題点
  51. ^ なぜ弁護士会の会費は世界一高いのか?(黒猫のつぶやき)
  52. ^ 弁護士会「会費」の無理(元「法律新聞」編集長の弁護士観察日記 )
  53. ^ 会費滞納退会命令三発。(PINE's page)
  54. ^ 小林正啓『こんな日弁連に誰がした?』平凡社〈平凡社新書〉、2010年。ISBN 978-4582855098 
  55. ^ 判事・検事については「判事検事登用試験」、弁護士については「弁護士試験」であったが、1923年の「高等試験司法科」試験開始により試験制度は一元化された。

関連項目

外部リンク