英米法
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英米法 (えいべいほう、英語: Anglo-American law,common law) とは、イングランドの国王裁判所及び大法官府裁判所の判例を通じて形成されたコモン・ローとエクイティから成る法体系が、イングランドだけでなくその支配領域(植民地など)やアメリカ合衆国にも広まったもの。
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[編集] 概要
英米法ないし英米法系とは、イギリス法やアメリカ法といった特定の法秩序ないし法体系に着目した概念ではなく、イギリスから見た場合のヨーロッパ大陸諸国の法体系である大陸法系と対比した場合の、複数の国の法体系の共通性ないし類似性に着目して総称した類概念である。
ゲルマン法に由来する中世的封建法として成立した判例法を採用する法系が当初イギリスのみであったことから、大陸法系をシヴィル・ローと呼ぶのに対し、コモン・ローと呼ばれる。
コモン・ローは、イングランドだけでなく、アメリカ合衆国にも広まったものの、両国の法体系の一体性から英米法系と呼称されるが、現在では両者は、それぞれ独自性を有するとされている。
なお、スコットランドやルイジアナ州、プエルトリコでは大陸法系、あるいは大陸法と混合した法制度が整備されている。また、かつて英国の植民地であった国々の中でも、ケベック州やスリランカ、南アフリカ共和国の法制度は大陸法系である。
戦後、日本も英米法への移行目的をもって現憲法が制定された。
[編集] 特色
大陸法系は、ローマ法・カノン法の全面的継受を受けたことから、私法の重要な部分が法律(特に法典)の条文によって規定されるのに対し、英米法系は、中世ゲルマン法の一支流であるアングロ・サクソン法を背景として成立した慣習法であり、判例が第一次法源とされ、司法的である点に基本的な相違点があるとされている。
そこから英米法系は、大陸法系と異なる次のような具体的な特色を有するものとされる。
- 大陸法系がローマ・カノン法の継受による法の断絶を経験しているのに対し、英米法系は中世慣習との歴史的継続性を有していることである。
- 英米法系は、コモン・ローとエクイティからなる法の二元性をとることである。
- 大陸系の公法が法治主義をとるの対し、英米法系は法の支配を基本理念とすることである。
- 大陸法系の私法が意思理論をとるのに対し、英米法系は関係理論をとることである。
- 大陸法系の裁判官がキャリアシステムをとるのに対し、英米法系は法曹一元制をとることである。
- 大陸法系では素人が裁判官と一緒に審理に参加する参審員制度をとるのに対し、英米法系は陪審員制度をとることである。
- 英米法系は、大陸法系における総則規定や抽象的な法律行為概念を嫌うことである。
- 大陸法系が実体法を中心とした体系となっているのに対し、英米法系では、訴訟中心主義をとり、実体法は手続法の隙間からにじみ出てきたという性格が強いことである。
その他にも刑事法と民事法の区分などに大陸法との違いがあるとされている。

