チョコチップ
チョコチップ (英: chocolate chips) は、細かく砕いて作られる小粒のチョコレートである。日本語では英語に合わせて「チョコレートチップ」とも呼ばれるが、「チョコチップ」と呼ばれるのが一般的である。多くは直径1 cm程度の底が平らで丸い形をしていて、色々なサイズがあり、主に菓子作りの材料として利用される。
主なチョコチップ製造会社としてはネスレやハーシーなどが挙げられる。
歴史
チョコチップは1933年にマサチューセッツ州ホイットマンに住むルース・ウェイクフィールド (Ruth Graves Wakefield) が、ネスレのチョコレートバー(チョコレートを棒状に固めたもの)を細かく切ってチョコチップを作り、クッキーの生地に加えたことに始まる。その後彼女の作ったチョコチップクッキーが大ヒットし、彼女は原料となったバーのパッケージに彼女のレシピが掲載される代わりに、ネスレから一生分のチョコレートを贈られた。
その後、ネスレはバーを切り刻む機械を導入し、1939年に小粒のチョコレートを発売した。また、ネスレのチョコチップクッキーのブランド名である、「トール・ハウス・クッキー」はウェイクフィールドの運営する、チョコチップクッキーの発明された宿屋の名前(トール・ハウス・イン)にちなんで名付けられた。
味の種類
当初、チョコチップは甘さ控えめなチョコレートから製造されていたが、現在はほろ苦いビターチョコレート味やピーナッツバター味、バタースカッチ味、ミントチョコレート味、ホワイトチョコレート味、ブラックチョコレート味(ミルクを加えない)、ミルクチョコレート味など多様な味が楽しめる。他には、イチゴ味、ブルーベリー味などのフルーツフレーバーのチップもある。
菓子作りでの使用
主にチョコチップはクッキーやホットケーキ、ワッフル、ケーキ、マフィン、クレープといった小麦粉を使用するケーキ菓子の材料として加えられるが、アイスクリームやプリンなどの食品にも加えられる。
チョコチップは液状にしてチョコレートソースとしても利用される。その際、チョコレートに含まれるココアバターが溶け始める、35℃近くから溶け始め、40から45度の間で一番よく溶ける。しかし、溶かす際の温度がホワイトチョコレートでは45℃、ブラックチョコレートでは50℃を超えてしまうと、チョコレートが焦げてしまう。だが実際は、熱を加えた時に形状が保たれるよう、チョコチップは普通のチョコレートよりもココアバターの量が少ないため、ソースとして使用されることはあまり推奨されない。
なお、今日チョコチップは世界中で調理に欠かせないものになっていて、特にチョコチップクッキーはアメリカの代表的な菓子として食べられている。
外部リンク
- トール・ハウスの歴史 NestleCafe (英語)