拡張機能 (Mozilla)

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Mozillaにおける拡張機能(かくちょうきのう)とは、既存機能を強化・改良するための小さな追加プログラムのこと。

Mozilla FirefoxMozilla ThunderbirdなどMozilla Foundationの製品、またはそれらと互換性を持つ変種(例:Portable Firefoxなど)の、設定や操作の機能強化を行うものが多い。また、セキュリティ修正パッチとして作成されるものや英語版しか出ていないソフトウェアに対する日本語化パックとして配布されるものもある。拡張機能はXPInstallモジュールによって、簡単にインストール作業が行えるようになっている。

拡張機能を作成するための技術群は一般に公開されており、技術内容を理解できるユーザーであれば容易に開発を行うことができることが大きな利点となっている。そのため多くの人間が様々な拡張機能を開発しており、拡張機能を公開するための公式サイトであるMozilla Add-onsには膨大な数の拡張機能が登録されている。

また多言語化も容易で、JavaScriptXMLなどの記法をある程度理解していれば拡張を作る技術がなくても言語を翻訳したバージョンの作成が可能である。(有志により日本語化された拡張はFirefoxまとめサイトなどで公開されている)

開発元のMozilla Foundationでは拡張機能をextension(エクステンション)と表記して、画像ファイルなどグラフィックフォーマットへの対応を強化するplugin(プラグイン)とは区別しているため、日本語表記においても機能が区別されるべく表記が分けられることとなった。

目次

拡張機能が登場した背景 [編集]

Firefoxの登場以前に開発されていたMozilla Suiteではソフトウエア本体に様々な機能追加を行ったため、開発が進むに従いソフトウェアの肥大化バグの増加をもたらした。次世代ブラウザであるFirefoxやThunderbirdではこのような事態を避けるため、高い拡張性を残しながらもソフトウェアのサイズを小さいものにとどめる方法として、機能追加は拡張機能で行うよう方針が改められた。

拡張機能に使われる主な技術 [編集]

  • XPI - クロスプラットフォームのインストーラーモジュール
  • JavaScript - Mozilla Browserにおいてもっともよく使われるプログラム言語
  • XUL (XML User Interface Language) – ユーザーインターフェイスの定義に使われる
  • DOM (Document Object Model)
  • CSS (Cascading Style Sheets)
  • XPCOM / XPConnect

主な拡張機能 [編集]

Firefoxに機能追加を行う拡張機能としては、主な種類として以下のものが挙げられる。 主な拡張機能の種類

この他、Mozilla Suiteに搭載されている機能(ChatZilla IRC clientやカレンダー機能)なども拡張機能として提供されている。また、その他よく使われる拡張機能についてはMozilla Japan - Firefox 用アドオン - 拡張機能でも日本語で紹介されている。

Webページの見え方を修正するための拡張機能 [編集]

Webページの見え方を修正するための拡張機能では、ユーザー側でコンテンツの修正を行う形で、Webページのコンテンツを変更することが可能である。テンポラリのHTMLファイルなどを書き換えて表示しているために、個人ユーザーのブラウザ内にはWebページ側がコンテンツを変更しているかのように表示される。

Webページの見え方を修正するための拡張機能の例

  • Adblock:広告画像を除く形でブラウザに画像を提供する。
  • CustomizeGoogle:競合するサーチエンジンによるリンクをグーグルによる検索結果に追加する。
  • Greasemonkey:一般のWebページに見た目の修正を行うスクリプトを追加する。
    • スクリプトはuserscripts.orgなどから手に入れることができる。
    • 目的に合ったスクリプトがない場合には、Platypusを使えば、コンテンツフォームを削除したり、コンテンツを回り込ませたり、ページにコンテンツを加えたりするスクリプトなどを自分のスクリプトとして作成する事もできる。
    • NoScript:ホワイトリスト方式でスクリプトやマルチメディアメディアコンテンツをブロックする。
    • TouchUpWeb:それぞれのウェブサイト用に作成されたスクリプトを用いて、Firefoxで見られなかったウェブサイトを閲覧することができるようにする。

他の目的 [編集]

Firefoxの拡張機能には、ほとんど意味のない(操作性が何も向上しない)ものやユーモアや風刺目的のものも存在する。同様の傾向は、Firefoxブラウザの歴史的特徴にも見出す事ができる。例えば、Firefox 0.9から取り除かれた「美味しい珍味(Firefoxの歴史)」の代替テキストが復元されたり、2003年から2004年の間にPhoenix、Firebird、そしてFirefoxにとブラウザの名前を無作為にもじった変更を行ったり(Firesomething)、中止ボタンをしいたけのイメージに入れ替えたり(中止ボタンがしいたけに見えて困る、Firefoxボタンもしいたけに見えて困る)といったことがそれである。

拡張機能の管理 [編集]

拡張機能には対応するFirefoxやThunderbirdのバージョンを指定し、対応バージョンにインストールを試みた場合のみインストールを行うことが出来る。インストールされた拡張機能はFirefoxやThunderbirdが定期的に更新データの有無を確認し、更新が見つかった場合はユーザーへの通知が行われる。

FirefoxやThunderbird本体のバージョンアップにより既にインストールしていた拡張機能が対応バージョンの指定から外れた場合、新しいバージョンに対応した更新データの有無を確認し、更新が見つからなければインストールした状態を保持したまま機能が無効化される。しかし、この方法では互換性の有無に関わらずバージョンアップのたびに拡張機能が無効化されてしまう。この問題を回避すべく、Firefox 5以降では不具合の生じない拡張機能を自動的に互換性のあるものとして扱い、無効化されないようになる予定[1]

窓の杜「プラグイン」問題 [編集]

事の発端は2005年2月17日に掲載された窓の杜の『「Firefox」プラグイン特集[2]』という記事である。編集部が“拡張機能”という言葉が一般に認識されにくい、IEなど他製品で言う“プラグイン”と同じものであるとして意識して欲しいなどの理由から、記事の中で“プラグイン”という表記を取った。(しかしIEの機能拡張プログラムは「アドオン」と呼ばれており、窓の杜もそれを肯定しているため既に主張が破綻しているとの指摘がある[3])。

しかしこの表記がユーザーの混乱を招くとして懸念され、Bugzilla-jpにはバグとして登録される[4]まで問題が発展した。

このことについて国内の拡張機能開発者Piroらは以下のような点が問題だと述べている。

  • ユーザーが拡張機能を「プラグイン」として認識してしまうと検索などで拡張機能を探し出すことが困難となる。
  • 用語の浸透度が逆転すると本来の「プラグイン」の情報が「プラグインとして認識された拡張機能」の情報に埋もれてしまい、本来の「プラグイン」を検索したいユーザーや開発者を翻弄させる。

この問題は1年近く議論されていたが、窓の杜2006年3月23日の記事[5]で編集部は「今後“プラグイン”と“拡張機能”を区別して表記する」と書いたため問題は終結した。

その後MozillaはFirefox 2.0のリリース以降ソフトウェアの画面や公式ページで拡張機能やテーマをまとめて「アドオン」としており、拡張機能は「アドオン」とも呼ばれるようになっている。

出典 [編集]

[ヘルプ]
  1. ^ Firefox、アドオンのバージョン互換ルール変更で短周期リリースに対応 - マイコミジャーナル
  2. ^ http://www.forest.impress.co.jp/article/2005/02/17/firefoxplugins.html
  3. ^ http://www.d-toybox.com/studio/weblog/show.php?mode=single&id=2006031300
  4. ^ http://bugzilla.mozilla.gr.jp/show_bug.cgi?id=5052
  5. ^ http://www.forest.impress.co.jp/article/2006/03/23/ffplugins15_5.html

関連項目 [編集]

外部リンク [編集]