心理療法の一覧

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心理療法の一覧(しんりりょうほうのいちらん、: List of psychotherapies)は、心理療法の各理論・各技法の名称を一覧としたものである。

概要[編集]

心理療法が立脚する学派は、深層心理学系、行動理論系、人間性心理学系が現代心理学における三大潮流とされているが、それぞれ手段は違えど、認知情緒行動などに適応的な変容を図る目的は共有している。また、性格傾向・病理水準・発達水準などにより向き不向きがあるため、主訴や各水準の臨床心理査定と照らし合わせ、クライエントとの共通理解のもとで、当該事例に適した心理療法が選択・折衷され用いられる[1][2]

注意点

なお心理療法は、「」「心理」「精神」を扱い、対象者の生命身体人生生活の根幹に関わる専門業務であるため、臨床現場において心理療法を担当する精神科医などの医師臨床心理士には、専門家として相応の精神医学臨床心理学的専門知識・能力が求められるだけでなく、社会的責任を担う高度専門職業人として「人間的資質」や「倫理観」が大きく問われる[3]。また下記の療法の全てに、直ちに効果が期待できるわけではない。心理療法、セラピーとされるものには臨床的な結果が十分でないもの科学的な根拠が明らかにされていないものなども含まれているし、また、療法を騙るマインドコントロールによって商品を売りつけたり、高額な参加費や非公式な「資格」を販売する商法もあるので注意を要する(悪徳商法#よく扱われる商材セミナー商法霊感商法などを参照)。

療法一覧[編集]

精神分析系[編集]

ジークムント・フロイトが創設した精神分析学はその後の心理療法に多大な影響を与えた(深層心理学も参照)。フロイトに師事したカール・グスタフ・ユング分析心理学を提唱、ユング心理学はユング派としてアメリカでプロセス指向心理学などを生んだ。この時代には、フロイトや現象学の影響をうけたルートヴィヒ・ビンスワンガー現存在分析、また ヴィクトール・フランクルによる実存分析、実存療法(ロゴセラピー)がある。  イギリスではメラニー・クラインドナルド・ウィニコットらの対象関係論が展開し、アメリカでは対象関係論に影響をうけたオットー・カーンバーグ転移焦点化精神療法を考案した。また、1968年ハインツ・コフート自己愛性パーソナリティ障害について論文を発表した。

アメリカ合衆国ではほかに、対人関係学派(新フロイト派)とよばれるハリー・スタック・サリバンカレン・ホーナイエーリヒ・フロムらの流れを組む対人関係療法がある。

人間性心理学系[編集]

自己実現理論にもとづいてアブラハム・マズローが提唱した人間性心理学には、カール・ロジャーズゲシュタルト療法が含まれる。

自己同一性[編集]

エリク・H・エリクソン自己同一性(アイデンティティ)を青年期の発達課題とした。エリクソンやグレゴリー・ベイトソンの影響を受けたスティーブン・ギリガンが提唱する自己間関係理論もある。

催眠・短期療法系[編集]

認知療法[編集]

行動療法[編集]

行動療法には、 系統的脱感作、不安の対象に立ち向かう曝露法強迫神経症における強迫行為をあえて行わない反応妨害法、両者を組み合わせた曝露反応妨害法はよく処方される。

認知行動療法[編集]

集団を利用した療法[編集]

家族療法[編集]

芸術を利用した療法[編集]

日本の療法[編集]

その他[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 日本臨床心理士資格認定協会 (2009年). “臨床心理士の専門業務”. 2010年2月2日閲覧。
  2. ^ 日本臨床心理士会 (2010年). “臨床心理士とは - 援助の方法”. 2010年10月16日閲覧。
  3. ^ 日本臨床心理士資格認定協会 (2009年). “臨床心理士の職業倫理”. 2010年2月2日閲覧。
  4. ^ 『あなたの人生をはじめるためのワークブック―「こころ」との新しいつきあい方 アクセプタンス&コミットメント』ブレーン出版 2008年
  5. ^ 笹田信五『絶食療法(ファースティング)―淡路島健康道場の試み』日本放送出版協会 1997

関連項目[編集]

外部リンク[編集]