大村線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
JR九州 大村線
大村湾沿いを走行する大村線の列車(千綿 - 松原間)
大村湾沿いを走行する大村線の列車
(千綿 - 松原間)
大村線の路線図
路線総延長 47.6 km
軌間 1067 mm
電圧 早岐 - ハウステンボス間
20000V・60Hz
架空電車線方式交流
HST
佐世保
STR
佐世保線
ABZrg STRq
佐世保線→
BHF
0.0 早岐
BHF ELCe
4.7 ハウステンボス
BHF
5.6 南風崎
BHF
9.6 小串郷
BHF
13.6 川棚
BHF
19.6 彼杵
BHF
24.0 千綿
BHF
28.5 松原
BHF
32.8 竹松
BHF
34.8 諏訪
BHF
36.2 大村
BHF
40.0 岩松
STRlf
長崎本線
BHF
47.6 諫早
ABZlf
島原鉄道線
STR
長崎本線
KHSTe
長崎

大村線(おおむらせん)は、長崎県佐世保市早岐駅から長崎県諫早市諫早駅に至る九州旅客鉄道(JR九州)の鉄道路線地方交通線)である。

目次

[編集] 概要

大半の区間で大村湾東岸に沿って走り、長崎県の佐世保市から諫早市を経て長崎市を結ぶ列車が運行されている。長崎県内のみを走る線区としてはJRでは唯一の存在である。沿線人口も多く生活路線となっており、県内の重要路線でもある。

沿線にあるハウステンボスへのアクセス列車である特急「ハウステンボス」が乗り入れるため、早岐駅 - ハウステンボス駅間のみ電化されている。一時、全線電化の話も持ち上がったが、実現に至らなかった。大村線内のトンネルがほとんど戦前に掘られており、電化するにはトンネルを改築しなければならないからである。

竹松駅 - 諫早駅間はIC乗車カードSUGOCA」の利用可能エリアとなっている。

[編集] 路線データ

  • 管轄(事業種別):九州旅客鉄道(第一種鉄道事業者
  • 路線距離(営業キロ):47.6km
  • 軌間:1067mm
  • 駅数:13(起終点駅含む)
    • 大村線所属駅に限定した場合、起終点駅(早岐駅は佐世保線、諫早駅は長崎本線の所属[1])が除外され、11駅となる。
  • 複線区間:なし(全線単線)
  • 電化区間:早岐駅 - ハウステンボス駅間(交流20,000V・60Hz)
  • 閉塞方式:特殊自動閉塞式(電子符号照査式)
  • 最高速度:95km/h

全線が長崎支社の管轄である。

[編集] 運行形態

[編集] 優等列車

沿線にテーマパーク「ハウステンボス」がオープンした1992年から優等列車として博多 - ハウステンボス間の特急「ハウステンボス」が早岐 - ハウステンボス間で1日4 - 5往復運転されている。休日などには臨時列車が増発される。

1999年、佐世保 - 長崎間に特急「シーボルト」が設定されたが後述の「シーサイドライナー」とさほど所要時間が変わらないことなどから利用が振わず、2003年に廃止されている。設定時の停車駅は長崎・浦上・諫早・大村・ハウステンボス・早岐・佐世保であったが、廃止前には前述の停車駅に加え、川棚駅にも停車していた。

かつて長崎本線の一部であったこともあり、大村線を経由して博多や京都と長崎を結ぶ急行列車も運行されていた。

[編集] 普通列車

快速「シーサイドライナー」

普通列車は毎時1 - 2往復程度運転されており、ほとんどが早岐駅から佐世保線佐世保駅、諫早駅から長崎本線長崎駅へ乗り入れる。また、諫早・長崎方面からの竹松止まりの列車も何本かある。全線でワンマン運転を実施している。

普通列車のほかにも、都市間連絡列車として佐世保 - 長崎間(朝の1往復は竹松 - 長崎間)に快速「シーサイドライナー」が毎時1往復程度運転されている。普通・快速列車には臨時列車をのぞきキハ66・67系キハ200系気動車が使用されている。長崎へ直通する列車は普通列車はほとんどが長与駅経由の旧線を経由して運転され、「シーサイドライナー」は全列車市布駅経由の新線を経由して運転される。

快速列車には、有田陶器市開催中のみ長崎 - (大村線経由) - 上有田間に1往復のみ運行される快速「有田陶器市号」が臨時列車として存在する。この臨時列車には、キハ58系・キハ66・67系気動車が充てられており、キハ66・67系には指定席が設けられていた。しかし、2008年にキハ58系が廃車となったため、2009年からはキハ200系2両+キハ220系1両(または、キハ200系3両)で運行された。3両になったが、長崎寄り1両には指定席が設けられている。

快速列車の停車駅は長崎・浦上・喜々津・諫早・大村・竹松・彼杵・川棚・ハウステンボス・早岐・大塔・日宇・佐世保で、早朝や夕方の一部列車は西諫早や現川にも停車する。また、長崎 - 諫早間各駅に停車するものもある。以前は大塔・日宇を通過していた。

千綿・小串郷の両駅では前後の駅間が長く、列車交換ができないため運行上のネックとなっている。そのため手前の駅での待ち合わせが多く、上りは松原駅・川棚駅、下りは南風崎駅・彼杵駅で普通列車を中心に長時間停車する列車も多い。また、快速列車が通過する松原駅・南風崎駅においては時折運転停車も行われる。2012年以降、ハウステンボスでは諫早方面の列車同士の交換ができなくなったため早朝や夜間を中心に南風崎駅での列車交換が多くなっている。このほか諏訪駅でも列車交換ができないが、諏訪駅の前後は駅間が短いためそれほどネックにはならない。

ハウステンボス - 早岐間には電車の817系や気動車のキハ66・67系を使用したシャトル列車(ハウステンボスリレー号)が運行され、早岐駅で特急「みどり」と接続している。

なお、快速「シーサイドライナー」の一部が佐世保駅から松浦鉄道西九州線佐々駅またはたびら平戸口駅まで乗り入れていたが、2006年3月18日のダイヤ改正で中止された。

2009年3月14日のダイヤ改正より、松浦鉄道からの直通運転が再開された。1往復のみ設定で、下りは伊万里 - ハウステンボス間、上りはハウステンボス - たびら平戸口間に運転されている。

2010年3月13日のダイヤ改正で、キハ220-208・209が運転を開始した(長崎地区のキハ220は3両になった)。朝と夕のラッシュ時にキハ200の2両に増結して運転している。

[編集] 使用車両

  • 気動車
  • 電車
    • 783系(ハウステンボス - 早岐間、特急ハウステンボス)
    • 817系(ハウステンボス - 早岐間、ハウステンボスリレー号)

臨時列車としては、787系などが乗り入れたことがある。

[編集] 歴史

大村線は鳥栖と長崎を結ぶ長崎線として九州鉄道により建設されたもので、1907年に鉄道国有法により官設鉄道に編入された。現在の長崎本線のルート(有明線)が開通した1934年に長崎本線から分離され、大村線となった。

  • 1898年(明治31年)1月20日 九州鉄道が早岐 - 大村を長崎線として開業、南風崎・川棚・彼杵・松原・大村の各駅を新設
  • 1898年(明治31年)11月27日 大村 - 諫早 - 長与を延伸開業し鳥栖 - 長崎間が全通、現在の大村線関係では諫早を開業
  • 1907年(明治40年)7月1日 鉄道国有法により九州鉄道が買収され、官設鉄道となる
  • 1909年(明治42年)10月12日 国有鉄道線路名称制定により、鳥栖 - 早岐 - 長崎が長崎本線となる
  • 1922年(大正11年)5月25日 竹松駅を新設
  • 1928年(昭和3年)4月20日 千綿駅を新設
  • 1934年(昭和9年)12月1日 長崎本線から早岐 - 諫早を分離して大村線とする
  • 1944年(昭和19年)10月21日 小串郷駅を新設
  • 1945年(昭和20年)4月20日 岩松駅を新設
  • 1987年(昭和62年)4月1日 国鉄分割民営化により九州旅客鉄道が承継、全線の貨物営業を廃止
  • 1989年(平成元年)3月11日 諏訪駅を新設
  • 1992年(平成4年)3月10日 ハウステンボス駅を新設、早岐 - ハウステンボスを交流60Hz・20kVで電化
  • 2002年(平成14年)3月23日 ワンマン運転開始
  • 2002年(平成14年)11月18日 たびら平戸口 - 大村 において、気動車のキハ185系を使用したお召し列車を運行。気動車の使用はこれが初めて
  • 2012年(平成24年)12月1日 竹松駅 - 諫早駅の各駅でICカード「SUGOCA」の取扱いを開始[2]

[編集] 駅一覧

  • 停車駅
  • 線路(全線単線) … ◇・∧:列車交換可、|:列車交換不可
    • ※:ハウステンボス駅は2012年より一方が同駅始発の場合のみ列車交換が可能になり、諫早方面への列車同士の交換はできなくなった。
  • 全駅長崎県内に所在
電化/非電化 駅名 駅間営業キロ 累計営業キロ 快速 接続路線 線路 所在地
電化 早岐駅 - 0.0 九州旅客鉄道佐世保線佐世保駅まで直通運転) 佐世保市
ハウステンボス駅 4.7 4.7  
非電化 南風崎駅 0.9 5.6  
小串郷駅 4.0 9.6   東彼杵郡
川棚町
川棚駅 4.0 13.6  
彼杵駅 6.0 19.6   東彼杵郡
東彼杵町
千綿駅 4.4 24.0  
松原駅 4.5 28.5   大村市
竹松駅 4.3 32.8  
諏訪駅 2.0 34.8  
大村駅 1.4 36.2  
岩松駅 3.8 40.0  
諫早駅 7.6 47.6 九州旅客鉄道:長崎本線長崎駅まで直通運転)
島原鉄道島原鉄道線
諫早市

[編集] 脚注

[ヘルプ]
  1. ^ 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』JTB 1998年
  2. ^ SUGOCAのご利用可能エリアを平成24年12月1日(土)に拡大します - 九州旅客鉄道ニュースリリース 2012年9月19日

[編集] 関連項目