勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。

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勇者になれなかった俺は
しぶしぶ就職を決意しました。
ジャンル コメディ恋愛ショップ労働
ファンタジー
小説
著者 左京潤
イラスト 戌角柾
出版社 KADOKAWA 富士見書房
レーベル 富士見ファンタジア文庫
刊行期間 2012年1月20日 -
巻数 既刊9巻(2014年3月現在)
漫画
漫画
原作・原案など 左京潤(原作)
戌角柾(キャラクター原案)
作画 森みさき
出版社 KADOKAWA 富士見書房
掲載サイト エイジプレミアム
レーベル ドラゴンコミックスエイジ
発表号 2013年3月号 -
発表期間 2013年2月9日 -
巻数 既刊3巻(2014年3月現在)
漫画:勇しぶ。
〜勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。〜
原作・原案など 左京潤(原作)
戌角柾(キャラクター原案)
作画 柚木ガオ
出版社 スクウェア・エニックス
掲載誌 ヤングガンガン
レーベル ヤングガンガンコミックス
発表号 2013年10号 - 2014年10号
発表期間 2013年5月2日 - 2014年5月2日
巻数 既刊2巻(2014年3月現在)
インターネットラジオ:
勇者になれなかった俺たちはしぶしぶラジオを始めました。
略して、「しぶラジ」
配信期間 2013年9月23日 - 2014年2月3日
配信サイト ランティスウェブラジオ
配信日 毎週月曜日 22:00更新
配信回数 全20回
配信形式 収録ストリーミング
パーソナリティ 隔週交代制
構成作家 渡邊純也
ディレクター 小林順
プロデューサー 伊藤敦、吉江輝成
提供 マジックショップ・レオン王都店
アニメ
原作 左京潤
監督 ヨシモトキンジ
シリーズ構成 鈴木雅詞
脚本 鈴木雅詞
キャラクターデザイン 竹内哲也
音楽 横山克、堤博明
アニメーション制作 アスリード
製作 マジックショップ・レオン王都店
放送局 #放送局を参照
放送期間 2013年10月 - 12月
話数 全12話 + OVA
テンプレート - ノート
ウィキプロジェクト ライトノベル漫画アニメ
ポータル 文学漫画ラジオアニメ

勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。』(ゆうしゃになれなかったおれはしぶしぶしゅうしょくをけついしました)は、左京潤によるライトノベルイラスト戌角柾が手掛けている。公式略称は「勇しぶ。」。

概要[編集]

第23回ファンタジア大賞にて金賞を受賞した[1]。単行本は富士見ファンタジア文庫KADOKAWA 富士見書房)より発売されている。

元勇者志望の主人公・ラウル・チェイサーと魔王の娘・フィノ・ブラッドストーンが務めるマジックショップで繰り広げられる家電販売ラブコメファンタジー作品。魔法を元にしたグッズ(現実世界における家電)が存在する他、魔王が倒されたことにより勇者制度が廃止され失業者があふれると共に不況が生じるという、勇者や魔王(魔人)が存在するファンタジー世界と現実世界をミックスした世界観となっている。

2013年2月にはKADOKAWA 富士見書房の『エイジプレミアム』にて森みさきによるコミカライズが、2013年5月には『ヤングガンガン』にて柚木ガオによるコミカライズが連載を開始した。さらに、2013年3月にはテレビアニメ化が発表され、10月から12月まで放送された。テレビアニメ版には、原作執筆中にカットされたキャラクターが再登場している。

ストーリー[編集]

ラウル・チェイサーは、幼い頃からひたすら勇者を目指して努力を重ね、全国勇者模試でS判定、勇者予備校の首席にまで上り詰めた。

しかし勇者試験の直前に魔王が倒され、勇者制度は廃止。夢を失ったショックのあまり半年ほど引きこもった後に就活を始めたラウルは、魔界崩壊不況の真っ只中で街外れの小さなマジックショップ「マジックショップ・レオン」にどうにか就職したものの、勇者への未練を残したまま惰性で働いていた。そんなラウルの前に現れたのは、ボロボロの履歴書を手にした元魔王の世継ぎ、フィノ・ブラッドストーンであった。

登場人物[編集]

主要人物[編集]

ラウル・チェイサー
- 河本啓佑[2]
身長:171 cm、体重:63 kg、血液型:B型[3]
本作の主人公。17歳。元勇者志望で、歴代勇者(勇者試験歴代首席合格者)とその業績を完全暗記し、空で言えるほどの勇者オタク。そのハマりっぷりから実は故郷では変人扱いだった。
しかし言うだけのことはあり、勇者予備校で首席だったうえ、全国勇者模試で史上初のS判定を取るほどの才能を持っていたが、勇者試験直前に魔王が倒されたため、勇者制度自体が廃止されてしまった。
そのショックで半年くらい引きこもった後、魔界崩壊不況による超就職氷河期の中、幾度となく職安に通い連続面接で学年主席のプライドもズタズタにへし折られ、どうにか中小マジックアイテムチェーン店(マジックショップ)のレオスタッド商会の内定をゲットする。そして裏通りにある商会の店舗の一つ、レオン王都店の正社員としてひっそりと働くことに。
夢をかなえられなかった現実に腐りながら覇気なく日々を生きていたが、アルバイトとしてやってきたフィノの教育係を任されるようになり、ちょっとずつ「夢をかなえられなくとも生きていくことは出来る」ことを学んでいく。
有事には店の備品である、なまくら剣(実は店長の私物)で戦うことが多い。後に店長から、この剣を正式に譲られることとなる。
必殺技はラウルスラッシュで、ダンジョンのボスクラスも一撃で仕留められる。
実家のある「レクサ村」は王都から竜車で1週間近く乗り継いで、やっと到着できる(また、王都では当たり前となっている各種マジックアイテムの恩恵を受けることができない)ほどのド田舎にあり、家業はやくそうとコロニア芋(里芋みたいな芋)を生産している普通の零細専業農家。
フィノ・ブラッドストーン
声 - 田所あずさ[2]
身長:148 cm、体重:43 kg、3サイズ:85/56/79、血液型:魔人O型[3]
本作のメインヒロイン。魔王の娘。15歳。魔王が倒されたため、ラウルの勤務するマジックショップ・レオン王都店でアルバイトとして働くことになった。最初はラウルに男だと勘違いされていた。
魔界に生まれた魔人のため少々猟奇的なところはあるが、根はとても素直な努力家。魔人たちのこれまでの生き方を鑑みて、これまでとは異なる魔人の「新しい生き方」(「奪って生きる」のではなく「作って生きて」いく)を模索し、それを学ぶために人間の都にやってきた。将来は魔界にマジックショップ・レオン魔界1号店を建設し、そこの店長になる事を夢に頑張っている。
血筋ゆえに、とてつもない潜在魔力を持っているが、まだ未覚醒のため、マジックアイテムを介さなければその魔力を使うことができない。また魔王直系の血筋であるために新たなる魔王の候補として他の魔人や魔王の存在を必要とする勢力から狙われることもある。
得意料理は特有の隠し味を使ったおでん。ゴキブリア(ゴキブリによく似た虫)が大の苦手。

レオスタッド商会[編集]

レオン王都店[編集]

ラウル達が働く店で、主に家電製品のアイテムを取り扱っている。系列店では顧客満足度はトップだが売上は最下位。

セアラ・オーガスト
声 - 島形麻衣奈[2]
身長:159 cm、体重:51 kg、3サイズ:95/60/83、血液型:AB型[3]
マジックショップ・レオン王都店の店長。年齢は不詳で、どう見ても10代にしか見えない美少女。
柔和で優しいが甘やかさない方針で、経営に関しても意外とシビア。
店内ミーティングで出されたフィノのトンデモ案を積極的に採用しようとするなど、少々変わったところがある。
実は魔法構築の大天才であり、個人で「教科書の記述を変える」レベルな国際賞授与モノの魔法をいくつも生み出しているが、その成果を放出・アピールすることが無いために、実は店員(ラウル・バイザー・フィノ)以外にはその事実はあまり知られていない。また人間の一般平均保有魔力の10倍近くの魔力量を保有する《持ちしもの(ホルダー)》でもある。
バイザー・クロスロード
声 - 川原慶久
身長:185 cm、体重:62 kg、血液型:B型[3]
マジックショップ・レオン王都店の副店長。年齢は20代後半。元ME(マジックエンジニア)で、マジックアイテムの《魔法領域》を《展開》して編集することができる。前職は激務で潰れそうになっていた所をセアラに拾われてレオン王都店で働くことになった。
ネガティブ思考であり、常に働きたくないオーラを漂わせるほど。しかしやる時はやる人物で、ラウルやセアラが窮地に立たされた際は少しの間だけだが男気を見せた。
セアラの兄の親友で、セアラとは幼なじみ。
アイリ・オルティネート
声 - 岩崎可苗[2]
身長:167 cm、体重:54 kg、3サイズ:79/59/77、血液型:A型[3]
ラウルの勇者予備校時代のライバルの美少女。17歳。金髪のロングヘアーが特徴。成績優秀で「オールA」のアイリと呼ばれていた(ラウルからも本名ではなく「オールA」と呼ばれている)。勇者予備校時代にS判定だったラウルがマジックショップで働いていることを良しとせず、当初は彼を非難していたが、自身もマジックショップのアマダ・マジック王都本店に就職して働いていた。魔人を巡る事件後にアマダ・マジックを辞め、彼女もラウルと同じレオン王都店で働くことになる。
魔人のことは、家族を殺した仇として憎んでいる。はじめはその復讐心から無差別に魔人全体を憎んでいたが、フィノとの交流を経て、逆に人間側が魔王を失った魔人に差別をするなどの醜さを目の当たりにし、その態度は徐々に軟化しつつある。
アニメでは、勇者予備校時代にラウルやクライン、ブレイズと4人のチームを組んでいた。
ロア・ベリフェラル
声 - 宝木久美
身長:145 cm、体重:40 kg、3サイズ:78/57/78、血液型:不明[3]
漫画とアニメに登場(原作未登場)のキャラクター。レオン王都店に勤めている女性店員で正社員。技術部門が得意で修理のため出張していることが多くあまり店にいない。基本無口だがメカや機械のことだけには饒舌になる。
ノヴァ・ルミナス
声 - 曽和まどか
身長:160 cm、体重:56 kg、3サイズ:94/62/90、血液型:不明[3]
漫画とアニメに登場(原作未登場)するキャラクター。ラウルたちが務めるレオン王都店の同僚の女性でアルバイト。巨乳でかつ無防備だが商品を買ってくれるならセクハラを許すなど豪胆な一面も。苦境に陥るとラウルに頼る場面が多い。

商会関係者[編集]

コイル・レオスタッド
レオスタッド商会(マジックショップ・レオングループ)のワンマン社長。女性ながら雑貨店規模の店を10年でマジックショップチェーンに拡大させるなど優れた経営者。名言好きで演説や社訓に取り入れるほどだが受け売りが多い。利益率向上のため、プライベートブランド商品を推進する。
ギル・ブランド
声 - 平松広和
レオスタッド商会の本部社員で、店舗支援課の課長で各店舗の問題点を指摘する他改善などを指示し、指導する。利益優先のため不良品の危険がある商品を各店へ送り付けてくるほか、嫌味たらしく指導するためラウルたちには評判は良くない。全社朝礼の司会進行役も勤めている。女ったらしの気があり、フィノやセアラに好意を示す発言を節々に示す。アニメ版では女性に好意を示す発言は鳴りを潜めている。
エリック・フリッツ
声 - 稲田徹
レオスタッド商会の本部社員で、ギルの部下の店舗指導員。ラウルと同期で店舗配属を目的に入社したものの本部配属になったため、店舗配属となったラウルを目の敵にしている。その理由もあってラウルはあまり良い印象を抱いていない。またギルの部下だが仕事を押し付けられるためギルをあまり快く思っていない。アニメ版では原作より年齢が上がったためラウルの同期ではなくギルの部下の店舗指導員として粛々と職務をこなしている。

アマダ・マジック[編集]

レオン王都店のライバル企業。アニメではヤマダ電機のもじりであることを示唆する描写が、多数盛り込まれている。

アマダ・マジック王都本店[編集]

クアン・セグメント
王都本店の店長で元勇者でもある。シエルの不始末に対し、丁寧に対応を行う。裏では、アマダ・マジックが開発した高性能なマジックアイテムの稼動に必要なエネルギーの魔力球を得るため、大規模に魔人を家畜として飼っている。
アマダ店長(アニメ)
声 - 小西克幸
原作とは違い名前は設定されていない。魔王復活を願い、レイドと通じている他、クラインやブレイズに資金援助を行っている。また魔王復活後の好景気を見越し、様々な産業の企業を傘下に統めるなど目的のためには手段を選んでいない。
カレン・ディレクトリ
王都本店の副店長。女性。セアラとは旧知の仲かつライバル関係であったため、複雑な感情を持っている。アイリの元上司でもある。
シエル・スプリクト
声 - 福山潤
王都本店の商品総合アドバイザーの少年。同店の売上上位のエース。偵察に来たラウルに抜群の商品知識と愛想の良さで敗北感を味合わせるが、実はセアラのファンで彼女を目当てに度々レオン王都店へ通っており、特典ブロマイドのために大量のポーションを購入するという一面も持っている。テレビアニメ版では、王都本店の出店前にレオン王都店の下調べを行ってラウル達の状況を完全に把握しており、偵察に来た彼を挑発するという一面すら見せるが、富士ゼロックス山が噴火した際には逃げ惑う一般人を王都本店へ避難させるという一面も見せる。
クラウド・パトリック
王都本店の新店長。カレンと共にレオン王都店にやって来て、フィノにプロポーズする。

アマダ・マジック関係者[編集]

アーウィン・デイル
アマダの親会社である武器メーカーのインペリアル社の専務取締役。元Sクラスの勇者で、カタナを武器に使うため、「太刀の勇者」という二つ名を持つ。魔人のトリカを唆し、フィノの持つ「支配の血星石(ブラッドストーン)」を狙う。

コンビニ店員[編集]

マジックショップ・レオン王都店の隣にあるコンビニフランチャイズチェーンは、漫画ではローソンをもじった架空のもの、アニメではローソン)の店員。

エルザ・クルーシアル
声 - 新田恵海
身長:162 cm、体重:56 kg、3サイズ:84/61/83、血液型:不明[3]
漫画とアニメに登場(原作未登場)するキャラクター。ラムディミアよりもしっかりもの。最新家電に興味があり、何かにつけてはラウルに相談するが、その中には彼を異性として意識していることも含まれている。貧しい世帯の出身であるために自宅には家電がなく、子供の頃はそのカタログをよく読んでいた。
ラムディミア・ド・アクセィメモール
声 - 山田奈都美
身長:143 cm、体重:37 kg、3サイズ:72/56/71、血液型:不明[3]
漫画とアニメに登場(原作未登場)するキャラクター。「ラム」や「ラムちゃん」と略称で呼ばれることを嫌って怒るが、自分は遠州弁で喋る独特の口調で恋愛事に絡めてエルザやラウルをからかう。仕事に関しては熱心であり、客への呼びかけなどの商才からバイザーにはレオン王都店に欲しいとまで言わしめるほどで、フィノが手伝いに来た時には店のこだわりの厳しさを教え込んだ。実は人間ではなく魔人であり、名門「アクセィメモール家」の出身。

ラウルの元勇者仲間[編集]

漫画とアニメに登場(原作未登場)のキャラクター。原作第1巻に登場した「名無しの勇者」の役割を担っており、勇者になることを諦めておらず、働いていない。勇者制度を復活させるため、フィノを魔王に担ぎ上げようと目論む。ラウルとは違い勇者とは程遠い邪悪な集団。

ブレイズ・ディス
声 - 烏田裕志
勇者予備校でラウル、アイリ、クラインとパーティーを組んでいた勇者志望者。上記の目論見から、魔族のレイドと手を組む。ラウルが欲しがっていた真剣を入手し、フィノを救出に来た彼と対峙するが、口先だけで、あっけなく倒された。
クライン・アート
声 - 北尾誠
勇者予備校でラウル、アイリ、ブレイズとパーティーを組んでいた勇者志望者。上記の目論見から、ラウルには協力を断られたためにアイリを勧誘したうえ、ドラゴンを操ってレオン王都店を襲撃するが、セアラにあっけなく倒された。

王族・軍人[編集]

エヴァレッド三世
大陸中の人類国家を束ねるエヴァレッド連合王国の国王。
ユニーティア・エクスレディア
エヴァレッド三世の娘で、エヴァレッド連合王国の第一王女。レオン王都店の顧客でもあり、「ユニィ」という名前で変装して店に来ている。実は《持たざるもの(リミテッド)》と呼ばれる、魔力が無い人間で、国王は娘のこの秘密を国民に隠している。第9巻で身体衰弱を理由に退位した父に代わって王位を継ぎ、勇者制度を復活させた。
タスク・コンフリクト
エヴァレッド王室直属の竜騎士団に所属する竜騎士。ラウルとは勇者予備校時代の同級生だが、ラウルの方は彼を覚えていなかった。ユニーティアに会いに来たラウルを彼女に引き合わせる。

ラウルの家族[編集]

ミュリ・チェイサー
声 - 内田彩
ラウルの妹。普段は大陸中央部にある田舎の村で義務課程の学校に通いながら家業を手伝っている村娘。セアラと同じく《持ちしもの(ホルダー)》であり、生まれつき膨大な魔力量を有している(ラウルおよびミュリの母方が代々ホルダーの血筋)。
兄に非常に懐いているが、何かのきっかけ(主には兄に近づく女性へのヤキモチ)でスイッチが入るとラウルの黒歴史を暴露しまくる、ラウルにとっては(ある意味)脅威の存在。

魔人[編集]

レイド・ミラーリング
声 - 諏訪部順一
魔人。先代魔王の腹心でかつてフィノの教育係を務めていた。魔人が現在では人間にかなわないことを理解している。フィノを魔王にさせるため、元勇者と手を組みラウルやフィノと対立する。フィノの考えを拒絶して「支配の血星石(ブラッドストーン)」を奪い去る(しかし後に返却している)。また、フィノへ仕送りを続けるなど未だに忠誠心を持ち続けている。
アニメでは裏でアマダ王都本店や元勇者志望のクライン、ブレイズと関係を結んでいる。また、支配の血星石は最初から自身がフィノのために所持していた。ラムディミアとも知り合いである。ラウルの救援に来たセアラと戦うが、マジックアイテムを駆使する彼女になすすべなく倒された。
トリカ
先代魔王に次ぐ力を持つ魔人四天王の一人。容姿は可愛らしい少女だが、四天王の中でも最強とされ、変わり者で滅多に姿を見せないためフィノは「幻のトリカ」と呼んでいた(本人は「酔狂者のトリカ」と呼ばれたいとのこと)。アーウィン・デイルに唆され、フィノの持つ「支配の血星石(ブラッドストーン)」を狙い、ラウルに化けてレオン王都店に潜入する。騒動解決後はアマダで働いている。

その他[編集]

ソニア・マジックゲート
魔法科学技術省に所属する違法マジックアイテム捜査官。要は特別職の公務員。職業柄、マジックアイテムや政治の裏に詳しく、正当な手続きと理由さえあれば警察さえ動かせる。
ラウルに惹かれており、フィノとアイリにはライバル宣言している。
エルト・オーガスト
セアラの兄にしてバイザーの親友。物語開始時点で故人。勇者資格の所持者で、バイザーいわく「今時『みんな(弱い者)のため』に勇者を目指した酔狂なヤツ」という、まさしく真の勇者。理知的で優しく種族差別すらも持たなかったが、その生真面目さと優しさが災いし、とある陰謀に巻き込まれて勇者資格を剥奪され、ついには故人となった。実は、この陰謀が勇者制度崩壊のきっかけの1つとなっている。
後にラウルへ贈られた店の備品の剣は、実はエルトのためにセアラが作った剣である。
ヒラマツ老人
声 - 麦人
漫画とアニメに登場(原作未登場)するキャラクター。レオン王都店の常連で、買い物の度にノヴァへのセクハラを楽しむが、基本的には電球を1個しか買わない。終盤で、魔王城へ行ってしまったフィノを助けようとするラウル達の前に颯爽と駆けつける。
シモジ・サン
声 - 間宮康弘
漫画とアニメに登場(原作未登場)のキャラクター。新聞記者の男性。アマダ・マジック店で自宅のエアコンを買うが、レオン王都店でエアコンを買った母親(声 - 松久保いほ)とダブルブッキングを起こしてしまう。結果的にラウル達の献身的な仕事に感銘してレオン王都店から買ったうえ、彼らに取材を申し込んで好意的な記事を書く。

用語[編集]

魔人
大陸北部の魔人領に住む銀の髪と赤い目を持つ種族。魔王によって支配されていた。
人間を遙かに上回る魔力を持つ残虐非道で道徳心のカケラもない生き物とされる。身体能力と五感にも優れている。また人間を遥かに超える魔力と魔法を持つが、成長して魔力に関わる身体の器官が発達・覚醒しないと、それらを自在に扱うことができない。
実情としては住居地としている魔人領の特性から、種族を生き残らせるために弱肉強食が徹底されてしまっているために、人間から見た場合に残虐非道・非道徳に見えるだけで実際に情愛などの人情的感情が存在しないワケではない(ただし、それを表現するための言語・文化が無い)。
こうした文化のために基本的に子どもは家に隠れて過ごしている。実のところ人間たちには、その実態はあまり理解されていない(実際、この世界のほとんどの人間は魔人に対して「魔人は細胞分裂で増えている」とすら考えている、無知ゆえに無理解な者が多い)。
勇者
本作における「職業」ないしは「国家資格」のひとつ。勇者制度における勇者試験の合格者に付与される肩書。現在は廃止されている。
具体的には人間を虐げる魔人に対し、人間を「攻撃的守護」する戦闘専門職。この資格を持つと魔人領への「遠征」が許可される。また現在でも資格を持っていると国家警察や警備会社などにおいて優遇される。独立して魔人に関するコメンテーターや単に魔人領専門の冒険家写真家として活躍する者もいる。
とはいえ「遠征」には「成果」を示す必要があり、そのため遠征の際には「魔人を倒した証」を持ち帰ることが、ほぼ義務付けられている。一方で、そのために魔人たちには「人間たちの中で最も凶暴にして残虐非道で道徳心のカケラもないケダモノ」と恐れられていたりする。
勇者制度
魔人に対抗するために人類が作り上げた制度。大陸歴1349年開始。
年に1回行われる《勇者試験》に合格した勇者は、支援金や住居手当、家族手当、遠征手当、武器購入手当その他もろもろの福利厚生を受けられるうえ、引退後には勇者年金も支給される。
魔王が倒されたことにより廃止され、予定されていた第132回勇者選抜選考会(ラウルやアイリが受けるはずだった試験)も中止となった。
魔界崩壊不況
魔王が倒され、武器防具メーカーが相次いで倒産したことに端を発する大不況。
持ちしもの(ホルダー)
通常の人間が持つ魔力と比べ、その何倍もの膨大な魔力を持っている特別な人間のこと。
持たざるもの(リミテッド)
普通ならば持っているはずの魔力を全く持っていない人間のこと。

書籍[編集]

タイトル 初版第一刷発売日 ISBN
勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。 2012年1月20日 ISBN 978-4-8291-3724-6
勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。2 2012年4月20日 ISBN 978-4-8291-3752-9
勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。3 2012年7月20日 ISBN 978-4-8291-3782-6
勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。4 2012年10月20日 ISBN 978-4-8291-3812-0
勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。5 2013年1月19日 ISBN 978-4-8291-3849-6
勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。6 2013年5月18日 ISBN 978-4-8291-3890-8
勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。7 2013年9月20日 ISBN 978-4-8291-3937-0
勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。8 2013年11月20日 ISBN 978-4-04-712953-5
勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。9 Blu-ray付き限定版 2014年3月6日 ISBN 978-4-04-712910-8
勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。9 2014年3月20日 ISBN 978-4-04-070065-6

コミカライズ[編集]

勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。
電子書籍雑誌『エイジプレミアム』(KADOKAWA 富士見書房)2013年3月号(2月9日配信)より連載開始。『月刊ドラゴンエイジ』においても、2013年7月号(2013年6月9日発売)より連載を開始している。作画は森みさきが担当している。原作準拠で第1巻からコミカライズしている。単行本はドラゴンコミックスエイジ(KADOKAWA 富士見書房)レーベルにて発売。2014年3月現在、既刊3巻。
  1. 2013年6月9日初版発行 ISBN 978-4-04-712879-8
  2. 2013年10月9日初版発行 ISBN 978-4-04-712906-1
  3. 2014年3月7日初版発行 ISBN 978-4-04-070052-6
勇しぶ。〜勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。〜
ヤングガンガン』(スクウェア・エニックス)2013年第10号(2013年5月2日発売)より2014年第10号(2014年5月2日発売)まで連載された。作画は柚木ガオが担当。原作1巻からコミカライズしているものの原作未登場キャラクターが登場する影響で一部ストーリーが変更になっている。また青年誌特有の描写は原作より増量されておりコンセプトは「ちょっとエッチな勇しぶ。、エロしぶ。」としている[4]。単行本はヤングガンガンコミックス(スクウェア・エニックス)レーベルにて発売。単行本1巻には原作者左京潤書きおろしのラウルが初出勤した場面を描く短編小説「マジックショップに就職した俺はおそるおそる初出勤しました。」が収録されている。2014年3月現在、既刊2巻。
  1. 2013年9月20日初版発行 ISBN 978-4-7575-4071-2
  2. 2014年3月20日発行発行 ISBN 978-4-7575-4167-2

テレビアニメ[編集]

2013年5月にアニメ化が発表され、同年10月から12月にかけて放送された。原作初稿に登場していたものの、単行本刊行時にはカットされたキャラクターが多く登場する関係でオリジナル描写が多くなっている。また、コンビニエンスストアローソンが実名と店舗で登場するほか、スペシャルサンクスとして掛川市や、ヤマダ電機炭焼きレストランさわやかなどが参加している。

2014年3月発売の原作9巻には、テレビ未放送の第13話が収録されたBD付き限定版が発売。

スタッフ[編集]

  • 原作・作品監修 - 左京潤
  • 原作イラスト・キャラクター原案 - 戌角柾
  • 監督 - ヨシモトキンジ
  • シリーズ構成・脚本 - 鈴木雅詞
  • キャラクターデザイン - 竹内哲也
  • 総作画監督 - 竹内哲也、岡田万衣子
  • ファンタジーデザイン - 久我嘉輝
  • プロップデザイン - 川元まりこ
  • 色彩設定 - 福谷直樹(アルビオン)
  • 美術監督 - 青山直樹(プロダクション・アイ
  • カラーコーディネーター - 松原貞姫(フォルテス)
  • 撮影監督 - 藤田智史(スタジオトゥインクル)
  • 3Dディレクター - 原山希(スタジオトゥインクル)
  • 編集 - 伊藤潤一ジェイ・フィルム
  • 音響監督 - 名倉靖(楽音舎
  • 音楽 - 横山克、堤博明
  • 音楽プロデューサー - 吉江輝成
  • 音楽制作 - ランティス
  • 企画・エグゼクティブプロデューサー - 安田猛
  • 製作統括 - 菊池剛、斎藤滋、武智恒雄、平松巨規、土橋哲也、熊谷宜和、村川忍、木場正博、鶴岡陽太
  • プロデューサー - 伊藤敦
  • アニメーションプロデューサー - 平松巨規
  • アソシエイトプロデューサー - 福田順、佐藤定央、藤田敏、篠崎文彦、尾形光広、中嶋嘉美、石川功
  • アニメーション制作 - アスリード
  • 製作 - マジックショップ・レオン王都店

主題歌[編集]

オープニングテーマ
エキストラレボリューション」(第2話 - 第11話)
作詞・作曲・編曲・歌 - ZAQ / 振付 - ぽん吉
第1話・第12話(最終話)はOPがない代わりにエンディングテーマとして使用された。
「エキストラレボリューション」(第13話)
歌 - KANBAN娘。[フィノ(田所あずさ)、セアラ(島形麻衣奈)、ノヴァ(曽和まどか)、エルザ(新田恵海)、ラム(山田奈都美)、ロア(宝木久美)、アイリ(岩崎可苗)]
エンディングテーマ「Sticking Places」(第2話 - 第11話、第13話)
作詞 - 松井洋平 / 作曲・編曲 - 倉内達矢 / 歌 - スフィア
劇中にはスフィアの各メンバーたちが本人役として出演している。

各話リスト[編集]

話数 サブタイトル 絵コンテ 演出 作画監督 総作画監督 原作巻
第1話 勇者になれなかった俺はレジを打っています。 ヨシモトキンジ 竹内哲也 竹内哲也
岡田万衣子
第1巻
第2話 魔王の娘さんが接客用語を覚えるようです。 高橋知也 林明偉 川島尚 岡田万衣子
第3話 本社から送られてくる怪しい商品に気をつけましょう。 竹内哲也 鈴木薫 山本善哉
荒木涼(アクション)
竹内哲也
第4話 魔王の娘さんがコンビニで働くようです。 二瓶勇一 江島泰男 大森真美、乗田拓茂
小林千鶴、渡辺佳奈子
谷口繁則、竹内哲也
第5話 勇者になれなかった俺と魔王の娘さんがライバル店に潜入します。 まついひとゆき 渡部周 小島智加、竹森由加
深澤謙二
岡田万衣子 第2巻
第6話 勇者になれなかった彼女もしぶしぶ就職していました。 菱川直樹 佐藤綾子、平山英嗣
渡辺佳奈子、竹内哲也
第7話 魔王の娘さんが一般家庭にお邪魔するようです。 大原実 西片康人 塚田ひろし、Park Hey Ran 竹内哲也
第8話 魔王の娘さんが水着でお客様をお迎えするそうです。 柳瀬雅之 筑紫大介 川島尚、高原修司
小島智加、渡辺佳奈子
第9話 魔王の娘さんが貰った初任給の有効活用について。 二瓶勇一 えんどうてつや 臼田美夫、小島智加 岡田万衣子 オリジナル
第10話 勇者になりたかった俺と魔王になりたくなかったあいつ。 樋口香里 南部生 山岡信一、岸本誠司
第11話 勇者になれなかった俺が魔王の娘さんを助けに行きます。 細田直人 田中良雄 竹森由加、小島智加
川島尚、渡辺佳奈子
本田敬一、竹内哲也
竹内哲也
第12話 勇者になれなかった俺は就職を決意しました。 藤川太
大平直樹
黒田晃一郎
広嶋英樹
平山英嗣、岡田万衣子
小島智加、渡辺佳奈子
山岡信一、竹森由加
川島尚、南東寿幸
竹内哲也
第13話
(OVA)
勇者になれなかった俺の妹が上京してきました。 二瓶勇一 柳伸亮
多澄慶英
野口孝行、塚田ひろし
小島智加、渡辺佳奈子
竹内哲也
岡田万衣子
第3巻

放送局[編集]

放送地域 放送局 放送期間 放送日時 放送系列 備考
東京都 TOKYO MX 2013年10月5日 - 12月21日 土曜 1:30 - 2:00(金曜深夜) 独立局
日本全域 AT-X 土曜 18:00 - 18:30 CS放送 リピート放送あり
BS11 2013年10月6日 - 12月22日 日曜 3:00 - 3:30(土曜深夜) BS放送 ANIME+』枠
埼玉県 テレ玉 2013年10月7日 - 12月23日 月曜 0:00 - 0:30(日曜深夜) 独立局
千葉県 チバテレビ
神奈川県 tvk
兵庫県 サンテレビ 月曜 0:30 - 1:00(日曜深夜)
福岡県 TVQ九州放送 月曜 2:30 - 3:00(日曜深夜) テレビ東京系列
岐阜県 岐阜放送 2013年10月9日 - 12月25日 水曜 0:00 - 0:30(火曜深夜) 独立局
静岡県 静岡放送 水曜 2:03 - 2:33(火曜深夜) TBS系列 原作者の在住地
韓国全域 ANIPLUS 2013年10月10日 - 12月26日 木曜 0:00 - 0:30(水曜深夜) CS放送
IP放送
ケーブルテレビ
ネット配信
19歳以上視聴可で放送
韓国語字幕あり
三重県 三重テレビ 木曜 1:20 - 1:50(水曜深夜) 独立局
日本全域 dアニメストア 木曜 12:00 更新 ネット配信

ラジオ[編集]

タイトルは『勇者になれなかった俺たちはしぶしぶラジオを始めました。略して、「しぶラジ」』。2013年9月23日より2014年2月3日までランティスウェブラジオで毎週22時より更新されていたラジオ番組。全20回。番組は駄菓子屋編(スイノヤ)とファミレス編(レストランさわやか)と別れており、各編は隔週で交互で配信される[5]。第5回よりパーソナリティがひとりずつ交換される形式となった。第17・18回は第1回・第2回のメンバーに戻り、第19・20回は8人全員でのラジオとなった。

パーソナリティ
  • 駄菓子屋編(スイノヤ)(奇数回)
    • 田所あずさ(フィノ役)(第1回、第3回、第5回、第7回、第17回)
    • 河本啓佑(ラウル役)(第1回、第3回、第9回、第11回、第13回、第15回、第17回)
    • 島形麻衣奈(セアラ役)
    • 曽和まどか(ノヴァ役)
    • 宝木久美(ロア役)(第5回、第7回、第9回、第11回、第13回、第15回、第17回)
  • ファミレス編(レストランさわやか)(偶数回)
    • 山田奈都美(ラム役)
    • 新田恵海(エルザ役)(第2回、第4回、第6回、第8回、第10回、第14回、第16回)
    • 岩崎可苗(アイリ役)
    • 宝木久美(ロア役)(第2回、第4回)
    • 河本啓佑(ラウル役)(第6回、第8回、第12回)
    • 田所あずさ(フィノ役)(第10回、第12回、第14回)

BD / DVD[編集]

2013年12月27日から2014年5月までKADOKAWA 角川書店より発売された。全6巻。限定版が売り切れた後は通常版に切り替わる販売形態となっている。BD/DVDではテレビで修正された部分が無くなった完全版仕様で収録されている。各巻の映像特典では本編中で流れる劇中TVCMのフルバージョンが映像特典として収録されている。第1巻の映像特典としてノンテロップOP&ED、番宣スポットのほかPVが収録されている。第6巻は劇中TVCMのフルバージョンの代わりに提供バック全集が収録された。 限定版には作曲者コメントの他、アニメ解説書(キャラクターデザイン・設定)や原作者描きおろしの短編が収録されたブックレットの他、サウンドトラックと新作録りおろしオーディオドラマ、配信されたのラジオのダイジェスト版が収録されたCDが封入されている。

発売日 収録話 規格品番
BD限定版 DVD限定版
1 2013年12月27日 第1話 - 第2話 KAXA-7011 KABA-10201
2 2014年1月31日 第3話 - 第4話 KAXA-7012 KABA-10202
3 2014年2月28日 第5話 - 第6話 KAXA-7013 KABA-10203
4 2014年3月28日 第7話 - 第8話 KAXA-7014 KABA-10204
5 2014年4月25日 第9話 - 第10話 KAXA-7015 KABA-10205
6 2014年5月30日 第11話 - 第12話 KAXA-7016 KABA-10206

出典[編集]

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  1. ^ 富士見書房|第23回 ファンタジア大賞 2012年2月2日閲覧。
  2. ^ a b c d ドラゴンマガジン』2013年9月号、富士見書房、2013年7月。
  3. ^ a b c d e f g h i キャラクター”. 「勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。」【勇しぶ】オフィシャルサイト. マジックショップ・レオン王都店 (2013年9月3日). 2013年11月4日閲覧。
  4. ^ スクウェア・エニックス刊、勇しぶ。〜勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。1、柚木ガオ、179頁。
  5. ^ 勇者になれなかった俺はしぶしぶラジオを始めました。略してしぶラジ - ランティスウェブラジオ、2013年10月1日閲覧。

外部リンク[編集]