スリップノット

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スリップノット
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基本情報
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
アイオワ州デモイン
ジャンル ヘヴィメタル[1]
ニュー・メタル[1]
オルタナティヴ・メタル[1]
活動期間 1995年 -
レーベル ロードランナー・レコード
公式サイト Slipknot (英語)
メンバー
シド・ウィルソンターンテーブル
クリス・フェーンパーカッション、ボーカル)
ジェイムズ・ルートギター
クレイグ・ジョーンズサンプラー
ショーン・クラハン (パーカッション)
ミック・トムソン (ギター)
コリィ・テイラー (ボーカル)
旧メンバー
ポール・グレイベースボーカル
アンダーズ・コルセフニ (ボーカル、パーカッション)
ジョシュ・ブレイナード(ギター、ボーカル)
グレッグ・ウェルツ (パーカッション)
ジョーイ・ジョーディソン(ドラム)
ドニー・スティール(ベース)

スリップノット (Slipknot,SlipKnoT) は、アメリカ合衆国出身の8ピースヘヴィメタルバンド。バンド名直訳は、『引き結び(輪が絞まる絞首刑や動物捕獲の結び方)』。あらゆるスタイルを融合させたヘヴィミュージックを得意とする。 各メンバーが、それぞれ異なったユニークなマスクを被ってパフォーマンスをすることで有名[1]。日本では最大の敬意と特徴を表して、“猟奇趣味的激烈音楽集団”というキャッチコピーが付けられている。

略歴[編集]

メンバー[編集]

9人のメンバーにはそれぞれナンバリングが施され、個人のテーマに沿ったマスクを被り、主にジャンプスーツを着ている(現在は2ピース、コート風など、それぞれ若干異なるウェアを着用)。マスクはスクリーミング・マッド・ジョージが特注製作したもの(近年使用しているものは不明)。

パーカッションが2人、ターンテーブルやプログラミング/サンプラーもいることから、細やかで多彩な演出・表現に長けている。

ジョーイ在籍時は、楽曲のほとんどをジョーイとポールがメインで作り、それを他メンバーで編曲させる正式を取っていた。

メンバー[編集]

シド・ウィルソン (Sid "DJ StarScream" Wilson1977年1月20日 - ) (Turntable) #0
シド・ウィルソン
  • バンド・コンセプトにおける中心人物。ガスマスク型、ドクロ型マスクを経て、現在はややメカニカルなマスクとなっている。
  • ショーン (#6) に次いでライブでは暴れ、自身の演奏パートがない時はダイブをすることもある。初期はステージ上でショーンと戦っていた。
  • アニメトランスフォーマー』の大ファンであり、劇中の組織「サイバトロン」と「デストロン」のマークの刺青を、両手の甲にそれぞれ入れている。また、劇中のキャラ名を使ったDJスタースクリームという名義でソロ活動も行っていて、THE MAD CAPSULE MARKETSのボーカリストKYONOとのコラボレーションで『デスノート the Last name』のトリビュート・アルバム『The songs for DEATH NOTE the movie 〜the Last name TRIBUTE〜』に参加している。
  • 先天性の多指症で指が6本あったが、手術で現在は5本になり、傷跡もほとんどない。
  • ダイブ後、予想以上に観客が盛り上がりステージに戻れず、いらだちから服を破り、観客を殴ったことがある(ライブDVDで確認可能)。
クリス・フェーン (Chris Fehn1972年2月24日 - ) (Percussion, Background Vocal) #3
クリス・フェーン
  • ショーンが用意した(浅草で購入したという説も)という、長い鼻と装飾のある死人風のマスク。ファースト・アルバムより一貫してこのマスクを着用している。鼻の長さは7.5インチ(約19cm)ある。
  • ライブではコーラスとしても活躍する。
  • 少年時代は、トランペットを演奏していた。
  • メンバーで一番のスポーツマンで、オフにはゴルフを嗜んでいる。大学生時代はアメリカンフットボールをプレーし、キッカーを務めていた。
  • 2009年12月5日に結婚した。
ジェイムズ・ルート (James "Jim" Root1971年10月2日 - ) (Lead Guitar,Rhythm Guitar) #4
ジェイムズ・ルート
クレイグ・ジョーンズ (Craig "133" Jones1972年2月11日 - ) (Sampler) #5
クレイグ・ジョーンズ
  • ダイバーヘルメットに長く鋭い釘のようなものが突き出たマスクを被っている。マスクの名は「ボブ」。
  • 別名「133MHz」。メディアなどがインタビューを試みると、必ず口のチャックを閉めてしまい一言も言葉を発しない。メンバーで唯一素顔が公開されていない(されたとしても「確証がない」というような意見が多い)という風に公式的にはなっているものの、DVD「ヴォリミナル・インサイドナイン」や「オール・ホープ・イズ・ゴーン」のメイキング・ビデオなどで、数回写っているのが確認出来る。
  • ライブ外でも寡黙だが、愛想が悪いわけではなく、冗談でメンバーを笑わせることもある。
  • スリップノットへ加入する前は、Modifidiousというバンドでジョーディソンと共に、アイオワで活動していた。Modifidiousでは、クレイグがギター、ジョーイがドラム、ヴォーカルに元スリップノットのJosh Brainardが参加していた。
  • 以前はパンクバンドでベースを弾いていたらしい(Iowaの歌詞カードのコメント参照)。
  • 公式ウェブサイトや、公式のYouTubeアカウントの管理なども行っている。
  • ヘッドバンギングのしすぎにより、軽い鞭打ち症になったことがある。
  • 2005年のシドニー公演の際の「Spit it out」演奏中に、ショーンと戦う場面が見られた。ライブで2m以上動いたのは、この時が最初で最後とされる。
  • 「私は音楽に感謝している。音楽がなければ私はきっと殺人者になっていた」と発言している。
  • マスクの釘が「Sulfur」のPV撮影時に、コリィの額に刺さることがあった。
ショーン・クラハン (Shawn "Clown" Crahan1969年9月24日 - ) (Percussion) #6
ショーン・クラハン
  • オリジナルメンバーの一人。バンド・コンセプトにおける中心人物で、リーダー。マスクはデザイン自体幾度か変更こそしているものの、ファースト・アルバムから、一貫してピエロをモチーフにしたものとなっている。またこのマスクから「クラウン」とのニックネームで呼ばれている。
  • ライブでは一番暴れ、また、オジー・オズボーン主催のオズフェストでは、毎回のようにカートを乗り回しては警備員に捕まる。
  • 元溶接工であり、ビッグドラムなど一部のパーカッションはショーンが溶接した(近年使用しているものは不明)。
  • 40ビロウサマー、マッドヴェイン、downthesunなどのエグゼクティブプロデューサーとしても活動した。
  • トゥマイサプライズという、スリップノットのサイドバンドの中で一番ポップなバンドでも活動している。
  • セカンド・アルバム『アイオワ - IOWA - 』のジャケットには彼が撮影したヤギが印刷されている。
  • 言動に似合わず家庭思いで、3人の娘がいる。休日には娘を近所の公園に連れて行くことがあり、妻が病気になった時には、仕事を断って付きっ切りで看病していたこともある。
ミック・トムソン (Mick Thomson1973年11月3日 - ) (Lead Guitar) #7
  • マスクは面長なメタリック/スティール風のディーモンをイメージしたもの。クワイエット・ライオットのアルバム"メタル・ヘルス"のジャケットと似ている事から度々話題になるが、本人は断固として否定している。
コリィ・テイラー (Corey Taylor1973年12月8日 - ) (Vocal) #8
  • マスクは、腐死体/ゾンビ人形風タイプであったが、最新作では一転、非常にシンプルでスマートなデザインのものへと変更された。ストーン・サワーにおいては素顔で活動。
  • シングル『Vermilion』は、元妻スカーレットへの愛の歌である事、タイトルが彼女の名から生まれたことを雑誌インタビューで語っている。
  • マスクを被るのを提案したのはコリィで、昔見た映画『ハロウィン』の殺人鬼ブギーマンに由来する。
  • 2005年のギリシャ公演ではMC中に2度もつまずくなど、少々足元がおぼつかないようである。

旧メンバー[編集]

ポール・グレイ (Paul Gray1972年4月8日 - 2010年5月24日) (Bass, Background Vocal) #2
ポール・グレイ
  • オリジナルメンバーの一人。マスクはブタ型であったが、セカンド・アルバムより、ジェイソンタイプのややシェイプされたものになった。
  • メンバーの中で、唯一ロサンゼルス出身(他メンバーはアイオワ州出身)。
  • サイドワークであるF.O.Dでも活躍していた。インディーズ時代は、コリィがスリップノットに加入するまでヴォーカルを担当しており、その後もライヴで「Spit It Out」の一部を歌っていた。
  • 左利きでレフティベースを使用、愛用していたアイバニーズのベースはシグネイチャーモデルとして販売されている(日本では右利き用のみ)。
  • 2003年6月1日に車との衝突事故をきっかけとして、交通違反の他大麻コカイン、その使用器具の所持の容疑で、アイオワ州デモインで逮捕された。
  • 2010年5月24日、アイオワ州デモインのホテルにて死亡しているのが、ホテル従業員によって発見された。現地捜査官は、ポール・グレイの遺体には事件性を物語るようなものはなかったと話している。当初、死因は不明だったが、6月21日に地元アイオワ州の警察から検視結果が発表され、モルヒネフェンタニルによる「偶発的」過剰摂取によるものとの発表した。薬物のオーバードース(薬物過剰摂取)の他、「重大な心臓病」を患っていたことも明らかになった。
ジョーイ・ジョーディソン (Joey Jordison1975年4月26日 - ) (Drums) #1
ジョーイ・ジョーディソン
本名Nathan Jonas Jordison(ネイサン・ヨナス・ジョーディソン)
  • オリジナルメンバーの一人で、バンド・コンセプトにおける中心人物。白塗り/コープス・メイクをイメージしたマスク。現在は、キリストをモチーフにしたと思われるイバラをマスクに巻きつけている。マーダードールズ では、素顔のままでギターを担当。
  • 体格は小柄で細身だが、業界屈指の強烈なドラミングを誇る。ライブでは、ドラムセットが空中で90°前傾して時計(反時計)周りする大掛かりな機材を用いたドラム・ソロを行う。
  • ラーズ・ウルリッヒとは親交があり、かつてラーズがツアー中に急病で倒れた際、ジョーイが代理でドラムを叩いたことがある。また、マリリン・マンソンと非常に仲が良く、PVに友情出演した。コーンミニストリーロブ・ゾンビなどのサポート・ドラマーとしても活躍している。
  • 2008年に、左足の踵に亀裂骨折を負うが、鎮痛剤投与やカルシウムの補給などを行いながら、日本を含むワールドツアーをこなした。
  • 使用するドラムはPearl(以前はOCDPのドラムを使用)、シンバルはパイステを使用している。Pearlからはシグネイチャーモデルのスネアドラムが発売されている。またパイステからはSlipknotモデルのシンバルが登場した。シンバル全体が黒く着色されているのが特徴となっている。スティックは、イーストンアヘッドのシグネイチャーモデルを使用していたが、2008年からはPRO MARKのシグネイチャーモデルを使用している。イーストンアヘッドは軽量合金に合成樹脂のスリーブを使用したものであったが、PRO MARKのものは木材(ヒッコリー)に改められている。自身のシグネイチャーモデルのスネアドラムはクレイドルフィルス、デビルドライヴァーなどもバンドでも使用されており、非常に評価が高い。
  • 「サマーソニック05」で来日した際、マスクの上に日の丸と、「一番」が書かれた鉢巻をして演奏に臨んだ。
  • バンドロゴ(「S」のアート)を担当した。
  • バンドの中で唯一タトゥーを入れていない(痛いのが怖いらしい)。
  • 2013年12月13日、個人的な理由で脱退。しかし本人はこれを否定している。
ドニー・スティールDonnie Steele)(Bass,Guitar)
  • オリジナルメンバーの一人。『Mate.Feed.Kill.Repeat.』に参加。クレイグ(#5)加入までギターを務めた。ポール(#2)の死後、サポートメンバーとして再び加入したが、ジョーイと同じ時期の前後から今後のツアーへの不参加を表明した。
アンダーズ・コルセフニ (Anders Colsefni) (Vocal, Percussion)
  • オリジナルメンバーの一人。『Mate.Feed.Kill.Repeat.』に参加。コリィ加入までボーカルを務めた。
ジョシュ・ブレイナード (Josh Brainard) (Guitar, Background Vocal) #4
グレッグ・ウェルツ (Greg "Cuddles" Welts) (Percussion) #3
ブランドン・ダーナー (Brandon Darner) (Percussion) #3

ファン[編集]

Slipknotのファンは「Maggots(蛆虫の意)」と呼ばれる。ライブではバンドの象徴ともいえる"個性的な"マスクを付けてコスプレをしライブに来る者や、メンバーに自作のマスクを送る熱狂的なファンも多い。 ちなみに「Maggots」の名づけ親はジョーイらしい。

音楽的特徴と影響など[編集]

Slipknotのジャンル区分についてはさまざまな見解があり、それはスタイル的にニュー・メタルミクスチャー・ロック、モダン・ラウド&ヘヴィなどが偏りなく混在しているためである。

もともとジャンル区分の解釈は国や地域などによって千差万別であるが、とりわけ近年における動向では多くのバンドが一つのジャンルに収束しない傾向にあり、その風潮にしたがっている(と見なされる)きらいがあり、店頭などではミクスチャーに区分されていることが多い。

影響を受けたバンドとしてはMr. BungleFaith No MoreKissBlack SabbathHelmetSlayerFear FactoryGodfleshSkinny PuppyNeurosisJudas PriestMetallicaWhite ZombieLed ZeppelinBeastie Boysなどを挙げている[2][3][4][5]

ディスコグラフィー[編集]

アルバム[編集]

No. タイトル(邦題) タイトル(原題) 発売年 備考
00 MATE. FEED. KILL. REPEAT. 1996年 現在は入手困難だが、ブートで入手は可能。
一部の曲はアレンジされ、既存アルバムに収録されている。
01 スリップノット SLIPKNOT 2000年 1stスタジオ・アルバム
02 アイオワ IOWA 2001年 2ndスタジオ・アルバム
03 VOL.3: (ザ・サブリミナル・ヴァーシズ) VOL.3: (THE SUBLIMINAL VERSES) 2004年 3rdスタジオ・アルバム
04 9.0: LIVE 9.0: LIVE 2005年 ライブ・アルバム
05 オール・ホープ・イズ・ゴーン ALL HOPE IS GONE 2008年 4thスタジオ・アルバム
06 スリップノット 10thアニヴァーサリー・エディション SLIPKNOT 10th Anniversary Edition 2009年 2000年発売の「スリップノット」に新たにボーナス・トラック、特典などを同梱したスペシャルエディション。
07 アイオワ 10thアニヴァーサリー・エディション IOWA 10th Anniversary Edition 2011年 2001年発売の「アイオワ」に新たにボーナス・トラック、特典などを同梱したスペシャルエディション。
08 アンテナズ・トゥ・ヘル ANTENNAS to HELL 2012年 ベスト・アルバム

DVD[編集]

No. タイトル(邦題) タイトル(原題) 発売日 備考
01 ディザスターピーシズ DISASTERPIECES 2002年
02 ウェルカム・トゥ・アワ・ネイバーフッド WELCOME TO OUR NEIGHBORHOOD 2003年
03 ヴォリーミナル: インサイド・ザ・ナイン VOLIMINAL: INSIDE THE NINE 2006年
04 (シック)ネス (SIC)NESSES 2010年

シングル[編集]

No. タイトル 発売年 備考 収録アルバム
01 Wait And Bleed 2000年 スリップノット
02 Spit It Out 2000年
03 Left Behind 2001年 アイオワ
04 My Plague 2002年 映画「バイオハザード」の挿入歌。
同映画のサウンドトラックにも収録されている。
05 Duality 2004年 VOL.3: (ザ・サブリミナル・ヴァーシズ)
06 Vermilion 2004年 映画「バイオハザードII アポカリプス」挿入歌。
この曲をライブで演奏する時、デスマスクを装着することが多い。
07 Before I Forget 2005年 ミュージック・ビデオではメンバー全員がマスクを外しているが、
素顔が見えそうで見えないようになっている。
08 The Nameless 2005年 日本でも発売された。
09 The Blister Exists 2007年
10 Psychosocial 2008年 映画「パニッシャー: ウォー・ゾーン 」挿入歌。劇中ではイントロ部分のみ流れる。
同映画のサウンドトラックにも収録されている。
オール・ホープ・イズ・ゴーン
11 Dead Memories 2008年
12 Sulfur 2009年
13 Snuff 2009年

出典[編集]

  1. ^ a b c d Slipknot - スリップノット - キューブミュージック・2014年7月27日閲覧。
  2. ^ Huey, Steve. “Slipknot biography”. allmusic. http://www.allmusic.com/artist/p41591 2007年12月13日閲覧。 
  3. ^ Udo, Tommy (2002). Brave Nu World. Sanctuary Publishing. p. 124. ISBN 1-86074-415-X. 
  4. ^ Mudrian, Albert (2004). Choosing Death:The Improbable History of Death Metal and Grindcore. Feral House. p. 258. ISBN 1-932595-04-X. 
  5. ^ Helmet. “Helmet | Similar Artists, Influenced By, Followers”. AllMusic. 2014年4月23日閲覧。

外部リンク[編集]