クリスマス・エクスプレス

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クリスマス・エクスプレスX'mas ExpressXmas Express)とは、東海旅客鉄道(JR東海)が1988年 - 1992年および2000年に展開していた、東海道新幹線CMシリーズである。

目次

[編集] 概要

日本国有鉄道(国鉄)から分割民営化して1987年に発足したJR東海は、基幹路線である東海道新幹線をテーマとしたイメージCM「エクスプレスシリーズ」を展開した。一連のCMは旧来の国鉄のイメージを払拭し、同社を人気企業ランキングの上位に押し上げるなどの効果をもたらした。中でも遠距離恋愛を題材にした「シンデレラ・エクスプレス」や「ホームタウン・エクスプレス」は、若い世代からも共感を得ていた。

バブル景気の絶頂期の1988年に放映された「ホームタウン・エクスプレス」のクリスマス編は、遠距離恋愛のカップルが新幹線でクリスマスに再会を果たすストーリーであり、テーマ曲に使われた山下達郎の『クリスマス・イブ』がオリコンのヒットチャートで当時最高12位となるなど、話題を集めた。

本シリーズは、このCMの後を受けて毎年クリスマスの時期に放映されていたものであり、「ホームタウン・エクスプレス(クリスマス編)」が放映された翌年の1989年から1992年まで放映された。「ホームタウン・エクスプレス(クリスマス編)」同様、いずれも遠距離恋愛を描いている。また『クリスマス・イブ』は発売から6年目にしてオリコンチャートで首位を獲得(1989年12月25日付け)、翌年以降も毎年クリスマス時期にチャートインするロングセラーとなった。

1992年を最後にJR東海はイメージCMの展開を休止していたが、2000年に「Xmas Express2000」としてこの年に限り復活させた。その後本作品は放映されていないが、クリスマス期には本作へのオマージュと見られるシーンがテレビなどで見られるなど、後年にも影響を与えている。

演出は早川和良、制作は電通TYO

[編集] シリーズ

HOME-TOWN EXPRESS(X'mas編)
1988年に放映された事実上の第1作。主演は当時15歳の深津絵里。詳細はホームタウン・エクスプレスを参照。
キャッチフレーズは「帰ってくるあなたが最高のプレゼント」。
X'mas EXPRESS'89
1989年に「クリスマス・エクスプレス」として制作された第1作。
彼女がクリスマスイブに故郷に帰ってくる彼の到着時間に遅れまいと駅の改札口まで走るというストーリー。彼女役には、当時17歳の牧瀬里穂、彼氏役には、長澤ユキオ。撮影場所は、新幹線の名古屋駅構内[1]。最後に息をはずませるシーンは、駅構内を何回も走り息をはずませてから撮影した。
キャッチフレーズは「ジングルベルを鳴らすのは帰ってくるあなたです」。
X'mas EXPRESS'90
1990年放映の第2作。
彼女が、クリスマスイブの日、彼に連絡がとれず街中を一人歩いて自宅へ帰ると、玄関のドアに絆創膏で貼られた彼からの伝言があり、待ち合わせ場所に行くというストーリー。携帯電話普及前夜の恋愛を象徴している。彼女役には、前作よりも少し大人の女性としてRINA(高橋リナ・高橋理奈)を起用。撮影場所は東京都港区。公道を借りた深夜のロケで、ホースで路面全体を濡らして撮影した。
キャッチフレーズは「どうしてもあなたに会いたい夜があります」。
Xmas EXPRESS'91
1991年放映の第3作。本作では、これまでX'masであった表記をXmasに改めている[2]
彼女が、クリスマスイブの日、彼を新幹線の改札口で待つストーリー。彼女役には溝渕美保を起用。撮影場所は最後に映る新幹線のみ名古屋駅で、あとはスタジオのセットで撮影した。やわらかい絵を作るために、光量を落としスモークをたいて撮影した(消防法で公共施設でスモークを炊くのは禁止されているため)。大きなクリスマスツリーは山形県で伐採したもみの木を使用。
キャッチフレーズは「あなたが会いたい人も、きっとあなたに会いたい」。
Xmas EXPRESS'92
1992年に制作された第4作。このCMを最後に本シリーズはいったん休止となる。
彼女が、クリスマスイブの日、新幹線に乗って彼に会いに行くストーリー。彼女役には吉本多香美を起用。撮影場所は名古屋駅。山下達郎もカメオ出演している。なお、吉本のセリフは富田靖子が吹き替えしている。
シリーズで唯一新幹線に乗車するシーンがある為、新幹線の走行シーンが2回ほど登場する。
キャッチフレーズは「会えなかった時間を今夜取り戻したいのです」。
Xmas EXPRESS 2000
2000年制作。1992年を最後にいったん終了した本シリーズであったが、20世紀最後に8年ぶりに制作された。
クリスマスエクスプレスのロゴは「2000」の0の部分がXになっている。彼女役には星野真里を起用。過去の作品に登場した深津絵里と牧瀬里穂がゲスト出演しており、ナレーションも2人が担当している。
本作では予告編も作成されている(15秒バージョン×2話)。なお、予告編はCM本編とはつながりはない(星野真里も登場しない)。
彼女がクリスマスイブの日、携帯で彼から連絡があるが、仕事で会えないとの返事。それなら今すぐ行くからと、自分から彼に会いに新幹線に乗って行くストーリー。撮影場所は名古屋駅とスタジオセット。
キャッチフレーズは「何世紀になっても会おうね」。

[編集] エピソード

  • 1992年までのCMで登場した新幹線車両は当時の最新型であった100系。「Xmas EXPRESS 2000」では、当時の最新型である700系が登場している。なお、この間に登場した300系は本シリーズには登場していない[3]
  • 各バージョンでは最後に「Xmas Express」とテロップ及びコールが入るが、「Xmas Express」自体は何らかの商品名やキャンペーン名ではない。なお、HOME-TOWN EXPRESS X'mas編でのコールは「JR東海の、新幹線」(キャッチコピーは「会うのが、いちばん」)。
  • 本シリーズにはスポット用の15秒・30秒バージョンの他、60秒のロングバージョンが制作されている。これは当時、JR東海提供のテレビ番組において、クリスマス直前の限定で放映されていた。
  • 当時、電通勤務のこのCM担当者J氏が愛知県で幼少の頃を過ごしたことで、そのイメージで名古屋駅が初代CMに使われた。このシリーズで当初のHOME-TOWN EXPRESS(X'mas編)から企画に関わってきた彼が実質のヒットメーカーといっても過言ではない。担当として携わったのは、牧瀬里穂編までで、それ以降バブルの影響か女優のオーディション選出に当たって異を唱えたJ氏が電通を退社。CMのイメージも時代背景も相まって、恋人たちクリスマス的イメージからバブリーなイメージなCMと変更なるが、主題歌はそのままCM代名詞として使用され続ける。

[編集] パロディ

  • フジテレビ系『とんねるずのみなさんのおかげです』(1990年11月22日放送分)で、1989年版(牧瀬里穂主演)のパロディCMが放送された。パロディCMには本家と同じ牧瀬が出演し、駅構内を走るシーンなど本家そっくりに作られ(撮影場所は東京駅八重洲口)、列車から降りてくる彼氏(石橋貴明)が改札口を潜ろうとした際に駅員に捕まえられて大暴れするという内容であった。最後に「キセル乗車はやめましょう!! JR東海」とJR東海のロゴ入りのサウンドロゴが表示された。ちなみに、当時の「みなさんのおかげです」はJR東海が複数スポンサーの中の一社であった。当然番組放送当時にも本物のクリスマスエクスプレスのCMが流れた。

[編集] 関連項目

  • シボレー・MW - 2007~2008年に山下達郎の「クリスマス・イブ」を用いたクリスマスバージョンのCMが作られた。

[編集] 脚注

  1. ^ 当時桜通口にあったステンドグラスや時計(現在のいわゆる"金の時計"前)を背に走るシーンがあるが、新幹線の乗り場は反対の太閤通口であるため、逆走している。なおその後のコンコースを走るシーンは正しい方向に走っている
  2. ^ Xの後にアポストロフィは本来不要であるが、当時の日本ではこの誤った表記がしばしば用いられた。
  3. ^ 連作の最終年だった1992年当時はまだ試作段階であり、2000年時点では700系登場後だったため。なお、300系は1992年の「シンデレラ・エクスプレス」には登場している。
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