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2020年6月8日 (月) 21:04時点における版

加藤 翔平
千葉ロッテマリーンズ #10
プロ入り初打席で本塁打を放つ加藤
(2013年5月12日 QVCマリンフィールドにて)
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 埼玉県加須市
生年月日 (1991-03-28) 1991年3月28日(33歳)
身長
体重
183 cm
84 kg
選手情報
投球・打席 右投両打
ポジション 外野手
プロ入り 2012年 ドラフト4位
初出場 2013年5月12日
年俸 2,700万円(2019年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

加藤 翔平(かとう しょうへい、1991年3月28日 - )は、埼玉県加須市出身のプロ野球選手外野手)。右投両打。千葉ロッテマリーンズに所属。

経歴

プロ入り前

野球を始めたのは小学校2年から。加須市立三俣小学校時代は陸上競技サッカーなども同時にやっていたが、父からの「陸上より野球の方が面白い」という言葉で野球に専念することに。小学校時代は「三俣タイガース」に、加須市立昭和中学校時代は「加須シニア」に所属[2]。その後、野球と勉強をしっかりとやって公立高校で私立に勝ちたいという思いから、春日部東高校へ進学[2]

1年夏の県大会後、当時のコーチからの薦めで左打ちにも挑戦[3]。コーチからの指導と人一倍の練習量と練習時間で、約1ヶ月後の練習試合では早くも安打を放つなど、左打ちを自分のものにした。俊足という武器をより活かせる両打ちとなることでプレーの幅は大きく広がり、本人も「これが自分の野球人生で大きな節目」になったと語っている[2]。2年夏は、先発メンバーのうち5人が1・2年生というチームで3番を打ち、25打数13安打の大活躍をみせたものの、県大会ベスト8[4]。主将を務めた3年の夏は県大会3回戦敗退。甲子園出場はなし。

高校卒業後は上武大学ビジネス情報学部へ進学し、硬式野球部に入部した。1年の春からレギュラーとして活躍。11月の第40回記念明治神宮野球大会では関東五連盟第一代表として出場。初戦の関西国際大戦では、1番センターとしてスタメン出場[5]し、第一打席でホームランを放っている[6]。この時、プロ入り後にチームメイトとなる益田直也松永昂大と対戦している。準決勝では明治大学に4-5と逆転勝ち[2]したものの、決勝で小石博孝擁する立正大学に0-2で敗れ、準優勝となった[7]

関甲新学生野球リーグで3年の春季から3季連続で外野手ベストナインを、4年の春リーグ戦では最多盗塁賞(11盗塁)を、秋リーグでは打点王を獲得。4年時は主将を務めた。リーグ通算成績は、4年間で通算出場90試合、107安打、7本塁打、51打点、打率.322。

2012年、ドラフト会議にて千葉ロッテマリーンズから4位指名を受け、11月27日に群馬県伊勢崎市の上武大学伊勢崎キャンパスにて仮契約を結び、「アピールポイントの足を活かして、まずは一軍に上がりたいです」と抱負を述べた。契約金4000万円、年俸1000万円(金額は推定)、背番号は「65[8][9]

ロッテ時代

2013年、開幕は二軍で迎えるもイースタン・リーグで打率.303、4本塁打を記録した事から、太ももを負傷した角中勝也の穴埋めとして5月12日に初の昇格を果たすと[10]、同日の対東北楽天ゴールデンイーグルス戦で7番右翼手で先発出場。3回裏のプロ初打席で永井怜の初球を振りぬくと、右翼席へ飛び込む先制ソロ本塁打となった。新人によるプロ初球本塁打は63年ぶり[注 1]、新人野手によるプロ初球初打席初本塁打は史上初[11]で、この試合では猛打賞も達成している[12]フレッシュオールスターゲームでは6回2死二塁の場面で本塁打を放つ[6]など、3安打2打点の成績でMVPを獲得[13]クライマックスシリーズの西武とのファーストステージ第1戦(西武ドーム)ではCS初打席となった8回に3ラン本塁打を放った。シーズン公式戦とポストシーズンの両方で初打席初本塁打は日本プロ野球史上初[14]。イースタンでの成績は打率.335(イースタン2位)、本塁打8、打点38[15]。盗塁はリーグトップの26盗塁という成績で、日本野球機構「2013年度表彰選手」の最多盗塁(イースタン・リーグ)記録で表彰された[16]

2014年、2年連続で開幕一軍を逃したものの、4月1日にシーズン初の一軍登録。打撃不振で4月13日に登録を抹消されたが、二軍での調整中にフルスイング重視の打撃フォームへ戻したところ、5月13日に再登録を果たした。セ・パ交流戦の開幕カードに当たる5月20日の対東京ヤクルトスワローズ1回戦(QVCマリンフィールド)では、6回裏に代打で右打席から二塁打を放つと、そのまま中堅手として出場。6-6のスコアで迎えた延長10回裏2死1・2塁の打席で、左投手の久古健太郎から、自身初のサヨナラ本塁打となる3点本塁打を右打席で放った。NPBの一軍公式戦において初打席で本塁打、および2号本塁打がサヨナラ本塁打となった日本人選手は加藤が初めて。外国人選手を含めても、チームのOBであるフランク・ボーリック1999年に記録して以来、2人目の快挙であった[3]。さらに、翌5月21日の同カード2回戦で「7番・中堅手」としてスタメンに起用されると、第1打席で左投手の石川雅規から右打席で3点本塁打。2試合をまたぐ格好で、自身初の2打席連続3点本塁打を記録した。チームも、この本塁打をきっかけに、前日と同じスコア(9-6)で勝利。そのため、加藤は試合後に、2試合続けてヒーローインタビューを受けた[17]。5月29日の対広島戦では、5回表に前田健太からプロ初タイムリーを放った。

2015年は21試合の出場にとどまり、2016年は開幕を二軍で迎えたが、4月29日に一軍に昇格し、8月19日に登録を抹消された。最終的に80試合に出場し、主に中堅手として起用された。

2017年は初めて開幕を一軍で迎えた[18]。この年は自己最多タイの98試合に出場し本塁打、三塁打、盗塁等自身の記録を更新した。オフに背番号を10に変更した[19]

2018年は開幕スタメンを勝ち取り飛躍を期待されたが不調で4月7日には登録抹消。5月頭に1軍復帰後は12日の対西武戦で4安打4打点の大活躍をしたが、好不調の波が激しく度々二軍落ちを経験。前年の成績を大きく下回る結果となった。

2019年も、一軍にて開幕を迎え、打撃でも好調な様子を見せていたが、間もなく不調に陥ったことで二軍に降格となり、一軍復帰後はベンチ控え選手や代打で出場する機会が多くなり、スターティングメンバーとして出場する回数が減っていった。9月15日にメットライフドームで行われた対西武戦では、7回裏よりレフトの守備についていたが、11回裏で木村文紀の高く打ち上げた飛球の位置を見失いボールを追う過程で、そのカバーに入ろうとしたセンター・荻野貴司と交錯し激突するアクシデントが勃発[20]。ボールの処理に追われる過程でそのまま木村のホームインを許してサヨナラ負けを喫したため、監督の井口資仁からは「普通の打球でしょ? ミスしたほうが負け。やることをやらないと勝てない」と苦言を呈された[21][22]

選手としての特徴

走攻守の三拍子が揃った強打者[9]。ストライドの大きい走塁で50メートル走5.68秒[2][23]の俊足、遠投120メートルの強肩[23]を備えるなど、身長183cm、体重84kgの恵まれた体格からは驚きの俊敏性を見せ、高い身体能力とバランスの良さは天性のものと評されている[23]

打席での勝負強さがあり、スイッチヒッター[2]として左右どちらの打席からも強い打球が打てる[24]。2016年は右打席のみでいこうとしていたが、館山昌平の言葉でスイッチヒッターを継続した[25]

人物

座右の銘は「おかげさんで」[3]

東京ディズニーランドが大好き[2]。好きなキャラクターはドナルド[26]

父親はやり投げ国体9位の実力者、母親も陸上短距離で国体出場経験を持つ両親ゆずりの高い身体能力の持ち主。中でも自慢の俊足は、小学校の通学中、片道2キロの道のりを電柱間で全力疾走するというインターバル走で脚力が鍛えられた[27]

憧れの選手は新庄剛志。小学校時代、所属していた野球チームの名前が「三俣タイガース」だったこともあり、当時阪神タイガースで活躍していた新庄に憧れるようになり[28]、新庄のトレードカラーだった赤色を自身のリストバンドやグローブ、肘当てなどの道具類にも取り入れている[29]

父親曰く「野球に関して弱音を吐くことが殆どなかった」という真面目な努力家[30]

さいたま市内の選手寮に入寮の際、野球に集中するためという気持ちから、大学の部屋にあった200冊以上の漫画本をすべて置いてきたという[31]

2016年7月15日に一般女性と3月に結婚していたことを発表した[32]

詳細情報

年度別打撃成績

















































O
P
S
2013 ロッテ 23 28 26 2 4 0 0 1 7 1 0 1 2 0 0 0 0 8 0 .154 .154 .269 .423
2014 98 342 320 43 81 16 2 3 110 18 5 5 10 0 8 0 4 71 2 .253 .280 .344 .624
2015 21 63 57 3 13 1 0 0 14 2 2 0 3 0 3 0 0 11 0 .228 .267 .246 .512
2016 80 246 216 29 53 8 3 0 67 12 6 1 16 0 13 0 1 46 1 .245 .291 .310 .601
2017 98 292 271 24 72 12 5 5 109 27 7 4 12 2 6 0 1 44 2 .266 .282 .402 .684
2018 69 132 121 12 28 6 2 0 38 9 7 0 4 1 5 0 1 25 3 .231 .266 .314 .580
2019 60 120 109 12 22 3 1 4 39 9 4 2 2 0 7 0 2 32 2 .202 .263 .358 .621
通算:7年 449 1223 1120 125 273 46 13 13 384 78 31 13 49 3 42 0 9 237 10 .244 .276 .343 .619
  • 2019年度シーズン終了時

年度別守備成績



外野












2013 ロッテ 16 13 0 0 0 1.000
2014 94 181 2 2 0 .989
2015 21 27 0 0 0 1.000
2016 77 128 2 1 1 .992
2017 90 133 5 2 0 .986
2018 61 57 2 0 0 1.000
2019 50 60 3 1 0 .984
通算 409 599 14 6 1 .990
  • 2019年度シーズン終了時

表彰

記録

初記録
その他の記録
  • クライマックスシリーズ初打席初本塁打:2013年10月12日、対埼玉西武ライオンズ第1戦(西武ドーム) ※シーズン公式戦とプレーオフの両方で初打席初本塁打は史上初

背番号

  • 65 (2013年 - 2017年)
  • 10 (2018年 - )

登場曲

脚注

注釈

出典

  1. ^ ロッテ - 契約更改 - プロ野球. 日刊スポーツ. 2018年12月26日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g ロッテに4位指名された上武大の外野手 加藤翔平さん 21”. 読売新聞 群馬版 (2012年11月24日). 2013年2月18日閲覧。[リンク切れ]
  3. ^ a b c ロッテ加藤1年ぶり2号がサヨナラ弾”. ニッカンスポーツ (2014年5月21日). 2014年5月21日閲覧。
  4. ^ 2、3年の連携 最後まで ノーシードの春日部東”. 朝日新聞 (2007年7月26日). 2013年2月18日閲覧。
  5. ^ 第40回記念明治神宮野球大会 決2回戦 上武大-関西国際大 ”. Number (2009年11月16日). 2013年3月13日閲覧。
  6. ^ a b 二軍組と新人組の確率は1対3?OPS、WHIPで探す2014年の新人王。”. Number (2014年2月2日). 2013年3月13日閲覧。
  7. ^ 第40回記念明治神宮野球大会 決勝戦 上武大-立正大 ”. Number (2009年11月20日). 2013年3月13日閲覧。
  8. ^ 【硬式野球部】加藤翔平選手が千葉ロッテマリーンズと仮契約”. 上武大学 (2012年11月27日). 2013年2月18日閲覧。
  9. ^ a b 2012年ドラフト会議 4巡目で加藤翔平選手を指名”. 千葉ロッテマリーンズ (2012年10月25日). 2014年3月13日閲覧。
  10. ^ “ロッテ・角中、登録抹消…ドラ4・加藤が昇格”. SANSPO.COM (サンケイスポーツ). (2013年5月12日). http://www.sanspo.com/baseball/news/20130512/mar13051205030000-n1.html 2013年5月13日閲覧。 
  11. ^ “63年前の新人初打席初球本塁打男は1打席限りで引退”. Spnichi Annex. (2013年5月13日). http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2013/05/13/kiji/K20130513005794210.html 2013年5月13日閲覧。 
  12. ^ “ロッテ・加藤「びっくり」プロ初安打が本塁打”. SANSPO.COM (サンケイスポーツ). (2013年5月12日). http://www.sanspo.com/baseball/news/20130512/mar13051221240005-n1.html 2013年5月13日閲覧。 
  13. ^ 全イが快勝 ロッテ・加藤 2点本塁打&3安打で100万円獲得!スポーツニッポン2013年10月13日配信
  14. ^ 加藤「持ってる」プロ初打席に続きCSも初打席弾!スポーツニッポン2013年10月13日配信
  15. ^ 【2014年に飛躍を期待したいプレーヤー ロッテ・加藤翔平外野手はパを代表する野手になれるか”. Full-count (2014年1月1日). 2013年3月13日閲覧。
  16. ^ 2013年度 表彰選手(イースタン・リーグ)”. 日本野球機構 (2013年11月26日). 2013年3月13日閲覧。
  17. ^ “ロッテ・加藤が一番びっくり!連夜のヒーロー”. 日刊スポーツ. (2014年5月21日). http://www.nikkansports.com/baseball/news/f-bb-tp0-20140521-1304698.html 2014年5月22日閲覧。 
  18. ^ “ロッテ 開幕1軍登録メンバー一覧”. 日刊スポーツ. (2017年3月29日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/1799448.html 2018年4月16日閲覧。 
  19. ^ “ロッテ加藤 65→10「大松さんのイメージ」”. 日刊スポーツ. (2017年12月22日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/201712220000336.html 2018年4月16日閲覧。 
  20. ^ “ロッテが対西武8連敗、加藤と荻野が激突落球幕切れ”. 日刊スポーツ. (2019年9月15日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/1799448.html 2019年12月4日閲覧。 
  21. ^ “ロッテ痛恨失策でV完全消滅 加藤と荻野が交錯 井口監督「ミスしたら負け」”. スポニチ Sponichi Annex. (2019年9月15日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2019/09/16/kiji/20190916s00001173055000c.html 2019年12月4日閲覧。 
  22. ^ “ロッテ 連日のサヨナラ負け 井口監督「やることをやらないと勝てない」”. デイリースポーツ online. (2019年9月16日). https://www.daily.co.jp/baseball/2019/09/16/0012704316.shtml 2019年12月4日閲覧。 
  23. ^ a b c 注目!ロッテ4位・加藤 負けず嫌いが生んだ50メートル“5秒68””. スポーツニッポン (2013年1月20日). 2014年2月12日閲覧。
  24. ^ ロッテの秘密兵器は来季2年目の加藤”. デイリースポーツ (2013年12月30日). 2014年2月12日閲覧。
  25. ^ ロッテ・加藤、ヤク館山の言葉でスイッチ継続「捨てるより磨こう」スポニチアネックス 2016年11月25日掲載
  26. ^ 石垣島キャンプリポート 前夜版(後編)/覚悟と夢 ”. 東武百貨店船橋店 トブログ(公式ブログ) (2013年2月6日). 2014年3月13日閲覧。
  27. ^ 「馬のように速い」ロッテ4位の翔平”. 日刊スポーツ (2012年11月28日). 2013年2月18日閲覧。
  28. ^ ロッテドラ 伝説、加藤が継承”. 日刊スポーツ (2013年2月17日). 2013年2月18日閲覧。
  29. ^ 「幕張の翔平」紅白戦大暴れ!ドラ4加藤 2安打&レーザー”. スポーツニッポン (2013年2月17日). 2013年2月18日閲覧。
  30. ^ プロ野球:ドラフト会議 ロッテ4位指名・加藤選手、契約 「早く1軍へ努力」 /群馬”. 毎日新聞 地方版 群馬 (2013年11月28日). 2013年2月18日閲覧。
  31. ^ 【ロッテ】ドラ1松永らルーキーが入寮”. ニッカンスポーツ (2013年1月7日). 2013年2月18日閲覧。
  32. ^ ロッテ加藤が結婚発表「家庭支えるという強い自覚持って取り組む」スポニチアネックス 2016年7月15日掲載

関連項目

外部リンク