コンテンツにスキップ

シリウス級戦闘給糧艦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
シリウス級戦闘給糧艦
ネス型給糧艦
「USNSスピカ (T-AFS-9)」
「USNSスピカ (T-AFS-9)」
基本情報
種別 戦闘給糧艦
運用者  イギリス海軍補助艦隊
 アメリカ海軍
就役期間 イギリスの旗 1966年 - 1983年
アメリカ合衆国の旗 1981年 - 2009年
前級 イギリスの旗 ヒービー型
アメリカ合衆国の旗 マーズ級
次級 イギリスの旗 リソース級
アメリカ合衆国の旗 ルイス・アンド・クラーク級(AKE)
要目 (アメリカ海軍時代)
軽荷排水量 9,010 t
満載排水量 16,792 t
総トン数 12,358 t
全長 159.52 m
垂線間長 149.35 m
最大幅 22.0 m
吃水 7.77 m
主機 スルザー8RD76 ディーゼルエンジン×1基
推進器 スクリュープロペラ×1軸
出力 12,700 bhp
電力 3,575 kW
速力 19ノット
航続距離 27,500海里 (12kt巡航時)
乗員 MSC要員:110〜125名
海軍要員:40〜45名
航空要員:27名
搭載機 UH-46ヘリコプター×2機
レーダー 航法用×2基
テンプレートを表示

シリウス級戦闘給糧艦(シリウスきゅうせんとうきゅうりょうかん、英語: Sirius-class combat stores ship)は、アメリカ海軍が運用していた補給艦の艦級。イギリス海軍補助艦隊(RFA)が運用していたネス型給糧艦(Ness-class)を購入したものであった。

概要

[編集]
「RFAストームネス (A344)」(1982年ごろ撮影)
艦尾のヘリコプター甲板部分に格納庫が無い。

1979年イラン革命が発生し、イランアメリカ合衆国の関係が悪化した。アメリカはインド洋アラビア海ペルシア湾などに空母機動部隊を展開させる必要が生じたが、これを支えるには艦隊補給能力が不足であった。このことから、まず1981年1月17日、RFAの「ライネス」が1年間のリース契約で傭船され、続いて9月30日には「ターバットネス」が傭船された。

その後、これらの船が非常に有用であることが判明したことから、1982年3月1日と9月30日に相次いで購入契約に切り替えられたほか、1983年1月27日には、RFAに残っていた3隻目にして最後の同型船である「ストームネス」もアメリカ海軍によって買い付けられた[1]

4ヶ所の貨物倉を備えており、計12,234 m3の貨物を収容できる。内訳は、乾燥糧食8,313 m3、冷蔵・冷凍食品3,921 m3、予備部品40,000個である。また洋上移送装置として、STREAM対応の補給ステーション5ヶ所(右舷3ヶ所+左舷2ヶ所)を備えている。

岸壁での貨物の揚降用として、力量25トンのクレーン1基、力量12.5トンのクレーン2基、力量12トンのクレーン1基、力量2.5トンのクレーン2基を備えている[1]

艦尾楼上には33.5 m×18.3 mのヘリコプター甲板と、UH-46輸送ヘリコプター2機分のハンガーを備えている[1]

同型艦

[編集]
 イギリス海軍補助艦隊  アメリカ海軍 その後
# 艦名 起工 就役 # 艦名 就役 退役
A339 ライネス
RFA Lyness
1965年
7月7日
1966年
12月22日
T-AFS-8 シリウス
USNS Sirius
1981年
1月18日
2005年
7月1日
連邦海事局にて
「テキサス・クリッパーIII」として再就役
A345 ターバットネス
RFA Tarbatness
1966年
4月15日
1967年
8月10日
T-AFS-9 スピカ
USNS Spica
1981年
11月1日
2008年
1月26日
2009年5月9日
実艦標的として海没処分
A344 ストームネス
RFA Stromness
1965年
10月5日
1966年
9月10日
T-AFS-10 サターン
USNS Saturn
1983年
1月1日
2009年
4月6日
2010年10月27日
実艦標的として海没処分

参考文献

[編集]
  1. ^ a b c Bernard Prezelin (1990). The Naval Institute Guide to Combat Fleets of the World, 1990-1991. Naval Institute Press. p. 861. ISBN 978-0870212505 

関連項目

[編集]