リバー型掃海艇

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リバー型掃海艇
HMS Orwell (M2011) Bay of Biscay 1990.jpg
基本情報
種別 掃海艇
命名基準 イギリスの河川
就役期間 1984年 - 2001年
前級 ハント級
要目
排水量 基準: 630 t / 満載: 770 t
総トン数 638 t
全長 47.60 m
最大幅 10.50 m
吃水 3.10 m
機関方式 ・ルストン6 RKCMディーゼルエンジン×2基
スクリュープロペラ×2軸
出力 3,040 bhp
電力 460 kW
速力 14ノット
航続距離 4,500海里 (10kt巡航時)
燃料 88 t
乗員 士官7名+兵曹7名+水兵16名
兵装 Mk.3 40mm単装機銃×1基
7.62mm機銃×2挺
レーダー ・デッカTM 1226 航法用
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リバー型掃海艇英語: River-class minesweeper)は、イギリス海軍が運用していた掃海艇

来歴[編集]

イギリス海軍では、1979年よりハント型掃海艇の運用を開始していた。これは船質をガラス繊維強化プラスチック(GFRP)とし、またPAP-104機雷処分具による機雷掃討システムを採用するなど、設計・装備の両面で刷新されていた。しかし比較的大型の掃海・掃討両用艇であり、またFRP艇としては過渡期の設計を採用していたこともあって、建造費は3,000万ポンド(約100億円)に高騰してしまった。このため、当初は24隻の建造が予定されていたものの、最終的な建造数は13隻にとどまった。このことから、同型を補完するため、深深度海域での係維掃海能力に特化した鋼製艇と、掃海能力を省いたFRP製の掃討専用艇(Single Role Minehunter; SRMH)の組み合わせが計画された。このうちの前者として建造されたのが本型である。なお、後者として建造されたのがサンダウン級機雷掃討艇であった[1]

設計[編集]

上記の経緯より、本型は、第二次世界大戦後の掃海艇としては珍しく鋼製艇として建造されている。またコスト低減が強く要請されたことから、ロイド船級協会の基準に準拠した商船構造とされ、北海油田で用いられていたプラットフォーム補給船の設計がベースとされている[2]。これは、単能艇として設計されたことから、磁性についての条件が緩和されたことによるものであった[3]

対機雷戦装備として、BAJ-ヴィッカーズ社製の深深度用係維掃海具Mk.9(Extra Deep Armed Team Sweeping, EDATS)を搭載する。これは基本的には対艇式であるが、単艇での運用も可能である[2]

同型艦[編集]

 イギリス海軍 退役/再就役後
# 艦名 起工 就役 退役 再就役先 # 艦名
M 2003 ウェイブニー
HMS Waveney
1983年2月 1984年9月 1994年10月  バングラデシュ海軍 M 95 シャプラ
BNS Shapla
M 2004 キャロン
HMS Carron
M 96 シャイカト
BNS Shaikat
M 2005 ドビー
HMS Dovey
1983年3月 1985年3月 M 97 スロヴィ
BNS Surovi
M 2006 ヘルフォード
HMS Helford
1983年10月 1985年5月 M 98 ショイバル
BNS Shaibal
M 2007 ハンバー
HMS Humber
1985年6月 1995年  ブラジル海軍 H 35 アモリム・ド・ヴァレ
NHo Amorim Do Valle
M 2008 ブラックウォーター
HMS Blackwater
1984年1月 1994年10月 P 61 ビノヴェンチ
NPa Benevente
M 2009 イッチェン
HMS Itchen
1984年3月 1985年10月 1998年4月 P 60 ブラクイ
NPa Bracui
M 2010 ヘルムズデール
HMS Helmsdale
1984年5月 1985年6月 1995年 H 36 トーラス
NHo Taurus
M 2011 オーウェル
HMS Orwell
1984年6月 1985年3月 2000年7月  ガイアナ沿岸警備隊 1026 エセキボ
GDFS Essequibo
M 2012 リブル
HMS Ribble
1984年9月 1986年6月 1994年11月  ブラジル海軍 H 37 ガルニエ・サンパイオ
NHo Garnier Sampaio
M 2013 スペイ
HMS Spey
1984年11月 1986年7月 1998年7月 P 62 ボカイーナ
NPa Bocaina
M 2014 アルン
HMS Arun
1985年2月 1986年8月 1998年9月 P 63 バビトンガ
NPa Babitonga

参考文献[編集]

  1. ^ 「各国新型掃海艇のプロフィール (新しい掃海艇)」、『世界の艦船』第351号、海人社、1985年6月、 76-83頁。
  2. ^ a b Bernard Prezelin (1990). The Naval Institute Guide to Combat Fleets of the World, 1990-1991. Naval Institute Press. p. 719. ISBN 978-0870212505. 
  3. ^ 「船体 (現代の掃海艦艇を解剖する)」、『世界の艦船』第427号、海人社、1990年10月、 76-79頁。

関連項目[編集]