金剛駅

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金剛駅
東出口(2012年8月)
こんごう
KONGŌ
NK65 大阪狭山市 (1.1 km)
(1.7 km) 滝谷 NK67
地図
所在地 大阪府大阪狭山市金剛一丁目1-1
北緯34度29分42.8秒 東経135度33分34秒 / 北緯34.495222度 東経135.55944度 / 34.495222; 135.55944座標: 北緯34度29分42.8秒 東経135度33分34秒 / 北緯34.495222度 東経135.55944度 / 34.495222; 135.55944
駅番号 NK 66
所属事業者 南海電気鉄道
所属路線 高野線
キロ程 22.9km(汐見橋起点)
難波から22.2 km
電報略号 コゴ
駅構造 地上駅橋上駅
ホーム 2面4線
乗降人員
-統計年次-
32,893人/日
-2019年-
開業年月日 1937年昭和12年)4月19日
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金剛駅(こんごうえき)は、大阪府大阪狭山市金剛にある、南海電気鉄道高野線。駅番号はNK66

金剛ニュータウン狭山ニュータウンの玄関口となる。富田林市大阪狭山市の両市民の通勤駅になっている。

かつては優等列車通過駅だったが、特急りんかんの運転が開始された1992年から一気に特急・急行停車駅に昇格となった。

歴史[編集]

駅構造[編集]

金剛駅 配線図

大阪狭山市駅

STRg STRf
ABZgl ABZg+r
STR+l ABZgr ABZgl STR+r
PSTR(R)
PSTR(R)
PSTR(L)
PSTR(L)
PSTR(L) PSTR(R) PSTR(L) PSTR(R)
STRl ABZg+r ABZg+l STRr
STRg STRf

滝谷駅

  • 島式2面4線のホームを持つ待避可能な橋上駅である。
  • 列車の出発時には、全列車に対して出発時機合図(≒発車ベル)が鳴動する。
  • 待合室は1・2番線ホームはホーム前方、3・4番線ホームはホーム中ほどに設置。自動販売機コーナー(旧売店跡地)は3・4番線ホーム前方にある。特急券券売機は3・4番線ホーム難波方階段付近に2台設置。エレベーターは、各ホームとも中ほどに1か所ずつ設置。トイレは3・4番線ホーム階段上の改札近くにある。バス定期券発売所は東口に設けられている(日曜祝日休業)。
  • 橋上化前の1969年までは相対式2面2線ホームで、駅舎は東側の高野山寄りにあり、駅舎と難波方面ホームとは構内踏切で連絡していた[5]

のりば[編集]

のりば 路線 方向 行先[6] 備考
1・2 高野線 下り 高野山方面
3・4 上り なんば方面 当駅始発は1番のりば

内側の2・3番線が主本線、外側の1・4番線が待避線となっている。

難波側に渡り線があり、当駅折り返し列車が設定されている。2005年10月16日から2015年12月4日まで当駅折り返しの各停が毎時1 - 3本設定されていたが、2015年12月5日のダイヤ変更でラッシュ時などに限定され、一時は大幅に削減された。その後2017年8月26日のダイヤ改正で日中及び夜間時間帯の一部各停が再び当駅折り返しに変更されている。当駅折り返し列車は全て1番線から発車し、当駅終着の各停は同一ホーム上で後続の区間急行(河内長野三日市町林間田園都市方面)に乗り換えることができる[7]

今まで当駅跨ぎの各駅停車は、優等列車との緩急接続がほとんど行われてこなかったが、2015年12月5日から2017年8月25日までの期間は、平日・土休日共に日中は当駅で緩急接続が行われていた。

利用状況[編集]

2019年(令和元年)次の1日平均乗降人員32,893人(乗車人員:16,477人、降車人員:16,416人)である。同社の駅(100駅)では難波駅新今宮駅天下茶屋駅堺東駅三国ヶ丘駅堺駅関西空港駅北野田駅に次ぐ第9位[8]

所在する大阪狭山市のみならず、駅に隣接する富田林市の利用客も多いが近年は減少傾向にある。

なお、南河内地域にある単独駅としては、藤井寺駅に次いで利用客が多い。どちらの駅も周辺に学校が多く所在する、駅から住宅街に向かう路線バスが多数発着するという共通点があり、昼夜を問わず利用客が多い。

近年の1日平均乗降・乗車人員は下表の通りである。

年次 1日平均
乗降人員
1日平均
乗車人員
順位 出典
1990年 44,882 22,620 4位 [9]
1991年 45,631 22,994 4位 [10]
1992年 45,530 22,977 4位 [11]
1993年 46,353 23,508 4位 [12]
1994年 46,555 23,652 4位 [13]
1995年 47,036 23,959 4位 [14]
1996年 46,781 23,807 4位 [15]
1997年 44,761 22,786 4位 [16]
1998年 44,529 22,585 4位 [17]
1999年 42,866 21,644 4位 [18]
2000年 40,879 20,667 4位 [19]
2001年 39,829 20,146 5位 [20]
2002年 38,943 19,582 5位 [21]
2003年 39,114 19,458 5位 [22]
2004年 38,085 18,921 5位 [23]
2005年 38,032 18,886 5位 [24]
2006年 37,668 18,723 5位 [25]
2007年 38,037 18,927 5位 [26]
2008年 37,865 18,889 5位 [27]
2009年 37,093 18,485 6位 [28]
2010年 36,912 18,364 6位 [29]
2011年 36,287 18,021 6位 [30]
2012年 35,874 17,789 6位 [31]
2013年 35,971 17,794 6位 [32]
2014年 34,905 17,198 6位 [33]
2015年 34,994 17,286 7位 [34]
2016年 34,305 16,950 8位 [35]
2017年 33,689 16,623 9位 [36]
2018年 33,342 16,549 9位 [37]
2019年 32,893 16,477 9位 [38]

駅周辺[編集]

駅東側には富田林市西部にかけて金剛ニュータウン(金剛団地・金剛東団地)が、駅西側には半田と茱萸木の集落を挟んで狭山ニュータウンが広がっている。

バスターミナルは東口・西口の双方にあり、駅改札からバスターミナルにはエスカレーターが設置(西口側は上りのみ)されており、西口側にはエレベーターもある。タクシー乗り場は両ターミナルに設置されている。また、東口からは各病院・施設・学校に向かう送迎バスが多数運行されている。送迎バスの中には、南海高野線の沿線に立地する施設(大阪大谷大学清風南海中学校・高等学校など)と結ぶものもあり、当駅は南河内地域における送迎バス発着の拠点としての性格も持つ。

駅周辺に、有料の自転車・単車置き場(一時利用可)がある。商店は東口に集中しており、ファーストフード店(ロッテリア)、書店(水嶋書房)などがある。

毎年8月1日に行われる『PL花火芸術』では、会場へのアクセスに利用される。また、毎年10月第2日曜日の夜には当駅東口ロータリーにてだんじりのパレード(狭山・東村・川向・前田・五軒家・伏山)が行われる。

路線バス[編集]

かつては駅東口のみに南海バスのターミナルがあったが、近年整備され、2003年(平成15年)3月に西口にもターミナルが完成(それまでは、現在西口発着のバスも東口で発着)。東口は金剛団地・金剛東団地方面、西口はコミュニティバスを中心とした狭山ニュータウン経由をはじめ、泉北高速鉄道線泉ケ丘駅とを結ぶバスが発着している。また、西口からは関西国際空港行きのリムジンバス「Sorae」も運行している。さらに、大阪駅・難波駅からの深夜急行バス(南海深夜急行バス)が東口に乗り入れている。

  • 東口1番のりば
    • 257系統 (金剛東団地)向陽・藤沢台回り
  • 東口2番のりば
    • 258系統 (金剛東団地)高辺台小学校前経由、津々山・小金台回り
    • 258C系統 (金剛東団地)高辺台小学校前経由、津々山・小金台回りの小金台2丁目東止め
    • 259系統 (金剛東団地)高辺台3丁目経由、津々山・小金台回り
  • 東口3番のりば
    • 260系統 (金剛団地)寺池・高辺台回り
    • 461系統 PL病院(寺池台経由)
    • 462系統 PL病院(津々山・小金台経由)
  • 西口4番のりば
    • 250系統「コミュニティバス」 泉ケ丘駅 行き(狭山ニュータウンセンター、近畿大学病院前、槙塚台センター経由)
    • 251・251C・252系統 狭山ニュータウンセンター、近畿大学病院前 行き
  • 西口5番のりば

258C系統、「系統番号なし」寺池・高辺台経由、津々山・小金台回り(小金台2丁目東止め)、251C系統では深夜バスが運行されていたが2020年4月1日ダイヤ改正にて廃止された。

※リムジンバスは光明池営業所担当、一般路線は200番台の系統が泉北営業所担当、400番台の系統が河内長野営業所担当。

また、駅南側踏切付近に大阪狭山市循環バスの停留所がある。運行は南海バス泉北営業所担当。

  • 大阪狭山市循環バス 踏切東側
    • 北回り 福祉センター前(西、北回り)
  • 大阪狭山市循環バス 踏切西側
    • 北回り 美原区役所前方面

なお、金剛駅から東側に少し離れたところに富田林市のコミュニティバス「レインボーバス西回り」の「金剛連絡所」停留所が存在し、近鉄長野線富田林駅へのバスが発着している。また、2012年10月~同年12月の期間限定で、富田林市の社会実験として、急行バス富田林駅行き(近鉄バスとの共同運行)が運行されていて、こちらは金剛駅の東口バスターミナルに乗り入れていた(東口3番のりば発)。

通学バス[編集]

桃山学院大学桃山学院教育大学帝塚山学院大学大阪大谷大学清風南海中学校・高等学校上宮太子高等学校等への直通通学バスが発着している。

駅名について[編集]

森正人 (2005) 『四国遍路の近現代』によると、「金剛駅」という名称は、真言宗密教の重要な語句から来ている。四国遍路の最重要語句は「南無大師遍照金剛」であり、金剛駅という駅名そのものが暗に四国遍路とのつながりを示していることになる。

これは、1937年に南海鉄道(南海電鉄の前身)の開業50周年記念イベントとして開催された「四国八十八ヶ所出開帳」に際して当駅が設置されたことによる。これは、四国にある88の寺院を巡礼する四国遍路の住職を招き、本尊のレプリカを作り、そこを訪問すれば四国の88の寺院を巡礼するのと同じ価値があるとするものだった。

出開帳の会場には浜寺や大浜などの4ヶ所が候補に挙がったが、これらと都合がつかなかったため、助松(現在の泉大津市)と狭山池周辺(現在の大阪狭山市)となった。会期には後に50万人が訪れたと言われるほどの盛大なイベントだったので、南海鉄道としては狭山池周辺にも新しい駅を作る必要があった。そこで設置されたのが当駅である。

なお、駅所在地の金剛という町名は1968年(昭和43年)以降の新町名である。

隣の駅[編集]

南海電気鉄道
高野線
快速急行・急行
北野田駅 (NK63) - 金剛駅 (NK66) - 河内長野駅 (NK69)
区間急行・準急・各停
大阪狭山市駅 (NK65) - 金剛駅 (NK66) - 滝谷駅 (NK67)

脚注[編集]

  1. ^ 「高野線金剛駅の改札業務あすから自動化」『交通新聞』交通協力会、1973年11月9日、1面。
  2. ^ 「南海高野線11月10日ダイヤ改正 橋本まで大型車乗り入れ」『交通新聞』交通新聞社、1992年10月13日、2面。
  3. ^ 南海 駅ナンバリング 導入”. 鉄道コム (2012年2月27日). 2023年2月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月13日閲覧。
  4. ^ 南海電鉄全駅に「駅ナンバリング」を導入します”. 南海電鉄. 2021年10月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月13日閲覧。
  5. ^ 椋本進『南河内今昔写真帖』郷土出版社、2008年7月26日、74頁。ISBN 978-4-87663-965-6 
  6. ^ 金剛駅 立体構内図”. 南海電気鉄道. 2023年6月11日閲覧。
  7. ^ ダイヤ乱れや車両取替時で千代田検車区から出庫した車両が当駅始発になる場合は、3・4番線から発車する。
  8. ^ ハンドブック南海2020 鉄道事業 (PDF) - 南海電鉄
  9. ^ 大阪府統計年鑑(平成3年) (PDF)
  10. ^ 大阪府統計年鑑(平成4年) (PDF)
  11. ^ 大阪府統計年鑑(平成5年) (PDF)
  12. ^ 大阪府統計年鑑(平成6年) (PDF)
  13. ^ 大阪府統計年鑑(平成7年) (PDF)
  14. ^ 大阪府統計年鑑(平成8年) (PDF)
  15. ^ 大阪府統計年鑑(平成9年) (PDF)
  16. ^ 大阪府統計年鑑(平成10年) (PDF)
  17. ^ 大阪府統計年鑑(平成11年) (PDF)
  18. ^ 大阪府統計年鑑(平成12年) (PDF)
  19. ^ 大阪府統計年鑑(平成13年) (PDF)
  20. ^ 大阪府統計年鑑(平成14年) (PDF)
  21. ^ 大阪府統計年鑑(平成15年) (PDF)
  22. ^ 大阪府統計年鑑(平成16年) (PDF)
  23. ^ 大阪府統計年鑑(平成17年) (PDF)
  24. ^ 大阪府統計年鑑(平成18年) (PDF)
  25. ^ 大阪府統計年鑑(平成19年) (PDF)
  26. ^ 大阪府統計年鑑(平成20年) (PDF)
  27. ^ 大阪府統計年鑑(平成21年) (PDF)
  28. ^ 大阪府統計年鑑(平成22年) (PDF)
  29. ^ 大阪府統計年鑑(平成23年) (PDF)
  30. ^ 大阪府統計年鑑(平成24年) (PDF)
  31. ^ 大阪府統計年鑑(平成25年) (PDF)
  32. ^ 大阪府統計年鑑(平成26年) (PDF)
  33. ^ 大阪府統計年鑑(平成27年) (PDF)
  34. ^ 大阪府統計年鑑(平成28年) (PDF)
  35. ^ 大阪府統計年鑑(平成29年) (PDF)
  36. ^ 大阪府統計年鑑(平成30年) (PDF)
  37. ^ 大阪府統計年鑑(令和元年) (PDF)
  38. ^ 大阪府統計年鑑(令和2年) (PDF)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]