窪田忍

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窪田忍
Shinobu KUBOTA
Portal:陸上競技
選手情報
愛称 くぼたん・しのぶちゃん
国籍 日本の旗 日本
競技 陸上競技
種目 長距離走マラソン
所属 九電工
大学 駒澤大学経済学部卒業
生年月日 (1991-12-12) 1991年12月12日(32歳)
生誕地 日本の旗 日本福井県鯖江市
身長 167cm
体重 53kg
自己ベスト 3000m : 8分10秒25(2017年)
5000m : 13分41秒14(2014年)
10000m : 27分54秒25(2014年)
ハーフマラソン : 1時間01分38秒(2012年)
マラソン : 2時間13分02秒(2018年)
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窪田 忍(くぼた しのぶ、1991年12月12日 - )は日本陸上競技選手、専門は長距離走マラソン福井県鯖江市出身。鯖江高等学校卒業。駒澤大学経済学部経済学科卒業。駒澤大学入学後に台頭し、1年目から主力として活躍した。現在は九電工に所属している。

経歴[編集]

中学時代は硬式テニス部。鯖江高校入学後から本格的に陸上を始める。インターハイや全国高校駅伝に出場。卒業後は駒澤大学に入学。1年目から主力として活躍し、2年連続で箱根駅伝で区間賞を獲得するなど活躍。ロードでの安定感は長距離界屈指である。学生時代からマラソンに挑戦するなど、ナイキ・オレゴン・プロジェクト所属大迫傑早稲田大学卒業)や日立物流所属設楽啓太honda所属設楽悠太(共に東洋大学卒業)、日立物流所属服部翔大日本体育大学卒業)、トヨタ自動車所属宮脇千博など同世代の有力選手らとともにホープとして期待されている[1]

駒澤大学3年生時の2013年3月に、第68回びわ湖毎日マラソンへ初マラソンに挑戦。結果は2時間15分48秒の総合28位・日本人20着に留まった[2]

2014年トヨタ自動車に入社。期待のルーキーとして迎えた2015年の全日本実業団駅伝ではルーキーながらエース区間の4区を任される。3区を走った窪田と同い年のチームのエース宮脇千博から襷を受け取ると、10キロを27分36秒という驚異的なハイペースで飛ばし、襷を受け取った時点で28秒もあった先頭との差をわずか3.7キロで詰め、同じくルーキーながら4区を任されたコニカミノルタ(当時)の設楽啓太と激しい先頭争いを繰り広げた。前半のハイペースが影響し終盤失速したものの先頭で中継した設楽啓太から4秒差の2位で中継(区間3位)した。区間賞こそならなかったものの、チームの4年ぶり2度目の優勝に大きく貢献した。

しかしその後は故障続きで、公式レースに出られない日々が続いた。2018年元旦のニューイヤー駅伝で6区へ久々に出場、区間3位・総合3位と復活。同年2月の第46回全日本実業団ハーフマラソンにも出走した(総合60位・1時間05分28秒)。

5年ぶり2回目のフルの部出場となった、2018年3月の第73回びわ湖毎日マラソン(MGCシリーズ第4弾2020年東京オリンピック選考会)では、気温15度を超える高温の悪コンディションの中、30km地点まで先頭集団に積極果敢についていき、ペースメーカーが外れた直後に一時トップに立った。だが、優勝者のマチャリア・ディラング(愛知製鋼ケニア出身)らが仕掛けたロングスパートにはついていけず、ズルズルと後退。その後37km過ぎ、後方から追い上げてきた中村匠吾富士通)と今井正人トヨタ自動車九州)にあっさり抜かれると、以降は完全にスローダウン。フラフラに近い状況で次々と日本人選手らに追い越されてしまい、結局2時間19分18秒の総合28位と辛うじての完走に終わった[3]

2021年4月九電工に移籍。

人物・エピソード[編集]

左利きである。責任感が強い。3年生時では学生駅伝三冠が期待されながら、その初戦である出雲駅伝で惨敗したことを受け(大八木弘明監督をして「6区以外は全然ダメ」と言わしめたように、窪田自身は求められた仕事をしていた)、「甘さがあった」として頭をおにぎりのように丸めた。

ヘルメット(一部ではキノコとも)のような髪型がトレードマークである。

好きな女性タレントはmiwa[要出典]

私生活では2018年4月に同じ陸上競技選手の前田彩里(ダイハツ)と結婚している[4]。2020年に、第1子・長女が誕生。

自己記録[編集]

種目 記録 大会 備考
3000m 8分10秒25 2017年7月9日 ホクレン・ディスタンスチャレンジ北見
5000m 13分41秒14 2014年4月29日 織田記念陸上
10000m 27分54秒25 2014年11月29日 八王子ロングディスタンス
ハーフマラソン 1時間01分38秒 2012年3月18日 香川丸亀ハーフマラソン 日本歴代29位・日本人学生歴代4位
マラソン 2時間13分02秒 2018年12月2日 福岡国際マラソン 2018-2019シーズン MGCシリーズ第2弾

主な戦績[編集]

個人戦績[編集]

大会 種目 順位 記録
2011 第65回香川丸亀国際ハーフマラソン ハーフマラソン 44位 1時間04分46秒
2012 第66回香川丸亀国際ハーフマラソン ハーフマラソン 4位 1時間01分38秒
2012 第26回福岡国際クロスカントリー大会 10 km 8位 30分58秒
2012 第96回日本陸上競技選手権大会 10000m 5位 28分29秒45
2013 第68回びわ湖毎日マラソン フルマラソン 28位 2時間15分48秒
2013 第97回日本陸上競技選手権大会 10000m 7位 28分31秒50
2014 熊日30キロロードレース 30 km 9位 1時間33分17秒
2014 第98回日本陸上競技選手権大会 10000m 8位 28分43秒33
2018 第46回全日本実業団ハーフマラソン ハーフマラソン 60位 1時間05分28秒
2018 第73回びわ湖毎日マラソン フルマラソン 28位 2時間19分41秒
2018 第72回福岡国際マラソン選手権大会 フルマラソン 13位 2時間13分02秒[5]

駅伝戦績[編集]

大学駅伝[編集]

学年 出雲駅伝 全日本大学駅伝 箱根駅伝
1年生
(2010年度)
第22回
4区-区間2位
17分55秒(区間新)
第42回
6区-区間賞
36分03秒
第87回
7区-区間賞
1時間03分43秒
2年生
(2011年度)
第23回
6区-区間賞
29分30秒
第43回
8区-区間3位
58分55秒
第88回
9区-区間賞
1時間09分06秒
3年生
(2012年度)
第24回
6区-区間2位*
29分26秒
第44回
8区-区間2位*
57分32秒
第89回
2区-区間7位
1時間11分25秒
4年生
(2013年度)
第25回
6区-区間1位
29分52秒
第45回
8区-区間3位*
58分17秒
第90回
9区-区間2位
1時間08分56秒歴代5位
*は区間日本人1位

実業団駅伝[編集]

年度 大会 所属 区間 区間順位 記録 総合順位
2014年度
(入社1年目)
第54回中部実業団対抗駅伝競走大会 トヨタ自動車 7区 区間賞 38分02秒 トヨタ自動車優勝
第59回全日本実業団対抗駅伝競走大会 4区 区間3位 1時間03分03秒 トヨタ自動車優勝
2015年度
(入社2年目)
第55回中部実業団対抗駅伝競走大会 3区 区間賞 33分10秒 トヨタ自動車優勝(2連覇)
第60回全日本実業団対抗駅伝競走大会 4区 区間2位 1時間03分09秒 トヨタ自動車優勝(2連覇)
2016年度
(入社3年目)
第56回中部・北陸実業団対抗駅伝競走大会
出走なし
トヨタ自動車優勝(3連覇)
第61回全日本実業団対抗駅伝競走大会
出走なし
トヨタ自動車2位
2017年度
(入社4年目)
第57回中部・北陸実業団対抗駅伝競走大会
出走なし
トヨタ自動車優勝(4連覇)
第62回全日本実業団対抗駅伝競走大会 6区 区間3位 36分32秒 トヨタ自動車3位

一覧[編集]

  • 第12回都道府県駅伝 2区 9分11秒 区間41位
  • 第58回高校駅伝 3区 24分59秒 区間19位
  • 第59回高校駅伝 3区 24分47秒 区間14位
  • 第14回都道府県駅伝 4区 14分41秒 区間7位
  • 第60回高校駅伝 1区 30分18秒 区間20位
  • 第15回都道府県駅伝 1区 20分38秒 区間12位
  • 第22回出雲駅伝 4区 17分55秒 区間2位
  • 第42回全日本大学駅伝 6区 36分03秒 区間賞
  • 第87回箱根駅伝 7区 1時間03分43秒 区間賞
  • 第23回出雲駅伝 6区 29分30秒 区間賞
  • 第43回全日本大学駅伝 8区 58分55秒 区間3位
  • 第88回箱根駅伝 9区 1時間09分06秒 区間賞
  • 第17回都道府県駅伝 7区 38分17秒 区間6位
  • 第24回出雲駅伝 6区 29分26秒 区間2位
  • 第44回全日本大学駅伝 8区 57分32秒 区間2位
  • 第89回箱根駅伝 2区 1時間11分25秒 区間7位
  • 第25回出雲駅伝 6区 29分52秒 区間賞
  • 第45回全日本大学駅伝 8区 58分17秒 区間3位
  • 第90回箱根駅伝 9区 1時間08分56秒 区間2位
  • 第19回都道府県駅伝 7区 38分11秒 区間11位
  • 第59回全日本実業団対抗駅伝 4区 1時間03分03秒 区間3位
  • 第60回全日本実業団対抗駅伝 4区 1時間03分02秒 区間2位

脚注[編集]

  1. ^ 箱根の夢捨て五輪一直線!! 宮脇千博 次代のエース初陣 東京新聞
  2. ^ 第68回 びわ湖毎日マラソン大会記録 公式サイト・過去の記録
  3. ^ 窪田、単独首位から失速「35キロ以降はあまり覚えていない」/マラソン サンスポ 2018年3月4日記事
  4. ^ “窪田忍と前田彩里が4月に結婚していた…日本マラソン界にビッグカップル”. スポーツ報知. 報知新聞社. (2018年12月6日). https://hochi.news/articles/20181206-OHT1T50262.html 2019年3月11日閲覧。 
  5. ^ 福岡国際マラソン | 大会結果・記録”. www.fukuoka-marathon.com. 2019年4月1日閲覧。

関連人物[編集]

外部リンク[編集]