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'''予科'''(よか、旧字体: 預科とは、[[学校]]などにおいて[[本科]]へ進む前の予備教育[[課程]]のこと。
'''予科'''(よか、旧字体: 預科, Preparatory school)とは、[[学校]]などにおいて[[本科]]へ進む前の予備教育[[課程]]のことである。教育制度に組み込まれている点で[[予備校]]などとは区別される


日本において予科は明治時代から第二次世界大戦後に[[学制改革]]が行われるまでの[[旧制学校]]にみられた。現在では[[宝塚音楽学校]]などに予科の名称が残る。
日本において予科は明治時代から第二次世界大戦後に[[学制改革]]が行われるまでの[[旧制学校]]にみられた。現在では[[宝塚音楽学校]]などに予科の名称が残る。

== アメリカ合衆国 ==
[[アメリカ合衆国の教育]]においては'''プレップ校'''(Prep, University-preparatory school)が存在し、[[アイビー・リーグ]]などの名門大学入学を目的とする[[中等教育]]レベルの学校である。

名門プレップ校グループには以下が挙げられる。
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== フランス ==
== フランス ==
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== ドイツ ==
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== 日本の旧制学校 ==
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== 関連項目 ==

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2016年3月15日 (火) 11:24時点における版

予科(よか、旧字体: 預科, Preparatory school)とは、学校などにおいて本科へ進む前の予備教育課程のことである。教育制度に組み込まれている点で予備校などとは区別される。

日本において予科は明治時代から第二次世界大戦後に学制改革が行われるまでの旧制学校にみられた。現在では宝塚音楽学校などに予科の名称が残る。

アメリカ合衆国

アメリカ合衆国の教育においてはプレップ校(Prep, University-preparatory school)が存在し、アイビー・リーグなどの名門大学入学を目的とする中等教育レベルの学校である。

名門プレップ校グループには以下が挙げられる。

フランス

フランスの教育においては予備大学(CPGE, グランゼコール準備学級)が存在し、グランゼコール入学選抜試験への準備過程である[1]ISCED-5Aに位置づけれる[2]

ドイツ

ドイツの教育においてはギムナジウムが存在する。

日本の旧制学校

  • 大学予科
  • 師範学校予科
  • 実業学校予科
  • 旧制中学校予科 
    中学校令第9条第3項に「中学校ニハ特別ナル必要アル場合ニ於テ予科ヲ置クコトヲ得」とあり、10条に「中学校ニ入学スルコトヲ得ル者ハ当該学校予科ヲ修了シタル者(省略)」とあって、すなわち中学校に入学する準備段階である。中学校令施行規則では予科の修業年限を2年と定め、学科目、教授の要旨およびその程度ならびに毎週教授時数に関しては小学校令が定める規定が準用された。予科第1学年に入学し得る者は尋常小学校第4学年の課程を修了した者または年齢10年以上でこれと同等以上の学力を有する者である。
  • 旧制高等学校予科
    高等学校令第10条によれば「高等学校ニハ特別ナル必要アル場合ニ於テ予科ヲ置クコト」ができ、ただし、その高等学校は高等科3年、尋常科4年の課程を併有するべきものとされた。高等学校規程第57条には「高等学校ノ予科ニ関シテハ中学校令施行規則の規定ヲ準用ス」とあり、39条には「当該高等学校ノ予科ヲ修了シタル者ハ其ノ他ノ志願者ニ先チ之ヲ尋常科ニ入学セシムヘシ」とあり、すなわち尋常科に入学する準備段階である。
  • 旧制専門学校予科
    専門学校令第7条は専門学校に予科を置くことを認め、その規程は8条によれば官立では文部大臣、公立では管理者、私立では設立者が文部大臣の認可を経て定める。したがって入学資格、修業年限、学科課程などについて画一的な規程は定められていない。いずれの予科であれ当該専門学校の準備段階であることは同じである。

脚注

  1. ^ 田中 文憲「フランスにおけるエリート主義」『奈良大学紀要』2007年3月、13-32頁、NAID 120002662257 
  2. ^ ISCED mapping - France”. UNESCO. 2015年11月13日閲覧。

関連項目