気分はもう戦争

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気分はもう戦争』(きぶんはもうせんそう)は、矢作俊彦(原作)・大友克洋による漫画作品。

概要[編集]

双葉社漫画アクション」に連載され、アクションコミックスで単行本全1巻が発行されたが、初版と第二版以降では台詞の差違が見られる[1]

1980年当時に入手できる軍事情報を駆使して、現実的でありながら、荒唐無稽な戦争を描いている。 「日本の場面」では、作中に戯画化された作者両名が登場し、また当時流行していた雑誌「POPEYE」のパロディが挿入されるなど、喜劇的な面もうかがえる。

なお、2002年には矢作の原作、藤原カムイの作画で、続編『気分はもう戦争2.1』が発表されている。

また、2006年から、小説版「気分はもう戦争」が、矢作の公式サイトに公開され始め、また映画化が予告されている。

ストーリー[編集]

1980年4月14日[2]ソ連軍が中国領内に侵攻して中ソ戦争が勃発。思うところあって、アフガン戦争からこの中ソ戦争へ乗り換えた三人の義勇兵、アメリカ人の「ボゥイ」、日本人の「ハチマキ」と「めがね」。彼らの従軍記と「戦争」に直面して動揺する日本国民のエピソードとを、各章で交互に描く。物語の最後では中ソが停戦し、ハチマキら三人組は新たな戦場を求め、貨物船に便乗してアフリカ大陸へと向かう。

主な登場人物[編集]

ハチマキ
日の丸鉢巻を頭に巻いた日本人国士舘大学付属高工土木工学科卒の右翼青年。レバノンの鉱山で働いていたが、アフガニスタンに流れて反共ゲリラ「ヘズビ・イスラミ」に入って戦っていた。中ソ戦争が勃発した話を聞いて参戦を決意する。
武器は日本刀。銃器はガリル突撃銃だったが、途中から56式自動歩槍に持ち替えた。
めがね
ハチマキの仲間で同じく日本人だが、こちらは左翼過激派上がり。丸眼鏡を掛けてヘルメットを愛用。ハチマキに流される形で中ソ戦争に参加する。
愛銃はAK-47。他に火炎瓶爆弾三勇士の様な、アンパン地雷付きの棒も使用した事がある。
ボゥイ
ニューヨーク・ヤンキースのヘルメットを被ったアメリカ白人。経緯は不明だが、ハチマキ達と共にアフガンで戦っていた。中ソ停戦後の上海では折れたハチマキの刀の代用品を作るなど、手先は器用。
愛銃はM60機関銃だったが、途中で弾切れを起こして、56式自動歩槍に持ち替えた。
ハフィブラシィン
第3話に登場。伝染病に侵されたガンダル村に住む医者だが、ソ連邦イスラム分離主義の理論指導者でもある。
伝染病におかされた村へワクチンを運ぶ帰路、ハチマキら三人組と遭遇。三人組は成り行きでガンダル村を占拠するソ連軍部隊の排除に乗り出す。
宗玄将
第7話より登場。林彪と共に左遷された中国人民解放軍の高級将校で、再起を図って林彪の遺骸を所持して潜伏。情報途絶のため世界情勢が判らず、まだ毛沢東が政権を握っていると思い込んでいる。
三人組が乗った車を廃品寸前の野砲で砲撃し、捕えためがねを北京から来た特務工作員ではないかと詰問するが、救いに駆け付けたハチマキとボウィに制圧される。中ソ戦争が勃発したことを知り、毛沢東を倒すため「北京への進撃」を三人組に命令する。自称、大将軍
清文人
第11話に登場。人民解放軍核ミサイル基地の司令官。かつて宗玄将の部下であったが、軍需物資の横流しを告発して陥れた過去を持ち、再会時に盛大な罵り合いを演じる。
味方との通信が途絶する中、部下達から核攻撃を促されるが、北京からの正式命令を待ち続ける。基地に来襲したソ連特殊部隊「レイドビキ」の指揮官から、中ソ停戦がなったことを知らされ、思わず(うっかり)核ミサイルの発射ボタンを押してしまう。

サブタイトル[編集]

  1. AROUND THE LINE
  2. POP-EYED SALESMAN
  3. MONKEY BUSINESS
  4. 海に真紅の流れ星
  5. MONKEY SUITS
  6. TAKE ⑥ TRAIN
  7. MONKEY A GOGO
  8. 翼よあの灯はどこだろう
  9. MONKEY SHINE
  10. 太平洋の地獄
  11. MONKEY'S ALLOWANACE
  12. さらば愛しき国々よ
  13. 気分はもう次の戦争

単行本[編集]

矢作俊彦・大友克彦[3] 『気分はもう戦争』双葉社
  • 初版発行、1982年1月24日 雑誌50115-05

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ P326、1コマ目、ハチマキの「いいか よく聞きゃあれ!」(初版)が「いいか よく聞いてくれ!」に。P332、3コマ目、めがねの「今回が最終回なんだよ」(初版)が「日本車の板バネなんかで作るからだよ」に、それぞれ改編。
  2. ^ P46-48。
  3. ^ カバーイラストは高荷義之

外部リンク[編集]