過激派

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過激派(かげきは、英語: extremist)とは、過激な方法で、主義、理想を実現しようとする党派、グループ。急進派[1]。対比語は穏健派など。

概要[編集]

「過激主義」(英語: extremism)とは「極端な手段または見解の提唱」を意味する[2]。この用語は主に政治的または宗教的な意味で、その社会の主流の意見からかけ離れていると認識される政治思想を指すために使用される[3]。またこの用語は批判的・侮蔑的なニュアンスを持って使用される場合も多いが、批判的な意味を持たず学術的な意味でも使用されている。

どのような主張が「過激」と呼ばれ、どのような組織が「過激派」と呼ばれるかは、時代や分野や立場によって変化しており、学術的に客観的な基準は存在しない。労働争議や人権問題などでは実力行使を許容する判断基準にも依存する。日本国憲法体制下で許容されている集団・思想も、時代や国によっては「危険思想」「過激思想」であり、取締りの対象になる。

大正後期の日本では、ボルシェビキが「過激派」とも訳されていた。冷戦時代の日本では主に暴力革命武装闘争を掲げる新左翼系党派が、1960年代以降マスコミ等から「過激派」と呼ばれた。当時の先進国の有名な左翼系過激派には、赤軍派ドイツ赤軍、イタリアの赤い旅団アメリカ合衆国共生解放軍などがある。主に暴力で理想を実現しようとすることから「暴力集団」と読み替えられることもあり、極左暴力集団という単語はそれを如実に表した実例と言える。

冷戦後はイスラーム過激派が有名になり、この他直接行動を行うグリーンピースシーシェパードなどの一部の環境保護団体は、予告なく暴力行為や破壊活動を行うことがあるため「環境過激派」とも呼ばれた[4]ISILなどいわゆるイスラーム過激派などは、主要国政府によってテロ組織と認定された組織とされているが、その対象は国によっても異なっている。オウム真理教の場合、日本のマスコミからは「過激派」ではなく「カルト」の名称が好まれた。

インターネット時代になると、各方面の過激派がネットを通じて結集するようになり、デジタル・ポピュリズムを生んでいる[5]。穏健派は過激派に絡まれることを避けるため発言できず、結果的に過激・ネガティブな意見ばかりが残されやすい[6]。アメリカでは、2020年頃には、国内の暴力的過激派(: domestic violent extremism)(DVE)が、国家・市民生活の脅威として認識されるようになっている[7][8][9][10]

当初は過激派や急進派などと呼ばれた組織が、後に政権を獲得したり穏健化した例も多い。フランス革命の革命派、ロシア革命ボリシェヴィキ(元来はこれの和訳が過激派である)、日本の幕末尊皇攘夷派パレスチナファタハアイルランドIRA暫定派南アフリカ共和国アフリカ民族会議東チモール東ティモール独立革命戦線ネパールネパール共産党統一毛沢東主義派などである。ファタハは1990年代以降、ハマースヒズボラとの対比で「穏健派」と呼ばれるようになった。

脚注[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]