加古川刑務所

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加古川刑務所(かこがわけいむしょ)は、法務省矯正局大阪矯正管区に属する刑務所

所在地[編集]

収容分類級[編集]

収容分類級は以下のとおり。

  • I級
  • A級
  • 女子収容区(女区)はW級(女子収容施設)

主に交通事犯の禁固受刑者懲役受刑者。

最大収容定員[編集]

  • 1,281人(一般区961人、交通区120人、女区200人)

沿革[編集]

組織[編集]

所長の下に2部1課を持つ2部制施設である。

  • 総務部(庶務課、会計課、用度課)
  • 処遇部(第一処遇担当、第二処遇担当、企画担当)
  • 医務課

外観・設備[編集]

一般区[編集]

犯罪傾向の進んでいない26歳以上の男子で、刑期8年未満の者を収容している。 加古川刑務所一般区の工場は、3工場から20工場まであり(16・17工場は欠番)、それぞれの工場がそれぞれに割り当てられた作業をしている。また、上記に挙げた工場のほか、営繕、図書、配送、統計、洗濯、訓練、内掃、炊場などの工場もある。 受刑者は、一寮から五寮までの寮に収容されている。一、二、四寮が単独室(一寮は調査・懲罰房)、三寮が共同室で、五寮1・2階が共同室で3階が単独室という構造になっている。

交通区[編集]

一般受刑者とは分離して、交通事犯の受刑者を収容する区画「交通区」が設けられている。このため、千葉県の市原刑務所に対比して、西の「交通刑務所」としても知られる。

  • 配役
    • 交通区は残りの受刑期間が3年未満で、脱走・自殺の恐れがない受刑者を対象にしている。
    • なお、刑期が4年以上の(主に危険運転致死傷罪など)交通事犯であれば一般区に収容されるが、一般区で無事故・無違反で刑期を努め、刑期が3年を切ると交通区に配役になるパターンもある。
    • 交通区は、基本的に仮釈放が必ずもらえる所なので、いくら交通事犯の被収容者でも刑期が仮釈放の対象の半年を切っていると一般区に配役になる。
    • 交通区で、刑務所の遵守事項に違反して反則調査になり、懲罰になると二度と交通区には戻れず、解罰後は一般区に配役になる(刑期1年以上1年半未満は、ほぼ満期)。
  • 管理
    • 居室に鍵がないなど、一般の刑務所より管理が緩やかである(余暇時間であれば、トイレ、集会室、洗心の間などに自由にいける)。他室訪問は厳禁。
    • 一般区が、刑務官が主に注意・指導するのに対して交通区は「自主・自立」をモットーにした準開放区であり、受刑者どうしで注意・指導しあう。
    • 被収容者の称呼番号は、700番台、800番台、1700番台、禁錮刑の900番台。
    • 基本的に、交通区は規律が非常に厳しく、また受刑者同士の確執もあるため、訓練期間を終えて、交通区に配役したての頃(2週間の導入期間)は、かなり辛い。
    • 同囚に注意された者は、必ず「はい、すいません」と謝らないといけない(喧嘩になることがあるため)。
  • 作業・教育
    • 工場は1工場と2工場を使用する。
    • 配役した順に当番制度があり「工場週番」「寮週番」を行う。
    • 受刑者に対して、交通安全教育や被害者追悼行事が行われる。
    • 敷地内の東端に100m×50mほどの大きさで、自動車教習所と同様の教習コースがあり、受刑中に仮運転免許を取得できる。ただし出所後に仕事で必要、家族の同意を得ている、被害者の理解を得ていることが教習を受ける条件である。
    • 受刑者の中からしっかりした人物を区長が選び、「衛生班」という受刑者の指導や、信任寮・交通区内の清掃、草刈、雑用、食堂の配食係を担当する係がいる。衛生班の他に、「委員」という役割も設け、少しでも受刑者の更生になるように徹底させている。委員は一つにつき各二名割り当てられ、役割は以下の通り。
      • 厚生委員:更衣室・浴室の忘れ物の管理、理髪室での髭剃りを借りに来る人の徹底指導、入浴時の受刑者への声掛け、指導。
      • 体育委員:朝、工場での体操の号令や、運動時の号令を掛ける。
      • 文化委員:交通区限定で、自主・自立を目標として「月間目標」「週間目標」「月間努力目標」が定められていて(考えるのは衛生班と各委員)、決定した目標をPCで編集して信任寮や食堂に掲示したり、同じく交通区限定誌である「復帰台」の編集をする。
      • 図書委員:集会室にある官本の貸し出しと返却の担当。

女子収容区(女区)[編集]

女子受刑者の増加に伴い、和歌山刑務所が定員超過となったことから、敷地内の南西側に女子収容区(女区)を新設し、2012年3月から受刑者の収容を開始した。男子の収容区画とは、壁で完全に隔離されている。また、女区の職員は全員女性である[1][2]

特記事項[編集]

  • 全国の拘置所・刑務所で被収容者の使用するふとんの生地、工場着は、この刑務所の10工場にて一括生産されている。
  • 2006年に、30歳代の男性刑務官が受刑者に携帯電話を渡し女性紹介を強要する事件が発生し、この刑務官は訓戒処分となっているが、同刑務所が、当初処分を公表していなかったため、問題となった。
  • 性別適合(性転換)手術を受け女性となった人物が、2007年から同刑務所に収容された。同刑務所は性同一性障害と判断し、他の男性受刑者とは別の部屋に収容するなどの配慮は実施したものの、戸籍上は男性のままだったため、丸刈りにされたり、入浴時に男性刑務官が付き添うなどしていて、この受刑者は精神的苦痛を受けたとして兵庫県弁護士会に相談。同弁護士会2012年2月に同刑務所および法務省に対し、この受刑者を女子用施設に移すよう勧告した(記事)。
  • 幹部職員は、所長、副所長、第一~第三統括、処遇首席、分類統括、教育統括の計8人である。

アクセス[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 加古川刑務所に女子収容棟完成 全国で9例目 - 神戸新聞 2012年4月28日
  2. ^ 女性専用の刑務所内ってどんな感じ? 加古川刑務所に女子収容区完成 - 産経新聞 2012年4月29日

外部リンク[編集]

座標: 北緯34度46分25.2秒 東経134度52分5.4秒