三河知立駅
三河知立駅* | |
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![]() 駅舎 | |
みかわちりゅう MIKAWA CHIRYŪ | |
◄MY02 三河八橋 (3.1 km) (0.7 km) 知立 NH19► | |
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所在地 | 愛知県知立市新地町吉良道東14番地5 |
駅番号 | MY 01 |
所属事業者 | 名古屋鉄道 |
所属路線 | 三河線 |
キロ程 |
20.6km(猿投起点) 知立から0.7 km |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 島式 1面2線 |
乗降人員 -統計年度- |
755人/日 -2020年- |
開業年月日 | 1915年(大正4年)10月28日 |
備考 |
無人駅(駅集中管理システム導入駅) * 1959年:知立駅から改称 |
三河知立駅(みかわちりゅうえき)は愛知県知立市新地町吉良道東にある、名古屋鉄道三河線の駅である。駅番号はMY01。
歴史[編集]
現在の知立駅が開業するまでは、この駅が知立駅を名乗り、西側にあった愛知電気鉄道の新知立駅(現在の知立駅開業後は名古屋本線の駅は東知立駅と改称、後に廃止)との乗り換え駅となっていた。
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1917年の知立駅(現在の三河知立駅)
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知立駅の変遷
漫画展[編集]
知立市出身のイラストレーターのウノ・カマキリが、1994年(平成6年)4月に三河知立駅の掲示板に「夢人駅(むじんえき)」と題して「夢人駅漫画展」 を常設した。小学校の同窓会出席で三河知立駅を訪れた際、子供のころの賑わいが失われ寂れた無人駅になった姿を見たウノが「利用する人の気持ちを和ませたい」と名鉄に申し出たのが常設のきっかけで、名鉄側は当初展示物の管理の面から難色を示したものの、ウノが展示物の事故責任は一切不問でよいとしたため実現に至った。漫画展は駅舎解体後も残され、1998年(平成10年)からは隣の知立駅にも「知立(ちりゅう)は知立(ともだち) 夢人画廊(ゆめびとギャラリー)」というイラストの掲示板を出していた[1]。
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夢人駅漫画展の遺構
知立駅高架化に伴う移転[編集]
知立駅周辺地区の区画整理事業に合わせて、知立連続立体交差事業[2](知立駅高架化は2027年(令和9年)度完成予定[3])が着手され、これに伴い三河知立駅が立地する付近も高架化されることとなった。
これにあわせ、当駅は歴史的な経緯から知立駅と近接して駅勢圏が重複することと、駅配置・建設費のバランス、知立市北部の山町・山屋敷町付近を駅勢圏として取り込むことを狙って、2024年(令和6年)3月16日に現駅から約900 m三河八橋方の山町茶碓山(知立市立竜北中学校南側)への移転が予定されている。移転先は高架化の範囲外であり、2面2線の相対式ホームと留置線を有する地上駅として整備され、高架化された知立駅までの区間が複線化される[4][5]。
年表[編集]
- 1915年(大正4年)10月28日 - 三河鉄道が知立駅(初代)として開業[6]。
- 1922年(大正12年)6月1日 - 愛知電気鉄道が付近に新知立駅を開設し、三河鉄道知立駅と連絡。
- 1928年(昭和3年)4月1日 - 三河鉄道知立駅(初代) - 分岐点間の貨物連絡線(知立連絡線)が開通[7]。
- 1941年(昭和16年)
- 1959年(昭和34年)4月1日 - 現在地に知立駅(3代)を開設し、名古屋本線の駅は東知立駅、三河線の駅は三河知立駅と改称して分離[6]。
- 1965年(昭和40年)9月1日 - 貨物営業廃止[8]。
- 1968年(昭和43年)1月7日 - 東知立駅廃止[9]。
- 1984年(昭和59年)4月1日 - 知立連絡線廃止[6]。
- 2001年(平成13年)6月16日 - 駅集中管理システム導入。
- 2003年(平成15年)10月1日 - トランパスを導入。
- 2011年(平成23年)2月11日 - ICカード乗車券「manaca」供用開始。
- 2012年(平成24年)2月29日 - トランパス供用終了。
- 2024年(令和6年)3月16日 - 知立駅付近の立体交差事業に伴い、知立市山町茶碓山へ移転予定[5]。
駅構造[編集]
島式1面2線の地上駅である。当駅は三河線の他の駅とは異なり、東側(駅舎とは反対側)からホーム番号が振ってある。
開業以来の比較的大きな駅舎は取り壊され、現在はシンプルな作りで比較的新しい駅舎が建っている。駅舎とホームは構内踏切で連絡しており、ホーム上にはワンマン運転支援用のセンサーポールが設置されている。駅集中管理システムが導入された無人駅のため、豊田市駅から遠隔管理されている。
1番線に相当する部分に、線路と草に埋もれたホームが残り、信号機も稼働しているが、使われていない。1番線の三河八橋駅方には、かつて名古屋本線と接続していた連絡線への分岐器がある。
2・3番線とも逆方向に入線・出発できるよう信号機が設置されているが、通常使われることはない。
番線 | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | 三河線・名古屋本線(知立連絡線) | 不使用。ホームの遺構が見られる。 | ||
2 | MY 三河線(山線)[10][11][注釈 1] | 上り | 知立ゆき[13] | |
3 | 下り | 猿投ゆき[13] |
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構内全景
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1番線の遺構
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2・3番線
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駅名標
配線図[編集]
← 豊田市・ 猿投方面 |
![]() |
→ 知立駅 |
凡例 出典:[14] |
利用状況[編集]
- 「移動等円滑化取組報告書」によれば、2020年度の1日平均乗降人員は755人である[15]。
- 『名鉄120年:近20年のあゆみ』によると2013年度当時の1日平均乗降人員は767人であり、この値は名鉄全駅(275駅)中245位、 三河線(23駅)中23位であった[16]。
- 『名古屋鉄道百年史』によると1992年度当時の1日平均乗降人員は278人であり、この値は岐阜市内線均一運賃区間内各駅(岐阜市内線・田神線・美濃町線徹明町駅 - 琴塚駅間)を除く名鉄全駅(342駅)中302位、 三河線(38駅)中32位であった[17]。
- 知立市の統計によれば1日平均の乗車人員は2008年度229人、2009年度238人である。
近年の一日平均乗降人員および乗車人員の推移は下表のとおりである。[18]
知立の統計に記載されている乗車人員・降車人員を年間の日数で割り、小数点第一位で四捨五入して算出したものである。
年度 | 一日平均
乗降人員 |
一日平均
乗車人員 |
---|---|---|
2000 | 297 | 148 |
2001 | 348 | 174 |
2002 | 363 | 183 |
2003 | 412 | 207 |
2004 | 411 | 206 |
2005 | 386 | 194 |
2006 | 391 | 198 |
2007 | 437 | 219 |
2008 | 460 | 229 |
2009 | 477 | 238 |
2010 | 634 | 316 |
2011 | 719 | 358 |
2012 | 766 | 384 |
2013 | 771 | 386 |
2014 | 758 | 382 |
2015 | 771 | 387 |
2016 | 766 | 385 |
2017 | 821 | 413 |
2018 | 872 | 437 |
三河線の駅では最も利用客が少ないが、近年は増加傾向にある。ただし、前述のように知立駅と駅勢圏が近接していることから、今後も利用客の大幅な増加は見込めない状況にあり、そのことが2024年の移転の大きな理由ともなっている[4]。
駅周辺[編集]
隣の知立駅まで700mほどしか離れておらず、歩いて行き来が容易である。駅のすぐ知立寄りを名鉄名古屋本線が高架で通っている。
- 知立市役所
- 弘法山遍照院
- 愛知県立知立高等学校
- 愛知県立知立東高等学校
- 知立市立知立中学校
- 知立市立竜北中学校
- 知立市立知立小学校
- 知立市立猿渡小学校
- 山本学園 情報文化専門学校 高等部
- 知立郵便局
- 国道1号
- 国道155号
- 国道419号
- 愛知県道51号知立東浦線
- 愛知県道285号安城八ツ田知立線
- 愛知県道298号安城知立線
隣の駅[編集]
現存区間[編集]
廃止区間[編集]
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
- ^ 神谷力(編)『三河を走って85年―三河線・挙母線とともに歩んだ郷土の歴史と文化』郷土文化社、2000年、156-157頁。ISBN 978-4876701292。
- ^ 知立連続立体交差事業 - 愛知県
- ^ 知立駅周辺整備事業 まちづくりだより 2022年1月号 (PDF) - 知立市都市整備部 都市開発課、2022年8月28日閲覧。
- ^ a b 知立駅付近連続立体交差事業に伴う三河知立駅の移設について - 知立市
- ^ a b 『知立駅付近連続立体交差事業に伴う三河線三河知立駅の移設開業について』(PDF)(プレスリリース)名古屋鉄道、2023年9月1日 。2023年9月1日閲覧。
- ^ a b c d e 今尾恵介(監修)『日本鉄道旅行地図帳』 7 東海、新潮社、2008年、45頁。ISBN 978-4107900258。
- ^ 日本鉄道旅行地図帳 追加・訂補 7号 東海 - 鉄道フォーラム
- ^ 神谷力(編)『三河を走って85年―三河線・挙母線とともに歩んだ郷土の歴史と文化』郷土文化社、2000年、235頁。ISBN 978-4876701292。
- ^ 今尾恵介(監修)『日本鉄道旅行地図帳』 7 東海、新潮社、2008年、42頁。ISBN 978-4107900258。
- ^ 清水武「名古屋鉄道各線相互の直通運転」『鉄道ピクトリアル』第246巻、電気車研究会、1971年1月、64頁。
- ^ 太田貴之「輸送と運転 近年の動向」『鉄道ピクトリアル』第816巻、電気車研究会、2009年3月、38頁。
- ^ 三河線(知立〜猿投) 路線・駅情報 - 電車のご利用案内、2021年10月3日閲覧
- ^ a b “三河知立(MY01)(みかわちりゅう) 路線一覧”. 名古屋鉄道. 2021年10月3日閲覧。
- ^ 巻末折込「名古屋鉄道 配線略図」(『鉄道ピクトリアル No.816 2009年3月号臨時増刊』電気車研究会、2009年)
- ^ “令和2年度 移動等円滑化取組報告書(鉄道駅)” (PDF). 名古屋鉄道. 2021年10月3日閲覧。
- ^ 名鉄120年史編纂委員会事務局(編)『名鉄120年:近20年のあゆみ』名古屋鉄道、2014年、160-162頁。
- ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、651-653頁。
- ^ 知立の統計 - 知立市
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 三河知立駅 - 名古屋鉄道