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「MacOS」の版間の差分

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UNIXベースとなり、比較的容易な移植でBSDや[[Linux]]など他のUNIX系OSで開発されたソフトウェア資産を、MacのAquaインターフェイス上で使うことができるようになった。Aquaとの統一感のある外観を持つApple社製の[[X Window System]]「X11」をOSインストール時に選択して導入できる。<!--またMac OS X v.10.5以降では、Power Mac G5とiMac G5の両PowerPC G5マシンやMac Pro上では64ビットOSとして動作するため 64、32ビットのアプリケーションを並行して意識せずに使うことができる。-->
UNIXベースとなり、比較的容易な移植でBSDや[[Linux]]など他のUNIX系OSで開発されたソフトウェア資産を、MacのAquaインターフェイス上で使うことができるようになった。Aquaとの統一感のある外観を持つApple社製の[[X Window System]]「X11」をOSインストール時に選択して導入できる。<!--またMac OS X v.10.5以降では、Power Mac G5とiMac G5の両PowerPC G5マシンやMac Pro上では64ビットOSとして動作するため 64、32ビットのアプリケーションを並行して意識せずに使うことができる。-->


クラシック ([[Classic]]) と呼ばれる機能を持つことにより旧Mac OSのソフトウェアをそのまま使うための互換性を確保している(Aquaインターフェースの中に旧バージョンの[[プラチナアピアランス]]で動作。旧来のアプリケーションの多くをMac OS X上で動作させることができ互換性は高いが、完全な互換性がある訳ではなく、オーディオ関係のアプリケーションなど特にリアルタイム性が求められる物についてはメーカーがサポートしていない場合があ。クラシックを動作させるにはハードディスク上のいずれかのパーティションにMac OS 9がインストールされている必要があ。なお、Mac OS X v10.5および[[インテル]]版のMac OS X v10.4にはこの機能はな
Mac OS X 10.4 まではクラシック ([[Classic]]) と呼ばれる機能を持つことにより旧Mac OSのソフトウェアをそのまま使うための互換性を確保しており、Aquaインターフェースの中に旧バージョンの[[プラチナアピアランス]]で動作した。旧来のアプリケーションの多くをMac OS X上で動作させることができ互換性は高いが、完全な互換性がある訳ではなく、オーディオ関係のアプリケーションなど特にリアルタイム性が求められる物についてはメーカーがサポートしていない場合があった。クラシックを動作させるにはハードディスク上のいずれかのパーティションにMac OS 9がインストールされている必要があった。なお、最新版の Mac OS X v10.5および[[インテル]]版のMac OS X v10.4にはこの機能はなくなった


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また、日本語辞書および英和和英辞典が標準で付属している<ref>[http://www.apple.com/jp/macosx/features/japanese.html Leopard 新機能 日本語環境 ]</ref>。


2005年の[[Worldwide Developers Conference|WWDC]]で[[PowerPC]]に代わりインテル社製[[CPU]]の採用が発表されたが、Mac OS Xは開発当初よりCPUに依存しない抽象化を示す為に[[x86]]版との並行開発をしており、<!--CPU非依存のOSとして開発された。-->すべてのバージョンのMac OS XでIntel版が存在していたという。
2005年の[[Worldwide Developers Conference|WWDC]]で[[PowerPC]]に代わりインテル社製[[CPU]]の採用が発表されたが、Mac OS Xは開発当初よりCPUに依存しない抽象化を示す為に[[x86]]版との並行開発をしており、<!--CPU非依存のOSとして開発された。-->すべてのバージョンのMac OS XでIntel版が存在していたという。
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==バージョン==
==バージョン==
Mac OS X の現在のバージョンはバージョン 10.4.10(2007620日にリリース)である。
Mac OS X の現在のバージョンはバージョン 10.5.0(20071026日にリリース)である。


コードネームはすべて[[ネコ科]]の猛獣となっている。ただしv10.3以降は製品名として併記されている(米国ではv10.2以降)。ユーザはJaguar、Panther、Tigerを、それぞれのバージョンを示す愛称として使うことが多い。
コードネームはすべて[[ネコ科]]の猛獣となっている。ただしv10.3以降は製品名として併記されている(米国ではv10.2以降)。ユーザはJaguar、Panther、Tiger、Leopardを、それぞれのバージョンを示す愛称として使うことが多い。


=== パブリック・ベータ版 (Siam)===
=== パブリック・ベータ版 (Siam)===
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=== Mac OS X v10.5 (Leopard) ===
=== Mac OS X v10.5 (Leopard) ===
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Mac OS X v10.5 Leopard(レパード)は、発表当初は2007年春のリリースを目指して開発されていたが、2007年4月12日(現地時間)に、6月発売の[[iPhone]]プロジェクトへ一時的に開発リソースを集中させる目的でリリースの延期が表明された。プレスリリースによれば、2007年[[10月26日]]に発売され[http://www.apple.com/jp/news/2007/oct/16leopard.html]。2006年8月7日 [[Worldwide Developers Conference]] にて機能の一部が発表されている。64bitに対応した[[Cocoa]]、容易なプログラミングでアニメーションを実現する"[[Core Animation]]"、[[Core Data|Core Data 2.0]]、解像度非依存の[[ユーザインターフェイス]]、仮想デスクトップ環境"[[Spaces]]"、バックアップツール"[[Time Machine]]"、[[Windows XP]]または[[Windows Vista]]とのデュアルブート環境を実現する"[[Boot Camp]]"、改良強化された[[Spotlight]]、[[Dashboard]] ウィジェットを容易に作成出来る[[Dashcode]]など多数の機能が搭載される。2007年6月11日 Worldwide Developers Conferenceでの基調講演にて、新しい[[Finder]]と[[Dock]]、[[Quick Look]]が披露された。なおLeopardではClassic環境は廃止されている。
Mac OS X v10.5 Leopard(レパード)は、発表当初は2007年春のリリースを目指して開発されていたが、2007年4月12日(現地時間)に、6月発売の[[iPhone]]プロジェクトへ一時的に開発リソースを集中させる目的でリリースの延期が表明された。2007年[[10月26日]]に発売された。[http://www.apple.com/jp/news/2007/oct/16leopard.html]。2006年8月7日 [[Worldwide Developers Conference]] にて機能の一部が発表されている。64bitに対応した[[Cocoa]]、容易なプログラミングでアニメーションを実現する"[[Core Animation]]"、[[Core Data|Core Data 2.0]]、解像度非依存の[[ユーザインターフェイス]]、仮想デスクトップ環境"[[Spaces]]"、バックアップツール"[[Time Machine]]"、[[Windows XP]]または[[Windows Vista]]とのデュアルブート環境を実現する"[[Boot Camp]]"、改良強化された[[Spotlight]]、[[Dashboard]] ウィジェットを容易に作成出来る[[Dashcode]]など多数の機能が搭載される。2007年6月11日 Worldwide Developers Conferenceでの基調講演にて、新しい[[Finder]]と[[Dock]]、[[Quick Look]]が披露された。なおLeopardではClassic環境は廃止されている。


==主要な付属アプリケーションソフト==
==主要な付属アプリケーションソフト==

2007年10月26日 (金) 00:24時点における版

Mac OS X
開発者 アップルコンピュータ
OSの系統 BSD
開発状況 開発中
ソースモデル クローズドソース[1]
最新安定版 10.5.0(Leopard) / 2007年10月26日
カーネル種別 ハイブリッドカーネル
ライセンス EULA, ASPL
ウェブサイト www.apple.com/jp/macosx
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Mac OS Xマック オーエス テン)は、アップルコンピュータ社の『Macintosh』コンピュータ用の現行オペレーティングシステム (OS) である。バージョン9まで続いた従来までのOS「Mac OS」の改良と拡張および修正を停止し、NeXTコンピュータ社の「OPENSTEP」の技術を中心として作られた、BSD UNIXベースの新しい後継オペレーティングシステムである。名称はバージョン10を意味するローマ数字の X(テン)が付けられ、2001年に最初のバージョンが発売された。

Mac OS Xの特徴

Mac OS Xは、BSD UNIXの一つであるFreeBSDとよく似たオープンソース OS 「Darwin」をベースとしたPOSIX準拠のオープンな標準規格の採用を基本としたOSである。旧来のMac OSに比べて非常に安定しており、Aquaと呼ばれる独自の美しいユーザーインターフェイスを採用し、Mac OSの特徴である直感的かつ柔軟な操作を実現している、また、開かれているオープンソースの強みとMacintoshが初めから持っていた「閉じていること」(情報の非公開)の強みを併せ持ち、一貫したデザインと操作方法が統一された「GUI」と、UNIXの利便性と堅固さが共存しているところに他のUNIX系OSとは異なる特徴がある。

UNIXベースとなり、比較的容易な移植でBSDやLinuxなど他のUNIX系OSで開発されたソフトウェア資産を、MacのAquaインターフェイス上で使うことができるようになった。Aquaとの統一感のある外観を持つApple社製のX Window System「X11」をOSインストール時に選択して導入できる。

Mac OS X 10.4 まではクラシック (Classic) と呼ばれる機能を持つことにより旧Mac OSのソフトウェアをそのまま使うための互換性を確保しており、Aquaインターフェースの中に旧バージョンのプラチナアピアランスで動作した。旧来のアプリケーションの多くをMac OS X上で動作させることができ互換性は高いが、完全な互換性がある訳ではなく、オーディオ関係のアプリケーションなど特にリアルタイム性が求められる物についてはメーカーがサポートしていない場合があった。クラシックを動作させるにはハードディスク上のいずれかのパーティションにMac OS 9がインストールされている必要があった。なお、最新版の Mac OS X v10.5およびインテル版のMac OS X v10.4にはこの機能はなくなった。

付属アプリケーションが充実しており、日本語フォントとしてヒラギノフォントが3種6書体付属している。 また、日本語辞書および英和和英辞典が標準で付属している[2]

2005年のWWDCPowerPCに代わりインテル社製CPUの採用が発表されたが、Mac OS Xは開発当初よりCPUに依存しない抽象化を示す為にx86版との並行開発をしており、すべてのバージョンのMac OS XでIntel版が存在していたという。

これは、Mac OS Xの前身であるRhapsodyが当初よりPowerPC版とインテル社製CPU版が計画されており、bluebox(Classicの前身)は、PowerPC版でしか採用しないと発表しており、8年かけて計画を完遂させたと言えなくもない。

アーキテクチャ

  • Darwin - コアOS。BSDサブシステムを含む
  • Quartz - 描画エンジン
  • QuickTime - マルチメディアエンジン
  • OpenGL - 3DグラフィックスAPI
  • Core Audio - オーディオAPI
  • Core ImageCore Video - グラフィック処理用API
  • Core Data - データ管理用API
  • Java2 Standard Edition - Java API
  • Cocoa - OPENSTEP由来のMac OS XネイティブなAPI
  • Carbon - Mac OS 9以前のTool Box由来のAPI。Cocoaと組み合わせて利用できる
  • Classic - Mac OS 9とのAPIブリッジ環境
  • Rosetta - PowerPC用のCarbon、Cocoaアプリケーションをx86のMac OS Xで使用するためのリアルタイムコード変換エンジン

Mac OS X の歴史

次世代OSとして計画されていたCoplandプロジェクトが挫折に終わり、Apple社は完全な自社開発をあきらめ、他社の技術を導入することが決定した。一時はBeOSSolarisWindows NTさえ検討対象にあがり交渉が行われた。外部ではBeOSが最有力と見られたが、最終的にはスティーブ・ジョブズが創業しCEOを務めていたNeXT社を買収してそのOS、OPENSTEPをもとにMac OSの使い勝手を導入したOS(コードネームRhapsody)を開発することとなった。

Rhapsodyの機能を生かすには、OPENSTEPのAPI(Cocoaの前身)をベースにしたプログラムを一から書き直さなければならなかったので、従来からの開発者の支持を得ることができなかった。そのため、従来のMacintoshのAPIであるToolboxをベースにCarbonを開発し、これをNeXT由来の技術と統合した新OS"Mac OS X"への移行が宣言される。Rhapsodyを元にサーバ向けOSMac OS X Server 1.0として暫定的にリリースされ、のちにMac OS Xと統合された。

それまでのMac OSの流れを汲みつつも、OPENSTEPからの移植性の高いMachカーネルを利用したことにより開発スケジュールは成功し、Coplandプロジェクトが目指していたものを遥かに超えるものを実現した。Quartzにより、ウィンドウ等の3Dオブジェクト化や透明度の描画など、従来のOSにみられなかったような微妙で多彩な表現を可能とするGUIを特徴とするため、初期のバージョンでは動作の遅さが指摘されたが、バージョンアップごとのOS内部の最適化やQuartz Extremeといった新技術により解決された。

バージョン

Mac OS X の現在のバージョンはバージョン 10.5.0(2007年10月26日にリリース)である。

コードネームはすべてネコ科の猛獣となっている。ただしv10.3以降は製品名として併記されている(米国ではv10.2以降)。ユーザはJaguar、Panther、Tiger、Leopardを、それぞれのバージョンを示す愛称として使うことが多い。

パブリック・ベータ版 (Siam)

2000年9月13日、アップル社は Mac OS X パブリック・ベータ版をリリースした。Aquaインターフェースの美しい見た目が、Macユーザに衝撃を与えたが、 使い勝手が大きく変化したことについては、戸惑いの声があがる。

Mac OS X v10.0 (Cheetah)

2001年3月24日、アップル社はMac OS X v10.0(コードネーム : Cheetah)を発売した。従来のMac OSと比較すると劇的に安定性が向上しており、パブリック・ベータからさらに改良されていたが、当初はDVD再生機能などがなく、対応機器も限られており速度も非常に遅く、まだ完成度は低かった。Mac OS 9と切り替えて使うなど、メインのOSとして日常的に使うユーザーは少なかった。

Mac OS X v10.1 (Puma)

2001年9月25日、Mac OS X v10.1(コードネーム : Puma)でこれまで欠けていた機能を提供すると同時に、システムのパフォーマンスの向上を行うリリースを行った。10.0からの無償アップデートサービスが行われる。10.0に欠けていた様々な機能が追加され、実用的に使える初めてのバージョンといわれる。ことえりがバージョン3になり、変換精度が大幅に向上。Microsoft、Adobeなどから対応ソフトがリリースされ、先進的ユーザから受け入れられる。

Mac OS X v10.2 (Jaguar)

2002年8月24日、Mac OS X v10.2 Jaguar発売(日本では商標の問題でJaguarは製品名には付けられず)。動作速度が上がり対応機器が増えて少しずつ旧Macユーザにも受け入れられる。UNIXユーザの間でもMac OS Xを愛用する人が増える。ビデオチップのジオメトリ演算ユニットを使って CPU の負荷を軽減する"Quartz Extreme"、ネットワーク機能"Rendezvous"(現・Bonjour)、手書き文字認識"Inkwell"などの新機能を実装。バージョン10.2.3よりジャーナリングファイルシステムが実装された。2003年からMac OS 9が起動しない、Mac OS XのみをサポートするMacが販売される。IPv6がデフォルトでonになったのもこのバージョンである。

Mac OS X v10.3 (Panther)

2003年10月24日にMac OS X v10.3 Pantherが発売。標準でUSBポートを備えたマシン以外のサポートを打ち切った。開発者向けにはコントローラレイヤ"Cocoa Binding"が導入された。もともと優れていた安定性がさらに向上したほか、処理速度も大幅に向上し、低クロックのG3マシンでも比較的快適に動作すると言われている。FinderiTunesのインターフェースを取り入れた2ペイン形式での表示も可能になり、フォルダに色を付けるラベル機能も復活した(アイコンではなく名前の色付けになった)。また、ウィンドウ一覧表示機能"Exposé"、ホームフォルダの暗号化機能"FileVault"が追加され、ことえりがバージョン4になった。Mac OS Xでも大手印刷会社への入稿受け入れが整ったため、遅れていたデザイン出版分野への導入が徐々に進みはじめる。またライセンス使用料の追加がないクライアント無制限の"Mac OS X Server"搭載の1Uサーバ"Xserve"とNetBootが評価され、東京大学東京女子大学に大量導入された。

Mac OS X v10.4 (Tiger)

2005年4月29日、Mac OS X v10.4 Tiger発売。現在の最新版。このバージョンからメディアがDVD-ROM1枚になった。動作環境が「FireWireポートを標準搭載したMac」とされ、初期のiMac(トレイローディングの機種)ならびに初期のiBook(クラムシェル(帆立貝に似た形)の一部)は対応外となった。新規にリアルタイムイメージングインターフェース"Core Image"および"Core Video"、64ビットオーディオインターフェース"Core Audio"、モデルレイヤ"Core Data"が導入され、カーネル・プログラミング・インターフェース (KPI) が実装されるなど、システム内部が大きく刷新されるが、互換性は維持される。システムに統合されたメタデータ検索機能 "Spotlight"、WebKitベースのアプリケーション実行環境 "Dashboard" のほか、200 以上の新機能を搭載した。PowerPC G4への最適化が行われているようで、それ以降のプロセッサ上では比較的高速に動作するが、PowerPC G3上では最適化の恩恵があまり受けられない場合もある。仮想メモリの暗号化まで含めたセキュリティ機能の充実により、あおぞら銀行2006年にかけてTiger搭載iMac G5を2,500台という規模での導入を決めている。WWDC 2005においてOSはTigerのまま2006年よりMacのCPUを Intel ベースに移行することが発表され、2006年以降の新製品には、Intel対応版Mac OS Xが搭載されている。

Mac OS X v10.5 (Leopard)

Mac OS X v10.5 Leopard(レパード)は、発表当初は2007年春のリリースを目指して開発されていたが、2007年4月12日(現地時間)に、6月発売のiPhoneプロジェクトへ一時的に開発リソースを集中させる目的でリリースの延期が表明された。2007年10月26日に発売された。[1]。2006年8月7日 Worldwide Developers Conference にて機能の一部が発表されている。64bitに対応したCocoa、容易なプログラミングでアニメーションを実現する"Core Animation"、Core Data 2.0、解像度非依存のユーザインターフェイス、仮想デスクトップ環境"Spaces"、バックアップツール"Time Machine"、Windows XPまたはWindows Vistaとのデュアルブート環境を実現する"Boot Camp"、改良強化されたSpotlightDashboard ウィジェットを容易に作成出来るDashcodeなど多数の機能が搭載される。2007年6月11日 Worldwide Developers Conferenceでの基調講演にて、新しいFinderDockQuick Lookが披露された。なおLeopardではClassic環境は廃止されている。

主要な付属アプリケーションソフト

主要なユーティリティ

多言語OSとしてのMac OS X

それまでパッケージで販売されていた各国語の入力メソッド「Language Kit」をMac OS 9では標準装備していたが、Mac OS Xではシステムで15言語を内包しており、優先順位を切り替えて任意の言語環境で使うことのできる多言語仕様のOSになった。そのため販売されているDVD-ROMの内容は全世界共通である。またUnicodeUTF-16によって20000グリフ以上もの文字を扱うことが出来るのも特徴である。グリフセットAdobe-Japan 1-5に対応したOpenType Proフォントによって森鴎外草彅剛などの正確な人名もそのまま入力できる。全てのグリフを扱えるのは、アプリケーションソフト側の対応状況によるため、付属のテキストエディットや他社製品の、対応したソフトに限られる。入力メソッドはシステムの言語に加えて「タイ語」「アラビア語」「ヘブライ語」「ロシア語」など多数用意され、10.3からは(ことえり)に「アイヌ語」が追加された。

また、ファイルやフォルダ(ディレクトリ階層)にも多言語で名前をつけることが可能で、多言語の混在もできる。

Finder(システム)上で切り替えられる言語

入力・表示できる言語 (システム言語を除く)

Java

各Mac OS X に搭載されている Java実行環境 のバージョン。

  • 10.0 - Java 1.3
  • 10.1 - Java 1.3.1
  • 10.2 - Java 1.4.1
  • 10.3 - Java 1.4.2
  • 10.4 - Java 1.4.2。後に、Java2 SE 5.0。
  • 10.5 - Java SE 6.0 予定

Mac OS Xに関係する資格

アップル認定技術者

2007年4月現在、認定を受けることができる資格は以下のとおり。

  • アップル認定ヘルプデスクスペシャリスト(Apple Certified Help Desk Specialist 、ACHDS
    • Mac OS X Support Essentials v10.4試験の合格が必要
  • アップル認定テクニカルコーディネータ(Apple Certified Technical Coordinator、ACTC
    • Mac OS X Support Essentials v10.4試験とMac OS X Server Essentials v10.4試験の合格が必要
  • アップル認定システムアドミニストレータ(Apple Certified System Administrator、ACSA
    • Mac OS X Deployment v10.4試験 2ポイント
    • Mac OS X Directory Services Integration and Administration v10.4試験 4ポイント
    • Xsan Administration v1.1試験 3ポイント
    • Security Best Practices for Mac OS X v10.4試験 3ポイント
    • Podcast and Streamed Internet Media Administration試験 3ポイント
    • Mac OS X Server v10.4 Command Line Install and Configuration試験 3ポイント

アップル認定システムアドミニストレータはシステムエンジニアシステムインテグレーターを対象にした資格制度で、Mac OS Xは勿論、Mac OS X ServerXsanセキュリティネットワークといったMacintoshでのネットワーク/サーバの設計・構築・運用・保守を主眼に据えた試験が行われており、6科目用意されているACSA対象試験のうち、合計7ポイント獲得すればACSAの認定を受けることができる。

アップル認定トレーナー

アップル認定トレーナー(Apple Certified Trainer、ACT)は、それぞれの認定試験に対応したコースを教えるインストラクターを対象にしている。アップル認定トレーナーになる為には、アップル認定トレーニングコースを受けた経験とトレーナーレベルでの試験合格が必要であり、さらに認定トレーナ試験に合格することが必要である。

註釈

  1. ^ ベースのDarwinオープンソース
  2. ^ Leopard 新機能 日本語環境

関連項目

外部リンク

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