少年アシベの登場人物

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少年アシベの登場人物 (しょうねんアシベのとうじょうじんぶつ)は、森下裕美の漫画作品『少年アシベ』および続編の『COMAGOMA』に登場する人物の一覧。

  • 「声」はアニメ版『少年アシベ』『少年アシベ2』 / 『少年アシベ GO! GO! ゴマちゃん』の声優。
  • 『COMAGOMA』のみの人物も含んでいる。

芦屋一家

芦屋 アシベ(あしや アシベ)
- 高山みなみ(OVA)→坂本千夏 / 河村梨恵
本作品の主人公 小学1年生(続編『COMAGOMA』では2年生に進級)の少年。ゴマちゃんの飼い主。初対面でもすぐに打ち解けられる明るい性格で、年齢・性別を問わず友人に恵まれている。茄子のような髪型と縦型の瞳がトレードマーク。
一人称は「オイラ」。元気いっぱいで聞く者が驚くほど声が大きい。夜中に怖い夢を見て、突然大きな声で泣き出し、アパート周辺の住人が驚いて次々と起きてしまったり、授業中に居眠りをした時も、寝言が大きすぎて周囲を驚かせた事もある。
中華料理店「王々軒」の娘、両々(リャンリャン)とも年上の仲良しの友達の一人であるが、両々と出会ったきっかけは、ある日、アシベが母ちゃんからおつかいを頼まれ、松本伊代の『オトナじゃないの』を[1]大きな声で歌いながら道路を歩いていたところ、道端で両々に絡んでいた人相の悪い連中がアシベの大きな歌声に驚いて次々と倒れ、アシベが両々を知らず知らずのうちに助けていた。それ以降、両々をはじめとして、両々のパパ、バイトのリコ、アッキーの王々軒の人達もアシベの年上の仲良しの友達となった。
実はピアノの才能がある(道行く人がその腕前をセロニアス・モンクと称したことがある)が、本人曰く「興味ない! 遊ぶほうがいい!」。絵も上手で登校しながらすらすらと絵を仕上げてしまったこともある。左利き。
作者が新幹線内で遭遇した少年がモデルであるという[2]
ゴマちゃん
声 - こおろぎさとみ / 東山奈央
ゴマフアザラシの赤ちゃん。体の色は真っ白。鳴き声は「キュー」[3]
芦屋家の家族の一員であり、周囲からもアイドル的な扱いで可愛がられているが、アシベの父ちゃんには枕や手拭き、挙げ句の果てにはゴキブリ叩きの道具に利用されたり、アシベの母ちゃんにクッション代わりにされたり、一度だけであるがアシベの母ちゃんにアシベの父ちゃんを起こす目的でハリセン代わりにされたり、騙し討ちでインクを吸わされるなど散々な扱いを受けることも多い。また犬・野良猫に襲われることもしばしばである。性別は不明だが、バレンタインデーのときの、サカタ兄弟のやりとりから周りの人々からはオスだと思われているようである(サカタの兄が「もしかしたら女のコかもしれない」と言った)。
普段からみんなに「ゴマちゃん」と呼ばれているが、たまにアシベの父ちゃんと母ちゃんに「ゴマ」と呼び捨てにされる事もある。
当初は素性の分からないトラックに載せられて運搬されていたが、トラックの荷台から道路に転げ落ちたところを偶然通りかかったアシベに拾われ、そのままアシベ一家と一緒に暮らすようになった[4]。自分を人間だと思い込んでおり、そのうちに2本足が生えてアシベのようになって、そして将来はアシベの父ちゃんや母ちゃんのような大人の人間になると信じている。眉毛が吊り上ったり垂れ下がったりなど、人間と同様に喜怒哀楽を顔の表情に表して人間と同じ思想や知識を持って行動しようとしている。
海獣だけに、基本的に好きな食べ物は魚介類。その他には焼き鳥[5]おでん、王々軒のアッキー特製メニューの「ゴマちゃんスペシャル」などがある。アイスキャンディーが特別に大好きで、フルーツ(特にバナナ)も好む。昆虫をコレクションしたこともある(ただし、大家のおばさんに捨てられた)。嫌いな動物は。食べ物では豆腐松茸などが苦手。雪の上で平気で眠れるほど寒さには強いが、反面、暑さがとても苦手である。なお、実際のゴマフアザラシの赤ちゃんの白い体毛は生まれてから2 - 3週間ほどで全部抜け落ち、灰色がかった成獣の体毛に生え変わるが、ゴマちゃんの体毛は作中ずっと真っ白のままであった。
アシベの父ちゃん
声 - 石丸博也(OVA初期)→龍田直樹 / 津田健次郎
アシベの父であり、建設会社に勤めている大工である。
普段の言葉遣いや挨拶は下品なべらんめぇ口調で食いしん坊であるが、実は、ケンブリッジ大学を卒業しており、芦屋商事の社長の一人息子で御曹司
金に物を言わせる父親と基本的に庶民的な思考の自身の相違点から、親子の仲は微妙である(もっとも父ちゃんも、ギャンブルと聞いてラスベガスのカジノを基準にしたり、ニースとマイアミに別荘を所持していて、アパートの地下に高級ワインを隠す倉庫を造るなど、御曹司としての感覚が抜け切っていない一面もある)。
大工になる前の若い頃は、美術作品の評論を行っていた事もある。
居住しているアパートを承諾もなしに、勝手に増改築して(果ては庭に池を作ったことも)は大家に注意されている。果ては、海のそばで請け負った別荘の仕事で屋根裏に広大な隠し部屋を作って、そこに一家と王々軒の人々を招待したことすらある。暑さにやられて、ある施主の家を頼まれてもいないのに3階建てにしたことも。
サン・ピエトロ寺院のレプリカを建てるという壮大な夢を持っており、その実現のため、じいちゃん(父方)に土地を無心しようとしたことがある(目的を述べたところで断られた)。
海水浴に行った時には海パンを穿かずに普通のパンツで泳いでいたため、リコに窘められた。
普段の言葉遣いや挨拶から亭主関白な一面もあるが、母ちゃんに気遣ったり謝ったりする一面もある。
アシベの母ちゃん
声 - 佐々木るん(少年アシベ)→堀越真己(少年アシベ2) / 赤崎千夏
アシベの母。エプロンを掛けてサンダルを履いている、ちょっと古風な庶民派の所帯染みた主婦である。じいちゃん(父方)からプレゼントされたネグリジェをナイトドレスと間違えてパーティーに着ていったことがある。
性格はいたって真面目で、芦屋家の中でも良識的だが時々、ゴマちゃんにいたずらをすることもある。

アシベの父ちゃんの仕事仲間

後の『COMAGOMA』より、娘の誕生をきっかけに豪華客船の船長を辞め、アシベの父ちゃんを頼りに大工に転職したまおちゃんのパパが加わっている。

親方
声 - 茶風林
父ちゃんが勤めている建設会社の社長(親方)である。
タカ
父ちゃんの同僚の大工である。通称・タカさん。
エイジ
声 - 小林通孝
父ちゃんの後輩の大工。
先輩の大工であるアシベの父ちゃんを「アニキ」と呼び尊敬している。原作では両親と妹と同居している様子。
大原 さくら(おおはら さくら)
続編『COMAGOMA』にて登場。父ちゃんが勤めている建設会社の事務員。後にエイジと恋仲になる。

アパートの住人

大家
芦屋家の住むアパートの大家で、アパートの1階部分に居住。
アパートを勝手に改築する芦屋家が悩みの種。
趣味の書道は、出店の看板を頼まれるほどの腕前だが、絵の方は相当にシュールな描写。
大家のおばさん
声 - 仲須友香
芦屋家の住むアパートの大家の妻。何かと騒ぎを起こす芦屋家に苦労しているが、面倒見が良くゴマちゃんの事も可愛がる。
ナメクジが苦手らしい。
隣の浪人生
芦屋家の隣に住んでいた浪人生で麻雀好き。
他人に迷惑をかけるのもかけられるのも嫌で騒がしい芦屋家を迷惑に思っていた。
両親は青森県に在住している。
後に大学に合格しアパートを去った。
山田(やまだ)
浪人生と入れ替わりで芦屋家の隣に引っ越してきた富豪の男性。
芦屋家の住むアパートに引っ越したきっかけは物件を見て回っていた際に隣から聞こえてきた「キュー」という声の正体(ゴマちゃん)が気になったため。
性格は相当に強引でマイペースで派手。犬好きで多くの犬を知り合いに持つ。好きなテレビ番組は『2時のワイドショー』。芦屋家や坂田の弟に付きまとう為、彼らからは迷惑に思われている。特にアシベの祖父とは張り合うことが多い。
既婚者だが、長男夫婦にワニを飼うことを反対された為、家出していた。その後、迎えに来た長男夫婦と共に家に戻る(家出中に孫が生まれた)。それまでの部屋には引き続き娘のリンダが住むことになった。家族を名前ではなく普通名詞(嫁、娘)で呼ぶ。人間の子供より動物のほうが好き。
彼とその家族は別作品『ゴージャス父』(短編集『カッパ天国』収録)の登場人物で、本作に登場したときは『ゴージャス父』の連載後でありクロスオーバーとなっている。
山田 リンダ(やまだ リンダ)
山田の娘。容姿も言葉遣いも大人びていて礼儀正しい女子高生。
趣味は乗馬で、愛馬「よど号」を飼う。
家に戻った父が住んでいた部屋に引っ越すが、簡単な料理すら出来ず、芦屋家・サカタ家に居座ったこともある。サカタ弟に一目惚れされる。
続編『COMAGOMA』には登場していない。

アシベの祖父母

『少年アシベ』『少年アシベ2』には大金持ちの父方が、続編『COMAGOMA』には対照的に庶民派の生活をしている母方が登場。両者が同時に登場したことは無い。

アシベのじいちゃん(父方)
声 - 中博史
アシベの祖父(アシベの父ちゃんの父)。芦屋商事の社長。妻は『COMAGOMA』でアシベの父ちゃんの回想としてのみ登場。
億万長者の資産家で社屋の所在地でもある目黒区内に地平線が見える程広大な敷地内に、野外プールと室内温水プールを完備した屋敷を所有する。敷地の境界線には食虫植物のような奇妙な植物を柵代わりに仕込んでいる。
公私共々にスケールが大きく様々な事に興味を示し、数多くの社内行事を開催するが、意外と飽きっぽいところもある。
少々、ユニークな性格で対抗意識が強い。そして時折、常軌を逸した行動が見受けられる。
好奇心の強い性格が高じて、暴走族とも親しくなり、集会にも参加している模様(秘書からは嫌がられている)。
収集癖があり動物も多頭飼いするのが好きで、広い庭にイグアナセント・バーナードの牧場をつくっている。
アシベの父ちゃんからは「パパ」(時には「おめえ」)と呼ばれている。
アシベのじいちゃん(母方)
アシベの祖父(アシベの母ちゃんの父)。隣町に住む。天然なところがあり、おおざっぱで楽天家。かなり子供っぽい。
アシベのばあちゃん(母方)
アシベの祖母(アシベの母ちゃんの母)。隣町に住む。
趣味はガーデニングコンニャク料理とラッキョウが好きである。
おやつとして大きなサイズの羊羹(ようかん)をご馳走することが多いが、子供たちの間からは不評である。

芦屋商事とその関係者

社長であるアシベの父方の祖父については、上記を参照。COMAGOMAには登場しない。

早乙女(さおとめ)
声 - 飛田展男
芦屋商事の社員。個性派揃いの男性社員の中では良識的な性格。フルネームは不明。
社長が側近とする程に優秀で、普段は穏やかだが、怒ると素手で相手を殴り付ける事もある。
ペッペッペッ・ソーランアレマに好意を抱いているが、なかなか思いを伝えられず、彼女には白鳥かれんに好意を抱いていると勘違いされている。
ペッペッペッ・ソーランアレマ
声 - かないみか
社長秘書。大多数の応募の中から途中採用されたギリシャ人の秘書。美人で気だてが良く、日本語も上手で、男性社員からの人気も高い。
日本では変わった名前を理由に周囲から笑われることが多く、本人も気にしているのを知った社長により、愛称(「ギリシアの人」や「秘書の人」など)を考案する会議が行われたこともあったが、結局は「ペッペッペッさん」の呼び名で落ち着いた。
社長の孫であるアシベは、彼女の名前を笑わずに受け入れてくれた初めての日本人であった。そのため、アシベとはすぐに仲良くなった(ただし、紹介された場が公衆の面前であり、結局周りから笑われたことから当人はアシベの事とは別に複雑だった)。
変わり者の社長に少々困惑しているが、『少年アシベ』後期では、さらに変わり者の三好礼子の面倒も見ることとなる。
本人非公認・非認識のファンクラブが存在し、そのメンバーから交代で24時間ストーカーの如く常に見守られている。車酔いが原因で倒れた時には、社内中から(多分に誤解も受けつつ)過剰なまでに心配され、山ほどの見舞品をもらったこともある。
白鳥 かれん(しらとり かれん)
声 - 深水由美
芦屋商事の社員。有能な上に社内で指折りの美人だが、性格は相当に男勝り(実際は早乙女の台詞にもあるように「オッサン臭い」のだが)で、男性社員も頭が上がらない。
無類のギャンブル好きで麻雀とポーカーに強く、彼女の同僚(主に早乙女・完治・味田)はよく麻雀に付き合わされる。
置き去りにされた子犬を放っておけずに家に連れ帰る、完治に殴られている味田を助ける、ギャンブルで勝った時に女友達、ゲームに負けた参加者を呑み会に誘うなど心優しい面もある。
手っ取り早く金を得ようと当たり馬券(それも万馬券)を偽造したことがあり、試しに知らない人物に持たせたことがあるが、偽馬券は売り場のおばさんに見破られた。
実家で両親と3人暮らしの様子。
越 完治(こし かんじ)
声 - 茶風林
芦屋商事の社員。仏頂面の強面で言葉遣いが悪く、乱暴な性格だが無類の猫好きで女性よりも猫が好き。猫といる時のみ普段見せない笑顔を見せる。
乱暴で口が悪いというイメージが強いが、比較的仲の悪い味田と一緒に休憩したりテニスに誘うなど、人間関係は良好。後輩に「仕事慣れたか?」と声をかけるシーンも見られた。芦屋商事に入社後も時折実家の手伝いを行っている。
初登場時は大学生。粗野な性格が災いし就活に失敗し続けていた。芦屋商事の採用試験を受けた時もネクタイもせず極めて悪い態度で入社試験に臨んでいたが、たまたま入社試験時に芦屋商事に遊びに来ていたアシベが、社長と一緒にマジックミラー越しに入社試験に臨んでいた完治を見つけて「完治君だ! 完治君!」と言った事で、社長が「こいつは、好きになるかもしれないから採用しておこう」という事から採用された。
実家は商店街の中にある八百屋。大学生の頃も就職後も実家暮らしをしている。
怖がりでマザコンの面があり、危機が迫ると「おかあちゃーん!」と叫ぶ癖がある。
大学時代はアイスホッケーの選手。
大人のアニメファンを毛嫌いしていて、立ち寄った店でトラブルを起こした事もある。この他、機嫌が悪いと誰彼構わず頭突きをかます。
バタイユの原書で興奮出来る程、フランス語が堪能。
連載途中で唯一、年齢と所属が変更になった登場人物でもある。
完治の母
駅前商店街で八百屋を経営する。真面目で優しい性格。乱暴な性格の息子に頭を悩ませている。
平野(ひらの)
越完治の友人で、大学生の頃は一緒にアイスホッケー部に所属していた。
完治とは就活も一緒に行うなど付き合いは深く、猫の夢を見た余韻が顔に残る完治(ただし傍目にはいつもと変わらない仏頂面)を見るなり「何ニヤニヤしているんだ」と一発で見抜くなど、乱暴で無愛想な性格の完治とまともに付き合える数少ない人物の一人である。
完治と一緒に芦屋商事に採用されたが、味田が芦屋商事に入社してからは、ほとんど出番が無くなった。
味田(あじた)
声 - 鈴木勝美
芦屋商事の社員。芦屋商事の入社試験の時に、同時に待機していた隣の女性をジロジロいやらしく見ていた為、観察していた社長に「あいつも嫌い!」と入社試験で不採用になった。
しかし、完治が採用され自分が不採用になったことに納得できないとして、完治の家の八百屋に出向き、売り物のダイコンに傷をつけたり、呼ばれても無いのにアシベの誕生パーティーに来て、プレゼントを渡して入社させてもらおうとするが失敗。その後、芦屋商事に何度も出向いて社長に直談判を繰り返したことで晴れて入社が叶うが、完治とは別の部署に配置してほしいと社長に頼み込んだが却下され、同じ部署でしかも机が隣にされてしまう。
何かと辛く当たる完治に陰湿な仕返しをすることもあるが、夏の暑い日にロビーで一緒に涼むなど行動を共にする事も多い。
ペッペッペッの頭を無理矢理引き寄せて香りを嗅ごうとしたり、賽銭を投げたアシベを突き飛ばし、願掛けをしようとするなど非常識で図々しい面が見られる。
タラコ唇に眼鏡をかけた地味な顔だが、眼鏡を外した寝顔は美しい(芦屋商事の貸し切りバス内で仮眠を取る際に、紙袋をかぶって寝て完治に気味悪がられたことも)。
陰険な性格で気に食わない事があると仕返しをする為に周囲から嫌われる事が多い。
会社に慣れてくると図々しさが増長し、特に吹田には態度が大きかった。
初期の一人称は「僕」であったが末期には「俺」に変わっている。
味田が保有する1円玉と5円玉を除く貨幣や紙幣に自身の名字、住所、電話番号を書き、「1円玉と5円玉には書かないんだ。僕って太っ腹!」と自慢している。
行きつけの喫茶店のウエイトレスに恋をしているが、そのウエイトレスには非常に迷惑に思われている。
なお、森下の多くの別作品において、そっくりなキャラクターがスター・システムとして登場している。
山本 アキラ(やまもと アキラ)・山本 マサル(やまもと マサル)
声 - 小野健一
芦屋商事の社員。アキラが兄でマサルが弟。共に能力に乏しく就職浪人をしていた。ある日、出会った社長が双子だという事を珍しがったこと、マジックショーをさせるという事で2人一緒を条件に採用した(しかし、そのマジックショーも社長がすぐに飽きてしまった)。2人で1人前の能力しかなく職場の作業机も1脚しか用意されていないため、交代でデスクに就いている。うりふたつな顔立ちで身長・体重・血圧・視力・血糖値・ほくろの数まで同じ。そのためよく漫才をやらされる(どつき漫才を練習する場面がある)。
登場からしばらくは完治や味田らと共に登場することが多かったが、次第に出番が減っていった。
社長を間に挟んでいる時は「美しく左右対称に動け」と命じられている。
あづみ
芦屋商事の社員。容姿・能力などは平均的で目立たないが味田・山本兄弟などに対して非常に冷淡で、歯に衣着せぬ物言いをする。
臭いの強い食べ物(くさやなど)が好きな上、痴漢対策として歯を磨かずに通勤電車に乗り、痴漢行為をされた際には臭い息を吐きかけることがある(会社に着いてから歯磨きをしている)。
包丁さばきだけはプロ並みに上手い。
完治と仲が良い。
変に根性があるようで、社内旅行でスキー場に行くことになった時も、高熱を出してフラフラにもかかわらず「新しいスキーウェアと水着とボディコンを無駄にしたくない」という理由だけで無理矢理に参加し、宿舎でベッドに一日中寝込む羽目になり、夕食はおじやを食べながらワインを飲んでいた。
真理子(まりこ)
芦屋商事の社員。あづみと一緒にいることが多い。
化粧前と化粧後では自分でも自覚するほど顔が違う。
ややぽっちゃりした体型で、完治からは「タヌキのねぇちゃん」と呼ばれたこともあった。
吹田(ふいた)
芦屋商事の社員で28歳。見知らぬ人間から小学生だと思われる程の童顔。
異様な程の食いしん坊でお菓子を食べながらでないと仕事に着手できない。
有能ではあるが、寝坊して退勤時間直前に出勤するなど勤務態度は悪く、良識人の早乙女が素手で殴るという暴挙に出るほど。
チュっ太
吹田が飼っているネズミ(顔は吹田にそっくり)他人の家の食べ物を盗み食いして食事を済ましているが、吹田も餌付けしている様子。しかしそのような状況が災いして、ブクブク太って芦屋家の壁の穴に引っかかってしまうが、その後元に戻ったらしく、再び吹田の家に帰っていた。
木村(きむら)
芦屋商事の社員。気が小さく自己主張が苦手。いつもビクビクしている無口でシャイな男性。その反動で急に饒舌になったり突拍子もないことをして周囲を呆然とさせることも。周囲の女性に対しての美の基準は松田聖子である。
上原(うえはら)
白鳥と同じ部署に所属している。しばしば白鳥の小間使い役をする羽目になっている。
山田 洋子(やまだ ようこ)
声 - 国府田マリ子
プリマを目指し練習を続ける少女。しかし練習場を借りる金がなく公園で練習していたところを社長に誘われ、芦屋商事社内で練習をする事になる。しかし社員達の仕事の邪魔をする結果となり、周囲から毛嫌いされてしまう。

吉田食品

吉田(よしだ)社長
冷凍食品会社「吉田食品」の社長。東海道新幹線食堂車で偶然相席となった芦屋社長とは出張旅行で親交を深めた。関西在住で関西弁を話す。アシベに「映画を見せる」と言って見せたのが会社案内のビデオだったりと、芦屋社長とは対照的にケチ。トラブルメーカーの三好に手を焼いている。
三好 礼子(みよし れいこ)
吉田社長の秘書。美人だが出勤前にスカートを穿き忘れるほどのドジ。知らず知らず行く先々でトラブルを起こしてしまう。麻雀初心者であるにもかかわらず、白鳥に勝ったことがある。

アシベの友人とその家族

麻原 遊馬(あさはら ゆうま)
声 - 丸尾知子 / 佐倉綾音
アシベと同じクラスで親友。クール・ロマンチストで大人びた性格。母と二人暮らしで、相当に苦労した様子が見られる。自分を育てる為に働いているんだと母の登場するドラマを正座して視聴するなど母親思いな面がある(しかし、再放送だと判った途端にだらけてしまった)。苦手なものは生魚、ニンジンキャビア
ゆうまのママ
声 - 鈴木みえ(少年アシベ)→高乃麗(少年アシベ2)
ゆうまの母親で美人女優。外見・性格ともに派手である。
炊事や洗濯などの家事がまったくできず、いつも息子のゆうまに任せっきり。料理の味は相当に個性的らしい。
自動車免許を持っているが、運転が非常に荒い。
天地 まお(あまち まお)
声 - かないみか / 福島亜美
アシベと同じクラスの親友。周囲から「まおちゃん」と呼ばれている。数秒経ってから反応するほど反応が遅く、「フゥー」としか話さず(しかし一度だけ妹の名前を命名したときに喋ったことがある)無表情であり、おとなしく恥ずかしがり屋だが、たまに強情な表情をしている時もある。水泳と運動が苦手。
乗り物酔いしやすい体質であり、自動車に乗って酔ってしまうのはもちろんのこと、自転車ローラースケート肩車に乗ったりしても酔ってしまう。
顔はゴマちゃんにそっくりで、ゆうまの発想で本人の代わりにゴマちゃんをプールに入れて泳がせ、金鎚のまおが泳げる様になった様に見せかけた事がある。
天地 真子(あまち まこ)
まおの妹。続編『COMAGOMA』の途中で生まれた。
真子の名は兄のまおが命名した。
まおのパパ
声 - 宮田浩徳
まおの父親。豪華客船の船長を務めているため家にいることは少ない。船内に家族の写真を飾るなど、家族想いである。
パチンコをする事もある。
サカタの両親とは同級生で幼少時はいじめられっ子だった(サカタの母にいじめられていた)。
いびきが大変うるさいため、まおの母が録音していたりした。
続編『COMAGOMA』では、長女の出生に伴い緊急帰国、その後、アシベの父ちゃんを頼って大工職人に弟子入りして転職している。
まおのママ
声 - 水谷優子
まおの母親。ファーストネームはみどり。まおを溺愛しており、めったなことで叱ったりはしない大甘な母親。
実弟の秋雄に対しては当初は普通に接していたが、秋雄が息子に意地悪をする為、次第に酷い扱いをするようになった。
料理が得意で来客時にご馳走をしばしば作る。
秋雄(あきお)
声 - 小林通孝
まおの母の弟で大学生。まおの叔父にあたる。典型的なオタク風のルックスである。
普段は一人暮らしで、時おり姉の家に押し掛けるが、甥のまおに意地悪をするため、次第に姉一家から疎まれる。
姉の薦めで見合いをしたり、自らアタックする事もあるが、振られるか相手が秋雄以上の変わり者かで上手くいった例がない。
まおに「化膿した傷口をわざと見せつける」など、性格にかなりの歪みが見られる。しかし、溺れている女性を助けようと川に飛び込んだり(実は川の中で縄抜けの練習をしていたのだが)、いじめを止めさせようと中学生の集団に突撃(実は中学生達は「かごめかごめ」の最中だった)するなど、打算抜きの正義感も持ち合わせている。
幼少時の顔はまおそっくりであり、それを知ったまおは深く落ち込んだ。
荒川 ユミコ(あらかわ ユミコ)
声 - こおろぎさとみ / 古賀葵
アシベと同じクラスの少女。可愛らしく優しい女の子だが怒ると怖い。アシベ、ゆうま、まおの男子トリオと一緒に遊ぶこともある。
ユミコの父
新聞社で現役のカメラマンをしている。ユミコとルリコの二人の娘を溺愛しており、その姿をカメラに収めようとしているが、空気の読まなさから娘と妻に疎まれてもいる。一方、アシベの父ちゃんに頼まれて、スガオの父に贈るビデオを撮影する時は普通に仕事をしていた。
ユミコのママ
ユミコとルリコの母親。空気を読まずに娘たちのビデオ撮影をする夫を叱ることが多い。
荒川 ルリコ
ユミコの妹。まだ赤ちゃん。父に撮影される事を嫌がっており、ついにはビデオの操作をマスターし、自身の映ったテープを破壊する技術をマスターしている。
坂田 新一(さかた しんいち)
声 - 江森浩子 / 松田颯水
アシベと同じクラスの友人。通称サカタ。
初期はいじめっ子で孤立していたが、兄がゴマちゃんを可愛がる様になった頃から次第に変化。周囲に溶け込んでゆく。
自分の気に入っているものに対しては一途なところがあり、安西先生やリンダなど美人には鼻の下を伸ばす。
性格の変わり果てた兄を嘆いているが、兄を気遣う優しい一面も見せる。
坂田の兄
声 - 鈴木みえ(少年アシベ)→高乃麗(少年アシベ2)
サカタの2歳上の兄。サカタも誇るいじめっ子だったが、ゴマちゃんに夢中になり、いじめっ子の影は跡形もなく消えてしまった(その様子をサカタに嘆かれたこともある)。ゴマちゃんを喜ばせるためにいろいろなプレゼントを考え出しているが(例:干物で出来たネックレスチョコレートをコーティングした生魚など)、どれもこれも失敗作ばかり。
アシベとの初対面の際、弟から聞いていた転入生のアシベと決闘するつもりだったが、アシベは一切怖がりもせずに、スガオ君から教わった「博愛固め」でサカタの兄に強く抱きついたため、サカタの兄自身が気味悪がって逃げてしまった。その後、ゴマちゃんに夢中になってからはアシベとも積極的に仲良くなり、逆にアシベと喧嘩をする弟を咎めるまでになっている。
道路に落ちているお金をこっそり自分の物にしようとしていたところをゴマちゃんに見られてしまった時には、ものすごい罪悪感と自己嫌悪に陥り、弟から心配されるほど落ち込んでいた。
常に帽子をかぶっていたが、『COMAGOMA』ではかぶらなくなった。
坂田の父
サカタの父親。まおの父とは同級生で、幼少時いじめられっ子だったまおの父を心配し、慰めるために自らまおの父からいじめられる役を買って出ていた。まおの父を今でも気にかけていて、暴行を受ける役を引き受けたりする。
常にジャージ姿。性格は穏やかでおとなしい。
坂田の母
サカタの母親。初登場が連載終了間際だったため、主に続編『COMAGOMA』にて登場。幼少時はいじめっ子で特に同級生であった、まおの父をよくいじめていた。
小池(こいけ)
アシベの同級生。主に続編『COMAGOMA』にて登場。勉強熱心で眼鏡をかけた典型的な優等生タイプの少年。1年の頃の担任は安西先生。おばあちゃん子。
健司郎
坂田が公園で仲良くなった見た目は女の子に見える男の子。苗字は不明。アシベとは違う隣町の小学校に通う。『COMAGOMA』では3コマ(1ページ)だけ登場。マコトと同じクラス。
加藤 マコト(かとう マコト)
続編『COMAGOMA』にて登場。アシベとは違う隣町の小学校に通う小学2年生の女の子。男っぽい性格で女の子扱いされる事を嫌い、普段は女の子の服装ではなく男の子の服装をしている。寂しがりやの愛犬ゴローを飼う。
ゴロー
続編『COMAGOMA』にて登場。マコトの飼っている犬。ブルテリアのオスで1歳。気が弱く寂しがりや。ゴマちゃんとは仲が良い。

小学校の人々とその関係者

南(みなみ)先生
声 - 水谷優子
アシベのクラスの担任教師。未婚の上、老け顔であることを気にしているが(吹田よりも年下なので27歳以下)、正義感が強く真面目な性格で児童を思いやる優しい先生。
眼鏡を外すとアシベの母ちゃんにそっくりである。
安西先生に対抗心を抱くこともある。
一人暮らしをしている。
安西(あんざい)先生
声 - 麻見順子
アシベの隣のクラスの担任教師。右目に泣きぼくろがある。
サカタの弟から恋心を抱かれていたが、リンダの登場によって興味をなくし「おばさん」と呼ばれたことがきっかけで結婚する事となった。
天堂(てんどう)先生
声 - 飛田展男 / 遊佐浩二
アシベの通う小学校の体育教師。運動神経抜群で、筋肉質の肉体美を誇る。同時に極端なナルシストで、何かと上半身裸になっては自身の肉体美を周囲にアピールする。
常軌を逸した天然ボケで、教師でありながら社会的常識に著しくかけており、鈍感で物忘れが激しく、深い考え事をすると眠ってしまう楽天家ゆえ、よく南先生に怒られている。
常識の無さと肉体美自慢のため、真冬でも半袖の服を着ている・雨が降ると裸で出勤する・公園の噴水で泳いだりなどする変わり者だがアシベたちからは慕われているシーンがある。
多くの女性をナンパし、相手おかまいなしに付きまとうが、しばらく経つと目移りしてしまう。
母親参観の際に注目されようとトレーニングをしたり、手書きの自画像を教室に貼るなど目立ちたがりである。それが高じて安西先生と張り合おうとしたこともある。
シャンソンが好きだが音痴。
佐藤 千里子(さとう ちりこ)先生
続編『COMAGOMA』にて登場。アシベのクラスの担任教師。体育会系で男性にモテる。常にTシャツとジャージの個性的なスタイルである。後に、愛称「ついてない君」と結婚する。
もとは『ここだけのふたり!!』のキャラクターで、ついてない君との間に1男2女をもうけていた。
星野 いづみ(ほしの いづみ)先生
続編『COMAGOMA』にて登場。アシベの通う小学校の教師。美人で穏やかでマイペースな性格。重機(建設機械)マニアであり、自宅にはパワーショベルのバケットをソファーの代わりに置いている。
大宅 真也(おおたく しんや)先生
続編『COMAGOMA』にて登場。アシベの通う小学校の教師。平凡な先生だがカブトムシの幼虫の孵化に情熱をかける昆虫マニア。
校長先生
続編『COMAGOMA』にて登場。アシベの通う小学校の校長。常に派手で個性的な格好をしていて、目立ちたがり屋。
教育者としての理想が高いがいつも空回りしてしまう。
まゆみ
声 - 江森浩子
女子大生。天堂先生の第一の恋人。変わり者で無神経な天堂先生と別れたがっていた。天堂先生には田舎の実家にまで追跡された。
骨折して入院した天堂先生にすっかり忘れられてしまうが、後に気にかけた事もある。
かしこ
まゆみの女子大の同僚。たらこ唇で天堂先生はあまり興味を示さなかった。
別作品『なんでもないの』に同様の人物が存在している。
エリカ
天堂先生の第二の恋人。天堂先生が骨折し入院した病院のナースで、退院後に職場にまで押し掛けられる。
マサコ
エリカの勤務する病院に入院していた患者で天堂先生の第三の恋人。
高熱に苦しんでいたが手術後に健康を取り戻す。
天堂先生には病院で亡くなった、と伝えて欲しいと言い残し退院したが、街で鉢合わせした天堂先生から「死んだマサコのそっくりさん」と勘違いされ結局、交際する羽目になる。
基本的には穏やかな性格で一人暮らしをしている。
ノリコ
声 - 川村万梨阿
「いらっしゃいませ」「買っちゃえ、買っちゃえ」が口癖で、常に笑顔のデパート店員。ナンパしに来る天堂先生に対し、滅多に着ないスーツなどを大量に押し売りしていたが、その事をまゆみ達に咎められスポーツ用品売場へ異動する。天堂先生以上に周囲の話を聞いていない。その後コンビニの店主と結婚し退社。仕事熱心でデート中の喫茶店でも「いらっしゃいませ!」と叫んでいた。
鱶田(ふかだ)
声 - かないみか
天堂先生に恋をしている女子大生。すでに20歳を過ぎているが小柄で童顔な為、小学生だと思われてしまう事も多い。天堂先生に会うためなら他の女性を利用し、騙すなど手段を選ばず、ストーカーの様な行動に走るが、天堂先生からはパシリ扱いされている。しばしば安西先生からアドバイスを受けている。酒癖が悪い。
北尾 ミオ(きたお ミオ)
アシベの学校に来ていた教育実習生。児童から投げられた質問に対してあけっぴろげに答えたり、小学校に侵入した鱶田に対して小学生と間違えた上、手を挙げるなどの態度をとる。実習終了後に大学の講義を抜け、遊びに来てしまった事もある。
別作品『なんでもないの』によく似た人物が登場している。
ついてない君
続編『COMAGOMA』にて登場。幸運に巡り会えない人のためこんなあだ名をつけられている(本名は「一郎(いちろう)」)。佐藤先生の彼氏であり、その後佐藤先生と結婚する。実は彼の旧姓も佐藤。
吉本(よしもと)先生
南先生の中学時代の担任。南先生が中学生の頃の姿は現在の南先生とそっくりである。
高橋(たかはし)
南先生の中学時代の同級生。現在でも中学時代と外見が変わらず、洒落のつもりで同窓会に制服を着用して参加した。しかしすでに子供がいて会社の役職は係長である。

阿南一家

阿南 スガオ(あなん スガオ)
声 - 鈴木みえ(少年アシベ)→高乃麗(少年アシベ2)/ 東山奈央
アシベの親友。無口で無表情かつ目つきから一見すると怖く見えるが、実際は泣き虫。嬉しいときには、ピースサインをする癖がある。特技は手先の器用さとアシベに伝授したこともある暴漢撃退法「博愛固め」。美的センスは非常に悪く、気持ち悪い花やお面をチットちゃんにプレゼントしようとして怒られたこともある。
アシベが転校したことから離れ離れになった後、寂しい日々を送り、スガオのママに作ってもらったアシベ人形を片時も放さないほど、アシベを恋しがっていた。
その後、父親の転勤のためにネパールに転居し、今度はフランス領の孤島であるコラコラ島(架空)に転居することになるが、終盤で日本に帰国し、アシベと同じ町で暮らせるようになった。
続編『COMAGOMA』では、アシベの通う小学校へ転入し、同じクラスとなる。泣き虫の部分は外国生活により改善され、ワイルドになった。
スガオのパパ
声 - 小野健一
スガオの父。顔つきは息子にそっくり。転勤を言い渡されることが多く、家族を振り回す。方向音痴で、ネパールにいた頃は散歩中によく遭難していた。飲酒するとまっすぐ帰れるらしい。のんきな性格だが、現地スタッフからの評判は良い。
スガオのママ
声 - 川村万梨阿
スガオの母。美人で優しい性格だが、スガオのパパが「転勤するのでもうすぐアシベ君に会える」と言ったのが嘘だと聞き、スガオのパパをビール瓶で殴り、ケガを負わせたこともある(その後スガオは、それまでの寝ていなかった分とショックで1週間眠り続けた)。転勤で家族を振り回す夫に不満を抱く。ネパールで居座ってしまった家庭教師とイエティに悩まされた。
カルロス
続編『COMAGOMA』にて登場。もともとはマコトの家で飼われていたがのちに阿南家で飼われる。おたまじゃくしのころから大きい巨大カエル。
ミケロット
続編『COMAGOMA』にて登場。阿南家で買われている猫。最初は普通の子猫だったが、冬を越した後の再登場で巨大な姿に。カルロスを従える。
家庭教師
声 - 西川幾雄(少年アシベ)→中博史(少年アシベ2)
スガオの家庭教師にして修行僧。日本語が堪能なネパール人だが、その堪能さから「実は日本人ではないか?」と阿南夫妻には思われている。ネパール語が分からず、学校の授業に付いていけないスガオのために両親が依頼したことで、スガオの家庭教師になる。阿南家に居候するようになってからは、次第に厚かましい性格になり、食費も入れず、家事も手伝わずにいることから、疎まれるようになり、同様に居候しているイエティからも邪険に扱われる。本人も居候ぶりを恥じているところもあることや、それでもスガオに勉強を教え続けていることから、辛うじて阿南家に居候できているが、スガオの作品で商売をしようとしたこともある為、結局は図々しい。
阿南家がコラコラ島に転居した際も同行したが、日本帰国の際は「知人の女性の水着姿が見たい」という理由で島に残留する。

ネパールの人々

チット
声 - 深水由美
スガオのネパールでのガールフレンドで、可愛らしく穏やかな少女。スガオと親しくなってからは、頻繁に阿南家に出入りし一緒に勉強したりするようになった。たまに喧嘩もするがスガオのことが好き。スガオ一家が会社の都合でコラコラ島へ転居した時には「スガオ…大人になったら会いに来てね」とつぶやいている。少々、独占欲が強い面があり、コラコラ島へ転居したスガオから送られて来た写真に一緒に写ったボラに嫉妬したり、スガオにまつわりつくイエティに対して反発した時期もある。
イエティ
声 - 鈴木勝美
ネパールの山の守り神であるイエティの子供。体の色はゴマちゃんのように真っ白。スガオのことがたいそう気に入って、山から下り阿南宅に居着いてしまったが、次第に人間の言葉を理解し、家の仕事を手伝ったりする様になる。独占欲が強くスガオと親しいアシベやチットに嫉妬し、会わせない様に画策した事もある。長い体毛のため暑さに弱く、夏になると止むを得ず山に帰ろうとするが、体毛が短い夏毛に生え変わったため留まる。後に小イエティたちと一緒に暮らすために山へ帰った。怠け者の家庭教師に対しては冷たい。時々、離れて暮らす母を恋しがる。子供ながらも普通の人間よりずっと大柄な体格だが、両親はさらに巨大らしい。
性別は不明だが、山に帰った直後にパパから「今、出て行ったら男らしくないぞ」と言われている。
お師匠様
家庭教師の師匠。唯一神と交信できるという徳の高いネパールの行者だが、その割に雪山で遭難したり、阿南家のクリスマスパーティーに隠れて参加したりしている。コラコラ島に肌の色が異なる以外、瓜二つの人間がいる。
小イエティ
ある日、阿南宅前に群れていた。間もなく髭を生やした父と乳の腫れた母が現れる(子供が多すぎて育てられず、置き去りにしたらしい)。大人と子供で大きさが変わらない為、イエティとは別種の模様。阿南家が去ってからは、山でイエティと仲良く暮らしている。
不良少年たち
スガオのネパールでの友人の三人組。不良少年と言われているが、やることは「ユキヒョウの子をさらってくる」「でんぐり返しをする」など他愛ない。チットはスガオが彼らと関係を持つことを快く思っていないが、スガオの両親は彼らとの交際を咎めはしなかった。別れ際にスガオにユキヒョウの子をプレゼントしようとした。

コラコラ島の人々

ボラ
フランス領の孤島コラコラ島に住む少女で、スガオの友人。ワイルドで淡泊な性格で漁が上手。13歳で大人顔負けのスタイルの姉がいる。ボアの事を大切にしていて、ギーコが蹴ってきた際には撃退していた。ボア以外の蛇は、頭を踏みつけたりしている。
ボア
ボラの飼っているニシキヘビ。おとなしく気が弱く泣き虫でギーコから暴行を受けてばかりいる。
チュリー
阿南家のコラコラ島でのホームヘルパー(この場合「お手伝いさん」)。5ヶ国語を話せ日本語も達者だが、日本人観光客の「-だしぃ」という乱れた言葉遣いから日本語を習ったため、語尾に「だし」とつけて話す。太り気味なのを気にしている。ギーコを「悪魔の鳥」とみなし嫌う。「動物は食べる以外殺してはダメ」と蟹を殺そうとしたスガオをたしなめるが、ボアに左足を噛まれたときは右手でパンチを喰らわせた。
ギーコ
スガオがコラコラ島で飼っていた小鳥。「ギー」「ギャー」などの金切り声の鳴き声を理由にスガオの父に命名された。獰猛で気に入らない相手に頭突きやキックなどの暴行を加えることもある。与えられたエサをきれいに食べないことを理由にパパに叱られた時、叱られるのを回避しようとして大人しく可愛らしいふりをしたこともあるが、パパに見破られた。ヒナの頃、木に登って来たボアに怯えて落下。怪我をして飛べなくなった事からボアをいじめる。阿南家が帰国する日に空を飛べるようになり、同行せずコラコラ島に留まった。

王々軒とその関係者

アッキーや西尾ヒトシは作者・森下の初期の作品や『ここだけのふたり!!』にもクロスオーバーで登場している。

両々(リャンリャン)
声 - 川村万梨阿
中華料理店「王々軒」(わんわんけん)で働いている美人。店主である父と2人で暮らしている。アシベと仲が良い。西尾ヒトシに思いを寄せている。
アシベとの出会いは、両々自身が出前に出かけている最中、道端で襲われていたところを目の前を歩いていたアシベに知らず知らずのうちに助けられたことがきっかけであった。前髪以外は幼い頃からほとんど切っていないらしい。
王(ワン)さん
声 - 茶風林
両々の父で、王々軒の店主。小柄で犬の耳のような髪型のため、よく犬に間違えられる。作者が昔住んでいた近所の焼き肉屋のおじさんがモデルらしい[2]
リコ
声 - 麻見順子
王々軒でアルバイトをしている短大生。ベビーシッターやレストランのウェイトレスを経て王々軒に移籍した。初期は軽薄な言動も多く、初対面のころはアッキーに反発していたが、次第に恋仲になる。
髪の毛を一方の真横に縛っているため、ゴマちゃんが初めてリコに対面した際、「頭に尻尾が生えている」と思い怖がっていた。
アッキー
声 - 塩屋翼(少年アシベ)→柏倉つとむ(少年アシベ2)
王々軒でアルバイトをしている男性。小柄な医大生。本姓は沢田(さわだ)。語尾に「の」「なの」とつけて話す。リコとは初対面の際「ケッ!」と言われ、それ以来互いに張り合っていたが次第に恋仲になった。世話好きで出前先にて風邪で寝込んでいた男性を、仕事中にもかかわらず一生懸命に看病したことがある。
当初はゴマちゃんを見て怖がっていたが、勇気を出してゴマちゃんを抱きしめたのをきっかけにゴマちゃんのことが好きになる。ある日、元気の無い表情だったゴマちゃんを見ていて、ゴマちゃんの大好物である魚介類をふんだんに使った特製メニュー「ゴマちゃんスペシャル」を考案し、早速料理したところゴマちゃんは大喜びし全部食べて、それ以来ゴマちゃんが元気になった。それ以降、芦屋家から度々注文を受けている。
西尾 ヒトシ(にしお ヒトシ)
声 - 小林通孝
小柄で禿頭の謎の男性。なぜか普通に服を着るのが嫌いで、いつもパンツ一丁にコートという典型的な露出狂スタイル。登場する時も露出狂よろしくそこにいる人物の前でコートを広げる。その際、常に笑顔である。その上、原作では全く言葉を話さない(ただし字は書ける)ため、周りからは変質者と思われることが多い。しかし、性格はとても親切で、雨に降られて困っていた両々にコートを渡し立ち去ったことがあり、それ以来両々と親しくなる。服の類をプレゼントされても身に着けようとしない。王さんから怒られるのを避けるため、半裸でもできる仕事として近所の銭湯で清掃の仕事をしている(両々への手紙に『暖かいところで仕事を見つけて暮らす』とあったことから両々は遠い街へ行ったと勘違いしたが、実際には暖かい場所である銭湯だった)。なかなか両々と会えずにいたが、最終回で再会を果たす。周りからは「ヒトシくん」と呼ばれている。

脚注

  1. ^ テレビアニメ版では「♪豚コマ300〜豚コマ300〜豚コマ300〜安い方!」に変更された。
  2. ^ a b 「GOMAMEMO-ゴマメモ-」『少年アシベ 第4巻』集英社集英社文庫)、2001年 256-261頁 ISBN 4-08-617735-8
  3. ^ 連載開始当初の鳴き声は「ミ〜」だった。
  4. ^ 当初アシベは、大きな魚を拾ったと思い込み、食べるつもりで家へ運び込んだが、父ちゃんが冷静に動物図鑑で調べて、ゴマフアザラシの赤ちゃんであることを確認した。
  5. ^ 特にTVアニメ版が顕著(『少年アシベ』第14話Aパート「ゴマちゃんが飛んだ!?」参照)。