劇場版BLEACH MEMORIES OF NOBODY

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。みたら (会話 | 投稿記録) による 2020年11月19日 (木) 00:18個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

BLEACH > BLEACH (アニメ) > 劇場版BLEACH MEMORIES OF NOBODY
劇場版
BLEACH
MEMORIES OF NOBODY
監督 阿部記之
脚本 十川誠志
製作 深沢幹彦、萩野賢
出演者 森田成一
折笠富美子
松岡由貴
杉山紀彰
安元洋貴
真殿光昭
釘宮理恵
瀬那歩美
伊藤健太郎
置鮎龍太郎
朴璐美
三木眞一郎
立木文彦
川上とも子
斎藤千和
江原正士
音楽 鷺巣詩郎
主題歌千の夜をこえてAqua Timez
編集 植松淳一
奥野英俊
制作会社 studioぴえろ
製作会社 劇場版BLEACH製作委員会
配給 東宝
公開 2006年12月16日
上映時間 93分
製作国 日本
言語 日本語
興行収入 6.6億円[1]
次作 劇場版BLEACH The DiamondDust Rebellion もう一つの氷輪丸
テンプレートを表示

劇場版BLEACH MEMORIES OF NOBODY』(げきじょうばん ブリーチ メモリーズ オブ ノーバディ)は、2006年12月16日東宝系で公開された漫画『BLEACH』を原作としたテレビアニメの劇場版第1作。

概要

原作者、久保帯人が用語のネーミングやオリジナルキャラクター茜雫、厳龍のデザインに一部参加している。

一護とゲストヒロイン・茜雫の交流を軸に描いたストーリーを展開。他にも護廷十三隊のメンバーなど、原作の登場人物が多数登場。朽木ルキアもTVシリーズでは公開当時未登場だった斬魄刀「袖白雪」で戦う。

劇場公開前後には、TVシリーズのオープニングとエンディングのタイトルバックに本作の映像が使用された。

劇中に登場した町は東京都八王子市が基となっており、ロケを敢行している。作中にあるショッピングモールは、東京都八王子市南大沢にあるラ・フェット多摩 南大沢(現三井アウトレットパーク 多摩南大沢)というアウトレットモールをモデルにしたと思われる[要出典]。また、この近くには川(一級河川の大栗川)が流れている。

また、映画では森下千里安田大サーカスがゲスト声優として出演している。タレントがゲスト声優として起用されているのは2010年現在今作が唯一。

ストーリー

尸魂界(ソウル・ソサエティ)での抗争後、引き続き死神代行を務める一護と、再び現世に派遣されたルキアの前に、空座町で欠魂(ブランク)と呼ばれる認識不能の霊生物が発生する事態が起き、尸魂界では空に現世の景色が映し出される。これらの「世界崩壊」の前触れとされる現象は全て厳龍(がんりゅう)率いる勢力・ダークワンによるものだった。

そんな中、一護とルキアは茜雫(せんな)という謎の死神の少女と出会い、一護は茜雫に振り回される羽目になる。そして尸魂界も日番谷冬獅郎を現世に派遣するなど対策に努めていた。やがて一護と死神達は茜雫に関する重大な秘密を知ることになるが、その矢先茜雫がダークワンに連れさらわれてしまう。

ダークワンに捕らわれた茜雫を助けるため単身叫谷に向かう一護。一護を助けるためにルキア、恋次、護廷十三隊の死神達も叫谷へ集結。かくして死神達とダークワンによる世界の存亡をかけた戦いが始まった。

登場人物

メインキャラクター

黒崎一護(くろさき いちご)
声 - 森田成一
本作の主人公。ルキアに死神の力を与えられたことを機に死神代行業を行っている。欠魂(ブランク)と思念珠(しねんじゅ)を巡る戦いに挑むことになる。
朽木ルキア(くちき ルキア)
声 - 折笠富美子
護廷十三隊十三番隊隊員。本作では死神の力を取り戻しても「死神代行篇」同様に一護のサポートをしている。
阿散井恋次(あばらい れんじ)
声 - 伊藤健太郎
護廷十三隊六番隊副隊長。ルキアの幼馴染。単身叫谷へ向かった一護を助けようとするルキアに同行する。
朽木白哉(くちき びゃくや)
声 - 置鮎龍太郎
護廷十三隊六番隊隊長。ルキアの義兄。本作では戦いの最中で窮地に陥ったルキアの下に駆けつける。
日番谷冬獅郎(ひつがや とうしろう)
声 - 朴璐美
護廷十三隊十番隊隊長。高い見識を持った銀髪の天才児。尸魂界で起こった事態を解明するため現世に派遣される(乱菊曰く他の隊長達が渋ったとのこと)。
浦原喜助(うらはら きすけ)
声 - 三木眞一郎
尸魂界の霊具も扱う駄菓子屋「浦原商店」店主。前護廷十三隊十二番隊隊長・技術開発局創設者。尸魂界や欠魂について精通し、一護に協力する。
更木剣八(ざらき けんぱち)
声 - 立木文彦
護廷十三隊十一番隊隊長。何よりも戦いを好む戦闘狂。叫谷での戦いに参戦する。
山本元柳斎重國(やまもとげんりゅうさい しげくに)
声 - 塚田正昭
護廷十三隊一番隊隊長・護廷十三隊総隊長。「世界の正義」のために非情な決断を下すこともある。一護を救おうとするルキアの援軍要請を棄却し、世界崩壊の危機を収束するため鬼道砲の使用を決断する。
砕蜂(ソイフォン)
声 - 川上とも子
護廷十三隊二番隊隊長・隠密機動総司令官及び同第一分隊「刑軍」総括軍団長。叫谷での戦いに参戦する。彼女の指揮する隠密機動は冒頭で突如現れた叫谷の調査中に消息を絶っている。
京楽春水(きょうらく しゅんすい)
声 - 大塚明夫
護廷十三隊八番隊隊長。女好きで一見軽薄だが真実を見通す思慮深さの持ち主。
浮竹十四郎(うきたけ じゅうしろう)
声 - 石川英郎
護廷十三隊十三番隊隊長でルキアの上司。温厚な性格が皆から慕われている。
涅マユリ(くろつち マユリ)
声 - 中尾隆聖
護廷十三隊十二番隊隊長・技術開発局2代目局長。研究のためなら如何なる犠牲も厭わない残忍な性格のマッドサイエンティスト隊首会でダークワンの目論見により世界崩壊まで1時間しかないという観測をしている。
吉良イヅル(きら イヅル)
声 - 櫻井孝宏
護廷十三隊三番隊副隊長。上官の命令には恭順でやや気弱な性格。叫谷での戦いに参戦する。
射場鉄左衛門(いば てつざえもん)
声 - 西凛太朗
護廷十三隊七番隊副隊長。広島弁を話し、ヤクザのような風貌の持ち主。一角との対決の最中に尸魂界に起こった異変を目撃する。叫谷での戦いに参戦する。
檜佐木修兵(ひさぎ しゅうへい)
声 - 小西克幸
護廷十三隊九番隊副隊長。叫谷での戦いに参戦する。
松本乱菊(まつもと らんぎく)
声 - 松谷彼哉
護廷十三隊十番隊副隊長。ざっくばらんな性格と大人の色香を併せ持つ女性。叫谷での戦いに参戦する。
草鹿やちる(くさじし やちる)
声 - 望月久代
護廷十三隊十一番隊副隊長。人懐っこい性格の幼児で常に剣八の傍にくっついている。
斑目一角(まだらめ いっかく)
声 - 檜山修之
護廷十三隊十一番隊第三席。戦い好きで好戦的な性格。射場との対決の最中に尸魂界に起こった異変を目撃する。叫谷での戦いに参戦する。
綾瀬川弓親(あやせがわ ゆみちか)
声 - 福山潤
護廷十三隊十一番隊第五席。美しいものを好むナルシスト。一角と行動を共にすることが多い。叫谷での戦いに参戦する。
握菱テッサイ(つかびし テッサイ)、花刈ジン太(はなかり ジンた)
声 - 梁田清之(テッサイ)、本田貴子(ジン太)
「浦原商店」の店員達。浦原商店メンバーの詳細はBLEACHの登場人物#浦原商店を参照。
井上織姫(いのうえ おりひめ)、茶渡泰虎(さど やすとら)、石田雨竜(いしだ うりゅう)
声 - 松岡由貴(織姫)、安元洋貴(茶渡)、杉山紀彰(石田)
現世での一護の仲間達。霊体でないために叫谷に入れず一護達の戦いを見守る。なお、久保帯人によりこの3人の戦闘シーンのプロットが考案されていたが、尺の関係でお蔵入りになった。
コン
声 - 真殿光昭
尸魂界で作られた対虚用の戦闘用改造魂魄(モッド・ソウル)。ライオンのぬいぐるみの中に入っている。今回欠魂の群れの中にいた厳龍を目撃したため浦原に記憶を解析されることに。
黒崎一心(くろさき いっしん)、黒崎遊子(くろさき ゆず)、黒崎夏梨(くろさき かりん)
声 - 森川智之(一心)、瀬那歩美(遊子)、釘宮理恵(夏梨)
一護の家族達。一護が家に茜雫を連れてきたことで(夏梨を除いて)大盛り上がりになる。黒崎家の詳細はBLEACHの登場人物#黒崎家を参照。
阿近(あこん)、壺府リン(つぼくら リン)
声 - 奥田啓人(阿近)、斉木美帆(リン)
技術開発局局員達。技術開発局の詳細はBLEACHの登場人物#技術開発局を参照。

オリジナルキャラクター

茜雫(せんな)
声 - 斎藤千和
一護とルキアの前に突然現れた、死覇装束をした少女。自由奔放な性格で、終始一護を振り回す。高いところが好き。本人は気付いてなかったのだが、彼女の正体は魂魄から外れた記憶の集合体「思念珠」である。所持する斬魄刀「弥勒丸(みろくまる)」も百年前に拘流に飲み込まれて消滅した死神が持っていたものであり、作中何度も違う記憶が出てくるのは多数の人間の記憶が混じっていたためである。そのためダークワンに尸魂界と現世を衝突させる依り代として付け狙われている。
また、劇場版のみに登場するキャラクターでありながら、声優がラジオに出演した回が収録されている『BLEACH “B” STATION second season Vol.4』のジャケットにも描かれ、ゲーム『BLEACH~ヒート・ザ・ソウル5~』及び『BLEACH~ヒート・ザ・ソウル6~』にもプレイヤーキャラとして登場するなど人気の高いキャラクターである。また、後ろ姿ではあるもののアニメ204話で、彼女と思しき人物がレストランの客として登場している。
斬魄刀:弥勒丸(みろくまる)
能力解放と共に先端に小さな刃がついた錫杖に変形する。解放後は先端から発生させた竜巻を自在に操る能力を持ち、複数の敵を一掃することができる。
解号は「夕闇に誘え『弥勒丸』(ゆうやみにいざなえ『 - 』)」
厳龍(がんりゅう)
声 - 江原正士
闇の勢力・「ダークワン」を率いる男。元々彼の家は「龍堂寺」という重権貴族だったが、祖父の代に覇権争いに敗れ、尸魂界によって一族もろとも断界へ追放された。そのため尸魂界への復讐のために世界崩壊を企て、その目的のために欠魂の力や茜雫を利用しようとする。欠魂の力でつくった剣を使って戦う。
ジャイ
声 - 松本大
「ダークワン」の一人。両手にチャクラムのような刃物を所持している。ルキアと対決する。性格は凶暴そのもの。
ベニン
声 - 本田貴子
「ダークワン」の一人で唯一の女性。乱菊に勝るとも劣らない巨乳。ボウガン鎖鎌状の武器を所持している。砕蜂と対決する。
ムエ
「ダークワン」の一人。相手の正面から戦おうとせず、物陰から手裏剣を投げて攻撃する。剣を所持し、戦況に応じて剣身の形状を変化させながら戦う。剣八と対決する。
リャン
声 - 森川智之
「ダークワン」の一人。背中に背負ったミサイルポッドを武器にする。日番谷と対決する。ミサイルポッドのエネルギー源はミサイルポッドの下の部分から欠魂を取り込んだもの。
バウ
声 - 梁田清之
「ダークワン」の一人。顔を布で覆った巨体の男。巨大な棍棒を武器にする。棍棒は仕掛けを繰り出すことで爆発を起こせる。恋次と対決する。素顔は醜い。
安田大サーカス
声 - 安田大サーカス
ショッピングモール内の広場でネタを行っている。劇中でHIROはドクターストップが掛かり禁止されていたオレンジジュースの一気飲みを披露する(舞台のモデルになったラ・フェット多摩南大沢では、実際、毎週土日・祝日にストリートアーティストによる実演が行われている)。
かわいい店員
声 - 森下千里
茜雫がリボンを買った店の店員。
友哉
声 - 小阪友覇
一護と茜雫が出会った、父親とはぐれた迷子の魂魄。

用語

欠魂(ブランク)
空座町で突如発生した認識不能の霊生物。輪廻の輪から外れ、記憶が抜け落ちた魂魄。魂葬をすることは不可能。この物体が思念珠に向かっていく際の力はすさまじい。
ダークワン
厳龍が率いる勢力。正体は数千年前、尸魂界での覇権争いに敗れ尸魂界から追放された重権貴族・龍堂寺家の一族。断界での生活の中で、欠魂を操る術を身に着けている。
叫谷(きょうごく)
輪廻の輪から外れた魂魄が、断界内で集合して生まれる空間。尸魂界からこの空間へ通じる穿界門がないため、現世にあるこの空間への入り口からしか侵入することは不可能。
千年決戦篇では、雪緒リルカが小さな叫谷を部屋とレールに作り変え、霊王宮の零番離殿から霊王宮大内裏へ気づかれずに移動するための手段として利用した。小説版では、綱彌代時灘の命令で、アウラ黒腔に最大級の叫谷を発見し、空間内部に新たな霊王宮となる空中楼閣と巨大宮殿を作り出した。京楽たちの追跡を逃れた時灘一派と京楽たち混成部隊の決戦の舞台となる。
思念珠(しねんじゅ)
輪廻の輪から外れた魂魄から抜け落ちた記憶の集合体。思念珠となった思念は現世に戻る。世界崩壊の鍵となる。
鬼道砲(きどうほう)
尸魂界にある兵器。先端が虎の形をした線状の火が一つにまとまり火の鳥となり発射され、空間を消滅させるほどの破壊力を持つ。

スタッフ

主題歌

千の夜をこえて
作詞・作曲 - 太志 / 歌 - Aqua Timez

キャッチコピー

  • 世界崩壊まで残り一時間。
  • 死神たちよ、世界を護れ。
  • 死神たちよ、魂を解き放て
  • 大切な人を、命をかけて守れますか?
  • 魂よ、我が道を照らせ 刃よ、我と共に歩め
  • 闇の勢力との最終決戦。

関連商品

小説
2006年12月18日発行、ISBN 4-08-703174-8
本作のノベライズ本。著者は松原真琴。若干のアレンジを加え、映画本編で描かれていない部分も挿入されている。また僅かではあるが映画本編には登場しない四楓院夜一が登場している。
DVD
完全生産限定版、通常版、レンタル共に2007年9月5日発売。
アニメコミックス
2007年12月発売、ISBN 978-4-08-874202-1
本作のアニメコミックス。久保帯人へのインタビュー、茜雫や厳龍のラフイラストも掲載されている。

地上波初放送

2007年12月24日(月)にテレビ東京で放送された。

テレビ東京系列での放送は不明だが、12月15日の時点でテレビせとうち・テレビ愛知での同時ネット放送され、その他の地域については時差放送となる。

脚注

  1. ^ 「2007年 日本映画・外国映画 業界総決算 経営/製作/配給/興行のすべて」『キネマ旬報2008年平成20年)2月下旬号、キネマ旬報社、2008年、164頁。 

外部リンク