マッシュル-MASHLE-

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マッシュル -MASHLE-

テレビアニメのロゴ
ジャンル 少年漫画
ファンタジー漫画ハイファンタジー
シュールギャグ漫画
バトル・アクション漫画
学園漫画
漫画
作者 甲本一
出版社 集英社
掲載誌 週刊少年ジャンプ
レーベル ジャンプ・コミックス
発表号 2020年9号 -
発表期間 2020年1月27日 -
巻数 既刊13巻(2022年10月現在)
アニメ
原作 甲本一
監督 田中智也
シリーズ構成 黒田洋介
キャラクターデザイン 東島久志
音楽 横山克
アニメーション制作 A-1 Pictures
製作 マッシュル製作委員会
放送局
放送期間 2023年 -
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画アニメ
ポータル 漫画アニメ

マッシュル -MASHLE-』(英語: Mashle: Magic and Muscles)は、甲本一による日本漫画。『週刊少年ジャンプ』(集英社2020年9号より連載中[1]

概要

本作の詳細

  • サブタイトルは「●●と○○」(例:「マッシュ・バーンデッドと○○」)にするなど、『ハリー・ポッターシリーズ』のオマージュが取り込まれている。その一方、キャッチフレーズおよびコンセプトは「アブノーマル・ファンタジー」となっている。
  • 甲本一の初連載漫画作品。小学生時代に『ボボボーボ・ボーボボ』と『銀魂』にハマり、中高生時は「ギャグ・コメディ漫画家」を目指したというが、挫折し、一度大学を出て社会人となる。その後、2年以内に連載できなかったら諦めると述べて親を説得して再び漫画家を目指し、本作でデビューできたという[2]
  • 2022年3月時点で累計発行部数は300万部を突破している[3][4]
  • また2022年1月には第67回小学館漫画賞少年向け部門で最終候補に選ばれている。
  • メディアミックスとして、2023年にテレビアニメ化が予定されている[5]

社会的評価

  • 第5回みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞(8位)を受賞[6]
  • 個性的でバラエティーに富んだ登場人物たちによる切磋琢磨の様子や、戦闘とシュール・ギャグなどの落差の激しさなどで、日本だけでなく海外でも人気がある[4]。2020年には日本財団の英語で読める推奨漫画5作品の中の1つに選ばれている[7]

あらすじ

当たり前のように魔法が存在し、誰もが当たり前のように魔法が使える世界「魔法界」。卓越した魔法使いたちが所属する魔法局によって管理される社会では、魔法の能力が高ければ社会の上層になれる一方で、能力が低いと落ちこぼれ扱いを受け、さらに魔法が一切使えない魔法不全者は殺処分される厳しい社会でもあった。

人里離れた深い森の奥にて日々筋トレに励むマッシュ・バーンデッドは魔法が使えない少年であり、養父レグロ・バーンデッドに密かに育てられていた。ある日、マッシュの存在が魔法警察にバレてしまい、警官のブラッド・コールマンに踏み込まれる。しかし、マッシュは長年の鍛錬で培った圧倒的な筋力とパワーで、かつてドラゴンも追い払ったという凄腕の魔法使いであるブラッドを返り討ちにしてしまう。マッシュの力を目の当たりにしたブラッドは、マッシュとその養父を見逃す代わりに、マッシュに魔法学校に入学して優秀生徒の称号である「神覚者」を獲得し、それに付属する莫大な助成金や権利を要求する。いずれにしても世界を変えなければ家族との平和な暮らしが得られないマッシュは、ブラッドの提案を飲み、魔法界の中枢を担うエリートを輩出してきた由緒ある名門魔法学校イーストン校への入学を決める。

魔法のエリート達が集まる魔法学校を舞台に、魔法が使えないマッシュは、その超人的な肉体のみを武器に「神覚者」を目指す。

世界観・用語解説

魔法
本作の重要節句で、作中世界において普遍的に存在する能力。神から与えられたとされ、魔法界においては魔法の巧拙によって身分が決まると説明される。魔法が使える=魔力を持つ者は、生まれながらに顔に線状のアザができるのが特徴であり、基本的にこの世界の者たちは1本線のアザがある(一線魔導師)。アザは魔力量を示しており、線の本数が簡単な魔法の資質を図るバロメーターになっている。稀にアザの本数が複数ある者たちがおり、2本線のアザの者(二線魔導師)は10万人に1人割合で存在し、1本線の者より先天的な魔力量に優れているとされる[8]が、2本線だからと言って必ずしも1本線より魔法が巧みに扱えることを意味せず、同じ本数であっても能力の巧拙に差がある。また、戦闘に長けた赤魔導師(あかまじゅつし)、学術やサポートに長けた白魔導師(しろまじゅつし)という分類もある[9]。逆にアザがない者は魔法が使えない者=魔法不全者(まほうふぜんしゃ)であり、社会から間引き(殺処分)される。
造体禁忌魔法(ぞうたいきんきまほう)
本作におけるキーワードであり、魔法界の禁忌の一つである闇魔法。
魔法界
本作の舞台の総称。格差社会が激しく、魔法の能力が高ければ社会の上層になれる一方で、能力が低いと落ちこぼれ扱いを受ける。魔法が一切使えない魔法不全者は殺処分されることが義務となっており、魔法不全者を匿った者も処罰の対象となる。
神覚者
年に一度、もっとも優秀な生徒に贈られる称号。神覚者となった者は「神に選ばれし者」として崇め奉られ、様々な特権を持つことになる。現時点で判明している主な権利は「貴族階級への昇格」「10億L(ロンド)の助成金」など。国の最高法定機関である魔法局には多くの神覚者たちが入局しており、国を支配している。
イーストン魔法学校
魔法界の中枢を担うべきエリート魔法使いを輩出してきた、名門魔法学校。神覚者となった人材を多数魔法局に送り出しており、実質的に政府職員機関の役割も果たしている。
志願者の多くは政府高官の子息や名門貴族の出自であり、編入試験は超難関を極める。また、学期ごとに一定の成績を修めなければ退学になるなど、生徒に要求されるレベルも非常に高い。
学内生活は全寮制で、内部進学組と編入組が二人一組となって共同生活を送るのがしきたり。寮は「アドラ」・「オルカ」・「レアン」の3寮が存在し、入学時点で生徒の特性をユニコーンが判定、配属寮が決定される仕組みとなっている。
過去100年の神覚者輩出数は11名。
アドラ(Adler)
選ばれる特性は「勇気と信念」。寮のシンボルは鷲。良くも悪く気骨で我が強い気質があり、マイペースで叛骨心溢れる野心家が集まりやすい。マッシュ・レモン・フィン・ランス・ドットなどが属している。
オルカ(Orca)
選ばれる特性は「知性と勤勉」。寮のシンボルは鯱。基本的には内向きで研究に没頭する気質の者が多く級硬貨の争奪戦に積極的に参加する者は少数派で好戦的なものは珍しいされるが自己のに合致するものがあれば如何なる手段を辞さない獰猛で貪欲な探究心が旺盛な求道者達の潜んでいる。
レアン(Lang)
選ばれる特性は「才能と自尊心」。寮のシンボルは狼。貴族出身や関係者で構成され純血主義で結束力が強く排他的な気質を持つ。
級硬貨(コイン)
授業の課題や課外活動、行事の成績によって生徒に与えられる硬貨。金・銀・銅の3種類が存在する。
中でも金の級硬貨は神覚者に選ばれるためにもっとも重要であり、3学期終了時点で金の級硬貨を5枚以上所持していれば神覚者候補となる。
銀の級硬貨は5枚集めると金の級硬貨1枚に変化する。この硬貨を巡っての魔法対決は、生徒間でしばしば行われている。
ドゥエロ (Duelo)
魔法界の人気スポーツ。ホウキに乗った選手たちが空中でボールを取り合い、ゴールリングに通すことで得点を競い合う。1ゴールごとに10点加算される。
セント・アルズ聖魔学校
正しい道理・規範を破るものに厳格な制裁を与える絶対正義を掲げている。過去100年の神覚者輩出数は4名。
ヴァルキス魔学校
魔法を極めんがために過程を重視しない実力至上主義を掲げている。過去100年の神覚者輩出数は85名。
鉄の杖

登場人物

声の項はテレビアニメ版における声優

主人公

マッシュ・バーンデッド(Mash Burnedead)
声 - 小林千晃[10]
本作の主人公。無骨かつマイペースな少年。端正な顔立ちと、黒髪のマッシュルームカットが特徴。
魔法がすべてを決める世界において一切の魔法が使えない一方で、長年の筋トレによって培った異常な筋力によるパワーと耐久力を備える。普段は自他ともに認める陰キャであるが、根は家族想いかつ友人想いで素直な性格の持ち主。基本的に真面目な印象を見せるが、歯に衣着せぬ物言いや直情的な行動も目立つなど、周りを惑わすことが多々ある。また激情家でもあり、特に家族や友人に危害を加えたり、不条理な悪意を向けてくる存在に対しては、有無を言わさず容赦ない制裁をお見舞いする。「男女平等」を自負しており、善人ならばどのような人物でも差別もなく優しく接するが、悪人ならば例え女性でも容赦はしない。大抵の動物にはなつかれず、特にフクロウからは蛇蝎のごとく嫌われている。
シュークリームが大好物で、自分でも作るほど年中食している。シュークリームが関わると頑固で、レグロの言いつけを無視したり、常人からは予想外の行動を取る。
女性に対して関心を見せる事がなく、レモンの好意に気づかなかったり、ローレンが魔法を使って魅了しようとしても通用しなかった。ただし、常に献身的な行動をするレモンには思うところがある節を見せている。
前述の体質により、生まれついてのアザなしで魔法が一切使えない。赤ん坊の時に捨てられていたところを、養父となるレグロに拾われて以来、森の奥深くで過ごしてきた。少しでも自衛のためにとレグロからは筋トレを課された結果、「箒を異常な速さで放り投げ、さらにそれに異常な速さで飛び乗る」など、常人離れした身体能力を持つに至り、むしろ魔法よりも魔法的な現象すら生み出せるようになる。普段は着瘦せしているが、強靭な肉体を築いており、腹筋が割れている他、常人なら倒れてしまうほどの重傷を負っても平然としている。
第1話にて、限定スペシャルシュークリームを購入すべく街に勝手に出かけ、本来であれば間引きされるアザなしであることが市民にバレてしまう。通報を受けた魔法警察のブラッドに家に踏み込まれるも、逆にその身体能力で圧倒し、逆にブラッドより「神覚者」を目指す取引を持ちかけられる。いずれにしても社会を変える必要があるということで、これを承諾する。それ以来、養父レグロと平和に暮らすために、魔法の使えない者でも無事に暮らせる社会を作るべく「神覚者」を目指す。魔法は使えないながら筋力で誤魔化しつつ、イーストン魔法学校へと入学し、アドラ寮に所属した。ちなみに入学に際して、ブラッドによって偽のアザを一本左頬に入れられている。後に学友たちと休日を過ごした際、立ち寄った杖の店で床にめり込んでいる鉄の杖を発見し、それを取り出したことでエルフの水の間欠泉を出現させたため、無償で譲り受けた。以降は鉄の杖を使った攻撃を行うようになった。
実はその正体は、闇組織の頭目である無邪気な淵源イノセント・ゼロの実子の1人であり、彼の生き別れた実の息子でもある。セルとの対決やゼロとの対峙によって自身の出自(ゼロが自身の実父であり、その実父からは「不老不死の心臓を造り出す造体禁忌魔法のパーツ」としか思っていなかった事実)を知った時はショックを受けるが、それが皮肉にも「神覚者」を志す大きな要因となった。また、神覚者選定最終試験にて生き別れていた実兄の1人ドミナと再会しているが、本人はゼロの下で暮らしていた頃の記憶を無くているため、「家族はじいちゃん(レグロ)しかいないから兄弟はいない」と公言している。
キャラクターの原型は作者の読み切りの2作目の主人公。この時は煩くて下品な性格であったが、担当から人気がでるわけがないと指摘され直した結果、二重にのんびりしたキャラクターになったという[11]

マッシュの学友たち

レモン・アーヴィン(Lemon Irvine)
声 - 上田麗奈[12]
本作のヒロイン。下流家庭の出身の少女。アドラ寮1年生。編入生。初登場は第2話。
セミロングの金髪に赤いリボンが特徴の可愛らしい容姿をしている。右眼の下に半円型のアザが1本あり、拘束系の魔法を得意とする。 普段は常に敬語で話すほど真面目な性格だが、自他もとに認めるほど思い込みが激しい上に惚れっぽいストーカー気質の重い性格の持ち主。後述の出来事を通じ、マッシュの優しさに一目惚れしており、「マッシュの未来のフィアンセ(嫁)」とまで勝手に名乗るようになっている。
編入試験で登場し、迷路の試験において試験担当官のルッチに唆されてマッシュの妨害を行う。しかし、マッシュの桁違いの筋力の前にあえなく失敗した挙句、逆に怪人に襲われピンチに陥ったところを彼に助けられる。さらにそのままでは時間切れで不合格確実のところを、マッシュが自らの筋力を駆使した作戦で迷路を突破して合格したことから、マッシュに心底惚れ込み、彼へのアプローチを積極的に行うようになる。以降、フィンを含むマッシュの学友たちと共に行動することが多い。
ネームを書いている時に、担当からヒロインがいるだろと言われて作ったキャラクター。女の子を描いたことがなく最初は抵抗したが、仕方なく作ったという[11]
フィン・エイムズ(Finn Ames)
声 - 川島零士[12]
良く言えば慎重な性格の常識人、悪く言えば卑屈な小心者の少年。アドラ寮1年生。内部進学生。マッシュのルームメイト。初登場は第4話。
黒髪だが左の前髪のみ金髪。右眼の下にまっすぐなアザが1本あり、位置移動を固有魔法に持つ。内部進学生と編入生を同室にするというルールのためマッシュと相部屋となり、当初は感情や行動が読めない彼と距離を置こうとするが、逆にマッシュからは「いい人」と思われ、ロイドによるいじめ(嫌がらせ)の一件を通して、初めての友達となる。基本的に作中におけるツッコミ役で、マッシュを始めとして他の奇抜な仲間たちにもツッコミを入れていく一方で、振り回されもする。ホウキによる競争を筋力ひとつで解決したマッシュのやり口を見抜いたり、ランスの面倒見の良さにいち早く気づくなど、観察力が高い(本人は自覚していないが)。
マッシュのルームメイトとして登場し、上記の通り、最初は彼と距離を置こうとする。マッシュが問題人物であるロイドの不興を買ったことで、ロイドに命じられてマッシュいじめに加担するが、なおも彼が自分を友人扱いしてくれることに良心の呵責に堪えられず、勇気を出して拒絶する。そのためロイドからリンチを受けていたところに現れたマッシュに真実を告白し、理不尽な理由で虐げるロイドに怒りを燃やしたマッシュによって救われ、互いに親友となった。
神覚者になった兄レインがおり、自身が魔法使いとしては凡庸であることに強い劣等感を持つ。また、幼少の頃に両親を早くに亡くし、マッシュと出会うまでは孤独に苛まれた経験がトラウマになっており、彼との交流を得て築いた友好関係を大事にしている。
作者がツッコミ役として登場させたキャラクターであり、親近感が湧くキャラクターだという[11]
ランス・クラウン(Lance Crown)
声 - 石川界人[12]
クールで水色がかった銀髪のイケメンな少年。アドラ寮1年生。編入生。初登場は第7話。
右眼の下にまっすぐなアザが2本ある。「超名門」と評される名家であるクラウン家の長男。重力魔法を得意とし、アザ2本にふさわしく、編入試験1位合格、学業成績トップクラスという優等生。頭の回転が早く、学内の情報にも秀でる。一方、自他ともに認める重度のシスコンであり、妹アンナを溺愛しているため、「妹の写真を収めたペンダントを肌身離さず持つ」「妹のブロマイドを土産にする」などの奇行を見せる。本編開始前にアンナが魔力を失う不治の病を患い、このままでは処分されてしまうことを防ぐため、神覚者になり、魔法局に入って社会を変えることを目標としている。初登場時はマッシュの敵対者として登場し、レモンらを人質にとってマッシュに無理やり戦いを挑むなど悪役のように振る舞うが、上記の通り、すべては妹のためであり、本来は不器用ながらも人間味のある優しい性格の持ち主。同じ寮の仲間たちを「劣等生」「寮のイメージを下げる」などと言い放つ厳しい態度とは裏腹に、学業を手助けするなど、面倒見の良さを見せる。
級硬貨を集めるべく、レモン・フィン・トムの3人を人質にしてマッシュに戦いを挑む。しかし、その戦いの中でマッシュに事実上敗北した上に「悪い奴じゃない」と評され、「しらけた」という理由で負けを認める。その後、マッシュとは親友の間柄となり、「ライバル」と言いつつもマッシュ(およびフィン)を手助けをするようになった。また、マッシュの腐れ縁の友人ドットとも親交関係を築いている。
この作品のイケメンライバルとして創作したと言い、主人公と同じくらいの強さのキャラだと少年漫画っぽいと作者は述べている[13]
ドット・バレット(Dot Barrett)
声 - 江口拓也[12]
逆立った赤髪のバンダナの少年。アドラ寮1年生。編入生[14]。初登場は第10話。
左眼下に折れた直線的なアザが1本ある。爆発魔法の使い手。直情的で騒がしい性質の持ち主で、自分のことを「この世の主人公」と呼び、自分を中心に世界は回っていると公言するほど自己中心的な性格をしている。決して不細工な容姿ではないが、いわゆる喪男であるため、イケメンを敵視している。また、度を越えて彼女を欲しがるものの、女運が悪い。基本的に自分が馬鹿正直だと自覚している上で敵に挑もうとする傾向を見せる。その粗暴さに反してハーブティーを好物にしており、紅茶を淹れるのも上手く[15]、それを手土産とするなど、フィンから「実は育ちが良いのではないか」と推測されている。
郊外授業の森サソリ狩りで登場し、一方的にマッシュに敵愾心を抱く。しかし、偶然からマッシュと行動を共にしたところを、シルバの襲撃を受け、上記の性格もあってあえてシルバの挑発に乗ったために重傷を負うが、マッシュに助けられたことを機に彼の腐れ縁の友人になった。また、この際に自分の傷を心配してくれたレモンに惚れており、後に彼女への好意を告白するがフラれてしまったため、マッシュへの敵愾心を込めた嫌がらせを行う一方、心底では彼のことを認めている。
実は感情の高まりが一定ラインを超えると莫大な魔力を解放する「自戒人(イーラ・クロイツ)」という戦闘魔族の末裔で、その能力を発現すると額に十字のアザが浮かび上がる。この時は2本アザ相手でも圧倒するほどの魔力量を見せる。
原型は一番最初に書いた読み切りの主人公であり、当初はこのキャラクターで連載するつもりだったが、前担当者・現担当者双方から反対されたという[13]

イーストン魔法学校の生徒たち

アドラ寮

ワシのマークで「勇気と信念」を象徴する[16]

レイン・エイムズ(Rain Ames)
厳格な雰囲気を漂わす青年。アドラ寮監督生。戦の神杖(ソード・ケイン)の神覚者。魔法道具管理[17]。フィンの兄。本格的な登場は第24話(第1話でも1コマ登場)。
髪全体の右型と左側の色が異なる髪型をしている。両眼の下にそれぞれ1本ずつアザがある。更に史上最年少で3本目のアザを覚醒しており、本気で戦う際には左目にアザが増える。1話時点において新たな「神覚者」に選ばれた実力者であり、無数の剣を放つ魔法の使い手。第四魔牙を軽く撃破し、アベルからは「アビスを倒せるのはレインくらいしかいない」とまで言わしめる。また、レアン寮に潜り込んだ「無邪気な淵源」の調査を命じられるなど、ウォールバーグからの信頼も厚い。
幼少時に両親を早くに亡くし、自分と弟を疎んじる親戚からたらい回しを受けた挙句に浮浪児になった経験から、現状の魔法界に革命をもたらすべく神覚者になった。マッシュにシンパシーを向けており、ウォールバーグを通してマッシュが魔法不全者であることも知っている上で「(神覚者に)死んでもなれ」と発破をかけるなど、マッシュに目を掛けている。弟のフィンとは互いに距離を置くほどのすれ違いが生じていたが、無邪気な淵源の本拠地への進撃(デリザスタとの死闘)を通じて兄弟ともに和解した。
実は大のウサギ好き。おまけコーナーにて大量のウサギを世話しながら戯れる姿が描写されている。名前が判明しているウサギは「ウサオ」「ウサ吉」「ウサ子」「ウサ助」「ウサぞう」「ウサ太郎」「ウサノシン」「ウサ美」「ウサ山」。
トム・ノエルズ(Tom Noels)
「暑苦しい」を絵に描いたようなスポーツマンの青年。アドラ寮生。2年生。
左眼下に折れ曲がったアザが1本。去年MVPに輝いたほどのドゥエロの選手で、女生徒から高い人気を得ている。ただし大の竹好きでもあり、何でも竹に例える癖があり、マッシュにすら「僕より話通じない」「薬やってる」と言わしめるレベルで人の話を聞かず、己の信念と情熱をまくし立てる。ホウキの授業で世界新記録を叩き出したマッシュを、ドゥエロのアドラ代表として強引に試合に参加させる。以降も、2年生であるにも関わらず1年生の中に混じっているなど、ちょくちょく登場する。
マックス・ランド(Max Land)
温和な雰囲気の青年。アドラ寮生。3年生。神覚者候補。レインの親友。初登場は第47話。
アザは2本。固有魔法は物のサイズを変えること。遅咲きながらも金級硬貨3枚で神覚者候補選抜試験の資格者となり、一次予選の「死霊の狩り場」にてマッシュに声を掛け協力してクリアすることを目指す。そしてクリアに必要な鍵を手に入れるも、先輩としてマッシュにこれを譲る。単独で鍵の捜索をしていたところをカルパッチョの襲撃を受け、彼から必要以上に痛めつけられたあげく試験から脱落する。その後は容態が回復しており、マカロンとの対決に挑むマッシュを見届けている。

レアン寮

オオカミのマークで「才能と自尊心」を象徴する[16]。アベル率いる「七魔牙(マギア・ルプス)」を中心に構成される。

アベル・ウォーカー(Abel Walker)
機械的な言動を見せる青年。レアン寮監督生。第一魔牙。初登場は第10話。
「母さん」と呼ぶ顔の左側に縦のヒビが入った人形を常に抱きかかえている。左眼下に2本、顔の左側全体を通る1本の計3本のアザを持つ。無数の人形を操ったり、人を操り人形に変えてしまうなど、学生の域を越えた人形魔法の使い手。今年の神覚者候補の一人とされ、「七魔牙」を使って貪欲に級硬貨をかき集め、また一方では「無邪気な淵源」と手を結び、魔力の濃縮液や人為的な3本目のアザの技術を教えてもらっていた。
その昔は魔力の少ない人々にも優しく接する母を尊敬していたが、食べ物を無理矢理全て奪おうとした男に母が殺された事で下の者を甘やかす必要はなく、底辺にいる人間は然るべくしているという考えに行き着く。そして底辺にいる人物は全て狩り尽くし切り捨てるという考えを持つ様になり、そのために「七魔牙」を結成する。
マッシュの持つ金貨を奪うために友人であるレモンを連れ去り彼らを誘き寄せる。アビスを倒したマッシュに対して人形と化したフィンと戦わせるも彼の機転により止められる。その後は自身の力でマッシュを人形にしようとするも彼の異常な脊髄反射や身体能力によって押されていき敗れる。敗北した際は負けを素直に認め人形にしていた生徒達を全員解放し、マッシュからも母親のために戦ったから悪者ではないと考えられ見逃される。直後に現れた「無邪気な淵源」の幹部セルに用済みとし殺されそうになり本人は大人しく受け入れようとしたが、自身を庇ったアビスやマッシュの姿を見て抵抗することを決め、マッシュと共同戦線を張った。
作者によれば『ボボボーボ・ボーボボ』のギガがモデル。またマッシュ・アベル戦の回は読者から好評であり、アベルがいなければ連載が終わってたかもしれないため、個人的にはすごくお気に入りだという[18]
アビス・レイザー(Abyss Razor)
中性的なポニーテールの青年。レアン寮生。第二魔牙。本格的な登場は第20話。
美青年の容貌をしているが、充血したような真っ赤な左眼を持ち、目を隠すため白い仮面を被っていた。両眼の下に1本ずつ角ばって曲がったアザがある。ベクトル状に力の流れを自在に操る魔法の使い手であり、相手の動きを制限したり、自身が高速移動したりでき、杖を内蔵した剣[19]で攻撃する。
赤い左眼は相手の魔法を一時的に使えなくする「イヴル・アイ」と呼ばれるもので、これによって相手の魔法を封じる力を持つ。しかし、「イヴル・アイ」は魔法がすべての世界において非常に恐れられるものであり、アザのない子供と同様に実の親からも殺されかけるなどの迫害を受け、孤独な人生を歩んできた。そうした中でアベルから「自分の目的のために必要な人間」と評され、初めて他者から必要とされたために高い忠誠を誓う。他者と接した経験があまりないため、特に女性に免疫がなく、話しかけられるとあたふたしてしまう一面も持つ。
エイムスから級硬貨を奪うなど、作中にしばしば登場した後、アジト戦においてマッシュと戦う。そもそも「イヴル・アイ」の効果が関係ない相手ながらも、魔法の方で翻弄し、太刀傷を浴びせていくが、マッシュが床を割って移動先を絞られたことで隙を見せてしまい、打撃のラッシュを浴び敗北する。その後、マッシュから友達になることを提案され、一時はムダなことだと拒みつつも、最終的にマッシュの素直さを認め受け入れた。その後、アベルがセルに襲撃された際には彼を身を挺して守って重傷を負ってしまうが、マッシュによって救出される。
ワース・マドル(Worth Maddle)
サングラス状の丸眼鏡の青年。レアン寮生。3年生。第三魔牙。オーターの弟。本格的な登場は第23話。
両眼の下にそれぞれ1本ずつアザがある。泥の魔法の使い手で、単純に球状の泥を飛ばして攻撃する以外にも地面や壁を泥状に液化させて相手を引き込んだり、自分が潜んで移動する、あるいは複数の分身体を造り出す、泥を固めて足止めさせるなどの豊富な戦術を用いる手練れ。両親や兄は魔法局に務めるエリートで、成績は常にトップという努力家でもあり、レアン寮生とみても特に出自や才能に対する自尊心が強い。一方でそれは優秀な兄と比較され、脅迫めいた親の言葉から生じた「価値ある人間になる」という半ば強迫観念でもあった。
アジト戦でランスと戦うことになり、アドラにいる彼を見下しつつも、その出自や才能から「七魔牙」に誘う。重力魔法に対する相性で優勢に戦っているかに見えたが容易く形勢を逆転され、切り札である「魔力の濃縮液」を使って最大魔法で挑むが、これも容易く破られてしまい自分は価値のない人間だと絶望する。しかし、出自こそ似ているランスから「人の価値」について諭され、自分を見つめ直すようになった。
第四魔牙の少年
好戦的な性格をした小柄な少年。レアン寮生。1年生。第四魔牙。本格的な登場は第23話。
とんがり帽子(エナン)を被り、髑髏の付いた大きな杖を持つ。両眼の下にそれぞれ1本ずつアザがある。1年生ながら、その実力を見込まれて「七魔牙」に入ったという実力者であり、石を操ったり、対象を遠隔的に石化させる魔法が使える。
アジト戦においてラブ戦後に現れ、フィンとドットを仕留めようとする。だが、そこに現れたレインに妨害された上に圧倒的な力量差で手も足も出ず、瞬く間に敗北する。
名前(名称)は「『マッシュル-MASHLE-』人気投票」で付けられたものであり、本名は不明。
ラブ・キュート(Love Cute)
ツインテールの小柄な美少女。レアン寮生。第五魔牙。本格的な登場は第23話。
両眼の下にそれぞれ1本ずつアザがある。小首をかしげながら「私のこと好き?」や「カワイイ?」と聞いてくるあざとい性格で、自分が望まない返答だと殺すと言って攻撃してくる情緒不安定さを持つ。竜巻など螺旋状の風魔法で攻撃する。
アジト戦においてフィンとドットを受け持ち、ドットと戦うことになる。もともとの力量差の上に、女性に弱く、直接は攻撃したくない彼を一方的に追い詰める展開となる。しかし、「自戒人(イーラ・クロイツ)」の能力を発現した彼に圧倒的な魔力量で逆転され、直接攻撃はされなかったものの負けを認める。このため、七魔牙では唯一無傷であり、この後のアベルとマッシュの戦いも観戦する。
ファミリーネームは作中には登場せず、第6巻の質問コーナー①で明かされた。
オロル・アンドリュー(Orol Andrew[注 1]
大柄な体格にスキンヘッドとギョロ目を持つ男性。レアン寮生。第六魔牙。本格的な登場は第18話。
不気味な見た目に反して礼儀正しく、シンリの無意味な発言を「時間のムダ」と咎めるなど、冷静な思考を持ち合わせている。両眼の下にそれぞれ1本ずつアザがある。地面を液状に変え、自らはサメに変身して相手を襲う魔法を使う。
アンサーと共にマッシュの級硬貨を狙い、フクロウ小屋にてマッシュと戦うこととなる。マッシュを液状化した地面に引き込み、得意戦法に持ち込むが、すぐに場に順応して超高速で泳げるようになった彼に翻弄され、切り札を使おうとしたところを強烈な体当たりを浴びて敗北する。
ファミリーネームは作中には登場せず、第4巻の質問コーナー①で明かされた。
アンサー・シンリ (Ansa Shinri)
細身で無機質な青年。レアン寮生。第七魔牙。本格的な登場は第18話。
右眼下に2本のアザがある。自分の背丈の半分以上もある複数の刃が付いた大きな円盤状の投擲武器を用い、具体的な魔法の効果は不明だが、自由にコントロールしたり、複数化したりできる。「時間というのは過ぎ去っていくものだ」など、「当たり前のことをさも真理っぽく言う」癖がある。
オロルと共にマッシュの級硬貨を狙い、フクロウ小屋にてランスと戦うこととなる。自身は無傷のまま、ランスに怪我を負わせるなど圧倒しているかのように見えたが、実際にはランスは妹アンナの言葉を思い出して攻撃時にフクロウを巻き込みたくなかっただけであり、機転を効かせてフクロウが誘導された後は一方的に敗北する。
名前は作中には登場せず、第4巻の質問コーナー①で明かされた。
シュエン・ゲツク (Shuen Getsuku)
イケメンでややキザな青年。レアン寮生。
左眼下に曲線状のアザが1本ある。大きな茨を操る植物魔法の使い手。アザは1本線だが、2本線のシルバより強いと自称し、「七魔牙」でこそないが、第三魔牙に頼まれたとしてアジトへの侵入者を排除する役目を司っている。
アジトに侵入してきたマッシュらを迎え撃つために現れる。自他ともに認めるイケメンであるため、対抗意識を持ったドットに挑まれ直情的な彼を軽んじるが、見た目に反した彼の頭脳プレーで5倍の威力の爆破魔法を8連続で浴び敗北する。
ファミリーネームは作中には登場せず、第4巻の質問コーナー①で明かされた。
シルバ・アイアン (Silva Iron)
顔面や耳にピアスをつけた粗暴な男性。レアン寮の2年生ないし1年生[注 2]
両眼の下に直角に曲がる1本のアザがそれぞれある。非常に好戦的な性格で、素行の悪さで有名とされ、気に食わない生徒や教師に怪我を負わせるなどしたが、昨年の1年生時に金の級硬貨を2枚集めたなど、その魔法能力の高さから退学は差し止められ留年になったという経緯を持つ。地面などから結晶状の大きな金属を生やす魔法を使い、攻撃にも防御にも用いる。女生徒のローレンと組んでおり、「自分の攻撃に5回耐えられるか?」というゲームに仕立てて、相手をいたぶるようなやり口を好む。
郊外授業の森サソリ狩りで登場し、級硬貨を持つマッシュを狙う。成り行きから最初にドットと戦うこととなり、2人分10回の攻撃を彼に行う。これに激怒したマッシュによって、防御を無視した強力な一撃を受けた後、さらに追撃を受ける。絶望に陥る中で、マッシュから淡々と「10回耐えるんでしょ?(中略)あと8回残ってる」と言われ、さらに目の前で突如現れた巨大な森サソリが彼に一瞬で倒され、完全に戦意を喪失した。
ファミリーネームは作中には登場せず、第2巻の質問コーナー②で明かされた。
ローレン・キャバス (Lauren Cabas)
口元のほくろを持つ美人。レアン寮生。
右眼下にアザが1本ある。魅了魔法の使い手で、一瞬でも自分に魅了された相手を恋に落とすことができる。これによってシルバと手を組み、自身に魅了させて標的の行動を制限した後、シルバが攻撃して級硬貨を奪うということを繰り返していた。
郊外授業の森サソリ狩りで登場し、マッシュとバレットの前に現れる。ドットに魔法をかけ、手はず通りシルバとの戦いに巻き込むが、シルバがマッシュに負けてしまう。その後、泣き真似をして見逃してもらおうとするが、「男女平等に扱う」と主張するマッシュにジャーマン・スープレックスで脳天から地面に叩きつけられる。
名前は作中には登場せず、第2巻の質問コーナー②で明かされた。

オルカ寮

シャチのマークで「勤勉と知性」を象徴する[16]

マーガレット・マカロン(Margarett Macaron)
スポーツ刈りが特徴の大柄な体格の青年。オルカ寮監督生。神覚者候補。
顔の左右に音符状のアザが2本。女性的な趣旨を持ち、オカマ口調で話したり、口紅を付けている。タルタルソース好きで、「タルタルソースを食べるためにエビフライを食べる」と豪語するほどのこだわりを持つ。純粋な魔法力や戦闘力はレインに匹敵すると言われ、神覚者候補の最有力者だったが、本人は純粋な勝負にしか興味がない。そのため、今まで級硬貨集めなどもしていなかった。
音の魔法の使い手であり、攻撃自体に実体がないため、マッシュにとっては相性が悪い攻撃方法を持つ。さらに魔力を解放することによって、音に乗ることができ、文字通り音速で動ける。また、その魔力解放の際には本来の姿である髪のある小柄な美少年になる。
マッシュを排除したい旧知のオーター・マドルの頼みを受け、表舞台に登場するようになる。マッシュを自分が望んでいた好敵手と知ると、彼を倒すことに強い興味を持ち、例年拒んでいた神覚者候補選抜試験に参加する。
カルパッチョ・ローヤン(Carpaccio Luo-Yang/Carpaccio Royan)
マッシュ以上に無骨かつ冷血な赤髪の少年。オルカ寮生。1年生。神覚者候補。初登場は第47話。
右頬に渦を巻いたアザが1本。内部進学生で1位の優等生。能力は高い一方で、容赦のないまでの能力差別主義者であり、自分が「ザコ」とみなした相手には容赦がない。「最古の十三杖(マスターケイン)」に選ばれた天才で、自身に与えられたダメージを相手に移す魔法を用いる。これによって自傷して相手に回避不可能なダメージを与えることも可能。一方で自身の受けたダメージは「最古の十三杖(マスターケイン)」の祝福の力により背後に立つ女神像に全てオートで吸収されるため痛みは一切感じることはない。
神覚者選抜試験では水晶を奪い取るため、フィンの素性を知っていた上で罵倒し瀕死の重傷に追い込んだ際、マッシュとの闘争を開始。当初はマッシュを圧倒するも、フィンを虐げた怒りに燃えるマッシュの連打攻撃(ラッシュ)を受け、女神像の吸収できるダメージの許容量がオーバーし、マッシュの鉄の杖による渾身の一撃を喰らい倒された。その後、フィンとマッシュの強い友情の力を目の当たりにしたことにより二人に心の底から敗北を認める。
ローデス・エイムス (Rhodes Amez)
「オルカでは珍しい好戦的なタイプ」と評された青年。オルカ寮生。第20話に登場。
オルカで唯一のマグマの魔法使い。金の級硬貨を持っていたためにアビスに挑まれ、何も出来ず敗北し級硬貨を奪われる。
チェロの学生 & トロンボーンの学生 (Cello & Trombone)
マカロンの後輩にあたる双子の青年たち。オルカ寮生。第44話に登場。
マカロン同様、顔の左右に音符状のアザが2本あり、音の魔法を駆使する。両者ともマカロンを尊敬している。
両者の名前(名称)は「『マッシュル-MASHLE-』人気投票」で付けられたものであり、本名は不明。

所属不明

ロイド・キャベル (Lloyd Cabell)
狐を想起させる風貌の細目の少年。1年生。内部進学生。
表向きは涼やかな笑顔が絶えない好青年だが、本性は腹黒かつ悪辣な人物。右眼の下に1本のアザがあり、糸を召喚して操る魔法を得意とする。親が魔法局の高官というエリート一家の出身で、その地位を悪用しており、裏で繋がっているクレゴス教頭とも癒着している。悪質ないじめ(嫌がらせ)の常習犯であり、自分に逆らえば退学処分にするように手を回すなど、内部進学の学友たちからは傍若無人な性格の悪人として知られると同時に恐れられている。
入学直後のマッシュに目をつけ呼び出しを行うが、無視されたことで憤慨しマッシュいじめを実行。マッシュのルームメイトになったフィンを脅迫して教科書を破かせるなど、陰惨なやり方でマッシュをいじめ抜こうとしたが、やがてそれに耐えられず拒否してきたフィンにリンチを受けさせる。たまたま現場に居合わせたマッシュによって有無を言わさず即座に床に頭を叩きつけられ気絶した。その後、魔法局を通してマッシュに対する退学処分を行わせようとしたが、これはウォールバーグによって握りつぶされてしまい、自ら墓穴を掘る結果となった。

イーストン魔法学校の教師

ウォールバーグ・バイガン (Wahlberg Baigan)
イーストン魔法学校の校長。威厳のある眼鏡を掛けた白髭の老人。初登場は第3話。
空間魔法の使い手である元神覚者で、ライオからは「生きるレジェンド」と評され、若い頃に無邪気な淵源イノセント・ゼロと唯一渡り合った過去を持つ。「強き者としての資質(ノブレス・オブリージュ)」を重んじ、それにゆえに魔法の能力の強さを絶対視し、利己的な人間が支配する現在の人間社会に危機意識を持つ。数年前にイーストン魔法学校に赴任してきたのも、教育者としてこれを是正するため。
編入試験の折に自分を犠牲にしても利他的な行動をとるマッシュを知り、面接を経て編入を認める。以降、ロイドの一件では魔法局の要求を拒絶するなど、マッシュに目を掛けている。
ファルマン・クレゴス (Farman Cregos)
イーストン魔法学校の教頭。長いカイゼル髭の中年男性。
顔を横断するようなアザが1本。魔法局高官の息子であるロイドとは裏で通じていた上で彼に買収されていた教師で、ロイドの悪事を見逃すために後援および癒着していた。ロイドがマッシュから制裁を受けた現場に現れ、マッシュとフィンを処分するために凄むが、まったく意に介さないマッシュから顔面に膝蹴りを喰らった上に、床下の土の中に首だけ残して生き埋めにされ、「(懲りずに)次やったら今度は本当に生き埋めにする」と脅迫された。
クロード・ルッチ(Claude Lucci)
イーストン魔法学校の教師。セミロングの青年。編入試験の担当官。白魔導師[20]
左眼の下にアザが1本。今年度の「次に来る魔法使い」の7位に選ばれたという実力者。若くして様々な高度な魔法を取得したとされ、杖の一振りで試験場や迷路を造り出し、それらによる実力を他者から羨望されたり、称えられることを好む。一方でエリート意識が強いがゆえに傲慢な性格をしており、内心では下流出身者を落とそうと企むなど、底意地の悪い一面を見せる。
自分の魔法に関心しないばかりか「無駄だ」とケチを付けるマッシュを恨み、迷路の試験にて落とすつもりのレモンに指示して彼の妨害を試みるが失敗する。悪あがきとしてマッシュとレモンを罵倒しつつ2人への攻撃を仕掛けようとしたが、彼に杖をへし折られた。最終的にウォールバーグに譴責される。

セント・アルズ聖魔学校の関係者

キングルス (King Ruth/Kingruss)
前年の神覚者選定最終試験の出場者の一人。レイン・エイムズと渡り合った実力がある。今年は出場前にドミナ・ブローライブと戦い敗れる。
ラーヴァ・アリシャ (Rava Alisha)
前年の神覚者選定最終試験の出場者の一人。サファイア寮監督生である。今年は出場前にドミナ・ブローライブと戦い敗れる。
マーボル・エタン (Marbol Ethane)
前年の神覚者選定最終試験の出場者の一人。トパーズ寮監督生である。今年は出場前にドミナ・ブローライブと戦い敗れる。

ヴァルキス魔学校の関係者

ドミナ・ブローライブ(Domina Blowlive)
神覚者候補。「無邪気な淵源」の一員。その他の詳細は他項目「無邪気な淵源(イノセント・ゼロ)の一味」を参照。
レヴィ・ローズクォーツ(Levi Rosequartz)
神覚者候補。金髪のロングヘアの青年。魔法局長の息子。
両目から下向きにギザギザした形のアザを持ち、右眼に眼帯をしている。元々はイーストンの学生であったが、当時の教師との口論の末に暴力事件を起こし退学、退学後はヴァルキスに編入し現在に至った。イーストンにいた頃は「神童」とも呼ばれるほどの実力者であったが、好戦的かつ残忍な性格をしている。
シャルル・コンティーニ(Charles Contini)
神覚者候補。クールかつ物静かな風貌の青年。
右眼から下にまっすぐ伸びた2本のアザを持ち、空間を操る魔法を得意とする。普段は紳士的だが、本性は狡猾。また、重度のマザコンであり、常に連絡用の子機代わりの魔ウサギを所持している。
ガルフ(Gulf)
神覚者候補。常に舌を出しているくせ毛の青年。ファミリーネームは不明。
両目から下向きに波のようなアザを持ち、溶解液を操る魔法を得意とする。元々は神覚者候補ではなかったが、ドミナがセント・アルズの神覚者候補たちを倒したことで神覚者選定最終試験の出場者となった。レヴィとは利害の一致で手を組む仲間にあたり、互いにそれなりの親交関係を築いていたが、試験の最中にマッシュの攻撃を防御する盾として利用されたあげく裏切られた。
ダジャレのヴァルキス神覚者候補
神覚者候補。ニット帽と耳当てを身に着けている青年。
アザは両目から下にまっすぐ伸びている。ダジャレを言う趣味を持ち、ダジャレで場の空気を凍らせた上で氷の魔法を操る戦法をとる。元々は神覚者候補ではなかったが、ドミナがセント・アルズの神覚者候補たちを倒したことで神覚者選定最終試験の出場者となった。
名前(名称)は「『マッシュル-MASHLE-』人気投票」で付けられたものであり、本名は不明。
虫使いのヴァルキス神覚者候補
神覚者候補。むき出しの歯茎に触手が付いた異様な容姿の青年。
レヴィ同様、両目から下向きにギザギザした形のアザを持ち、虫の魔法を用いる。元々は神覚者候補ではなかったが、ドミナがセント・アルズの神覚者候補たちを倒したことで神覚者選定最終試験の出場者となった。
名前(名称)は「『マッシュル-MASHLE-』人気投票」で付けられたものであり、本名は不明。

魔法局の関係者

ブレス・ミニスター (Bless Minister)
禿頭に顎髭の中年男性。魔法局副局長。初登場は第23話。
アザは両眼の下に曲線状のものが2本。副局長という地位だが、神覚者を様付けで呼ぶなど、格は彼らより低い。他の神覚者たちと同じくルールに厳格であり、無礼講なマッシュに難色を示していた。
アベル戦を経て魔法が使えないことが発覚したマッシュの査問を行う。オーターと同様にこの世界のルールに従い処刑するつもりであったが、査問の場で無邪気な淵源イノセント・ゼロの放った寄生生物に襲われ、それをマッシュに助けられたことや、ウォールバーグとレインの懇願を受け、経過観察という処置に留める。
レイン・エイムズ(Rain Ames)
#レイン・エイムズの項を参照。
ライオ・グランツ(Rio Grants)
長髪の美青年。魔法警備隊隊長。光の神杖(ライトケイン)の神覚者。
左眼の下にハの字状のアザが2本。自称「魔法界次期No1」の伊達男で、精神性などを含めた「男前」という基準で人を評価したがる。他の神覚者たちがルールに厳格なのに対し、柔軟な素振りも見せる。魔法が使えないにも関わらず高い実力を持つマッシュに強い関心を持つ。
ミニスターによるマッシュへの査問に勝手に参加し、マッシュの態度を気に入って手を使わずにろうそくに火を点けるよう命じる。これにマッシュが杖と床の摩擦で火を点けて応じたことを男前として気に入り、処刑しようとする強硬派のオーターを牽制する。そのため、マッシュともに信頼関係を築くようになっている。
オーター・マドル(Orter Maddle)
丸メガネを掛けた知的な青年。魔法魔力管理。砂の神杖(デザトケイン)の神覚者。ワースの兄。
両眼に角張ったアザが2本で、砂を操る魔法を駆使する。神覚者の中でも特にルールに厳格であり、マッシュの処刑を強く進言する。皆の総意をしてマッシュの言い分も一切聞かずに殺そうとするなど、過激派の一面を見せている。また、マッシュに強い関心を持つライオやカルドに敵意を向けている。
「無邪気な淵源」の介入やウォールバーグの登場で、処刑は見送られるも、内心はまったく納得しておらず、旧知のオルカ寮監督生のマカロンにマッシュが神覚者候補の選抜試験に落ちるように依頼する。マカロンによる妨害が失敗した後、マッシュに使役魔物008番を仕向けるも、それも失敗に終わったため、自らマッシュの元に赴き、008番への制裁を兼ねてマッシュの抹殺を実行しようとするが、レナトスに阻止された。
レナトス・リボル(Renatus Revol)
褐色肌に左頬に大きな傷のある青年。魔法墓地管理。不死の神杖(イモータルケイン)の神覚者。
右頬に十字状のアザが2本で、契約した魔族を召喚する魔法を駆使する。普段はものぐさな性格をしているが、根は誠実で、ライオと同じく柔軟な素振りも見せる。
ツララ・ヘイルストーン(Tsurara Halestone)
右目に雪の結晶のマークが入った眼帯をした小柄な人物。魔法研究管理。氷の神杖(アイスルケイン)の神覚者。
左眼下に並行する角張った2本のアザ。「寒っ」を口癖にするほどの寒がりで、常に厚着を身に着けている。
カルド・ゲヘナ(Kaldo Gehena)
細目の青年。魔法人材管理。炎の神杖(フレイムルケイン)の神覚者。
右眼下にエックス状のアザが2本で、黒い炎の魔法を駆使する。人材管理の専門家として神覚者候補を把握しており、神覚者候補選抜試験に観覧者として参加している。
マカロンを推す一方で、ウォールバーグやライオが高く評価するマッシュにも興味を持ち、3次予選直前に直接マッシュを試すことにする。魔法および剣による攻撃で無理やり指示した方向を向かせようとする「あっち向いてホイ」にてマッシュの実力を把握し、なおもマカロンを有力候補としつつ、マッシュが勝ち進んで神覚者になった場合に自分の味方になる可能性に笑みを浮かべる。
アギト・タイロン(Agito Tyrone)
背が高く寡黙な四白眼の青年。魔法動物管理。竜の神杖(ドラゴンケイン)の神覚者。
左眼を通過するような長いアザと左眼したのアザの計2本。常に使役魔物のドラゴンを連れている。
ソフィナ・ブリビア(Sofina Biblia)
ロングヘアの美女。魔法禁書管理。知の神杖(ノレッジケイン)の神覚者。
左眼下に知恵の輪のような2本のアザ。他の神覚者たちと同じくルールに厳格であり、マッシュの存在に関して「世間は特例を許さない」と危険視した。
カイセ・ツッコミー (Kaise Tsukkomi)
アフロの髪型をした団子鼻の小柄な青年。魔法局局員。
右眼下に渦巻のような一本のアザ。ミニスターによるマッシュへの査問の際に、ミニスターが「無邪気な淵源」の放った寄生生物に襲われたシーンで突如登場し、寄生生物について解説する。また、その後のマッシュの対応にツッコミを入れる。

魔法警察の警察官

ブラッド・コールマン (Brad Coleman)
魔法警察に所属する警察官。元魔法局直属の警備隊所属。喫煙者かつオールバックに無精髭の中年男。
左眼の目頭から下に伸びた1本のアザを持つ。街の警官ながらドラゴンを追い払った経歴も持つという魔法の手練であり、この世界の人間らしく魔法の不得手な者には容赦がない。
アザのない少年=マッシュの存在を知り、出世のチャンスと見て彼を捕まえに現れ、レグロに拷問を受けさせた。これにより姿を見せたマッシュと対決するが、自慢の攻撃魔法がその鍛え抜かれた肉体の前に一切効かず、最終的に杖による物理攻撃によって傷を負うという屈辱的な返り討ちに遭い、戦意を喪失する。しかし、逆にマッシュに「神覚者」を目指すように促し、「神覚者」が得られる金品や権利を目標に変更し、それに必要な援助も申し出た上で交渉した。その後、編入試験ではレグロと共にマッシュを見守ったり、レグロへの後援も行っている。
テリー (Terry)

無邪気な淵源(イノセント・ゼロ)の一味

幹部格

無邪気な淵源イノセント・ゼロ(Innocent Zero)<通り名> / お父様(おとうさま)<呼称>
本作の黒幕。同名の闇組織の頭目。初登場は第39話。
人造人間セルの生みの親にあたる人物で、「悪魔の5つ子(デビルクンタブレット)」の実父でもあり、組織内では父親として振る舞っているため、セル、ドミナ、エピデム、デリザスタからは「お父様」、ドゥウムからは「父さん」と呼ばれている。また、マッシュの実父にあたる人物であるが、彼を道具程度にしか思っておらず、魔法不全者として生まれたマッシュを「出来損ない」と下す一方で固執している。
セル・ウォー(Cell War)
闇組織「無邪気な淵源」の一員。アベルの協力者。有刺鉄線のような茨の冠をつけたボブカットに、目の下の濃いクマが特徴の青年。
両眼に角張ったアザが2本。炭素(カーボン)物質を自在に操り、攻防に用いる。神覚者になるべく力を欲したアベルと協力関係を持ち、魔力濃縮液の作成法や3本目の人工のアザの技術などを教えていた。しかし、マッシュらがアベルに挑んだ頃には、既に用済みと判断しており、アベルを殺そうとするが、そこでマッシュとかち合うことになる。「無邪気な淵源」に所属する魔法使いとして圧倒的な強さを見せるが、アベルと共闘したマッシュから顔面に一発を受ける。その直後にマッシュが「お父様が長年探していたモノ」と気づき、撤退する。
その正体は、イノセント・ゼロが死体に自分の血を入れて造ったクローン体であり、ゼロのために命を使うべく生まれてきた人造人間。そのことについて本人は「神(ゼロ)のために命を使えることは史上の誉れ」と捉えている。ゼロの目的(造体禁忌魔法による不老不死の心臓の錬成)を知っており、彼の本当の息子では無いために心臓を育てる器にはなれないことから、魔法が使えない劣等種にあたるマッシュに激しい嫉妬と敵愾心を向けていた。
マッシュに出自の事実を伝えた上で「絶望の中での死」を与えようとしたが、彼の反骨精神と実力によって敗退した。その後、「無邪気な淵源」の本拠地にてドミナから「処罰」を受けた。
ドミナ・ブローライブ(Domina Blowlive)
闇組織「無邪気な淵源」の一員および「悪魔の悪魔の五つ子(デビルクンタブレット)」の一員。ゼロの実子の1人(五男)で、マッシュの実兄の1人にあたる人物。中性的な容貌の青年。
アザは右側の頬に円を描くように2本の矢印の形をしている。本編開始前からヴァルキス魔学校の生徒(神覚者候補)として潜伏しており、神覚者と同等かそれ以上の力を持つ。生後間もなく「自分自身の命はお父様(ゼロ)のためにある」と悟るほど実父を深く尊敬している。また、赤子の頃に実弟マッシュと対面しており、ゼロからの承認を我が物にしたい思いから、実弟に激しい嫉妬と敵愾心を抱く。そのため、マッシュからは「ファザコン」と痛罵されている。
ドゥウム
闇組織「無邪気な淵源」の一員および「悪魔の五つ子(デビルクンタブレット)」の一員。ゼロの実子の1人(長男)で、マッシュの実兄の1人にあたる人物。生まれつき目が見えないことがわかっている
髪を逆立てた長身の青年で、顔を覆う仮面を付けている。ゼロの実子たちの中では唯一理性的な性格をしている。
ファーミン
闇組織「無邪気な淵源」の一員および「悪魔の五つ子(デビルクンタブレット)」の一員。ゼロの実子の1人(次男)で、マッシュの実兄の1人にあたる人物。
ゼロの実子たちの中ではもっとも残忍非道な性格をした狂人。ピエロに酷似した服装をしている。アザは両目の周りにあり、一種のメイクのような形をしている。
エピデム
闇組織「無邪気な淵源」の一員および「悪魔の五つ子(デビルクンタブレット)」の一員。ゼロの実子の1人(三男)で、マッシュの実兄の1人にあたる人物。
一見すれば眼鏡をかけたサラリーマン風の青年だが、相当な変人であり、プリンに病的なまでの愛着を持つ。アザは口の下に×印の形をしている。
デリザスタ
闇組織「無邪気な淵源」の一員および「悪魔の五つ子(デビルクンタブレット)」の一員。ゼロの実子の1人(四男)で、マッシュの実兄の1人にあたる人物。
自他ともに認める派手好きな刹那主義者。アザは左右の眼の下に直角にまがった2本の矢印の形をしている。

配下

ジョン・ピエール (John Pierre)
シッター・ベイビー (Sitter Baby)
ネクロス・マンス (Necros Mance)

サブキャラクター

レグロ・バーンデッド(Regro Burnedead)
マッシュの養父。禿頭に真っ白な髭を蓄えた老人。
左眼下にアザが1本。人里離れた森の中でマッシュと共に暮らしていた。「大概のことにはイライラしないシックでエレガントな75歳」を自称しているが、我儘な言動を見せるマッシュに対し激しくキレ散らかすなど、感情表現は豊かで人間味のある性格をしている。「(反抗期の)息子との年齢相応な熱いやり取り」に期待しながら養育していた故、非常に素直に育ったマッシュに物足りなさを感じている。魔法警察に乗り込まれた際もマッシュを守ることを第一に考え、自らの命も顧みず警察官ブラッドに抵抗し続けるなど、血のつながりこそないものの息子(養子)への愛情は深い。そのため、マッシュからは「じいちゃん」と呼び慕われている。
元々は魔法使いとしては最底辺にあたる人物であり、実の親からも蔑まれて育ち、不出来なために誰からも罵倒され続ける人生を送った。孤独と絶望感に耐えかねて投身自殺を図ろうとした時に、捨てられた赤子のマッシュに気づき、アザがないというの彼の境遇に自分と同じ「必要とされていない人間」の悲哀を感じ、マッシュを拾って森の奥で育て上げた。マッシュが物心を持つようになる前後に「自衛のために」と筋トレを課し続けたが、現在ほどになるとはまったく予想していなかった。
アンナ・クラウン (Anna Crown)
ランス・クラウンの妹。主にランスの回想シーンで登場する。
家柄のせいもあって周囲の人々に疎んじられていた兄ランスを家族として慕っており、互いに良好な兄妹関係を築いていた。本編開始前に魔力を失う不治の病を患ってしまっており、ランスが神覚者を志す大きな要因となっている。
アダム・ジョブズ (Adam Jobs)
本作におけるキーパーソン。
使役魔物008番(しえきまもの ぜろぜろはちばん)
オーターに使役されていたドワーフ。両耳に鎖が付いており、額に「008」の数字が刻まれている。
普段は小さな体躯であるが、本気を出すと狼に似た巨大な怪物の姿に変身し、鋭利な爪での攻撃を行うことができる。オーターとの契約を結ばれる前、魔物であることから差別と迫害を受けた過去を持つ。
オーターにマッシュの抹殺を命じられ襲撃するが、マッシュから本心を見抜かれ、彼の優しさに触れたことで戦意を喪失する。
メリアドール
オチョア

書誌情報

  • 甲本一 『マッシュル -MASHLE-』 集英社ジャンプ・コミックス〉、既刊13巻(2022年10月4日現在)
    1. 「マッシュ・バーンデッドと鍛え抜かれた筋肉」2020年6月9日発行(6月4日発売[21])、ISBN 978-4-08-882329-4
    2. 「マッシュ・バーンデッドと鉄の魔法」2020年8月9日発行(8月4日発売[22])、ISBN 978-4-08-882377-5
    3. 「マッシュ・バーンデッドと仮面の魔法使い」2020年10月7日発行(10月2日発売[23])、ISBN 978-4-08-882425-3
    4. 「マッシュ・バーンデットと弱肉強食」2021年1月9日発行(1月4日発売[24])、ISBN 978-4-08-882526-7
    5. 「マッシュ・バーンデットと魔法の鏡」2021年3月9日発行(3月4日発売[25])、ISBN 978-4-08-882575-5
    6. 「フィン・エイムズと友達」2021年5月5日発行(4月30日発売[26])、ISBN 978-4-08-882639-4
    7. 「マッシュ・バーンデッドと暴走の庭球」2021年8月9日発行(8月4日発売[27])、ISBN 978-4-08-882728-5
    8. 「マッシュ・バーンデッドと4枚の金剛刃」2021年8月9日発行(8月4日発売[28])、ISBN 978-4-08-882787-2
    9. 「マッシュ・バーンデッドと三魔対争神覚者最終試験」2021年12月8日発行(12月3日発売[29])、ISBN 978-4-08-882844-2
    10. 「マッシュ・バーンデッドと磁石の鎧」2022年3月9日発行(3月4日発売[3])、ISBN 978-4-08-883036-0
    11. 「マッシュ・バーンデッドと水の神」2022年5月7日発行(5月2日発売[30])、ISBN 978-4-08-883097-1
    12. 「マッシュ・バーンデッドと5人の兄弟」2022年7月9日発行(7月4日発売[31])、ISBN 978-4-08-883159-6
    13. 「レイン・エイムズと最強の鉾使い」2022年10月9日発行(10月4日発売[32])、ISBN 978-4-08-883258-6

小説

本作の外伝を収録したノベライズ兼ゲームブックとして制作されている[33]

刊行情報

テレビアニメ

2023年から放送予定[10]

スタッフ

脚注

注釈

  1. ^ 英語圏ではアンドリューはファーストネームのため、英語版では「アンドリュー・オロル(Andrew Orol)」と逆の表記になっている。
  2. ^ 作中では2年生と紹介される一方で、ランスの説明や第2巻のあとがきなどでは留年したとなっており、1年なのか2年なのか曖昧になっている。

出典

  1. ^ 魔法がすべての世界で頼りになるのは筋肉?ジャンプのファンタジー新連載”. コミックナタリー. ナターシャ (2020年1月27日). 2020年6月7日閲覧。
  2. ^ 第1巻, WJ連載まで.
  3. ^ a b マッシュル -MASHLE-/10”. 集英社. 2022年3月4日閲覧。
  4. ^ a b 「マッシュル-MASHLE-」23年TVアニメ化決定! 週刊少年ジャンプ連載のアブノーマル魔法ファンタジー”. アニメ!アニメ!. イード (2022年7月4日). 2022年7月6日閲覧。
  5. ^ 甲本一「マッシュル-MASHLE-」2023年にTVアニメ化!ティザービジュと特報公開”. コミックナタリー. ナターシャ (2022年7月4日). 2022年7月4日閲覧。
  6. ^ “第5回『TSUTAYAコミック大賞』大賞は『僕の心のヤバイやつ』”. ORICON NEWS (オリコン). (2021年6月14日). https://www.oricon.co.jp/news/2196485/full/ 2022年7月9日閲覧。 
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外部リンク