バットマン (架空の人物)

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バットマン
出版の情報
出版者DCコミック
初登場ディテクティブ・コミックス#27(1939年5月)
クリエイターボブ・ケイン
ビル・フィンガー
作中の情報
本名ブルース・ウェイン
所属チームバットマン・ファミリー
ジェスティスリーグ
ウェイン・エンタープライズ
アウトサイダーズ
パートナーロビンバットガール
著名な別名Matches Malone
能力
  • 鍛錬された体力/精神力
  • 最新の武器/車両/テクノロジー
  • 犯罪学、物理化学等で複数の大学の学位を習得
  • 破壊工作、潜入捜査
  • コンピューター技術
  • 変装、探偵術
  • 億単位の財力、多方面の交遊関係
  • 5種以上の格闘技

バットマン(Batman)は、DCコミックから出版されているアメリカンコミックバットマン』の主役であるヒーロー

人物

コミック

本名ブルース・ウェイン (Bruce Wayne)。少年時代に観劇の帰りの通りで強盗によって、両親が射殺された事で犯罪撲滅を誓う。14才から格闘技法科学のスキル習得の為世界各地で様々な修行を積んだ。その旅の中で出会ったネイティブ・アメリカンのシャーマンからは、蝙蝠に準えられる。
ゴッサム・シティに帰った後、丸腰でチンピラ達を路上で殴り倒すも、「相手が同じただの人間」に過ぎなかった為か、これっぽっちも怖がられずに終わってしまい、犯罪者達に恐怖心を与えるには「恐怖の象徴」が必要であると考えたブルースは、かつて準えられた「蝙蝠 (コウモリ) 」を象徴とした超人的存在「バットマン」というアイデンティティを作り、活動を始める。これがバットマン誕生の経緯である。
「Dark Knight(闇の騎士)」「World's Greatest Detective(世界最高の探偵)」「Caped Crusader(ケープを纏った十字軍騎士)」など多数の愛称がある。ジョーカーキャットウーマンには「Pointy Ears (とんがり耳)」と呼ばれることもある。その計らいは法の枠外の私刑であり暴行罪の疑いがあるため、一部の者を除いて警察からは敵視されている。些細な犯罪も許さず悪党に対しては容赦無い。過激な形での刑執行を行う一方で、「殺人」だけは絶対に犯さない、銃を使わないなどのルールを自己に課し厳格に守っている。
昼はゴッサム一の大企業、ウェイン・エンタープライズの筆頭株主。大富豪でプレイボーイかつ慈善事業家として知られ、ウェイン・エンタープライズから金を「在庫処分費」と称して「横領」する事で、バットマンとしての装備修復・開発費などを賄っている。
自宅であるウェイン邸の地下には大洞窟があり、そこを秘密基地バットケイブとしている。事件が起きると、ゴッサム市警の屋上に設置されたサーチライト形の信号灯バットシグナルが夜空に照射され呼び出される。
孤児として執事アルフレッドに育てられたため、彼への信頼と愛情は絶大である。一方で家庭を知らないためか、人に愛情を示す事が苦手で相棒として活躍した初代ロビンとは一時喧嘩別れをしていたりする。華やかな交友関係を持つが、常にバットマンとしての活動を第一に考えるために、恋愛は常に破局を迎えることになる。
バットマンとして共闘するゴードン市警本部長とは、ブルースとしても友人関係である。また、後の悪役トゥーフェイスであるデント検事とは大学の同窓で、同じく悪役ハッシュであるトーマス・エリオット医師とは幼馴染みの間柄であった。
凶悪なヴィラン達を始めとする数多くの犯罪者達へ果敢に挑み、取り締まっている一方で、宿敵・ジョーカーからは「狂人」と称されている。実際バットマンは、戦っているヴィラン達と同様に、「過去のトラウマが原因で、非合法的活動を行っている」という共通点があり、時折、バットマンは戦っているヴィラン達と紙一重的な部分を見せる事もあり、特にジョーカーに対しては、二代目ロビンを殺され、初代バットガールが半身不随にされてしまっているのもあって、狂気に駆られて本気で彼を殺しそうになった事があるが、身を挺したゴードンの説得によって未遂に終わっている。ヴィラン達と違う点を挙げるならば、「バットマンが『犯罪の取り締まり』であるのに対し、ヴィラン達は『殺人や強盗、爆破等といった犯罪を行う』」という点である。近年のバットマンでは「バットマンの存在が犯罪を呼ぶ」という、皮肉や矛盾を抱えた展開も少なくない状態にあり、事実ジョーカーや2代目レッドフードの誕生に関しては、バットマンの活躍が大きく関わってしまっているとも言える。武力や権力によって人々を支配する政府を憎むヴィランの一人であるアナーキーからも、バットマンの存在が更なる犯罪に繋がるとして狙われている。
高潔で温和なスーパーマンとは方針の違いから対立することも多々あるが、互いに自分にない力を持つ相手を尊敬し、心底では信頼しあっている関係である。ヒーローチームであるジャスティス・リーグの創設メンバーであるが、普段は一歩身を引いている。バットマンのみ道具と経験で悪と戦う。

スーパーマン: レッド・サン

外伝的なコミック『スーパーマン: レッド・サン』では、スーパーマンソビエト連邦に落ち、その指導者となり圧政を強いていたため、その体制を破壊するためのテロリストとして描かれている。

レックス・ルーサーの作った赤い太陽の光を再現する装置でスーパーマンとワンダーウーマン相手に善戦するが、ワンダーウーマンが装置を破壊したことで逆転され自爆する。

実写ドラマ怪鳥人間バットマン

コメディ的側面の強い作品。バットマンが悪人をパンチすると原作コミックのような擬音が画面に合成されるのが特徴的。日本では1966年から1967年にフジテレビで放映された。バットマン役はアダム・ウェストが演じた。1966年に劇場版も公開されている。

実写映画

以下の4つに大きく区分される。

旧作品

バットマン
最初のバットマンの映画作品。太平洋戦争の影響下で制作され敵役は日本人である。J・キャロル・ナイシュがヴィランであるドクター・ダカ役を日本人風のメイクで演じている。
バットマン&ロビン
上記作品の続編。キャストは一新されている。

4部作(1989年-1997年)

バットマン
犯罪都市ゴッサム・シティに犯罪者を夜な夜な始末する怪人が現れた。蝙蝠を模したその怪人の名前はバットマン。その正体であるブルース・ウェインはゴッサム有数の大富豪だが、他人に心を開かない謎の多い人物だった。実は彼は少年時代に最愛の両親をギャングにより目の前で殺害されており、その過去から犯罪を憎むバットマンとして活動するようになったのだった。そんな彼も女性記者のヴィッキー・ベールと関わり、しだいに彼女へ心を開いていくようになる。バットマンは化学薬品工場で警察と銃撃戦を繰り広げていたギャングの部下ジャック・ネイピアを捕えようと工場に忍び込むが、事故によりジャックは化学薬品のタンクに落ちてしまう。化学薬品とその後の整形手術の影響で身体中が白くなり髪が緑色に変色したジャックは、そのショックで狂ってしまい怪人ジョーカーへと変貌し街を恐怖に陥れる。バットマンは街を救うためにジョーカーと戦う。
犯罪を憎み弱者を守りたいという信念を持ってはいるが、犯罪者を殺さないというルールを自分に科していないジョーカー同様に狂気に満ちた怪人バットマンをマイケル・キートンが演じた。ダークな要素が強い初期コミックスとイメージの異なる彼の起用(監督の発っての希望)には否定的な意見も多く挙がったが、キートンはこの作品で人気が上がった。
バットマン・リターンズ
あるクリスマスの夜、ゴッサム・シティをレッド・トライアングル・サーカス・ギャングが襲撃。ゴッサム・シティを操ろうとするペンギンと結託し、大富豪マックス・シュレックは己が野望を達成しようとする。ある事件でキャットウーマンことセリーナ・カイルも誕生、バットマンとお互いの正体を知らずに惹かれあってしまうのだった。
映画『バットマン』の続編。今作でのマイケル・キートン扮するバットマンは主に狂言回しとして振る舞う。
バットマン・フォーエヴァー
バットマンの前に元友人である地方検事ハーヴェイ・デントが変貌した犯罪者トゥーフェイスが現れる。彼のせいで家族が殺されたサーカス団の少年ディック・グレイソンを引き取ったブルースだったが、自身がバットマンだということを彼に知られてしまう。彼がトゥーフェイスへの復讐のためにロビンとして行動することを当初は反対していたが、ウェイン産業の科学者だったが自己顕示欲のために狂気に陥ってしまった犯罪者リドラーを倒すために共に闘うようになる。今作では少年の時に抱えた蝙蝠に対するトラウマと、それに苦しむ自身を支えてくれる精神科医のチェイス・メリディアンとの恋が描かれている。
監督などの制作陣が変わり、ダークな雰囲気を残しつつもコミカルで明るい雰囲気をあわせ持った作風となった。バットマン自身も一般的なヒーローのような健全な存在として描かれているが、ロビンの登場により出番は少なくなっている。バットマンをヴァル・キルマーが演じた。スーツのデザインに乳首が造形されているのが特徴的。
バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲
今作では前作『バットマン・フォーエヴァー』以上に明るくコミカルな作風へと変わった。そのためバットマンやロビンもジョークを言ったりするなど、軽い性格に描かれバットガールや数多い敵役が登場。
Mr.フリーズという犯罪者がゴッサム・シティに現れた。科学者の彼は病気の妻を救うための研究中に事故に遭い、低温でしか生きられない身体になってしまったのだった。時同じくして植物学者が変貌した犯罪者ポイズン・アイビーと肉体強化された生物兵器ベインがゴッサムにやってくる。執事アルフレッドは病気によって自身の余命が残りわずかであることを悟り、姪であるバーバラ・ウィルソンを呼ぶのだった。
今作では当時のTVドラマで人気が出てきたばかりのジョージ・クルーニーがバットマンを演じたが、作品同様に観客の評価は芳しくなく、またクルーニー自身の評価も低いようである。

ダークナイト トリロジー

バットマン ビギンズ
大富豪ブルース・ウェインは少年時代、貧困層を救おうとしていた両親を、皮肉にも貧しさから強盗を犯した男によって眼前で殺害されてしまう。カーマイン・ファルコー二と会いブルースは強くなるため世界各地を放浪し、ある国の牢獄でヘンリー・デュカードという男と出会う。デュカードのテストをクリアしてラーズ・アル・グール率いる影の同盟(The League of Shadows)に入り、忍術を学ぶが方向性の違いから彼らと決別、ゴッサム・シティへと帰還を果たす。ゴッサムは悪がのさばる腐敗の街と化しており、それを防ぐはずの警察も汚職にまみれていた。ブルースは幼少期からウェイン家に仕える執事アルフレッド・ペニーワースやウェイン産業の応用科学部主任ルーシャス・フォックスの協力を得て自社の試作品を横領し、自警団員バットマンとなる。汚職にまみれた中で一人自分の「正義」を貫くジム・ゴードン刑事や幼馴染で今も恋い焦がれる女性地方検事レイチェル・ドーズも協力する。
ブルース・ウェインがバットマンへと変身するまでの物語を描いた作品で、クリストファー・ノーランの映画シリーズ『ダークナイト トリロジー』の第一章に当たる。近年のアメコミ、特に『ダークナイトリターンズ』『イヤーワン』を参考としてダークな作風に回帰し、「銃火器を使わない」というルールを課さず、悪人は例外を設けて不殺としているよりリアルなダークヒーローとしてのバットマンを描いている。
クリスチャン・ベールが主演となったが撮影前の彼は『マシニスト』の撮影で極端に痩せてしまっており、食生活を変えて体型を戻そうと試みたが今度は太りすぎてしまいバットスーツに入らなくなってしまった。その後ウエイトトレーニングを行い筋肉質な体型になったという。原作のバットマンはボイスチェンジャーを使っている設定であるが、撮影ではベール自身が裏声を使って演じている。
ダークナイト
新シリーズ『ダークナイト トリロジー』のエピソード2。
バットマンとしてブルースが自警行為を行うようになってから数月後、自分の会社の環境が変わり、新装備の開発が可能となった。相変わらずゴッサム・シティには犯罪が蔓延していたが、バットマンの活躍で犯罪数は少し減っていた。市民の大半からは危険な自警市民と見られつつも一部の市民(彼を真似て自警行為を行う模倣犯等)は正義の象徴として理解を得られるようになりつつあった。ブルースは「光の騎士(White Knight、ホワイトナイト)」とも称される新任の地方検事ハービー・デント、ゴッサム市警警部補ジム・ゴードンと協力し、マフィアの資金洗浄ルートを抑えて資金源を断つ事に成功。正体を隠さずに犯罪者を一網打尽にできるデントの登場により、ブルースはバットマンとしての活動を辞め、幼馴染のレイチェル・ドーズへプロポーズしようとする。マフィアはバットマンに対抗しようと、突如ゴッサムに現れ鮮やかな手口でマフィアの資金を強奪した正体不明の怪人ジョーカーを利用し始めた。人間の心理操作に長け、テロ行為を繰り広げるジョーカーはマフィアを出し抜き、「バットマンがマスクを脱がなければ、毎日人を殺す」と宣言してそれを実行し始めた。正体を明かさないバットマンに対し市民のバッシングは高まってゆく。
クリスチャン・ベールが主演で、人間の心理に付け込もうとするジョーカーとの闘いを描く事でバットマンの抱える人間的な弱さや脆さにも焦点が当てられた。
ダークナイト ライジング
犯罪者となって以来バットマンは8年間行方を晦ませているが、ハービー・デントの名を冠したデント法の成立とジョーカーの暗躍によりマフィアがほぼいなくなり、ゴッサムはバットマンの不要な平和な街になっていた。当のブルースは膝の関節を磨り潰し、レイチェル・ドーズとハービー・デントの死から立ち直れない事もあり屋敷に引き籠って誰とも会わない日々を送っていた。ベインの存在を知ったブルースはアルフレッドの制止を振り切り、膝にサポーターを装着して新兵器と共に再び闘いへ身を投じてゆく。影の同盟の残党であったベインはバットマンを白兵戦で倒し、バットマンは資産も奪われてしまう。バットマンを倒し市民を扇動する事でゴッサムの頂点に君臨し、ラーズ・アル・グールがかつて成し得なかった「ゴッサムシティの滅亡」を成そうとするベイン。異国の牢獄“奈落”へ幽閉されたブルースは自問自答する。その末、父の言葉を思い出し“強さ”の真の意味を学び“奈落”を脱出、ゴッサムに舞い戻りベインに最終決戦を挑む。
新シリーズ『ダークナイト トリロジー』のエピソード3にして完結編。今作でもリアルな作風によってバットマンが描かれているが、本作では再びバットマンを中心に物語が展開される。ブルース役にはクリスチャン・ベールが引き続き続投しているが、バットマンとしてのブルースの物語は本作で完結しており、新たなバットマンの後継者が登場する事が暗示されている。
本作では自身と同じ出自を持ちながら相反する道を歩む事になった悪役ベインとの闘いを通じて、「本当の強さ、ヒーローとは何か」という命題の下でバットマンの人間的成長と復活、その人生の帰結が描かれる。『ナイトフォール』のオマージュとしてベインに背骨を攻撃されるシーンがあるが、本作では背骨をずらされる程度に留められている。

DCエクステンディッド・ユニバース

バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生

テレビアニメ

バットマン
1989年の映画『バットマン』の成功を受けて製作された。基本設定は原作に準じるが、性格面で若干ヒーロー性が強くされている。
映画『バットマン/マスク・オブ・ファンタズム』では、大学時代の恋人との突然の別れが描かれており、これがバットマンになる直接の契機とされている。
バットマン・ザ・フューチャー
上記の『バットマン』の続編。近未来を舞台にし、2代目バットマンを本作の主人公テリー・マクギニス (Terry McGinnis)に譲るところから物語は始まる。
ブルースは80歳になっているものの、バットケイブからの通信でテリーを知識や判断力でサポートする。エースという名の番犬を飼っている。
ザ・バットマン
新人時代のバットマンを主人公にした作品。リニューアル設定された面もある。他のDCコミックのヒーローも登場した。
バットマン:ブレイブ&ボールド
バットマンと他のDCヒーローたちが共演する作品。
1950年代や1960年代辺りの原作("The Brave and the Bold")に近く、「知勇を兼備した人格者」と古風な正統派ヒーロー的な性格が強い。他のヒーローを助けたり、逆に助けられたりする。
ゴッサムシティだけでなく、世界各地や宇宙、過去や未来にまで出動する。
原作は古いものと新しいものが混在している(例えば、グリーンランタンは3代目のガイ・ガードナーだが、ブルービートルは3代目のハイメである)。
『バットマン:ブレイブ&ボールド』43話「怪人マチス・マローン」では、自分のお株をマチス・マローン(ブルース・ウェイン)に奪われたトゥー・フェイスが偽バットマンとして登場している。
ジャスティス・リーグ』/『ジャスティス・リーグ・アンリミテッド』
バットマンと他のDCヒーローたちが共演するクロスオーバー作品。『スーパーマン』や上記の『バットマン』の続編も兼ねている。
『ジャスティス・リーグ・アンリミテッド』では、『バットマン・ザ・フューチャー』のキャラも登場し、同作品の実質の最終回ともいえるエピソードがある。
ヤング・ジャスティス
バットマンのサイドキックのロビンなどヤングヒーローたちを主人公にした作品。
アニメ『ジャスティス・リーグ』とは違い、スーパーマンではなく、バットマン(ブルース)がリーグのリーダー。ヤングヒーロたちのチームに任務を与えている。

各作品の後継者

ジャン・ポール・ヴァレー
アズラエルというヒーローとして活躍していたが、ブルース・ウェインがベインに背骨を折られて引退したため、一時期バットマンになる。しかし、その重圧に耐えられなくなり、暴力が暴走。結果的に復帰した初代バットマンに倒されてしまう。
ディック・グレイソン
コミックでは、初代ロビンを経てナイトウィングとなっていた。ブルースが行方不明になり、バットマンの座をかけた争奪戦の末に2代目となる。ダミアン・ウェインをロビンに任命した。
バットマン:ブレイブ&ボールド』49話「明日の騎士たち」の中では「宿敵ジョーカー死亡により、キャット・ウーマンと結婚し引退したことで、ブルースから直接譲り受けている。その後、ブルースにはダミアンという息子ができるが、ブルースはジョーカーの息子により殺害されてしまう。」というアルフレッドの創作という形で原作の交代劇が表現されている。
テリー・マクギニス
バットマン・ザ・フューチャー』に登場。近未来のハミルトン・ヒル高校に通う高校生。
偶然、ブルース・ウェインがバットマンであるという秘密を知り、殺された父の仇を討つためにバットスーツを勝手に持ち出すが、それがきっかけでブルースに認められて2代目を襲名する。表向きは、放課後にブルースのもとでアルバイトをしている事になっている。
両親が別居していたせいか、何度も素行不良で少年院に入れられたこともある。思慮が足りない部分があり、強がってはいるが、本来は優しく正義感の強い青年。バットマンとしての活動を通して成長していく。
トーマス・ウェイン
ブルース・ウェインの父親。アース1では死亡したが、アース2では実は生きていて、死亡したブルース・ウェインに代わりバットマンとなる。
ダミアン・ウェイン
バットマン:ブレイブ&ボールド』での3代目バットマン。ただし、上記の通りアルフレッドの創作。
ジョン・ブレイク
ダークナイト ライジング』に登場。正確には新たなバットマンになる事が示唆される程度。

ガジェット(装備)

バットマンのコスプレ
バットスーツ
中央に蝙蝠のシンボルがある、相手に恐怖を擦りこむために開発された防護服。どの作品にも必ずケブラーが用いられ[要出典]ハンドガンの弾程度なら防御できる。高位の僧侶が儀式の際に用いる長い丈で大きなフードのついたマント-カウルもデザインに取り入れ、フードを頭部防護部分、衛星通信器、指向性マイク、ナイトビジョンなどが入ったマスクにして、マントは形を科学技術で変えてウィングスーツ代わりにして滑空する事が出来る作品もある。
青にグレーと黄色、黒に金などカラーバリエーションが黒一色でない物がほとんどで、迷彩効果は考慮されていない物が多い。刃が付いている小手はブルースの物は刃が3つ。
胸のバットマークの周囲にある黄色の楕円形の縁取りは、初期にはなかったもので(初出は『バットマン』164号(1964年)[1])、ヒーロー性を演出している。後年の設定では「胸元を目立てさせ、敵の狙いを胸元に集中させる(胸板には防弾処置が施しやすいが、頭部の強化は容易ではない)」とされている。
ユーティリティベルト(万能ベルト)
バットマンが腰に巻いているガジェット携帯用ベルト。携行可能なのか疑わしいほどの量の装備が収納されており、『バットマン:ブレイブ&ボールド 』ではミュージック・マイスターから、『バットマン/パニッシャー』ではパニッシャーから皮肉を言われている。
クリストファー・ノーラン監督の映画シリーズ「ダークナイト トリロジー」では、ケブラー製多目的ハーネスとして登場。
バッタラン(バットラング)
折りたたみ式の多目的ブーメラン。作品によって射出機の形状は異なっているが、全て蝙蝠を象った形をしている。ワイヤー、ロープ等を切断可能な刃がついており、人間を狙う時は銃を手からはねおとす時が多い。バッタラン自体に様々なヴァリエーションがあり、少量の爆薬を搭載し機械や壁などを破壊するエクスプローシブバットラング、遠隔操作可能なリモートコントロールバットラング、追尾装置のついたオートシーキングバットラングなどがある。ほぼユーティリティベルトに装着して携帯している。
グラップルガン(グラップネル・ガン)
ガス圧でワイヤー付きアンカーを射出して着弾点と自分を繋ぎ止め、電動リールの原理でワイヤーを巻きとり着弾点まで「飛行」を可能とする銃。作品によっては組み立て作業が必要な場合もある。『ザ・バットマン』や『~ブレイブ&ボールド』では、フックやニードルの代わりにバットラングに酷似した物を装着している。主に移動用だが、先端にアタッチメントを装着しターゲットを牽引する事も出来る。派生形として前後にワイヤーを発射し移動するライン・ランチャーがある。
様々な手榴弾
壁破壊用、閃光を放つフラッシュバン代わり、煙幕弾など。
クリプトナイト
スーパーマンなど宇宙人との緊急戦闘用にパワーアップアイテムとして所持。

その他様々な機器・道具がゲーム、アニメに登場。

ヴィークル(乗り物)

バットモービル(Batmobile)
すべてのシリーズに登場する、バットマン愛用の特殊車輌。登場作品によってデザインや機能はやや異なるが基本的につや消しの黒でカラーリングされた高性能な車であり、バットマンのヴィークルの代表格である。
実写映画シリーズでは4種類登場しており、2012年公開の映画『ダークナイト ライジング』の関連企画として、これら4種類のモービルを中心に据えたテレビ番組『ザ・バットモービル:THE BATMOBILE』も作られた(米国では同年7月16日に地上波ネット・The CWで放送後、パッケージソフト及び米国内向けネット配信でリリース。日本では『ダークナイト ライジング』の特典Blu-rayに「進化するバットモービル」のタイトルで収録)。
  • テレビドラマ版
製作当時の典型的なアメリカンカーテイストを色濃く反映させており、歴代実写作品モービルの中では一番普通の車に近いデザイン。なお、このドラマで使用された車はフォード・モーターが1955年に発表したコンセプトカーリンカーン・フューチュラをベースに製作されている。
  • 映画『バットマン』、『バットマン リターンズ』版
両作を監督したティム・バートンの趣味が投影されたゴシックテイストの強いデザイン。一時期日本でも八王子のゲームセンターにレプリカが常設展示されていたこともあった。
通常の車両としての機能の他、機関銃や爆弾を搭載しており、緊急時には側面部の外装を排除する事でよりスリムな車体へ変形して機動性を高める事が出来る。駐車時は盗難防止の為に装甲を展開する機能があったが、『リターンズ』の悪役であるペンギンの配下には防御を破られて暴走させられてしまっている。
  • 映画『バットマン フォーエヴァー』版
ティム・バートン版に近いデザインを持つが、随所にスケルトンデザインを使い、生物的なボディになっている。車体後部にはコウモリの翼状のウィングデザインが派手に用いられているのが特徴。
  • 映画『バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲』版
『フォーエヴァー』版に近いデザインを持つがフロントと後部のウイングが長くなり、全体がかなり大型になっている。運転席は屋根がない一人乗りのものとなっている。
  • クリストファー・ノーラン監督による『ダークナイト トリロジー』版
別称タンブラー(曲芸師)
ランボルギーニハマーの組み合わせによって生み出された。
2作目『ダークナイト』でRPGの砲撃を受けて全損、機密保持のため自爆処分された。
ダークナイト ライジング』にも登場。
バットウィング(Batwing)
バットマン専用の黒い戦闘飛行機。その名の通り蝙蝠を思わせるシルエットが特徴。『バットマン』、『バットマン・フォーエヴァー』に登場。
『ダークナイト ライジング』ではバットがそれに当たる。1966年に公開されたテレビドラマ『怪鳥人間バットマン』の劇場版には蝙蝠のような黒い翼があるヘリコプターバットコプター(Batcopter) が登場する。
バットボート(Batboat)
黒い改造戦闘ボート。『バットマン リターンズ』、『バットマン・フォーエヴァー』に登場。原作では火炎放射器も搭載されたが、「火力が強すぎる」との事で外された。
バットサイクル(Batcycle)
改造オートバイ。
クリストファー・ノーランの映画シリーズではバットポッド(Batpod)がそれに当たる。『ダークナイト ライジング』に登場したバリエーション違いのタンブラーに搭載されていたかどうかは不明。

担当声優

アニメ作品

日本語版

ゲーム作品

実写作品

脚注

注釈

出典

  1. ^ ジュリアス・シュワーツが発案したもので、彼が編集責任者となった時にマークが付けられた。 『BAT MANオリジナル・コミック日本語版』 松村光生、松本しげる訳、近代映画社1989年、347頁。