キネマの天地
キネマの天地 | |
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監督 | 山田洋次 |
脚本 |
山田洋次 井上ひさし 山田太一 朝間義隆 |
製作 | 野村芳太郎 |
製作総指揮 | 奥山融 |
出演者 |
渥美清 中井貴一 有森也実 他 |
音楽 | 山本直純 |
撮影 | 高羽哲夫 |
編集 | 石井巌 |
製作会社 | 松竹 |
配給 | 松竹 |
公開 | 1986年 |
上映時間 | 135 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
『キネマの天地』(キネマのてんち)は、1986年に公開された松竹製作の日本映画。山田洋次監督。
概要
松竹大船撮影所50周年記念作品。この映画製作の契機としては、東映出身の深作欣二が『蒲田行進曲』(1982年。つかこうへい原作・脚本)を撮ったことを野村芳太郎プロデューサーが無念に思い、松竹内部の人間で「過去の松竹映画撮影所」を映画化したいという思いがあったという[1]。 毎年製作されていた『男はつらいよ』はこういった経緯もあり1986年の夏は製作されていない。
舞台は松竹が撮影所を大船に移転する直前の1934年頃の松竹蒲田撮影所。城戸四郎所長以下、若き日の斎藤寅次郎、島津保次郎、小津安二郎、清水宏ら気鋭の監督たちが腕を競い、田中絹代がスターへの階段を上りかけた黄金期である。この時代の映画人たちをモデルにして書かれた脚本には井上ひさし、山田太一も参加した。また、浅草の映画館の売り子からスター女優になる主役の「田中小春」役を藤谷美和子が降板し、有森也実が抜擢されて話題になった。
ストーリー
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
浅草の映画館で売り子をしている田中小春は、旅回りの役者だった父喜八と二人で長屋で暮らしていた。ある日、小倉監督の目にとまり、蒲田撮影所の大部屋にはいる。しかし、エキストラでの演技がうまくいかず父の下へ帰る。そんな小春を助監督の島田が迎えに来て撮影所に戻る。熱心に映画を語る島田に徐々に惹かれていく。翌年、小春は大作「浮草」の主役に抜擢される。壁にぶつかり帰ってきた小春に喜八は一座の看板女優だった母との恋愛話を語って励ます。やがて、映画は完成し、小春はスターになる。一方、喜八はそんな娘の姿をスクリーンで見ながら静かに息を引き取る。
スタッフ
- 制作総指揮:奥山融
- 制作:野村芳太郎
- 脚本:井上ひさし、山田太一、山田洋次、朝間義隆
- 監督:山田洋次
- 撮影:高羽哲夫
- 美術:出川三男
- 音楽:山本直純
- 編集:石井巌
- 録音:鈴木功
- 調音:松本隆司
- 助監督:五十嵐敬司
- 照明:青木好文
キャスト
- 田中喜八:渥美清
- 島田健二郎:中井貴一
- 田中小春:有森也実
- 小倉監督:すまけい
- 井川時彦:田中健
- 園田八重子:美保純
- 小田切:平田満
- 内藤監督:堺正章
- 犬飼刑事:財津一郎
- トモさん:笠智衆
- 栗島すみ江:松坂慶子
- ゆき:倍賞千恵子
- 緒形監督:岸部一徳
- 小山田淳:広岡瞬
- 梅吉:近藤昇
- 屑屋:笹野高史
- 守衛:桜井センリ
- おかね:杉山とく子
- とし子:谷口美由紀
- 正兄:山田隆夫
- 猪俣助監督:冷泉公裕
- 磯野良平:レオナルド熊
- 看守:石倉三郎
- 生田カメラマン:アパッチけん
- 生田カメラマン助手:光石研
- 長野カメラマン:油井昌由樹
- 呼び込みの男:関敬六
- 女事務員:マキノ佐代子
- 古賀英二:坂本貞美
- 猪股助監督:冷泉公裕
- 照明班長:じん弘
- 中谷社長:山内静夫
- 馬道刑事:粟津號
- 帝国館弁士:松田春翠
- 帝国館支配人:人見明
- 若い売り子:田谷知子
- 脚本部・北原:若尾哲平
- 脚本部・池島:巻島康一
- 脚本部・柳:清島利典
- 医師役:加島潤
- 泥棒役:星野浩之
特別出演
- 城田所長:9代目松本幸四郎
- 浅草の客:藤山寛美
- 島田庄吉:下條正巳
- 貞子:三崎千恵子
- 留吉:佐藤蛾次郎
- 満男:吉岡秀隆
- 弘吉:前田吟
- 床山茂吉:石井均
- 小笠原監督:なべおさみ
- 岡村監督:大和田伸也
- 川島の恋人:津嘉山正種
- 佐藤監督:山本晋也
- 彰子妃殿下:桃井かおり
- 安五郎:ハナ肇
- 佐伯監督:柄本明
- 華やかな女性歌手:木の実ナナ
- 戸田礼吉:山城新伍
端役
関連本
- 『キネマの天地』山田洋次 他 著 新潮文庫 1986.6
受賞歴
- 第4回ゴールデングロス賞優秀銀賞
脚注
- ^ 『キネマの天地』(新潮文庫)