おことば

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。219.165.200.158 (会話) による 2015年7月12日 (日) 14:05個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎関連項目)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

おことば(御言葉)とは、「言葉」の丁寧語であり、特に日本天皇が式典等公開の場において発する言葉を指す。

概要

日本国憲法の施行後、従来「勅語」と称されていた天皇の公式発言が「おことば」に改称された。

しばしば勅語が政治的に利用された経緯を踏まえ、また、日本国憲法下において国政に関する権能を有しない天皇の立場もあり、おことばの内容は勅語の内容より更に徹底して党派色を排したものとされている。しかし、その程度について論議が生じることもある。

天皇の「公的行為」と「私的行為」との区別において、代表的な行為として取り上げられるものである。

憲法上の位置づけについては、7条10号の「儀式」に含まれるとする説(国事行為説)、国事行為に準じた行為であるとする説(準国事行為説)、天皇の象徴的地位に基づく公的行為であるとする説(象徴行為説)、天皇の公人としての地位に付随する公的行為であるとする説(公人行為説)など、様々あるが、いずれの説も欠点が指摘されており、通説を形成するには至っていない。

関連項目