霊能力

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霊能力(れいのうりょく)とは、霊魂)や生霊精霊などを感覚したり、霊的な力を行使して、通常の人間ではなし得ないことを行なうとされる能力のことである。単に霊能(れいのう)と呼ばれることがある。また、ほぼ同意語として神通力(じんつうりき、じんずうりき)、法力(ほうりき)等が用いられることもある。また、能力と呼べるほど自在に行使できるほどではないが、受動的に霊的なものを感知する感性は霊感と呼ばれる。

霊能力と言われているものは霊感商法として商業的には大きな成功を見せているが、科学的にその存在が証明されたことは一度もない。また、全国霊感商法対策弁護士連絡会により、こうした詐欺的な行為は強く批判されている。


霊能力[編集]

霊視(見鬼)
(または神仏)を見る能力。特に、その場にいる様々な霊[1]の中から、自分の見たい霊だけを選択的に見ることができる能力。
眼通力千里眼
遠くの人や物を霊視する能力。科学的な実験で再現されたことは一度もない。

霊能力による宗教行為[編集]

除霊(祓う、払う)
人や物、場所に憑いた霊を、散らしたり、どこか別の場所に退去させたり、あの世へ送ったり、霊を改心させて救う宗教行為。
浄霊(救霊、成仏させる、先祖供養
神なる力をあてることにより、魂を清めたり、人にとりつき災いをなす霊(悪霊怨霊など)を除去するなどの宗教行為。名前や死んだ時のことを思い出させる。読経を自覚させる。力づくであの世に送る、神界からの波動で霊を浄化する、など、定義や方法は様々である。実施している宗教団体や霊能者により解釈や理論が異なっており、統一した見解はない。
  • ヒーリングに寛容なイギリスでは、浄霊は健康保険が適用できる代替医療として認められている[要出典]。なお、世界救世教は日本においても浄霊が可能な複数の医療機関を開設しているが、浄霊自体には日本の健康保険の適用を受ける事は出来ない。
  • 世界救世教では、浄霊の行為を手かざしとも呼称している。浄霊の効果の科学的検証を、医学者や科学者らの助力を得て試みており、実際に研究者による学術論文なども発表されている。
  • 浄霊は宗教的儀式ではあるが、その習得に改宗の必要がないとされているため、他宗教の指導者、例えば、ブラジルなどのキリスト教国では牧師神父が、スリランカなどの仏教国では僧侶が、彼らが世話をする信者や檀家らの苦悩を救済する方法として浄霊を習得し、実行している。
  • 崇教真光など真光系諸教団は世界救世教の分派であるが、教団らが行う手かざし式の宗教行為は「お浄め」「真光の業」などと呼称し、浄霊とは呼称しない。
  • これらはすべて「効果がある」と患者が信じることで偽薬効果が発現することを利用している。
審神(さにわ)
霊と会話することで霊や神の名前、強さ、階級、言葉(神託)、それらを感覚的に理解し、真偽や正体を鑑定する宗教行為。その性質上、霊媒と兼務することは無い。
幽体離脱
強い感情(念)を生霊として飛ばして霊のように振舞う霊的現象とされているが、実際には夢の一種である。

代表的な霊媒能力[編集]

自動筆記
ペンを持った状態で降霊交霊)を行う。ペンを霊に操作させて霊からの回答、神託を引き出す手法・能力とされているが、実際には霊が降りてきたとされる人間が操作している。
テーブル・ターニング
数人でテーブルに手を乗せ、降霊(交霊)を行う。降霊に成功すればテーブルが動き出すので、これを利用して霊からの回答を引き出す手法・能力とされているが、その中の1人、もしくは複数の人間の意志によるものである。コックリさんの原型。
ウィジャボード(コックリさん、エンジェルさま、その他)
板や紙に文字(はい、いいえ、分からない、数字、あいうえお表)を書き、降霊(交霊)を行う。腕の力を抜き、媒体を霊に操作させることで霊からの回答を引き出す手法・能力とされているが実在しない。一人でも不可能ではないが、数人で行うと成功率が上がるとされる。意図的に動かす者がグループに入る可能性が上がるからである。
口寄せ(神降ろし)
霊や神仏をその身に降ろす能力とされている。

霊能力を持つと言われることがある人[編集]

巫女とイタコ
巫女は主に神託を得るものであり、イタコは、主に死別した身内、先祖との交渉の機会を作るものである。
江原啓之は現在の代表的な存在だが、彼が霊視したとされる事実は、すべてスタッフが事前に対象人物にインタビューして調べたことであることが判明している。

仏教における霊能力(神通)[編集]

仏典においては、修行によって集中力を高めた心の力によって、他人の心を知る(他心通)、自分の過去世を知る(宿命通)ことができるなど、一種の超能力が説かれている[2]。これらは神通(abhiññā)と呼ばれる。

霊能と新宗教[編集]

新宗教には、教祖およびその親者縁類など、ごく限られた一部の霊能者たちが指導する教団と、ある程度組織化が進み、教団運営や布教活動における中間的な指導者として多数の霊能者がいる教団がある。比較的公称信者数の多い特定の新宗教団体では、この指導者に霊能者を用いる事も少なくない。多くの霊能者を擁していても公的な役職を付与しない教団もあれば、多数の霊能者を擁し、一定の階位や役職を与える教団もある。

このように、霊能力を宗教的な指導に用いている教団としては、円応教希心会解脱会真如苑大和教団中山身語正宗日本聖道教団霊法会などがある。ただし、この中にはそのような能力を「霊能」とは呼ばない教団もある。

霊能の定義や霊能者という存在をどのように位置付けるかは教団によって異なる。したがって一概に「霊能」といっても、その儀式や内容などは様々である。

超心理学と霊能力[編集]

霊能力は、超心理学の研究対象でもある。

霊能力を騙った事件、人物・団体[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 通常、その場にいる互いに無関係な霊たちの全てを同時に見ることはできないとされる。
  2. ^ 長部経典『沙門果経(Sāmaññaphalasuttaṃ)』など

参考文献[編集]

関連項目[編集]