競馬番組

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競馬番組(けいばばんぐみ)とは、競馬競走が施行される状況や、出走するために必要な条件がまとめられたものである。競走はこの競馬番組に従って行われる。

以下では主に日本の競馬番組について解説するものとする。海外においてはこの限りではない。

競馬番組には次のような事柄が含まれる。

  • 施行日
  • 競馬場
  • 競走番号
  • 種類
  • 競走名
  • 出走可能頭数
  • 本賞金額
  • 発走時刻
  • その他必要事項

目次

[編集] 施行日

競馬の開催日のいずれかである。競馬の開催を参照。

[編集] 種類

競馬#競走の種類を参照。日本では現在平地競走障害競走ばんえい競走の3種類が行われている。

[編集] 競走名

日本では大別すると以下の2種類である。

  • 平場競走、一般競走
    • 特定の固有名詞を持たない競走。大多数の競走が該当する。競走名は出走条件を記したものとなるが、例外も存在する。
    • 例:「サラブレッド系3歳未勝利」、「アラブ系C2-2組」など
  • 特別競走
    • 特定の固有名詞を持つ競走。一般的に平場競走より賞金は高く設定され、上級クラスの馬が出走する。
    • 例:「阿寒湖特別」、「ひいらぎ賞」、「若葉ステークス」など
    • また、特別競走の1つに重賞競走が存在する。詳細は重賞を参照。重賞競走はグレード制によって格付けられている場合がある。詳しくは競馬の競走格付けを参照。

他の競走条件との兼ね合いで競走名に以下のような名称がつく競走がある。

  • ハンデキャップ競走
    • 負担重量がハンデキャップである競走の競走名の一部に「~~ハンデキャップ」とつく場合がある。
  • ステークス競走
    • 競走名が「~~ステークス」とついた競走。起源についてはステークス方式も参照。ステークス競走とは本来、出走馬の馬主が賞金を拠出し合い、その賞金を争う競走であったが、現在は競馬主催者が賞金の大半を拠出することが多い。
    • 日本では中央競馬で上級の特別競走および重賞競走で使用されているが、実態は他の特別競走および重賞競走と違いは無い。地方競馬では使用していない。
    • 海外では特別競走や重賞競走という概念は無いため、ステークス競走が最上級の競走であり、グレード制の競走も含まれる。
  • 選抜競走、勝入競走
    • 地方競馬で行われている競走で、指定された競走もしくは前走において上位入賞した馬を選抜して行う競走である。

[編集] 馬場

競走を行う馬場は平地競走の場合、コースかダートコースである。 なお競馬場のコースの形態から、競走の距離によってはダートコース使用とされていても、芝コースを一部走る場合がある。 またコースが二つ以上存在する場合には内回りか外回りかがわかるようになっている。 中央競馬において、内回りの場合は「芝・内」とは記述せず、「芝」と記述される。外回りは「芝・外」と記述されるので内回りか外回りかは区別できる。

障害競走において馬場とは、決勝線の馬場をさす。 障害コース上には決勝線は存在しないため、平地と同じコースに出るが、この際に芝コースにでる場合とダートコースに出る場合がある。 ダートコースの決勝線を使用する際には「障害・ダート3300m」と記述され、芝コースの決勝線を使用する場合には「障害・芝3300m」と記述される。障害コースそのものは芝コースである。 また、障害コースがない競馬場では芝コースに置障害が設けられる。「障害・芝」と書かれていてもダートコースを走らないわけではなく、中山競馬場のように障害コースそのものがダートコースを横切っている場合や、芝コースに出るために途中のダートコースを横切る場合、福島競馬場のように襷コースに入るときなどダートコースを横切ることになる。「障害・芝」と書かれて完全に芝コースで行われるのは新潟競馬場のみである。

ばんえい競走においては、ばんえい競走#馬場の項を参照。

[編集] 距離

競走の距離はメートル法によってメートルで指定される。競走の距離は下限を競馬法施行令によって定められている。 現在日本では平地競走は800メートル~3600メートル、障害競走は2700メートル~4250メートルまで、ばんえい競馬は200メートルの競走が行われている。イギリス・アイルランド・アメリカではヤード法によりマイルハロンヤードが用いられる。

[編集] 出走資格

出走できる競走馬が制限される項目として以下のような制限がある。

[編集] 系種による条件

日本においては平地競走と障害競走ともに、純血サラブレッドのみの競走は行われておらず、サラブレッド系競走、アングロアラブ系競走、およびその両種別が出走可能な競走が行われる。かつてはスタンダードブレッドなども出走できる競走も存在した。

ばんえい競走においてはばんえい競走#歴史の項を参照。

[編集] 馬齢による条件

平地競走、ばんえい競走においては2歳から、障害競走においては3歳から競走が行われるが、2~3歳の間は同年生まれの競走馬限定で競走を行う場合が多い。また馬齢に制限が無い競走でも馬齢に応じて負担重量(斤量)差が設けられる場合もある。日本では平地競走、ばんえい競走では満2歳、障害競走では満3歳の誕生日を迎えていない競走馬は出走できない。

[編集] 性別による条件

性別による制限が課される競走は以下の例がある。性別による制限が無い競走でも、牝馬の負担重量が軽減される場合が多い。

  • 牝馬限定
桜花賞オークスなどが代表。各条件において牝馬限定競走は多い。
  • 牡馬、牝馬限定
この条件の競走は限られており、現在、中央競馬では東京優駿(日本ダービー)などのクラシック競走やそのトライアル競走、東京優駿のトライアル競走だったNHK杯の流れを汲むNHKマイルカップのみである。いずれも繁殖能力の選定という名目で、繁殖に携われない騸馬は出走できない。過去には天皇賞もこの条件で行われていた。
  • 牡馬、騸馬限定
この条件の競走も福山競馬場のキングカップなど数えるほどで、同時期に同条件で行われる牝馬限定戦(キングカップの例ではクイーンカップ)と同時に対となる形で存在する場合がほとんどである。中央競馬では現在この条件の競走は存在しないが、かつては朝日杯フューチュリティステークス、ラジオたんぱ杯3歳ステークス(現・ラジオNIKKEI杯2歳ステークス)がこの条件であった。前者は2004年より牡馬、牝馬限定となり、後者は2000年より牝馬にも開放された。

[編集] 父親による条件

内国産種牡馬の保護を目的に父内国産馬限定戦が行われる。主に中央競馬の新馬戦や未勝利戦、下級条件戦で設定されており、重賞では中日新聞杯が唯一の父内国産馬限定であったが2008年より混合競走となり事実上消滅する。

[編集] 産地による条件

馬産の保護を目的に、外国産馬の出走は制限が行われている。

中央競馬では競馬番組一般事項によって、記号化している。

  • 混合競走(記号は○の中に混合。インターネット上では(混合)と記載されることが多い)
    • 内国産馬に加えて、外国産馬(○の中に外、同(外))が混合して出走可能な競走。
  • 国際競走(○の中に国際、同(国際))
    • 内国産馬に加えて、外国産馬と外国の厩舎に所属する競走馬(□の中に外、同[外])が混合して出走可能な競走。

逆にいえば混合競走でも国際競走でもない競走は内国産馬のみが出走可能な競走ということになる。ただし、クラシック5競走は混合競走でも国際競走でもないが、特例として頭数制限付きで外国産馬も出走できる。なお上級競走に行くほど、内国産馬限定戦の割合は少なくなる。

地方競馬ではおおむね制限が緩い。ホッカイドウ競馬は、かつては外国産馬の出走を一切認めてなかったが、段階的に開放され、現在では2歳限定戦(ただしホッカイドウ競馬主催の交流競走で他地区所属の外国産馬は出走できる)を除く全ての競走で外国産馬が可能である。ダートグレード競走ブリーダーズゴールドカップが2005年まで内国産馬限定競走であった。

この他、各地区の馬産振興を目的に以下のような産地による限定戦が存在する。

  • 東北産馬限定
岩手競馬では、「銀河賞」として東北産馬限定競走が行われている。2006年はマイルチャンピオンシップ南部杯開催当日の10月9日に実施された。
  • 千葉県産馬限定
南関東船橋競馬場では、「下総特別」として千葉県産馬限定競走が行われていた。
  • 九州産馬限定
中央競馬の小倉競馬場と地方競馬の佐賀競馬場荒尾競馬場で行われる。
代表的な競走として「ひまわり賞」「たんぽぽ賞」「霧島賞」がある。

産地による制限は海外でも行われる。特にカナダの三冠競走はカナダ産限定として知られる。

[編集] 取引条件による条件

市場取引を推奨するために、市場取引馬限定競走が設けられている。中央競馬では主に新馬戦や未勝利戦、下級条件で行われるが、海外では特定のセール出身馬限定の高額賞金競走も存在する。 中央競馬ではかつて抽せん馬限定競走が存在したが、現在は廃止され市場取引馬に統一された。

[編集] 獲得した賞金による条件

日本の競馬の競走体系を参照すること。

[編集] 現在の所属による制限

原則として、所属している主催者の競走のみに出走可能である。

中央競馬では以下に定めた競走において、地方競馬に所属する競走馬にも中央競馬での出走可能である。

  • 指定競走(○の中に指定、同(指定))
    • 地方競馬に所属する競走馬(□の中に地、同[地])が出走でき、地方競馬に所属する騎手が騎乗できる競走で特別指定競走以外の競走。
  • 特別指定競走(○の中に特指、同(特指))
    • JRA2歳認定競走または別に定める地方競馬の競走で1着になった[地]が出走でき、地方競馬に所属する騎手が騎乗できる競走。

また国際競走(上記参照)では、外国の厩舎に所属する競走馬も出走可能である。

地方競馬では、南関東地区や、東海地区、九州地区などでは近隣地区に所属する競走馬には出走を認めている。また、指定交流競走ダートグレード競走含む)や交流競走として他地区所属馬にも門戸を開いている場合が多い。

中央競馬および地方競馬間の移籍についても、出走履歴や獲得賞金などで制限を施している。かつては中央競馬から地方競馬に移籍した場合、再び中央競馬へ復帰することは不可能であり、現在も条件付である。

[編集] 所属歴による制限

一部競走では、現在の所属のほかに、過去の所属歴による出走制限が行われている場合がある。

兵庫県の楠賞は古くは楠賞全日本アラブ優駿であり、全国のアラブのダービーとされていたが、アラブ競走減少となり、新たに兵庫県初出走馬限定の重賞競走として一新された。この他、過去の所属による制限では、一部の地方競馬で転入馬は年齢級の一般競走に出走できない制限がある。

中央競馬では日本での競走馬登録(JRAまたは地方競馬)を行う前に、外国の競馬に出走したことがある外国産馬は出走できない。地方競馬も外国馬の移籍を基本的に認めていないが、2007年より大井競馬場で外国馬の転入を認めている。

[編集] 騎乗資格

騎手はその主催者が認める騎手免許を取得していなければならない。騎手の詳しい話は騎手の項目に譲るとして、この項目では免許の他、競走に出走するに当たって必要な要件について論じる。

  • 中央競馬のGI(JpnI)競走
GI競走およびJpnI競走には通算勝利数が31に満たない騎手は騎乗できない。
  • 騎手招待競走など
招待している騎手に騎乗させる機会を与えることと、その騎乗馬を公平に保つため、騎手は抽選で決定される。
特にワールドスーパージョッキーズシリーズでは、4回の抽選で実力下位の馬が連続して割り当てることを防止するために、実績ごとにブロックを分けて、割り当てる馬の実力が均一になるようにされている。
  • 若手騎手限定競走
中央競馬において、若手騎手の騎乗機会確保を目的として、騎手免許(中央地方合算する)を取得して6年以内かつ100勝未満の騎手に限り、若手騎手限定競走に騎乗することができる。

[編集] 本賞金

主催者が競走の優勝馬ならびに上位入着馬に支払われる賞金。

日本では1着賞金が注目されることが多いが、外国では賞金総額の方が注目されることが多い。

[編集] 登録料

出馬投票には登録料を必要とする。

中央競馬のクラシックでは、2歳秋の段階で第1回登録が行われる。以前はこの段階で登録してない競走馬は、クラシックへの出走権が一切なかったため、オグリキャップなど実績十分な馬でも出走できなかった。

現在では競走の直前に追加登録料を払うことにより、事前登録がなくても出走できるようになった。ただし追加登録は第1回登録、第2回登録と正規の手続きを踏まえて登録した場合の登録料の合算よりも高額に設定されている。日本のクラシックの場合には200万円(正規の手続きで登録した場合は40万円)。この制度を利用してテイエムオペラオーヒシミラクルがクラシックを勝っている。

海外でもこのルールが存在する競走がある。代表的な競走はブリーダーズカップである。 この競走の追加登録料は最大で総賞金の20%というもので、総賞金が400万ドルであるクラシックでは80万ドルにもなる。

中央競馬の特別競走においては、登録料は全額プールされ付加賞となる。 付加賞はプールされた登録料全額を1着馬から3着馬の馬主に対して7:2:1の割合で配分する。

[編集] 競馬番組の発表

中央競馬

例年、11月(年間の番組表及び翌年の春季番組表)、4月(夏季)、8月(秋季)の年3回に分けて発表される。例年の実績を換算して競馬番組は編成される。従って、少頭数になったり、逆に出走可能頭数をはるかに超える出馬投票を受ける競走があったりと偏りが激しい。

地方競馬

開催日程や重賞競走以外は各開催の直前に発表される。事前に当該開催への予備登録を行い、出走希望馬に応じて競馬番組が編成される。この際に出走希望馬を指定した競走に編成し、その指定された競走以外への出馬投票は基本的に認められないため、コンスタントな出走頭数を確保することは可能である。ただし、希望馬が少ない状況では編成される競走数が少なくなる場合もある。