メノウ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
スライス後着色され、コースターとして製品化された瑪瑙
メノウを含む地層がある地域では小石状のもの(水磨礫)を川原や海岸などで拾うことができる
いろいろな色に着色された瑪瑙

メノウ(瑪瑙、碼碯、agateアゲートアゲット)は、状の玉髄の一種で、オパール(蛋白石)、石英、玉髄が、層状に岩石の空洞中に沈殿してできた、鉱物変種である。

成分・種類[編集]

縞瑪瑙(しまめのう、onyx、オニックス、オニキス)
平行な縞状模様があるもの。蛋白石質と石英質の部分が交互に配列するため、縞状に見え、黒色白色がきれいに層状になっているものは、古くからカメオ細工の材料として用いられている。縞を生かしたデザインにされる場合と、単色部分のみを用いたデザインにされる場合がある。
紅縞瑪瑙(べにしまめのう、sardonyx、サードニクス、サードニックス)
縞瑪瑙の一種で、縞目が紅色と白色に彩られていて美しいもの。8月誕生石とされている。
苔瑪瑙(こけめのう、moss agate、モスアゲート)
内部に緑泥石か類似の結晶を内包していて、研磨すると状の模様が現れるもの。
模樹瑪瑙(dendritic agate、デンドリティックアゲート)または、樹木瑪瑙(tree agate、ツリーアゲート)
苔瑪瑙の一種で、内包する結晶が樹枝状(シダのような模様)に現れたもの。
水入りメノウ
空洞中に液体の水が含まれるもの。中に含まれる水は、瑪瑙が形成されたときの岩漿水であると言われることが多いが、必ずしもそうとは限らない。中の水は、多孔質の構造を通して蒸発しやすく、逆に長時間水中に浸けることで、人為的に水を入れることもできる。

産出地[編集]

ドイツブラジルチェコボヘミア地方で多くとれる。日本では石川県富山県北海道などに産し、七宝のひとつに数えられている。

性質・特徴[編集]

主成分は SiO2二酸化ケイ素)。比重は2.62-2.64、モース硬度は6.5-7。隠微晶質であるため、肉眼では結晶を認めることができず、非晶質のように見える。

中心部にすき間を残していることがしばしばあり、まれに液体気体がそのすき間に存在することもある。

用途・加工法[編集]

瑪瑙は、玉髄とともに、各種の彫刻材料として使われており、硬度が高いのを利用して、化学用の乳鉢天秤支点灰皿置時計火打石と、様々なものに用いられている。また、円形加工皮革の艶出し用のローラー素材として使われている。

ジュエリー数珠に使われることも多い。最近は、を開けた球状の縞瑪瑙に、ゴムを通し、ブレスレットペンダントなどのアクセサリーとしても使われる。

多孔質であるため、人工的に染色が可能である。

サイド・ストーリー[編集]

瑪瑙の名前は、石の外観がに似ているためつけられた[1]英語agate は、ギリシャ語achates に由来し、これはイタリアシチリア島の同名の川(Acate、現名はディリッロ川)でこの石がとられていたためである。

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ 木下亀城小川留太郎 『標準原色図鑑全集 第6巻 岩石鉱物』 保育社1967年、75頁。ISBN 4-586-32006-0

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]